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第7章 小話
とまどい
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「失礼いたしますわ」
「あらアイリーンどうしたの?何かあった?」
「いえ、様子を伺いに来ただけですわ」
「そう、いつもありがとうございます。私の後は誰の元に?」
「いえ、本日はマインさんが最後ですわ」
「あらそうなの?では私も今終わったところだからこのあとお茶でもしに行かない?」
「私とですか?」
「ええ、この後よていがあるなら無理にとは言わないけど何もないならお付き合いねがえるかしら」
「エリスさんもそうですが物好きですわね」
「何が物好きかよくわからないけど、いい店があるのいきましょ」
「ええ」
治療院を出た二人がリストニアの街へ向かい歩いて行った。
「アイリーンこちらですよ」
「ええ、ありがとうございます」
「お兄ちゃん待ってよぉ~!あっ!…痛っ!」
先を歩くマインの横を焦って通り過ぎた女の子がアイリーンの真横で転んだ。
「大丈夫ですか?」
「ふぇっぐ!え?………」
「あ………」
とっさに声をかけたアイリーンだったが女の子が自身を見て硬直するのを見て自分が忌み嫌われる存在だと思い出したかのように固まってしまった。
「………綺麗」
「え?」
「お姉さん物語のお姫様みたい!」
「あら、血が出てるじゃない。はい!」
「ありがとう!!」
見とれるようにじっとアイリーンを見ていた少女がケガを忘れ目を輝かせいうとアイリーンは理解できず困惑していたが苦笑するマインが少女を手当てすると元気よく立ち上がってお礼を言い走り去っていった。
==================================
「やっと一息つけるわね」
「そうですわね」
「ふふっ、皆アイリーンが綺麗で見とれているわね」
「え?」
店までの道中も店に入ってからも人からの視線をあびてアイリーンは吸血鬼だからだと思っていたがマインの言葉が思いがけないもので驚いた。
「マインさんお待たせいたしました」
「ありがとう!」
「あ、あのそちらのお方は?」
「アイリーンと言って私と同じでセナ様にお仕えする大事な仲間よ」
「え!?セナ様の!?」
「アイリーンと申します」
「………はっ!当店へようこそおいでくださいました!」
「ふふふっ!顔が真っ赤じゃない」
「っ!?こんなお人形さんみたいに可愛らしい方みたことがないんですから仕方ないじゃないですかぁ」
見とれていた店員にマインが声をかけると顔を真っ赤にし照れ隠しを必死にしていた。
「まぁ気持ちはわかるわ、アリアやカトリーヌとはまた違って、ヤオさんやタオさんみたいにどこかミステリアスな綺麗さがアイリーンにはありますからね」
「セナ様の周りにいらっしゃる方々は美形ばかりですからねぇ」
「あははは!そうね!」
「笑ってますがマインさんもそうとうな美人さんですからね!」
「あら、ありがとう。でもアイリーンの前で言われてもね」
「マインさんでもそういう風におもわれる方なんですから私なんてもう全然ダメですよ!」
「そのような事はないかと思いますわ、あなた十分明るく素敵な方だとおもいますわよ?」
「え!?ほんとですか?」
「ええ」
「やはりセナ様にお仕えする方々はどなたも綺麗でお優しいんですね!」
アイリーンの言葉に店員が嬉しそうに笑い注文した紅茶を2つとケーキをそれぞれにだして戻っていった。
「リストニアの方は私を怖くはないのでしょうか」
「夕方とはいえまだ日があるうちにまさか吸血鬼が外をであるいているなんて思いもしてないのもあるんじゃない?」
「なるほど」
「それにアイリーンは表情こそそんなに変わらないけど物言いも優しいし佇まいに品もあるからなおさらだとおもいますよ」
「そ、そうですか」
マインが自身に全くと言っていいほど嫌悪感を抱いていないことに驚きながら紅茶を一口飲んだ。
「あっ!いいところに!」
「どうしました?」
「若い冒険者の兄妹が東の森で薬草を取りに行ってかえってこねぇんだ!今ギルドで捜索するかどうか検討中でさ!もしギルド依頼になったらヒーラーとしてついてきてくんねぇかな!」
「わかりました!」
「恩に着るぜ!じゃあ俺は仲間に声かけてくる」
「お知り合いですか?」
「ええ、前に治療したことがあるの」
「そうですか…あのマインさん?」
「ええ、日が落ちる前に見つけたいので行きましょう。アイリーン申し訳ないけど手伝ってくれる?」
「え?ええ、もちろんですわ」
助けに行こうとしたアイリーンの気持ちを汲んだマインとともに二人は東の森へと進んだ。
「この森でセナ様と迅風とも私たちもであった場所なのよ」
「そうなんですの」
マインとの会話をしながら二人は森へと入っていった。
==================================
「お、お兄ちゃん…」
「だ、大丈夫だ!俺がなんとかするからお前は逃げろ!」
「え!?で、でも!」
「いいから!!」
いつもの薬草採取をしている場所で突然数体のオークに囲まれ背中にかくまっている妹をオークたちが下品な笑いを浮かべよだれをたらしながらみて慣れない剣でけん制しながら少しずつ距離をとり逃げるタイミングを探していた冒険者の兄妹だったが追い込まれ逃げ道がない状況となっていた。
「ブフェッフェッフェフェ」
ひと際大きいオークジェネラルが兄妹に逃げ場がないことを理解し妹をみて下衆な笑いをうかべた。
「くっそ!刺し違えても時間を稼いでやる!」
「ぐっふぇっふぇっふぇっふぇ!」
ガタガタと震えながらも必死に剣をかまえ覚悟を決めた兄にオークたちは笑いを浮かべジリジリと近寄ってきた。
「やはりこちらにいらっしゃったようですわね。マイン?こちらにおられますわ」
「おー!さすがアイリーンですね!あ、あなた達怪我してない?」
「へ?だ、大丈夫です」
「そうよかったわ。あっ、アイリーンそのオークたちは並べく傷をつけないでね?」
「わかりましたわ」
「えぇ!?あの!危険…へ?」
「回収はどのように?」
「ひゅ~!さすが!あ、私のバッグに入れるので大丈夫よ」
マインの言葉を受け、畳んである日傘をもち優雅に前に出ていくアイリーンにあっけにとられていた兄だったがアイリーンは新たな極上の獲物を二人が来たことによだれを倍増させているオークをみて顔を蒼くさせたがアイリーンが日傘の先をオークたちに向け一瞬黒い小さな光を出した瞬間オークとジェネラルオークですら一声あげるひまなく下衆な笑顔のまま眉間に小さな穴をあけ絶命しそれを見ていたマインが慣れた手つきで何事もなかったかのようにマジックバックにしまい、兄妹たちをつれギルドへと戻った。
=======================================
「というわけです」
「そう、マインありがとう、アイリーンさんもありがとうございました」
「いえ、セナ様にお仕えさせていただいているものとして当然のことをしたまでですわ」
「ああ、確かにセナ様だったらお救いにむかわれてますよね」
「そうね」
ギルドで盛大にまわりの冒険者の視線を集めながらオリファに報告をした。
「な、なぁ、オリファちゃんちらっと聞こえちまったんだけどよ。その方もセナ様につかえてんのか?」
「そうですよ、私達と同じくセナ様にお仕えしているアイリーンさんですよ」
「アイリーンですお見知りおきを」
一人の冒険者が我慢できずに話にわってはいり紹介をうけたアイリーンは優雅にカーテシーをきめそれをみた多くの男性だけではなく女性冒険者まで虜にした。
「皆さん?アイリーンさんはこのように優雅でお綺麗ですけど私達の中でも上位に入るほどのお強さなので失礼がないようにしてくださいね」
「はぁ?またまたぁ!オリファちゃんも冗談きついぜ」
「本当ですよ。それに私たちの中でも特別な方の一人ですよ」
「へ?マインさん特別って?」
「セナ様の4人いる側近のお一人ですから本当に気をつけたほうがいいわよ?」
「え!?じゃああの美人な双子と一緒!?」
「そうですよ、ヤオさんタオさん、メディーそしてこのアイリーンの4人がセナ様の側近みたいなものなのよ」
オリファだけではなくマインにまで言われると真実だと理解しギルド内がシーンとなったがマインとオリファは無視してオークの取引について話し合い、オークはギルドで解体しあとでレイファとオリファが振り分けをするということできまりマインとアイリーンはギルドを後にした。
==========================================
「わたしは歌姫様やるぅ!」
「じゃ、じゃあ私はカトリーヌ様!!」
「えぇ!二人ともずるいよ!」
「早い者勝ちよ!私はタオ様!」
「私ヤオ様!」
「えぇ!ちょっとまってよ!じゃあ私アイリーン様!」
「えぇ!またぁ?」
「ずるいよ!じゃんけんで決めようよ!」
「えー、やだよ!アイリーン様がいいんだもん!」
「それなら私だってアイリーン様をやりたい!!」
「……………」
あれから数日後、マインにお茶にさそわれマインの仕事が終わるまでのわずかな時間を潰すため気まぐれで街をあるいていたアイリーンの目の前で街の少女たちがヴァルキューレと歌姫ごっこをやろうとし役で揉めていたがよもや自身の役を取り合いになるとは思わずアイリーンは驚き固まっていた。
「おまたせ!どうしたの?アイリーン」
「え?いえ、なんでもありませんわ」
驚き固まってるアイリーンに仕事を終え探しに来たマインが声をかけた。
「あ!マイン様と本物のアイリーン様がいるぅ!」
「ん?こんにちわ」
「み、皆様ごきげよう」
二人に気づいた少女たちがあこがれの人をみるキラキラした目で二人の元にやってきた。
「みんな何をやってたの?」
「ヴァルキューレごっこです!」
「え?そ、そうなの?」
「うん!でも昨日も一昨日もサリーちゃんがアイリーン様の役をとっちゃうの!」
「だって!いっつも可愛い服着て一番きれいなんだもん!」
「え!?」
「ぷっ!そうなんだ。けどサリーちゃん?アイリーンは優しいからきっと皆が楽しめる様にすると思うなぁ」
「え?…じゃ、じゃぁ今日だけコニー様で我慢するよ!」
「ぶっ!」
「コニーさん………」
残酷な子供の無邪気さにアイリーンは憂いを秘めた遠い目をしそれをみた少女たちや周りにいた人々は目を奪われた。
それからリストニアではアイリーンは人気者となりたまに街を歩くと声をかけられるようになった。
「この街の方々は変わった方が多いですわね」
今日もアイリーンは笑顔で街の人々に声をかけられる中、日傘をさしどこか嬉しそうに優雅に街をあるいていた。
「あらアイリーンどうしたの?何かあった?」
「いえ、様子を伺いに来ただけですわ」
「そう、いつもありがとうございます。私の後は誰の元に?」
「いえ、本日はマインさんが最後ですわ」
「あらそうなの?では私も今終わったところだからこのあとお茶でもしに行かない?」
「私とですか?」
「ええ、この後よていがあるなら無理にとは言わないけど何もないならお付き合いねがえるかしら」
「エリスさんもそうですが物好きですわね」
「何が物好きかよくわからないけど、いい店があるのいきましょ」
「ええ」
治療院を出た二人がリストニアの街へ向かい歩いて行った。
「アイリーンこちらですよ」
「ええ、ありがとうございます」
「お兄ちゃん待ってよぉ~!あっ!…痛っ!」
先を歩くマインの横を焦って通り過ぎた女の子がアイリーンの真横で転んだ。
「大丈夫ですか?」
「ふぇっぐ!え?………」
「あ………」
とっさに声をかけたアイリーンだったが女の子が自身を見て硬直するのを見て自分が忌み嫌われる存在だと思い出したかのように固まってしまった。
「………綺麗」
「え?」
「お姉さん物語のお姫様みたい!」
「あら、血が出てるじゃない。はい!」
「ありがとう!!」
見とれるようにじっとアイリーンを見ていた少女がケガを忘れ目を輝かせいうとアイリーンは理解できず困惑していたが苦笑するマインが少女を手当てすると元気よく立ち上がってお礼を言い走り去っていった。
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「やっと一息つけるわね」
「そうですわね」
「ふふっ、皆アイリーンが綺麗で見とれているわね」
「え?」
店までの道中も店に入ってからも人からの視線をあびてアイリーンは吸血鬼だからだと思っていたがマインの言葉が思いがけないもので驚いた。
「マインさんお待たせいたしました」
「ありがとう!」
「あ、あのそちらのお方は?」
「アイリーンと言って私と同じでセナ様にお仕えする大事な仲間よ」
「え!?セナ様の!?」
「アイリーンと申します」
「………はっ!当店へようこそおいでくださいました!」
「ふふふっ!顔が真っ赤じゃない」
「っ!?こんなお人形さんみたいに可愛らしい方みたことがないんですから仕方ないじゃないですかぁ」
見とれていた店員にマインが声をかけると顔を真っ赤にし照れ隠しを必死にしていた。
「まぁ気持ちはわかるわ、アリアやカトリーヌとはまた違って、ヤオさんやタオさんみたいにどこかミステリアスな綺麗さがアイリーンにはありますからね」
「セナ様の周りにいらっしゃる方々は美形ばかりですからねぇ」
「あははは!そうね!」
「笑ってますがマインさんもそうとうな美人さんですからね!」
「あら、ありがとう。でもアイリーンの前で言われてもね」
「マインさんでもそういう風におもわれる方なんですから私なんてもう全然ダメですよ!」
「そのような事はないかと思いますわ、あなた十分明るく素敵な方だとおもいますわよ?」
「え!?ほんとですか?」
「ええ」
「やはりセナ様にお仕えする方々はどなたも綺麗でお優しいんですね!」
アイリーンの言葉に店員が嬉しそうに笑い注文した紅茶を2つとケーキをそれぞれにだして戻っていった。
「リストニアの方は私を怖くはないのでしょうか」
「夕方とはいえまだ日があるうちにまさか吸血鬼が外をであるいているなんて思いもしてないのもあるんじゃない?」
「なるほど」
「それにアイリーンは表情こそそんなに変わらないけど物言いも優しいし佇まいに品もあるからなおさらだとおもいますよ」
「そ、そうですか」
マインが自身に全くと言っていいほど嫌悪感を抱いていないことに驚きながら紅茶を一口飲んだ。
「あっ!いいところに!」
「どうしました?」
「若い冒険者の兄妹が東の森で薬草を取りに行ってかえってこねぇんだ!今ギルドで捜索するかどうか検討中でさ!もしギルド依頼になったらヒーラーとしてついてきてくんねぇかな!」
「わかりました!」
「恩に着るぜ!じゃあ俺は仲間に声かけてくる」
「お知り合いですか?」
「ええ、前に治療したことがあるの」
「そうですか…あのマインさん?」
「ええ、日が落ちる前に見つけたいので行きましょう。アイリーン申し訳ないけど手伝ってくれる?」
「え?ええ、もちろんですわ」
助けに行こうとしたアイリーンの気持ちを汲んだマインとともに二人は東の森へと進んだ。
「この森でセナ様と迅風とも私たちもであった場所なのよ」
「そうなんですの」
マインとの会話をしながら二人は森へと入っていった。
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「お、お兄ちゃん…」
「だ、大丈夫だ!俺がなんとかするからお前は逃げろ!」
「え!?で、でも!」
「いいから!!」
いつもの薬草採取をしている場所で突然数体のオークに囲まれ背中にかくまっている妹をオークたちが下品な笑いを浮かべよだれをたらしながらみて慣れない剣でけん制しながら少しずつ距離をとり逃げるタイミングを探していた冒険者の兄妹だったが追い込まれ逃げ道がない状況となっていた。
「ブフェッフェッフェフェ」
ひと際大きいオークジェネラルが兄妹に逃げ場がないことを理解し妹をみて下衆な笑いをうかべた。
「くっそ!刺し違えても時間を稼いでやる!」
「ぐっふぇっふぇっふぇっふぇ!」
ガタガタと震えながらも必死に剣をかまえ覚悟を決めた兄にオークたちは笑いを浮かべジリジリと近寄ってきた。
「やはりこちらにいらっしゃったようですわね。マイン?こちらにおられますわ」
「おー!さすがアイリーンですね!あ、あなた達怪我してない?」
「へ?だ、大丈夫です」
「そうよかったわ。あっ、アイリーンそのオークたちは並べく傷をつけないでね?」
「わかりましたわ」
「えぇ!?あの!危険…へ?」
「回収はどのように?」
「ひゅ~!さすが!あ、私のバッグに入れるので大丈夫よ」
マインの言葉を受け、畳んである日傘をもち優雅に前に出ていくアイリーンにあっけにとられていた兄だったがアイリーンは新たな極上の獲物を二人が来たことによだれを倍増させているオークをみて顔を蒼くさせたがアイリーンが日傘の先をオークたちに向け一瞬黒い小さな光を出した瞬間オークとジェネラルオークですら一声あげるひまなく下衆な笑顔のまま眉間に小さな穴をあけ絶命しそれを見ていたマインが慣れた手つきで何事もなかったかのようにマジックバックにしまい、兄妹たちをつれギルドへと戻った。
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「というわけです」
「そう、マインありがとう、アイリーンさんもありがとうございました」
「いえ、セナ様にお仕えさせていただいているものとして当然のことをしたまでですわ」
「ああ、確かにセナ様だったらお救いにむかわれてますよね」
「そうね」
ギルドで盛大にまわりの冒険者の視線を集めながらオリファに報告をした。
「な、なぁ、オリファちゃんちらっと聞こえちまったんだけどよ。その方もセナ様につかえてんのか?」
「そうですよ、私達と同じくセナ様にお仕えしているアイリーンさんですよ」
「アイリーンですお見知りおきを」
一人の冒険者が我慢できずに話にわってはいり紹介をうけたアイリーンは優雅にカーテシーをきめそれをみた多くの男性だけではなく女性冒険者まで虜にした。
「皆さん?アイリーンさんはこのように優雅でお綺麗ですけど私達の中でも上位に入るほどのお強さなので失礼がないようにしてくださいね」
「はぁ?またまたぁ!オリファちゃんも冗談きついぜ」
「本当ですよ。それに私たちの中でも特別な方の一人ですよ」
「へ?マインさん特別って?」
「セナ様の4人いる側近のお一人ですから本当に気をつけたほうがいいわよ?」
「え!?じゃああの美人な双子と一緒!?」
「そうですよ、ヤオさんタオさん、メディーそしてこのアイリーンの4人がセナ様の側近みたいなものなのよ」
オリファだけではなくマインにまで言われると真実だと理解しギルド内がシーンとなったがマインとオリファは無視してオークの取引について話し合い、オークはギルドで解体しあとでレイファとオリファが振り分けをするということできまりマインとアイリーンはギルドを後にした。
==========================================
「わたしは歌姫様やるぅ!」
「じゃ、じゃあ私はカトリーヌ様!!」
「えぇ!二人ともずるいよ!」
「早い者勝ちよ!私はタオ様!」
「私ヤオ様!」
「えぇ!ちょっとまってよ!じゃあ私アイリーン様!」
「えぇ!またぁ?」
「ずるいよ!じゃんけんで決めようよ!」
「えー、やだよ!アイリーン様がいいんだもん!」
「それなら私だってアイリーン様をやりたい!!」
「……………」
あれから数日後、マインにお茶にさそわれマインの仕事が終わるまでのわずかな時間を潰すため気まぐれで街をあるいていたアイリーンの目の前で街の少女たちがヴァルキューレと歌姫ごっこをやろうとし役で揉めていたがよもや自身の役を取り合いになるとは思わずアイリーンは驚き固まっていた。
「おまたせ!どうしたの?アイリーン」
「え?いえ、なんでもありませんわ」
驚き固まってるアイリーンに仕事を終え探しに来たマインが声をかけた。
「あ!マイン様と本物のアイリーン様がいるぅ!」
「ん?こんにちわ」
「み、皆様ごきげよう」
二人に気づいた少女たちがあこがれの人をみるキラキラした目で二人の元にやってきた。
「みんな何をやってたの?」
「ヴァルキューレごっこです!」
「え?そ、そうなの?」
「うん!でも昨日も一昨日もサリーちゃんがアイリーン様の役をとっちゃうの!」
「だって!いっつも可愛い服着て一番きれいなんだもん!」
「え!?」
「ぷっ!そうなんだ。けどサリーちゃん?アイリーンは優しいからきっと皆が楽しめる様にすると思うなぁ」
「え?…じゃ、じゃぁ今日だけコニー様で我慢するよ!」
「ぶっ!」
「コニーさん………」
残酷な子供の無邪気さにアイリーンは憂いを秘めた遠い目をしそれをみた少女たちや周りにいた人々は目を奪われた。
それからリストニアではアイリーンは人気者となりたまに街を歩くと声をかけられるようになった。
「この街の方々は変わった方が多いですわね」
今日もアイリーンは笑顔で街の人々に声をかけられる中、日傘をさしどこか嬉しそうに優雅に街をあるいていた。
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