婚約破棄の裏事情

夕鈴

文字の大きさ
上 下
22 / 22
番外編 もしもの話2

絡んだ糸の原因は4

しおりを挟む
時間は遡る。
カローナの保護に第一王子が頼ったのは依頼人第一主義を掲げる秘密主義の冒険者ギルド。
第一王子は冒険者ギルドで最高ランクの冒険者を指名した。冒険者にしては礼儀正しく見目麗しい青年は爽やかな笑顔で洗練された礼をした。第一王子が依頼を口にする前に青年が口を開いた。

「王族の争いは国内の者でかたをつけるべきです。情報と策までなら取引しても構いませんが、それ以上はお断りします」

第一王子はギルドで身分を明かしていない。
ギルドの者は正体に気づいても必要ないので問いたださない。ギルドは治外法権であり、報償金さえきちんと払うなら身分はお構い無し。ギルドが大事にするのは冒険者と依頼人。国からの恩恵を受けていないので王族への敬意は払わない。ただ第一王子は高額な報酬を用意するお得意様なので大事にされているだけである。
正体を見破られ驚く第一王子に冒険者の青年は失笑した。

「なぜ」

青年は年下の第一王子に年長者として誰もが思い付く常識を教えてあげることにした。

「他言はしません。正体を隠したいなら瞳の色を変えるべきです。良質なローブで髪色を隠してもこの国では無駄でしょう。貴方が傷ものの婚約者を守るには、玉座を手に入れ、婚約者を妾として囲うのが一番簡単な方法です」

「傷ものだと!!」


拳をきつく握り、声音を低くし怒る第一王子。青年は王族の怒りに動じることなく静かな眼差しで眺めていた。第一王子が無礼な言葉を咎めようとする前に青年は口を挟んだ。

「用がないならこれで。俺も暇ではないので」

第一王子は激怒した自身に気づいているのに、謝罪もせず部屋を出ていこうとする青年に機嫌を悪くするがカローナの顔が頭をよぎった。
『殿下、落ち着いてくださいませ』といつも優しく微笑みながらたしなめてくれたカローナがこれ以上傷つく未来を許したくない。
カローナのためを想えば、無礼な青年を止めるという選択をしなければならなかった。第一王子の知る冒険者ギルドの中で条件に合う冒険者はこの青年一人だけとあらかじめ言われていたので逃すわけにはいかなかった。

「待て。冒険者の原則の秘密保持の誓約を結ぶなら取引してほしい」

青年は足を止めて、不服そうな顔で自身を見ている第一王子を眺めた。

「俺が関わったことは他言無用で、いえ、俺のことを忘れていただけるなら取引に応じましょう」

第一王子が頷くと青年は爽やかな笑顔で背筋が凍りつくような策を披露した。

「正気か?そこまでする必要が……」
「慈悲と甘さは違います。臣下に下るということは今のように権力を使えなくなります。これからのためには権力を持っているうちに貴方が力を示し、膝を折られる存在にならないといけない。貴族は忠誠心がなくても、利益や安寧のために王族という存在に膝を折る。王族の血に跪くわけではない。王子ではない貴方に利用価値を見出だせなければ、敬意さえ払わない」


第一王子は冒険者の青年に馬鹿にされてるのがわかった。冒険者は王国に属していないため、王族の命令に従わない。従わせたいなら報酬を用意し取引をすべき。報酬さえ用意すれば迅速に願いを叶えてくれるものである。
貴族のことを第一王子よりもよく知る青年は理解できないと顔に書いてある第一王子の純粋な瞳を見て目を伏せた。
世界には箱庭の中で大事に大事に育てられ、大きくなっても純粋さを失わない存在がいる。
かつて青年は箱庭の想像主になりたくて、純粋さは遥か昔に捨てた。後悔したのは純粋さを捨てたことではなく、自身の能力を過信したこと。
青年とは違い、手遅れにならない分岐点にいる第一王子が羨ましくもあった。

「犠牲なく全てを守れるなんて幻想だ。俺はどんな犠牲を払っても守りたかったものに命を救われた。そのかわりに失った。大義も名誉も虚しいだけだ………未だにわからないし、わかりたくない。でもそれを伝えるつもりはない。よくやったなんて絶対に言えないけど、あいつの心を守るためなら本音を隠す。――――――どんな代償を払ってでも彼女の笑顔を手に入れたいなら貴方は覚悟を決めるべきだ。王族が純粋なまま育った代償はなにか。まず、玉座を諦めた男が大貴族のご令嬢を妻に出来るか疑問ですが……。報酬はいりませんよ。美しい楽園から地上に降りるかは貴方次第だ」


青年の恋人は迷っている人の背中を押すのが得意だった。青年は恋人のように優しくはない。それでも提案お節介をしたのは一瞬だけ第一王子と恋人の純粋さが被ったから気まぐれをおこした。無言で考え込む第一王子を残し、青年は部屋を出た。風を読むのが得意な青年は王族の争いで国が荒れる前に出立を決めた。
第一王子は青年からもたらされた情報を頭の中で整理し、冒険者の集まる酒場に消えた。
冒険者達の話に耳を傾け、再び眠っているカローナのもとに向かった。
傷だらけのカローナを眺めながら、決意を固めた時に騎士が部屋に入ってきた。
第一王子が命じる私情まみれの命令。
その命の大義名分は冒険者の青年が教えてくれた。
第一王子の騎士道にも倫理にも反する。青年の言うように、自身が大事にしていたものとカローナの笑顔、どちらが大事なんて考える必要はなかった。
荒事は優秀な臣下に任せ、第一王子にしかできないことをしなければいけない。
冒険者達に言われた通り妻にしたい者の親に許しを得るためにマグナ公爵家に向かう第一王子を止める者はいない。いつも第一王子を正しい道に導くカローナは夢の中。第一王子とカローナのもともと噛み合っていなかった歯車がさらに狂いはじめたと気づいている者は誰もいなかった。


****

マグナ公爵邸にいた第一王子は国王に呼ばれ、謁見の間に向かった。
第一王子は至急で呼ばれる理由はわかっていた。
部屋には真っ青な顔の国王、上機嫌の第一妃。
第三王子は留学中のためいないのはいつものこと。
第二王子と第二妃、宰相がいないことで第一王子は優秀な臣下が命令を遂行したと悟った。

「申し開きを」
「カローナを拐った者を罰しました。王族に連なる扱いを受けるべき王族の婚約者に手を出せば一族郎党斬首。主犯のご令嬢は宰相の縁者。ただ弟を殺した私を臣下達は王として認めないのもわかっております。だから王位はサントスに。かねてより私達の誰かに任せると話された辺境伯に私を命じてください。カローナは私が染めたので妻としてつれていきます」
「それについてはサントスが戻ってからだ。箝口令を。フィリップ、やりすぎとは思わないか?」
「命じたことに後悔はありません。罰したいなら私だけを。兵達は私の命令を遂行しただけです」
「待ちなさい。廃嫡など私は許しません!!」
「私は婚約者を守れませんでした。婚約者を守れず、全て後手に回った私に玉座に座る資格はありません」
「フィリップは謹慎。これ以上勝手は」
「父上、カローナの見舞いに」
「―――――こ、これ以上勝手に処罰しないなら構わない。カローナは無事か?」
「癒えるまで時間が必要です。カローナは心身共に癒えるまで私が預かります。今は誰にも会わせるつもりはありません。失礼します」

国王は話を遮り、剣に手をかけ、強い口調で言い切り出ていこうとしている息子に反論できなかった。冷たい空気を纏い、有無を言わさず人を従せる、激怒した時の母親を思い出し体を震わせた。
今まで頼りにしていた宰相はもういない。








第二王子主催のパーティーで血の雨が降った。
第二王子は後見する貴族達に定期的に上等な酒を振る舞っていた。酒に酔いしれ、口が軽くなった者達から情報を得て、ときに契約をかわす。
第一王子の失脚までの駒の配置をおえて、あとは時を待つだけ。第二王子にとっての一つの喜劇のクライマックスを迎える前のイレギュラーもカローナの行方不明愉快にさせた。最愛の婚約者に嫌われているとは気づかない兄。カローナが誘拐されるような状況を作った第一王子は自身の派閥から失望され捨てられるのも時間の問題。全ての巡り合わせが第二王子にとっていい風を運んでくれていた。第二王子が仕組んでいないイレギュラーはさらに第二王子を愉快にさせた。時を味方につけた主をたたえ、誰もが酒に酔いしれる時、乱暴に扉が開かれ武装した騎士団が乱入した。容赦なく首を落としていく騎士団を真っ青な顔で見つめながら固まる者、我先にと逃げる者、床に散らばる首に第二王子も含まれていた。この日は第二王子の護衛の騎士達にも酒が振る舞われていた。第一王子の命に従う騎士団は全てカローナの捜索にあてられていたので油断していた。なにより正々堂々を好む第一王子が決闘以外で第二王子を害するとは誰も予想していなかった。


****




望んでいた怠惰な生活を満喫していたカローナは目の前の光景は夢の続きかと思い始めた。夢は願望を映すという物語があったが、カローナは目の前の光景を望んだことは一度もない。女将に渡された本には悪い魔女に騙され、婚約者を失った王子様の物語を思い出したが、カローナは物語のように王子様を捨てられる立場にはいない。

「ご気分が優れませんか?それとも何か願いがありますか?」

床に膝を着き、頭を下げている第一王子はゆっくりと顔を上げてカローナの赤い瞳を見つめた。第一王子が眉を下げ、唇を固く結び、カローナが初めて見る悲しそうな顔で思案していることへの驚きを隠してカローナは得意の笑みを浮かべる。

「私は殿下の味方です。どうかお話ください。私は殿下の願いを叶えるためにあるのです」

カローナは第一王子がカローナと婚約破棄し、他国の姫と婚約を結ぶから力を貸せと命じにきたのに、どう伝えたらいいかわからないと判断した。国内の貴族令嬢を妃に迎えるなら側室や妾は囲い放題だが、他国の高貴な姫だと事情は変わる。他国の姫の倫理と第一王子達の価値観との折り合いをつけ、落としところを見つけないといけない。カローナの知る第一王子は国内の貴族令嬢と懇意にしているが、他国の王族と懇意にすることはなかった。他国の王族や貴族令嬢は容姿端麗でも、王位争い中の立場が不安定な王子、高貴な血を持つ婚約者のいる男に色眼鏡を使うほど暇ではなかった。

「降嫁すればカローナの地位は落ちる。危険も伴う」

カローナは第一王子の絞り出したか細い言葉に失笑を隠した。第一王子と結婚していないカローナは降嫁ではなく、単なる婚約破棄。王家の事情での婚約破棄なら本心はどうであれ、対外的には忠臣として扱われる。そして第一王子の元婚約者を殺したいと思っても、マグナ公爵家を敵に回すような愚かな考えを持つ者がいないから昔も今も無事である。カローナにとって婚約破棄は第一王子の頭の中ほど現実的に厳しいものではない。

「殿下、どうか私のことは心配なさらず、望むままにお進みください。道は違えども目指すものは変わりませわ」

勘違いしているカローナに第一王子にとっての慈愛に満ちた微笑みを浮かべながら、優しく話すカローナのおかげで全身を襲っていた体の緊張が抜けた。マグナ公爵夫人の纏っていた冷たさに圧倒された後のせいかカローナの周りに花の幻影が見えた第一王子はカローナにゆっくりと近づき、壊れものをあつかうように優しく抱き締めた。

「なにがあってもそなただけは守る。今度こそ絶対に違えない。今までのような暮らしはさせられぬが、命あるかぎり尽力する」

「私の心配はいりません。ご自分達のことだけお考えください」

第一王子からの抱擁に驚き、一瞬身を強張らせたカローナは姿勢を正し、決まり文句を返す。舞踏会に出席すれば数多の令嬢に囲まれ、ダンスを乞われる第一王子。新たな婚約者と令嬢達が繰り広げるだろう女の戦いに巻き込まれたくない。第一王子が正妻を迎えたあとなら側室を迎えられるだろう。それまでは慎ましく過ごし、後宮に迎え入れられてから女の戦いを繰り広げてほしい。そんなカローナの願いは叶わないとわかっている。
第一王子は腕の中におさまる華奢なカローナを絶対に守ると決意を固めて入るなかで、カローナがこれから待っている多忙な日々にため息を飲み込んでいるとは気づかなかった。



しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(128件)

せんり
2022.08.21 せんり
ネタバレ含む
夕鈴
2022.08.22 夕鈴

コメントありがとうございます。
今回のフィンとカローナの関係は他のお話とは違うものとなっていく予定です。フィンがヒーローになれるかも含め見守っていただけると嬉しいです。

解除
ぶんまる
2022.08.20 ぶんまる
ネタバレ含む
夕鈴
2022.08.22 夕鈴


コメントありがとうございます。
今回のお話はフィンをはじめ、色んな人が暴走する予定です。
亀更新ですが気長にお付き合いいただけると嬉しいです。

解除
hyperclockup
2022.06.08 hyperclockup

絡み合った糸編は第一王子と第三王子によるカローナ争奪戦だったのか。

振り返れば、王宮でのサンとロナの話は微笑ましかったんだが……。
第三王子はみんなから嫌われとるなぁ。
腹黒だから仕方ない。
やり直し編で第一王子は株上げたしw


王家命!の今回のカローナ。
理屈で言えば王家から離れたら敬愛の対象で無くなるのは当たり前かw
第一王子、カローナ母に負けるな!


……でも勝つところが想像できん( ノД`)

夕鈴
2022.08.22 夕鈴

コメントありがとうございます。
実はフィンよりサンのほうがヒーローのつもりでした(笑)
でもどの登場人物に愛着はあるので、それぞれのヒーローを見つけて楽しんでいただければ嬉しいです。
フィンにとって、最大の壁はカローナのお母様ではありません。
フィン編はサンエンドよりも長くなりそうなのでお付き合いいただけると嬉しいです。

解除

あなたにおすすめの小説

【本編完結】若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!

はづも
恋愛
本編完結済み。番外編がたまに投稿されたりされなかったりします。 伯爵家に生まれたカレン・アーネストは、20歳のとき、幼馴染でもある若き公爵、ジョンズワート・デュライトの妻となった。 しかし、ジョンズワートはカレンを愛しているわけではない。 当時12歳だったカレンの額に傷を負わせた彼は、その責任を取るためにカレンと結婚したのである。 ……本当に好きな人を、諦めてまで。 幼い頃からずっと好きだった彼のために、早く身を引かなければ。 そう思っていたのに、初夜の一度でカレンは懐妊。 このままでは、ジョンズワートが一生自分に縛られてしまう。 夫を想うが故に、カレンは妊娠したことを隠して姿を消した。 愛する人を縛りたくないヒロインと、死亡説が流れても好きな人を諦めることができないヒーローの、両片想い・幼馴染・すれ違い・ハッピーエンドなお話です。

余命1年の侯爵夫人

悠木矢彩
恋愛
余命を宣告されたその日に、主人に離婚を言い渡されました

【完結】恋人との子を我が家の跡取りにする? 冗談も大概にして下さいませ

水月 潮
恋愛
侯爵家令嬢アイリーン・エヴァンスは遠縁の伯爵家令息のシリル・マイソンと婚約している。 ある日、シリルの恋人と名乗る女性・エイダ・バーク男爵家令嬢がエヴァンス侯爵邸を訪れた。 なんでも彼の子供が出来たから、シリルと別れてくれとのこと。 アイリーンはそれを承諾し、二人を追い返そうとするが、シリルとエイダはこの子を侯爵家の跡取りにして、アイリーンは侯爵家から出て行けというとんでもないことを主張する。 ※設定は緩いので物語としてお楽しみ頂けたらと思います ☆HOTランキング20位(2021.6.21) 感謝です*.* HOTランキング5位(2021.6.22)

わたしの旦那様は幼なじみと結婚したいそうです。

和泉 凪紗
恋愛
 伯爵夫人のリディアは伯爵家に嫁いできて一年半、子供に恵まれず悩んでいた。ある日、リディアは夫のエリオットに子作りの中断を告げられる。離婚を切り出されたのかとショックを受けるリディアだったが、エリオットは三ヶ月中断するだけで離婚するつもりではないと言う。エリオットの仕事の都合上と悩んでいるリディアの体を休め、英気を養うためらしい。  三ヶ月後、リディアはエリオットとエリオットの幼なじみ夫婦であるヴィレム、エレインと別荘に訪れる。  久しぶりに夫とゆっくり過ごせると楽しみにしていたリディアはエリオットとエリオットの幼なじみ、エレインとの関係を知ってしまう。

運命の番?棄てたのは貴方です

ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。 番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。 ※自己設定満載ですので気を付けてください。 ※性描写はないですが、一線を越える個所もあります ※多少の残酷表現あります。 以上2点からセルフレイティング

(完結)婚約者の勇者に忘れられた王女様――行方不明になった勇者は妻と子供を伴い戻って来た

青空一夏
恋愛
私はジョージア王国の王女でレイラ・ジョージア。護衛騎士のアルフィーは私の憧れの男性だった。彼はローガンナ男爵家の三男で到底私とは結婚できる身分ではない。 それでも私は彼にお嫁さんにしてほしいと告白し勇者になってくれるようにお願いした。勇者は望めば王女とも婚姻できるからだ。 彼は私の為に勇者になり私と婚約。その後、魔物討伐に向かった。 ところが彼は行方不明となりおよそ2年後やっと戻って来た。しかし、彼の横には子供を抱いた見知らぬ女性が立っており・・・・・・ ハッピーエンドではない悲恋になるかもしれません。もやもやエンドの追記あり。ちょっとしたざまぁになっています。

〖完結〗私が死ねばいいのですね。

藍川みいな
恋愛
侯爵令嬢に生まれた、クレア・コール。 両親が亡くなり、叔父の養子になった。叔父のカーターは、クレアを使用人のように使い、気に入らないと殴りつける。 それでも懸命に生きていたが、ある日濡れ衣を着せられ連行される。 冤罪で地下牢に入れられたクレアを、この国を影で牛耳るデリード公爵が訪ねて来て愛人になれと言って来た。 クレアは愛するホルス王子をずっと待っていた。彼以外のものになる気はない。愛人にはならないと断ったが、デリード公爵は諦めるつもりはなかった。処刑される前日にまた来ると言い残し、デリード公爵は去って行く。 そのことを知ったカーターは、クレアに毒を渡し、死んでくれと頼んで来た。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全21話で完結になります。

【完結】妹が旦那様とキスしていたのを見たのが十日前

地鶏
恋愛
私、アリシア・ブルームは順風満帆な人生を送っていた。 あの日、私の婚約者であるライア様と私の妹が濃厚なキスを交わすあの場面をみるまでは……。 私の気持ちを裏切り、弄んだ二人を、私は許さない。 アリシア・ブルームの復讐が始まる。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。