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第8章 救出編
君は
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「ここのようだね」
「ブルルル……」
セナは結界に守られた巨大な扉をいとも簡単に刀で切り悠々と中に進んでいった。
「思ったよりずいぶん速い訪問だな」
「さらった子を返してもらえますかね?」
「それは少々無理な話だな、あの子らはまだ利用したいことがあるんだ、それにあっさり返すのであれば最初から攫ってなどいない」
「そうですよね」
『ヤオさんそちらにとらわれているのはアリアだけではないんですか?』
『はい、歌姫様のご友人のマウアというものもとらわれており、どうやら人質のようにおどされたのではと思っておりまする』
『わかりました、引き続きよろしくお願いいたします』
『ぎょ、御意』
部屋の中にある玉座にゆったり座っているフードの男の言葉に違和感を持ったセナが念話で確認をとった。
「力づくで奪っていくか?」
「あなたを倒したらアリア達が元に戻るのであれば」
「くっくっく!ではどうする?」
「あなたを無力化するしかないでしょうね」
「ふむ、できるかな?」
「どうでしょうか…今、ここからあなたがアリアたちになにもできないという保証もないですからねぇ」
「あっはっは!本当に賢いな!!!安心しろ、先ほどスパーがやられ装置も壊された、遠隔でどうこうはもうできん」
「それはよかった」
「ふふ、まぁ信じるか信じないかは君次第だがな」
「そうですね」
「色々調べたが君は異質な存在だ、様々な力を常軌を逸するほど強力にもっている、きっと私が知らない力もひめているだろう?これくらい揺さぶらなければまともに相手などできんよ」
「かいかぶりすぎじゃないですかね?」
「そうかね?君がみえる範囲……距離など関係なくすべて君の間合いだろ?そんな男と対峙するんだ、色々やらせてもらうさ」
「そうですか」
「ああ、まず君の実力を実際みたい……こい」
「ちっ!」
「あの男を斬れ」
「……」
「やつらがどうなってもいいのか?」
「下衆が!」
「1人ずつでいいんですか?」
「ちっ!」
「ああ、順をおって君の戦いをみたいからな」
フードの男が呼ぶと奥から50代くらいの男が苦々しい顔をしながらやる気なさそうに歩いてきた。
「はぁ~…あんたも俺と似たようなもんだろう、同情するが俺には俺の事情があってな…すまないが斬らせてもらうぞ」
「あなたにはあなたの事情がおありのようですが僕には僕の事情があるので」
「そりゃそう……だ!……ちっ!」
頷きながら虚をつくように剣を一瞬で抜き男はセナに斬りかかったがあっさり躱され舌打ちをした。
「黒髪?珍しいですね」
「お前もだろ」
「あ、それもそうですね」
「!?」
「どうしました?」
「い、いや…そんなはずがねぇ……斬り合い最中にすまんな、ちょっと昔の知り合いに似ていたもんでな」
「そうなんですか」
「あ、ああ……」
「どうした?剣が鈍っているぞ?森の番人」
「ちっ!」
セナの苦笑をみて一瞬動揺した男がフードの男をにらみつけていた。
「ちっ!……ふぅ~…お前名前は?」
「セナといいます」
「!!!……そ、そんな……まさか……」
なんどか剣を振るうもいまだ刀を抜かないセナにひらひらと躱され実力差にイライラしていた男が深い深呼吸をしセナに名前をたずねセナがなのると盛大に動揺した。
「どうしました?」
「セ、セナ?……いや、でも歳が……」
「あなたの名は?」
「あ、ああ、聞くだけきいてすまんな……俺はリョウだ……リョウ=クジョウだ」
「え!?クジョウ!?」
「やっぱり……もしかして……もしかしてだが……星那にいちゃん……か?」
「涼君!?君は涼君なの!?」
何かを探るように名乗った男の名前を聞き、セナが盛大に驚いていた。
「おや、君たちは知り合いだったのかな?これは面白い!!」
「なんで涼君が……」
「40年前、家を出た瞬間に次元の穴におちて気づいたらこの大陸にいた……」
「そ、そうだったんだね……それでなんで君が」
「ここにきた俺をずっと面倒見てくれてたやつらが村ごと人質になってる」
「その場所は……」
「ここから北に200キロほど行った森の中……エルフの森だ」
「エルフ!?」
「ああ……」
「少し僕にあわせて時間を稼いで」
「あ?」
「いいね!いくぞ!!」
「ああ、わかった……こい!!」
『ヤオさんお願いがあります、ここから北に200キロほど行った場所にエルフの集落があるそうです』
『エルフにございますか!』
『はい、その村ごとアリアのように人質にとられているようなのですが』
『かしこまりました、こちらにおまかせを』
『お願いします!』
念話でヤオに頼み二人は時間稼ぎの戦いをはじめた。
「アイリーン、魔界よりここから200離れた場所にいけまするか?」
「可能ですが、それよりもグラニール様にお連れして頂いたほうが早いかと思われますわ」
「そうですか…ヤオ殿どういたしましょう」
「ふむ…ではこういたしましょうぞ…タオ殿、エリス、コニー、スカーレットをお連れして向かってくだされ」
「ん?どういうことですか?」
「ここより200キロほど離れたところにある村を救えとセナ様からの命にございますわ」
「わかりました」
「グルワァァァァァァァ!!!」
「さすがグラニールですわっ!皆いきますわよ!」
「お、おー……」
グラニールでは目立つということで各自が従魔にのり飛び立とうとしたところグラニールがブレスを吐き外までの道を一直線につくった。
=========================================
「いつまで遊んでいるつもりか」
「さぁ?どうでしょうね」
「仕方ない、やる気がないというのであれば……やる気を出せるようにするか」
「ちっ!」
「それはどのように?」
「ふっ!もうすでにしっておるのであろう?」
「さぁ?なんのことでしょうか」
「まぁいい、彼の育った村の者たちを人質にとっているだけだ」
「そうですか、しかし装置が壊れたと言っておられたのにどのようにそれを?」
「ふっふっふ!忌々しいほど頭が切れる!だが私が本当に遠方にてをだせないとでも?」
「手を出せたとしても変わりませんよ」
「セナ兄ちゃんどういう意味だ?」
「人質っていうのはね?生きているからこその人質なんだ。それに下手に傷物にしてこちら側に開き直られても困る、線引きが難しいのが人質なんだよ」
「くっ!ならば!お前たち出てこい!!」
「……」
「……」
「……」
フードで隠れていても苦々しくいら立つ様子がわかる男が呼ぶと3人の男女があらわれた。
「やれ!」
「ちぃ!兄ちゃん!あいつらは唱える者だ!」
「なんだいそれ?」
「あいつらは特殊な魔法を使うんだ!」
「へぇ、おっと!!」
===================================
「すごい魔力の持ち主たちだね」
「はぁはぁはぁ…厄介だな」
「ガーディアンどうした?お前が死んでもあいつらが死ぬぞ?助かるためにはそいつを斬るしかないが?」
「いや、そうでもないですよ?」
「なんだと?」
「涼君つかまれ!」
「え!?」
「早く!」
「ちっ!転移か!!!」
何かを感じ取ったセナがリョウとともに転移した。
「あ!セナ様です!」
「うわぁ!!」
「大丈夫だよ、それよりここでまちがいない?」
「はぁあああ……ん?あ、ああ!この村だ!!」
「わかった……うん、全員視えたよ」
「なにが?」
「とりあえず敵を殲滅する!」
【雷霆】
「なっ!?」
「おりよう」
セナが転移した先はリョウの村の上空で魔力を感じ取ったコニーがいち早く気づいたがそれとほぼ同時にセナは自身の3つの力を使い目に入った敵すべてに雷をおとした。
「ま、まじかよ……」
「リョウ!」
「セレーナ!!」
「無事だったか!」
「え、ええ……突然敵だけに雷がおちて……」
「セナ様!」
「タオさん連絡ありがとうございました」
「いえ、遅くなって申し訳ありませんでした」
「いやいや、助かりましたよ」
「リョウこの人たちは……」
「ああ、この人は俺の兄貴みたいな人で」
「はぁ?あんたの兄ってこの人この見た目で何歳なの!?も、もしかしてハイエルフ!?」
「あっはっは!違いますよ、僕は人間です。リョウ君が世話になっている村が大変だと知り彼と助けに来たんですよ、それでこちらの方々は僕の従者たちです」
「そ、そうですか……助かりました……この御恩はエルラリットの村すべての民が忘れません」
「大袈裟ですよ、タオさん?申し訳ないんですが」
「セナ様がお戻りになるまでこの村は我らが命にかえてお守りいたしますわ」
「ありがとうございます!じゃあ、リョウ君僕はもどるよ、またアリア達の元に向かわれても厄介だからね」
「ちょっとまってくれ!俺も連れて行ってくれ!!」
「え?」
「あいつにいいようにされたんだ……しっかり借りはかえしたい」
「ふふ、そうだね……僕も今回は容赦する気はないんだ……いっしょにやろうか」
「ああ!」
セナ達はセレーナやタオたちに言葉をかけ再び転移していった。
「ブルルル……」
セナは結界に守られた巨大な扉をいとも簡単に刀で切り悠々と中に進んでいった。
「思ったよりずいぶん速い訪問だな」
「さらった子を返してもらえますかね?」
「それは少々無理な話だな、あの子らはまだ利用したいことがあるんだ、それにあっさり返すのであれば最初から攫ってなどいない」
「そうですよね」
『ヤオさんそちらにとらわれているのはアリアだけではないんですか?』
『はい、歌姫様のご友人のマウアというものもとらわれており、どうやら人質のようにおどされたのではと思っておりまする』
『わかりました、引き続きよろしくお願いいたします』
『ぎょ、御意』
部屋の中にある玉座にゆったり座っているフードの男の言葉に違和感を持ったセナが念話で確認をとった。
「力づくで奪っていくか?」
「あなたを倒したらアリア達が元に戻るのであれば」
「くっくっく!ではどうする?」
「あなたを無力化するしかないでしょうね」
「ふむ、できるかな?」
「どうでしょうか…今、ここからあなたがアリアたちになにもできないという保証もないですからねぇ」
「あっはっは!本当に賢いな!!!安心しろ、先ほどスパーがやられ装置も壊された、遠隔でどうこうはもうできん」
「それはよかった」
「ふふ、まぁ信じるか信じないかは君次第だがな」
「そうですね」
「色々調べたが君は異質な存在だ、様々な力を常軌を逸するほど強力にもっている、きっと私が知らない力もひめているだろう?これくらい揺さぶらなければまともに相手などできんよ」
「かいかぶりすぎじゃないですかね?」
「そうかね?君がみえる範囲……距離など関係なくすべて君の間合いだろ?そんな男と対峙するんだ、色々やらせてもらうさ」
「そうですか」
「ああ、まず君の実力を実際みたい……こい」
「ちっ!」
「あの男を斬れ」
「……」
「やつらがどうなってもいいのか?」
「下衆が!」
「1人ずつでいいんですか?」
「ちっ!」
「ああ、順をおって君の戦いをみたいからな」
フードの男が呼ぶと奥から50代くらいの男が苦々しい顔をしながらやる気なさそうに歩いてきた。
「はぁ~…あんたも俺と似たようなもんだろう、同情するが俺には俺の事情があってな…すまないが斬らせてもらうぞ」
「あなたにはあなたの事情がおありのようですが僕には僕の事情があるので」
「そりゃそう……だ!……ちっ!」
頷きながら虚をつくように剣を一瞬で抜き男はセナに斬りかかったがあっさり躱され舌打ちをした。
「黒髪?珍しいですね」
「お前もだろ」
「あ、それもそうですね」
「!?」
「どうしました?」
「い、いや…そんなはずがねぇ……斬り合い最中にすまんな、ちょっと昔の知り合いに似ていたもんでな」
「そうなんですか」
「あ、ああ……」
「どうした?剣が鈍っているぞ?森の番人」
「ちっ!」
セナの苦笑をみて一瞬動揺した男がフードの男をにらみつけていた。
「ちっ!……ふぅ~…お前名前は?」
「セナといいます」
「!!!……そ、そんな……まさか……」
なんどか剣を振るうもいまだ刀を抜かないセナにひらひらと躱され実力差にイライラしていた男が深い深呼吸をしセナに名前をたずねセナがなのると盛大に動揺した。
「どうしました?」
「セ、セナ?……いや、でも歳が……」
「あなたの名は?」
「あ、ああ、聞くだけきいてすまんな……俺はリョウだ……リョウ=クジョウだ」
「え!?クジョウ!?」
「やっぱり……もしかして……もしかしてだが……星那にいちゃん……か?」
「涼君!?君は涼君なの!?」
何かを探るように名乗った男の名前を聞き、セナが盛大に驚いていた。
「おや、君たちは知り合いだったのかな?これは面白い!!」
「なんで涼君が……」
「40年前、家を出た瞬間に次元の穴におちて気づいたらこの大陸にいた……」
「そ、そうだったんだね……それでなんで君が」
「ここにきた俺をずっと面倒見てくれてたやつらが村ごと人質になってる」
「その場所は……」
「ここから北に200キロほど行った森の中……エルフの森だ」
「エルフ!?」
「ああ……」
「少し僕にあわせて時間を稼いで」
「あ?」
「いいね!いくぞ!!」
「ああ、わかった……こい!!」
『ヤオさんお願いがあります、ここから北に200キロほど行った場所にエルフの集落があるそうです』
『エルフにございますか!』
『はい、その村ごとアリアのように人質にとられているようなのですが』
『かしこまりました、こちらにおまかせを』
『お願いします!』
念話でヤオに頼み二人は時間稼ぎの戦いをはじめた。
「アイリーン、魔界よりここから200離れた場所にいけまするか?」
「可能ですが、それよりもグラニール様にお連れして頂いたほうが早いかと思われますわ」
「そうですか…ヤオ殿どういたしましょう」
「ふむ…ではこういたしましょうぞ…タオ殿、エリス、コニー、スカーレットをお連れして向かってくだされ」
「ん?どういうことですか?」
「ここより200キロほど離れたところにある村を救えとセナ様からの命にございますわ」
「わかりました」
「グルワァァァァァァァ!!!」
「さすがグラニールですわっ!皆いきますわよ!」
「お、おー……」
グラニールでは目立つということで各自が従魔にのり飛び立とうとしたところグラニールがブレスを吐き外までの道を一直線につくった。
=========================================
「いつまで遊んでいるつもりか」
「さぁ?どうでしょうね」
「仕方ない、やる気がないというのであれば……やる気を出せるようにするか」
「ちっ!」
「それはどのように?」
「ふっ!もうすでにしっておるのであろう?」
「さぁ?なんのことでしょうか」
「まぁいい、彼の育った村の者たちを人質にとっているだけだ」
「そうですか、しかし装置が壊れたと言っておられたのにどのようにそれを?」
「ふっふっふ!忌々しいほど頭が切れる!だが私が本当に遠方にてをだせないとでも?」
「手を出せたとしても変わりませんよ」
「セナ兄ちゃんどういう意味だ?」
「人質っていうのはね?生きているからこその人質なんだ。それに下手に傷物にしてこちら側に開き直られても困る、線引きが難しいのが人質なんだよ」
「くっ!ならば!お前たち出てこい!!」
「……」
「……」
「……」
フードで隠れていても苦々しくいら立つ様子がわかる男が呼ぶと3人の男女があらわれた。
「やれ!」
「ちぃ!兄ちゃん!あいつらは唱える者だ!」
「なんだいそれ?」
「あいつらは特殊な魔法を使うんだ!」
「へぇ、おっと!!」
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「すごい魔力の持ち主たちだね」
「はぁはぁはぁ…厄介だな」
「ガーディアンどうした?お前が死んでもあいつらが死ぬぞ?助かるためにはそいつを斬るしかないが?」
「いや、そうでもないですよ?」
「なんだと?」
「涼君つかまれ!」
「え!?」
「早く!」
「ちっ!転移か!!!」
何かを感じ取ったセナがリョウとともに転移した。
「あ!セナ様です!」
「うわぁ!!」
「大丈夫だよ、それよりここでまちがいない?」
「はぁあああ……ん?あ、ああ!この村だ!!」
「わかった……うん、全員視えたよ」
「なにが?」
「とりあえず敵を殲滅する!」
【雷霆】
「なっ!?」
「おりよう」
セナが転移した先はリョウの村の上空で魔力を感じ取ったコニーがいち早く気づいたがそれとほぼ同時にセナは自身の3つの力を使い目に入った敵すべてに雷をおとした。
「ま、まじかよ……」
「リョウ!」
「セレーナ!!」
「無事だったか!」
「え、ええ……突然敵だけに雷がおちて……」
「セナ様!」
「タオさん連絡ありがとうございました」
「いえ、遅くなって申し訳ありませんでした」
「いやいや、助かりましたよ」
「リョウこの人たちは……」
「ああ、この人は俺の兄貴みたいな人で」
「はぁ?あんたの兄ってこの人この見た目で何歳なの!?も、もしかしてハイエルフ!?」
「あっはっは!違いますよ、僕は人間です。リョウ君が世話になっている村が大変だと知り彼と助けに来たんですよ、それでこちらの方々は僕の従者たちです」
「そ、そうですか……助かりました……この御恩はエルラリットの村すべての民が忘れません」
「大袈裟ですよ、タオさん?申し訳ないんですが」
「セナ様がお戻りになるまでこの村は我らが命にかえてお守りいたしますわ」
「ありがとうございます!じゃあ、リョウ君僕はもどるよ、またアリア達の元に向かわれても厄介だからね」
「ちょっとまってくれ!俺も連れて行ってくれ!!」
「え?」
「あいつにいいようにされたんだ……しっかり借りはかえしたい」
「ふふ、そうだね……僕も今回は容赦する気はないんだ……いっしょにやろうか」
「ああ!」
セナ達はセレーナやタオたちに言葉をかけ再び転移していった。
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