ハルとアキ

花町 シュガー

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友だち編

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天パーなのか、クルクルした癖っ毛が目立つ瞳の大きな奴。
目があって、思わずピシッと一緒に固まってしまう。

「イロハー? なんだ急に黙って、噴水ここじゃなかったのか?
……って、あー」

後から出てきたのは、背の高いいかにもスポーツやってますって奴。
そいつは噴水の淵に座ってた俺を見つけてから「納得」って顔をして、天パーの頭をわしゃっと掴んだ。

「わっ、ちょ、カズマっ……」

「イロハ固まってないで挨拶、ほら動けー」

そのままわしゃわしゃわしゃ!と髪をかき混ぜる。

「うわぁぁぁだからやめてってば!もっとぐしゃぐしゃなっちゃうじゃん!!」

「ははっ、いつもぐしゃぐしゃなのわかってんだ」

「うるさい!」

カズマのもするー!屈めよ!!

は、誰がぐしゃぐしゃされに屈むかよ。

わーわー!といきなりうるさくなって、思わずびっくりして2人を見る。

(仲良しなんだなぁー……)

天パーの奴がスポーツマンをどうにか屈ませようと必死になってるのが、面白くて面白くて。


「……っ、あはははっ!」


「「あ、」」


思わず笑ってしまうと、2人は「そうでした」って感じで俺を見て、申し訳なさそうに近づいてきた。

「悪い、俺たちいつもこうで……」

「んーん、見ててすごく面白かった。僕の方こそ笑ってごめんね」

「そんなっ! 謝んなくていいよ、いつものことだし!」

両手をパタパタさせる天パーと、バツが悪そうに頭をかくスポーツマン。
その仕草にまたふふっと笑ってしまう。


「……ね。隣、座ってもいい?」

「ん? …うん。汚れてるけど、どーぞ?」

隣の土を払ってやると「いーよおれやるから!綺麗な手汚れちゃう!!」と寧ろ汚れた俺の手までも一緒に払ってくれる。
そのままポスッと天パーが座った。

「カズマはおれの隣!」

「…俺のところ払ってくれないのか?」

「カズマ別に汚れてもいいでしょ!? ほら自分ではーらーうー」

「ったく……」

仕方ないというようにパッパッと自分で払って
スッと、とても綺麗な動作で座った。

(わぁ………)






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