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第5章 ストラトス帝国編
結局いつもの
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「じゃぁ、お二人とも今日もありがとうございました。明日からまたお願いします」
「もったいなきお言葉…セナ様?少しでもごゆっくりおやすみくださいますよう」
「一番疲れているのはセナ様ですわ。明日よりまた移動と戦闘になりますゆえ、おやすみくださいませ」
自室の前でヤオとタオに礼をいいセナが自室に入った。
「セナ様とご一緒すると驚くことばかりですわ…」
「ほんにな…」
セナの部屋の扉をみながら二人がしみじみ言いあい、それぞれあてがわれた部屋へと入っていった。
「はぁ~…間に合ってよかったけど…色々ありすぎて…頭と心がおっついてないなぁ」
部屋の椅子に座り疲れたように息を吐いた後、おかれていた水を魔力を使い冷やして飲んだ。
コンコン
水を飲み終えたが慌ただしい移動と戦闘により寝付けなかったセナの部屋の扉がノックされた。
「はい?ってアリア?どうしたの?」
「うん…なんか寝付けなくって…疲れてるのにごめんね?」
セナが扉をあけると申し訳なさそうな顔をしたアリアが立っており、自分も寝付けなかったことを伝え二人はテラスへと足を運んだ。
「アリア体調は?」
「大丈夫ありがとう…セナの方が疲れてるんじゃない?」
「体は全然大丈夫なんだけど…皆が無事でほっとしちゃったからなんか精神的な疲れが少しね?」
セナは帝国での軟禁生活からそのままマルンまで移動しさらに戦闘にまで巻き込んでしまったとアリアを心配していた。
「ほんとうに来てくれたね…」
「ん?」
「なにか困ったことがあったら助けてくれるって」
「あぁ…ドラニスタで聞いたときは驚いたよ!…アリアもだけどカインもエリスさん達も無事で本当によかった…」
「うん…ドラニスタにいるっておじい様に聞いていたからセナはこれないと思ってたけど…」
「あはははは…遅れてごめん」
「ううん…セナはどんなに遅くなっても必ずきてどんな状況でも助けてくれるって思ってたから…」
申し訳なさそうに笑い謝罪するセナにアリアは柔らかな笑顔を向けて答えた。
「セナはすごいね…すこし会わない間にどんどん先に進んでいって…」
「ん?そんなことないよ?アリアの歌のほうがずっとすごいよ」
少しの沈黙の後、アリアが少し悲しそうな笑顔でいうと、セナは夜空をみあげながら戦いのさなかのアリアの姿を思い出した。
「え?そんなこと…」
「いや、すごいよ…どんなに戦いが強くなってもそれは奪う力なんだ…自分の守りたいもののために、場合によっては相手の命を奪う力さ…」
「セナ…」
今にも泣き出しそうなほど悲しそうな顔でいうセナにかける言葉が見つからずアリアはセナを見つめることしかできなかった。
「でも…君の力は違う…敵の苦しみさえ救っていたし…君の歌が聞こえると心に確かな力が湧くんだよ…それはすごい事だと思うし、すばらしい力だと僕は思ってるよ」
「っ!?」
「あははははは…なんか恥ずかしい事いっちゃってるね」
「ありがとう…ありがとうセナ!…ん!」
照れ臭そうにするセナへ感極まったアリアが抱き着き、目をつぶり顔を上げなにかを催促した。
「いっ!?ちょっとアリア?」
「いつも私からだからたまにはセナからしてほしいなぁ…ん!」
「えぇ!?」
驚き戸惑うセナは上目遣いでおねだりするアリアに全身から変な汗をふきだしアタフタした。
「ほらぁ…はやくぅ」
「え?いや…ちょっと…」
追い打ちをかけるようにグイグイと顔をちかづけるアリアにセナがしどろもどろになっていた。
「コホンっ!」
「「 っ!? 」」
セナがアリアに押し切られそうになった時、テラスの内側から咳ばらいが聞こえ二人は焦って離れた。
「こらコニー…邪魔しちゃだめじゃない」
「えぇ?だってセナ様困ってたじゃない」
セナとアリアが咳が聞こえた方を見ると申し訳なさそうな顔をしているマインと当然のことをしたという顔をしたコニーがこちらをチラチラみていた。
「二人ともどうしたの?ってエリスさんもスカーレットさんもいたの!?」
内心たすかったと思いながらも笑顔でテラスのドアをあけ笑顔で二人にセナは声をかけると隠れる様にエリス達がいて驚くセナに申し訳なさそうな笑顔を浮かべていた。
「なによ…コニー…いいところだったのに!」
「セナ様を毒牙から…こほん…私たちはアリアの護衛だからねぇ」
完全に心の声をもらすコニーにアリアがジトっと視線をむけたが、当の本人はどこ吹く風で涼しい顔をしていた。
「おやすみになられないでよろしいんですか?」
「えっと慌ただしかったせいか寝付けなくて…アリアに話し相手になってもらってたんですよ」
エリスの露骨な話題をかけるための問いにセナが困ったような顔でこたえた。
「ん?みんななにしてるんですか?」
そこへ迅風の世話がおわり最後にまたグラニールたちの様子をみてきたメディーが声をかけてきた。
「それがアリアがさぁ…」
「なんでもないっ!」
コニーがわざとらしく困った風に話し出すのをアリアが不機嫌にさえぎった。
カチャカチャ
「え?」
全員がなにか置かれていく音にきづき振り返ると、ホールにいつの間にかテーブルと人数分の椅子が用意されていて、ブレイダー家の執事セバスがセナ以外の人数分のカップに紅茶を注いでいて、セナの席だと思われる場所のカップにはヤオがお茶をそそぎタオが軽めのお菓子を用意していた。
「セ…セバスさんに…ヤオさんタオさんも…いつのまに…」
「ふふふっ皆さま寝つきが悪い様でしたので…どうぞ」
「従者の務めですわ」
驚くセナの顔を見てどこかしてやったりの顔をしながら優雅に席を勧めるセバスとセナ以外の人たちを冷たい目線で見渡した後、柔らかな笑顔でセナへ席をすすめるタオとヤオは一礼していた。
「すいません…みなさんも疲れているのに」
「いえいえ…ゆっくりお飲みになり落ち着きましたら眠気もきましょう」
「ありがとうございます…お二人もすいません」
心から申し訳なさそうな顔をし席に着くセナにセバスとヤオ、タオは優しい笑顔を浮かべていた。
「うわぁ…セナ様のお菓子美味しそうですねぇ!…もぐもぐもぐ」
「ほんとですね!もぐもぐもぐ」
「う…うん。タオさんの作ってくれるお菓子は優しい味で本当に美味しいんだよ…二人とも口が空になったら…食べてみて」
セバスの用意してくれたお菓子をほおばりながらセナの前に置かれたお菓子をみつめるメディーとコニーにセナが若干ひきながら笑顔でお菓子をすすめた。
「ふふっ」
「ん?セバスさんどうしたんですか?」
テーブルについた皆をみながらセバスが笑みを漏らすとセナは不思議そうな顔でなぜ笑ったのか尋ねた。
「いえ…相変わらずセナ様のまわりはにぎやかで楽しいと思いまして」
「あははは…夜分さわがしくしてしまい申し訳ありません」
「いえいえ、セナ様がお帰りになられたと実感でき大変うれしく思っております」
何度目かのセナの謝罪に顔を横に振り柔らかな笑顔でいうセバスにセナも嬉しそうに笑顔を返した。
「はぁ~…なんでいつもこうなるかなぁ…」
「あはははは…」
ワイワイと楽しそうに会話をするセナたちをみながらアリアが深いため息を吐くとエリスが乾いた笑いでアリアの背中を優しくたたきながら慰めた。
そしてセナは明日からの戦いの前につかの間の休息を楽しく過ごすことができた。
「セナ様…絶対私がきてるって気づいていないわね…」
未だ数多くの負傷兵たちの治療に追われるスターシャが治療院の天井を見ながらため息交じりにつぶやいた。
「もったいなきお言葉…セナ様?少しでもごゆっくりおやすみくださいますよう」
「一番疲れているのはセナ様ですわ。明日よりまた移動と戦闘になりますゆえ、おやすみくださいませ」
自室の前でヤオとタオに礼をいいセナが自室に入った。
「セナ様とご一緒すると驚くことばかりですわ…」
「ほんにな…」
セナの部屋の扉をみながら二人がしみじみ言いあい、それぞれあてがわれた部屋へと入っていった。
「はぁ~…間に合ってよかったけど…色々ありすぎて…頭と心がおっついてないなぁ」
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コンコン
水を飲み終えたが慌ただしい移動と戦闘により寝付けなかったセナの部屋の扉がノックされた。
「はい?ってアリア?どうしたの?」
「うん…なんか寝付けなくって…疲れてるのにごめんね?」
セナが扉をあけると申し訳なさそうな顔をしたアリアが立っており、自分も寝付けなかったことを伝え二人はテラスへと足を運んだ。
「アリア体調は?」
「大丈夫ありがとう…セナの方が疲れてるんじゃない?」
「体は全然大丈夫なんだけど…皆が無事でほっとしちゃったからなんか精神的な疲れが少しね?」
セナは帝国での軟禁生活からそのままマルンまで移動しさらに戦闘にまで巻き込んでしまったとアリアを心配していた。
「ほんとうに来てくれたね…」
「ん?」
「なにか困ったことがあったら助けてくれるって」
「あぁ…ドラニスタで聞いたときは驚いたよ!…アリアもだけどカインもエリスさん達も無事で本当によかった…」
「うん…ドラニスタにいるっておじい様に聞いていたからセナはこれないと思ってたけど…」
「あはははは…遅れてごめん」
「ううん…セナはどんなに遅くなっても必ずきてどんな状況でも助けてくれるって思ってたから…」
申し訳なさそうに笑い謝罪するセナにアリアは柔らかな笑顔を向けて答えた。
「セナはすごいね…すこし会わない間にどんどん先に進んでいって…」
「ん?そんなことないよ?アリアの歌のほうがずっとすごいよ」
少しの沈黙の後、アリアが少し悲しそうな笑顔でいうと、セナは夜空をみあげながら戦いのさなかのアリアの姿を思い出した。
「え?そんなこと…」
「いや、すごいよ…どんなに戦いが強くなってもそれは奪う力なんだ…自分の守りたいもののために、場合によっては相手の命を奪う力さ…」
「セナ…」
今にも泣き出しそうなほど悲しそうな顔でいうセナにかける言葉が見つからずアリアはセナを見つめることしかできなかった。
「でも…君の力は違う…敵の苦しみさえ救っていたし…君の歌が聞こえると心に確かな力が湧くんだよ…それはすごい事だと思うし、すばらしい力だと僕は思ってるよ」
「っ!?」
「あははははは…なんか恥ずかしい事いっちゃってるね」
「ありがとう…ありがとうセナ!…ん!」
照れ臭そうにするセナへ感極まったアリアが抱き着き、目をつぶり顔を上げなにかを催促した。
「いっ!?ちょっとアリア?」
「いつも私からだからたまにはセナからしてほしいなぁ…ん!」
「えぇ!?」
驚き戸惑うセナは上目遣いでおねだりするアリアに全身から変な汗をふきだしアタフタした。
「ほらぁ…はやくぅ」
「え?いや…ちょっと…」
追い打ちをかけるようにグイグイと顔をちかづけるアリアにセナがしどろもどろになっていた。
「コホンっ!」
「「 っ!? 」」
セナがアリアに押し切られそうになった時、テラスの内側から咳ばらいが聞こえ二人は焦って離れた。
「こらコニー…邪魔しちゃだめじゃない」
「えぇ?だってセナ様困ってたじゃない」
セナとアリアが咳が聞こえた方を見ると申し訳なさそうな顔をしているマインと当然のことをしたという顔をしたコニーがこちらをチラチラみていた。
「二人ともどうしたの?ってエリスさんもスカーレットさんもいたの!?」
内心たすかったと思いながらも笑顔でテラスのドアをあけ笑顔で二人にセナは声をかけると隠れる様にエリス達がいて驚くセナに申し訳なさそうな笑顔を浮かべていた。
「なによ…コニー…いいところだったのに!」
「セナ様を毒牙から…こほん…私たちはアリアの護衛だからねぇ」
完全に心の声をもらすコニーにアリアがジトっと視線をむけたが、当の本人はどこ吹く風で涼しい顔をしていた。
「おやすみになられないでよろしいんですか?」
「えっと慌ただしかったせいか寝付けなくて…アリアに話し相手になってもらってたんですよ」
エリスの露骨な話題をかけるための問いにセナが困ったような顔でこたえた。
「ん?みんななにしてるんですか?」
そこへ迅風の世話がおわり最後にまたグラニールたちの様子をみてきたメディーが声をかけてきた。
「それがアリアがさぁ…」
「なんでもないっ!」
コニーがわざとらしく困った風に話し出すのをアリアが不機嫌にさえぎった。
カチャカチャ
「え?」
全員がなにか置かれていく音にきづき振り返ると、ホールにいつの間にかテーブルと人数分の椅子が用意されていて、ブレイダー家の執事セバスがセナ以外の人数分のカップに紅茶を注いでいて、セナの席だと思われる場所のカップにはヤオがお茶をそそぎタオが軽めのお菓子を用意していた。
「セ…セバスさんに…ヤオさんタオさんも…いつのまに…」
「ふふふっ皆さま寝つきが悪い様でしたので…どうぞ」
「従者の務めですわ」
驚くセナの顔を見てどこかしてやったりの顔をしながら優雅に席を勧めるセバスとセナ以外の人たちを冷たい目線で見渡した後、柔らかな笑顔でセナへ席をすすめるタオとヤオは一礼していた。
「すいません…みなさんも疲れているのに」
「いえいえ…ゆっくりお飲みになり落ち着きましたら眠気もきましょう」
「ありがとうございます…お二人もすいません」
心から申し訳なさそうな顔をし席に着くセナにセバスとヤオ、タオは優しい笑顔を浮かべていた。
「うわぁ…セナ様のお菓子美味しそうですねぇ!…もぐもぐもぐ」
「ほんとですね!もぐもぐもぐ」
「う…うん。タオさんの作ってくれるお菓子は優しい味で本当に美味しいんだよ…二人とも口が空になったら…食べてみて」
セバスの用意してくれたお菓子をほおばりながらセナの前に置かれたお菓子をみつめるメディーとコニーにセナが若干ひきながら笑顔でお菓子をすすめた。
「ふふっ」
「ん?セバスさんどうしたんですか?」
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「いえ…相変わらずセナ様のまわりはにぎやかで楽しいと思いまして」
「あははは…夜分さわがしくしてしまい申し訳ありません」
「いえいえ、セナ様がお帰りになられたと実感でき大変うれしく思っております」
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「はぁ~…なんでいつもこうなるかなぁ…」
「あはははは…」
ワイワイと楽しそうに会話をするセナたちをみながらアリアが深いため息を吐くとエリスが乾いた笑いでアリアの背中を優しくたたきながら慰めた。
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