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はじまり
プロローグ
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陸の孤島と呼ばれ、他の都市との交通の便が不便でこれと言った売りもない。とある地方にある限界集落と呼ばれる場所で、僅か15人の小さな村役場に努める。
本編の主人公、橘 星那30歳独身彼女無しは、金曜の仕事終わりに実家で晩御飯を食べている時。
「セナ?明日おじいちゃんちの蔵の整理をお願いしたいの」
母からの急なお願いに、どうしてそんなことをするのかと聞くと、亡くなった祖父の7回忌が来月あり、蔵を掃除して家の中の使わないものを仕舞いたいからだと言われ、土日を使い掃除することを約束した。
そして明けて土曜の朝、セナは祖父の家に行き、草がぼうぼうと生えた庭の奥にある古びた蔵のさび付いた鍵を無理やりこじ開け中に入る。
「暗いな……それに埃っぽい……」
蔵の中は埃と湿気がひどく、セナは小さな窓などを開けて換気と採光をし、頭に巻いていたタオルで鼻と口をおおいなおし掃除と整理を始めた。
セナの祖父は変わったものを収集する癖があったらしく、蔵の中には謎の物が沢山あり、それを一か所にまとめていく。
「この綺麗な箱なんだろ?」
長さが1.5m幅が30㎝ほどの長方形の綺麗な箱が目につき独り言をいいながらその箱を開けてみる。
「おぉ?これ本物かな?」
中には艶のある黒に赤い紅葉のようなガラがちりばめられ、鞘に金色でキツネが稲穂をくわえ紅葉も描かれた鍔の非常にきれいな日本刀が入っていた。
「本物だったら怖いなぁ」
そう言いながらも童心に帰ったのか、ベルトに日本刀を装着し気分よく次の気になる物を物色しようとあたりを見渡す。
すると、一際汚く一際古そうにみえるセナ自身がすっぽり入りそうな櫃のようなものが目に入り、自然と足が向き、おもむろに埃を払うと恐る恐る開けてみる。
「ケホケホっ!! お?ボロいわりに、すんなり開くなぁ」
埃のため、せき込みながら櫃のようなものを開ける。
「っ!!??」
急に櫃の中に吸い込まれ、そこでセナは意識を失った。
本編の主人公、橘 星那30歳独身彼女無しは、金曜の仕事終わりに実家で晩御飯を食べている時。
「セナ?明日おじいちゃんちの蔵の整理をお願いしたいの」
母からの急なお願いに、どうしてそんなことをするのかと聞くと、亡くなった祖父の7回忌が来月あり、蔵を掃除して家の中の使わないものを仕舞いたいからだと言われ、土日を使い掃除することを約束した。
そして明けて土曜の朝、セナは祖父の家に行き、草がぼうぼうと生えた庭の奥にある古びた蔵のさび付いた鍵を無理やりこじ開け中に入る。
「暗いな……それに埃っぽい……」
蔵の中は埃と湿気がひどく、セナは小さな窓などを開けて換気と採光をし、頭に巻いていたタオルで鼻と口をおおいなおし掃除と整理を始めた。
セナの祖父は変わったものを収集する癖があったらしく、蔵の中には謎の物が沢山あり、それを一か所にまとめていく。
「この綺麗な箱なんだろ?」
長さが1.5m幅が30㎝ほどの長方形の綺麗な箱が目につき独り言をいいながらその箱を開けてみる。
「おぉ?これ本物かな?」
中には艶のある黒に赤い紅葉のようなガラがちりばめられ、鞘に金色でキツネが稲穂をくわえ紅葉も描かれた鍔の非常にきれいな日本刀が入っていた。
「本物だったら怖いなぁ」
そう言いながらも童心に帰ったのか、ベルトに日本刀を装着し気分よく次の気になる物を物色しようとあたりを見渡す。
すると、一際汚く一際古そうにみえるセナ自身がすっぽり入りそうな櫃のようなものが目に入り、自然と足が向き、おもむろに埃を払うと恐る恐る開けてみる。
「ケホケホっ!! お?ボロいわりに、すんなり開くなぁ」
埃のため、せき込みながら櫃のようなものを開ける。
「っ!!??」
急に櫃の中に吸い込まれ、そこでセナは意識を失った。
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