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【6】
彼女に必要なもの(2)
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恋人の定義とはなんだろう。
例えば誰もいない夕暮れの裏庭に呼び出して、「付き合って下さい!」と片手を差し出しOKを貰えたら? それとも告白のようなものは無く、気がついたらヤることはヤっちゃってる関係とか?
ポルトは床を掃く箒を止めてふと考えた。
数多の美姫をその腕の中に収めてきたフォルカー。恋愛に関してはかなりの手練だと思っていたが……
(あの人…真面目に付き合ったことあるの?)
自分の寝室に女性を入れたことはなく(飽きたらすぐ帰れるから)、二日と同じ女性を相手にしない。これは自分が従者になる前から変わっていないとメイドさん達から聞いた。
計画的にヤることヤってその日のうちに別れる。それが彼の付き合い方だ。もしかしてあの人から学んだら第二のチャラ男になってしまうのでは……?いや、女だからチャラ女?
どちらにせよ、彼の手法で出来るのは恋人ではなくセフレにごく近いものであることは間違いないだろう。
しかも昨日彼は何と言っていた?《父親役も母親役も、兄妹役も友達も…恋人役も、諸々全部俺がやる》とか言っていなかったか?
待て待て、どれだけサラブレッドなチャラ女を作るつもりなんだ。筋金入っちゃってるじゃないか。倫理観ぶっ飛んでるじゃないか。
(いっそ二人で堅実そうな人のところに弟子入りした方が良いんじゃないかな……)
男女のアレコレは自分自身も超がつくほどの初心者だ。知らないことは聞くのが一番。
清く正しい男女交際をしていそうな人物を思うかべる。
身近で言うならアントン隊長だろうか?聞きに行ったら「お前にもとうとうそんな相手が現れたか!」と酒瓶を取り出しそうだ。根掘り葉掘り聞かれることだろう。
ここはある程度空気を察して大人の対応をしてくれる人物を……
「恋人の定義?」
「は・はい…!とりあえず『これをやっておけばそれっぽい』みたいなことってありますか?清く正しい方向で!」
廊下でタイミングよくすれ違ったのは休憩から戻ったローガン。声をかけられたかと思いきや突然の質問に少し驚いた顔でポルトを見ている。
気軽に話しかけられる相手の中で探したら彼に行き着くまでさほど時間はかからなかった。恐らくどこで聞いても満場一致で納得をする相手だろう。
「………。気になる人でもできたのかい?」
「い・いえ、そういうわけではないのですが…!ある日突然何があるのかわかりませんのでっ」
「ふむ……、そうだな……。晩餐会やパーティで知り合った相手とは一晩の関係で終わってしまう場合も珍しくないし、親族や知り合いからの紹介だと自分の好みと違う相手を紹介されてお茶だけ飲んで終わることもある。まぁ、そういう困難を乗り越えて、最終的にお互いがお互いにそれを宣言…告白してOKだったら、何もしていなくても『恋人』で良いんじゃないかな?」
「何もしていなくても……」
フォルカーとはこれだけ近くで生活をしているのだ。全く何もしていないと言えば嘘だと言われるだろう。しかしそれ以上のことを彼は恋人ではない女性としている。
思い返せば「いないと不便だ」とは言われたが「好きだ」とは露程も言われていない。それを考えれば今ローガンの言った定義にも当てはまらない。
つまり……
(やっぱ違うな)
顎に手を置き、うんうんと数度頷く。朝された提案に柱を勧めておいて良かった。
恋人には出来ないけど遠くに行かれるのは嫌ということだろう。なんだかリードに繋がれている犬の気分だ。…まぁ、間違いではないが。
今回の一件、リードがより太くなったという解釈で良いのだろう。
「ありがとうございました。なんだかスッキリしました」
「……?よくわからないけど、役に立てたなら良かったよ」
今後彼とは一線超えるようなことも起きるんじゃないか?とか、彼の求めにある程度応じなければいけないんじゃないか?とも思ったが、そういうことでもないらしい。
変に身構えることはない。例えば剣の練習相手だと思えば良いのだ。敵を仮想した仲間である。
「これでもし何かあっても変に動揺せず…ニッ!!!」
バスンという重い音と共に突然頭頂部に衝撃が走る。奥歯がぶつかる音が頭蓋骨に響いた。何が起きたのかと振り返ると後ろに思ってもみない人物が立っていた。
「………」
「あ、団長……」
「モ……ッモリトール様…!!」
相変わらずの眉間の皺。紫の瞳が意味もなく萎縮させる。
「何をしている。休憩はもう終わっているはずだ」
「は・はい!申し訳ありません!!では失礼を…!」
慌てて持ち場に戻るローガン。その場にはモリトール卿とポルトだけが残された。
次にあの手が動いた瞬間、どんな攻撃が来るかわからない。若干引き気味の腰を隠しながら、一刻も早くその場を離れようと足が動く。
「待て」
「は・はい!!一体何の御用でしょうか…!?」
出来るだけ姿勢良く、出来るだけ声を張って返事をする。今日は獣を背負ってないし、昨夜は風呂にも入っている。寝癖は直せるだけ直してきた。服も汚れていない。怒られる要因は見当たらないがもしかしたら気が付かなかったヘマを何か……
「お前、恋人が出来たのだろう?」
「は…っ!?」
とりあえずどこから聞いていたのか教えてくれないだろうか?
当たっているとも外れていいるとも言えず、言葉に詰まる。
それを若さ故の戸惑いだとでも思っているのか、モリトール卿は鼻で笑う。
「さっきの話を聞いていればわかる。どうせ勝手がわからず右往左往しているのだろう?一人の男としてちゃんとご婦人の相手をしてやれ。腐っても皇太子の従者であり、末端の末端でもファールンの誉れ高き兵士なのだからな」
「あ…いえ…その……」
モルトール卿が右手を差し出した。その手に握られていたのは紙を束ねた本のようなものだ。さっき頭を直撃したのはこれだろう。
「名簿を作る為に持ってきたのだが…まあいい、これをやる」
「これは何に使う為の……?」
「バカかお前は」
「え?」
「交換日記だ。交際する男女が最初にすることなど他にあるのか?」
「!!!!」
――――神様、すごく清い男女交際をする人がここにもいました。
━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━
「――――で?」
「交換日記です!!」
「不潔な男女関係しか知らない殿下はご存知無かったかもしれませんが、清き男女は初めに交換日記(もしくは文通)をするものなのです。モリトール様が仰っていたのだから間違いないです!」
夕日が差し込むフォルカーの私室でポルトは貰ったノートを力いっぱい差し出した。
「文字の書けない私では考えつきませんでした…!これで相手と意思疎通を図り、余計な心配事を職場に持ち込むなとのことです!理にかなう!」
「……ってか、字書けねぇのに日記なんて無理だろ」
「いつまでも昔のままの私だと思わないで頂きたい…!雛鳥だっていつかは飛び立つ日がくるのです!」
「ほぉ?」
ポルトの暑苦しいほどの気迫にフォルカーはノートの一ページ目を開く。
紙を摘む指が止まり、寄った眉根で視界が狭まった。
「ごめん。流石の俺でもちょっと無理」
「やっぱり色が無いと難しいですよね…わかりますわかります」
「多分お前が思ってる理由と違う」
「モリトール様に『文字が書けないなら絵を描けばいい』とアドバイスを頂きました。絵なら子供でも描けますからね!」
「なんか右上に首飛んでるぞ呪いか?」
「シーザーですね!」
「……この右下のネズミは……」
「カロンです!」
「………左の傾いてるやつは……」
「やだ、聞かなくたってわかるじゃないですか。この髪型は私ですよ。交換日記の最初のページなので僭越ながら全員描かせて頂きました!」
「ほう?つまり真ん中の風化した石像みたいなやつは……」
「あ、神様偉人様みたいなオーラ出ちゃってます?殿下は紙に描いてもそれっぽく見えるんですね!」
ふふんと得意げな表情になった瞬間、ポルトの両こめかみにフォルカーの拳が当てられ高速回転した。
「テメェッ!!俺様はこんなにハゲ散らかってねぇだろッ!!」
「いいいいいいいたいいたいいたいいたいいいいいぃぃぃぃいっっ!!!ちょ・ちょっと待って下さい!めっちゃ生えてるじゃないですか!!」
「まさか隣で洗面器被ってるやつと比べてんじゃねーだろーな!?」
高速グリグリからなんとか逃げ出したポルトはヒリヒリとするこめかみを押さえながら暖炉の側に腰を下ろす。中を覗き込み木炭の欠片を一つつまみ上げると、フォルカーの前で加筆した。
「全く…。貴族様は欲しがり屋さんで困ります……」
はぁぁ…と深いため息。
一方、修正された絵を前にフォルカーの瞳孔はカッと開く。
「誰だよ!?」
例えば誰もいない夕暮れの裏庭に呼び出して、「付き合って下さい!」と片手を差し出しOKを貰えたら? それとも告白のようなものは無く、気がついたらヤることはヤっちゃってる関係とか?
ポルトは床を掃く箒を止めてふと考えた。
数多の美姫をその腕の中に収めてきたフォルカー。恋愛に関してはかなりの手練だと思っていたが……
(あの人…真面目に付き合ったことあるの?)
自分の寝室に女性を入れたことはなく(飽きたらすぐ帰れるから)、二日と同じ女性を相手にしない。これは自分が従者になる前から変わっていないとメイドさん達から聞いた。
計画的にヤることヤってその日のうちに別れる。それが彼の付き合い方だ。もしかしてあの人から学んだら第二のチャラ男になってしまうのでは……?いや、女だからチャラ女?
どちらにせよ、彼の手法で出来るのは恋人ではなくセフレにごく近いものであることは間違いないだろう。
しかも昨日彼は何と言っていた?《父親役も母親役も、兄妹役も友達も…恋人役も、諸々全部俺がやる》とか言っていなかったか?
待て待て、どれだけサラブレッドなチャラ女を作るつもりなんだ。筋金入っちゃってるじゃないか。倫理観ぶっ飛んでるじゃないか。
(いっそ二人で堅実そうな人のところに弟子入りした方が良いんじゃないかな……)
男女のアレコレは自分自身も超がつくほどの初心者だ。知らないことは聞くのが一番。
清く正しい男女交際をしていそうな人物を思うかべる。
身近で言うならアントン隊長だろうか?聞きに行ったら「お前にもとうとうそんな相手が現れたか!」と酒瓶を取り出しそうだ。根掘り葉掘り聞かれることだろう。
ここはある程度空気を察して大人の対応をしてくれる人物を……
「恋人の定義?」
「は・はい…!とりあえず『これをやっておけばそれっぽい』みたいなことってありますか?清く正しい方向で!」
廊下でタイミングよくすれ違ったのは休憩から戻ったローガン。声をかけられたかと思いきや突然の質問に少し驚いた顔でポルトを見ている。
気軽に話しかけられる相手の中で探したら彼に行き着くまでさほど時間はかからなかった。恐らくどこで聞いても満場一致で納得をする相手だろう。
「………。気になる人でもできたのかい?」
「い・いえ、そういうわけではないのですが…!ある日突然何があるのかわかりませんのでっ」
「ふむ……、そうだな……。晩餐会やパーティで知り合った相手とは一晩の関係で終わってしまう場合も珍しくないし、親族や知り合いからの紹介だと自分の好みと違う相手を紹介されてお茶だけ飲んで終わることもある。まぁ、そういう困難を乗り越えて、最終的にお互いがお互いにそれを宣言…告白してOKだったら、何もしていなくても『恋人』で良いんじゃないかな?」
「何もしていなくても……」
フォルカーとはこれだけ近くで生活をしているのだ。全く何もしていないと言えば嘘だと言われるだろう。しかしそれ以上のことを彼は恋人ではない女性としている。
思い返せば「いないと不便だ」とは言われたが「好きだ」とは露程も言われていない。それを考えれば今ローガンの言った定義にも当てはまらない。
つまり……
(やっぱ違うな)
顎に手を置き、うんうんと数度頷く。朝された提案に柱を勧めておいて良かった。
恋人には出来ないけど遠くに行かれるのは嫌ということだろう。なんだかリードに繋がれている犬の気分だ。…まぁ、間違いではないが。
今回の一件、リードがより太くなったという解釈で良いのだろう。
「ありがとうございました。なんだかスッキリしました」
「……?よくわからないけど、役に立てたなら良かったよ」
今後彼とは一線超えるようなことも起きるんじゃないか?とか、彼の求めにある程度応じなければいけないんじゃないか?とも思ったが、そういうことでもないらしい。
変に身構えることはない。例えば剣の練習相手だと思えば良いのだ。敵を仮想した仲間である。
「これでもし何かあっても変に動揺せず…ニッ!!!」
バスンという重い音と共に突然頭頂部に衝撃が走る。奥歯がぶつかる音が頭蓋骨に響いた。何が起きたのかと振り返ると後ろに思ってもみない人物が立っていた。
「………」
「あ、団長……」
「モ……ッモリトール様…!!」
相変わらずの眉間の皺。紫の瞳が意味もなく萎縮させる。
「何をしている。休憩はもう終わっているはずだ」
「は・はい!申し訳ありません!!では失礼を…!」
慌てて持ち場に戻るローガン。その場にはモリトール卿とポルトだけが残された。
次にあの手が動いた瞬間、どんな攻撃が来るかわからない。若干引き気味の腰を隠しながら、一刻も早くその場を離れようと足が動く。
「待て」
「は・はい!!一体何の御用でしょうか…!?」
出来るだけ姿勢良く、出来るだけ声を張って返事をする。今日は獣を背負ってないし、昨夜は風呂にも入っている。寝癖は直せるだけ直してきた。服も汚れていない。怒られる要因は見当たらないがもしかしたら気が付かなかったヘマを何か……
「お前、恋人が出来たのだろう?」
「は…っ!?」
とりあえずどこから聞いていたのか教えてくれないだろうか?
当たっているとも外れていいるとも言えず、言葉に詰まる。
それを若さ故の戸惑いだとでも思っているのか、モリトール卿は鼻で笑う。
「さっきの話を聞いていればわかる。どうせ勝手がわからず右往左往しているのだろう?一人の男としてちゃんとご婦人の相手をしてやれ。腐っても皇太子の従者であり、末端の末端でもファールンの誉れ高き兵士なのだからな」
「あ…いえ…その……」
モルトール卿が右手を差し出した。その手に握られていたのは紙を束ねた本のようなものだ。さっき頭を直撃したのはこれだろう。
「名簿を作る為に持ってきたのだが…まあいい、これをやる」
「これは何に使う為の……?」
「バカかお前は」
「え?」
「交換日記だ。交際する男女が最初にすることなど他にあるのか?」
「!!!!」
――――神様、すごく清い男女交際をする人がここにもいました。
━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━
「――――で?」
「交換日記です!!」
「不潔な男女関係しか知らない殿下はご存知無かったかもしれませんが、清き男女は初めに交換日記(もしくは文通)をするものなのです。モリトール様が仰っていたのだから間違いないです!」
夕日が差し込むフォルカーの私室でポルトは貰ったノートを力いっぱい差し出した。
「文字の書けない私では考えつきませんでした…!これで相手と意思疎通を図り、余計な心配事を職場に持ち込むなとのことです!理にかなう!」
「……ってか、字書けねぇのに日記なんて無理だろ」
「いつまでも昔のままの私だと思わないで頂きたい…!雛鳥だっていつかは飛び立つ日がくるのです!」
「ほぉ?」
ポルトの暑苦しいほどの気迫にフォルカーはノートの一ページ目を開く。
紙を摘む指が止まり、寄った眉根で視界が狭まった。
「ごめん。流石の俺でもちょっと無理」
「やっぱり色が無いと難しいですよね…わかりますわかります」
「多分お前が思ってる理由と違う」
「モリトール様に『文字が書けないなら絵を描けばいい』とアドバイスを頂きました。絵なら子供でも描けますからね!」
「なんか右上に首飛んでるぞ呪いか?」
「シーザーですね!」
「……この右下のネズミは……」
「カロンです!」
「………左の傾いてるやつは……」
「やだ、聞かなくたってわかるじゃないですか。この髪型は私ですよ。交換日記の最初のページなので僭越ながら全員描かせて頂きました!」
「ほう?つまり真ん中の風化した石像みたいなやつは……」
「あ、神様偉人様みたいなオーラ出ちゃってます?殿下は紙に描いてもそれっぽく見えるんですね!」
ふふんと得意げな表情になった瞬間、ポルトの両こめかみにフォルカーの拳が当てられ高速回転した。
「テメェッ!!俺様はこんなにハゲ散らかってねぇだろッ!!」
「いいいいいいいたいいたいいたいいたいいいいいぃぃぃぃいっっ!!!ちょ・ちょっと待って下さい!めっちゃ生えてるじゃないですか!!」
「まさか隣で洗面器被ってるやつと比べてんじゃねーだろーな!?」
高速グリグリからなんとか逃げ出したポルトはヒリヒリとするこめかみを押さえながら暖炉の側に腰を下ろす。中を覗き込み木炭の欠片を一つつまみ上げると、フォルカーの前で加筆した。
「全く…。貴族様は欲しがり屋さんで困ります……」
はぁぁ…と深いため息。
一方、修正された絵を前にフォルカーの瞳孔はカッと開く。
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