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二章
テクノブレイクの真実
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「動かないで」
「!?」
突然聞こえた切れ味するどいナイフのような声。
目を開けると、そこにはニーヤが居た。
僕のセクシーソードを握るナギさんの首元に、短剣を押し当てたニーヤが。
「ちょっとは見直したんだけど、やっぱり魔族よね」
その目は怒っているようで、哀れむようにも見える。
何を言おう。どんなアクションを取ろう。
真夜中にテーブルの上で股間をご開帳している僕が言える言葉は何だろう。
普通こういう時は危機に直面した時は小さくなるんじゃないのか?
動物は身体を丸めるし、亀だって甲羅に潜る。
それが生存本能ってやつだろう?
だけどなぁ、セクシーソード。どうしてお前はそう元気なんだ!?
これじゃあ何を言ったって説得力ないよ!
そんな中、空気を読まない性剣《こかん》を置き去りに、事態は悪化していく。
「ニーヤさん。貴女がどれくらい強いか知らないけど、昼間のワタシと一緒にしちゃダメよ?」
首元に短剣をつきつけられながらも、ナギさんが邪悪な笑みを浮かべる。
魔族としての、好戦的な挑発。それにニーヤの眉がピクリと動く。
「違うんだ! これは僕が頼んだんだよ!」
未だ制御装置《ネジ》のぶっとんだ股間《ブツ》を携えながら、慌てて口を開く。
このままだと、最悪な状況になるのは目に見えていたから。
「は? アンタほんっと最低ね。魔族でもなんでもいいわけ?」
軽蔑というより侮蔑。拒絶すら浮かべるその冷たい瞳がたまらなく苦しかった。
今この時、ニーヤが僕に寄せていた僅かな信頼さえも失ったのだ。
前にも、こんな事があった。
彼女にこんな瞳を向けられた事が。
――パチン! と乾いた音が鳴り響く。
軽蔑のあまり殴られたかと思えば痛みは無い。
殴られたのは――ニーヤだった。
「取り消して――」
ニーヤの胸倉を掴み、ナギさんが言った。
「ワタシは最低で、卑俗で、淫売な魔族かもしれない。ワタシが蔑まれるのは気にしない。でも――ケンセイさんを最低呼ばわりするのは許さない! 例え仲間でも、いえ、仲間だからこそ、貴女達には言って欲しくない! ワタシからしたら、貴女達のほうがよっぽど最低よ!」
二階に聞こえないように、声を押し殺しながらもまくし立てるその迫力は、あのニーヤさえも怯ませる。
「な、何でアタシ達が最低なのよ!」
「だってそうでしょう? 貴女達はケンセイさんと一緒にいて、セクシーソードの力を溜めているけど、それだけでしょう? ケンセイさんは一度も精を出してないんですよ? 生殺し。それがどれだけ辛い事か、貴女方には分かりませんよね? このままじゃ、ケンセイさんは死んでしまうんですよ――」
え?
何か、おかしいワードが聞こえた気がした。主に、僕の命に関わる系の。
ニーヤも「え?」って顔で僕を見た。
でも、なんて返していいのかわからない。
僕が聞きたい。知りたい。
「ど、どういう事よ?」
「単純な事です。ニーヤさんも聞いた事ありませんか? トイレを我慢しちゃダメだって言われませんでしたか?」
「そりゃあ……あるわよ。でも、ソレとコレは関係ないでしょ!」
「いいえ、関係あるんです。ソレもコレも同じなんです。精を糧とする私達サキュバスは、精を吸い取って相手を殺す事も出来ます。無くなって死ぬのなら、その逆もあるんですよ。溜めすぎた精気は――」
真剣な顔で、口に出すのも恐ろしいとばかりに言葉を止める。
……続きが気になる。
「た、溜めすぎたらどうなるって言うのよ……」
ニーヤの質問に、ナギさんは真顔で言った。
「爆発して死にます」
!?
「ひっ!?」
想像したのか、ニーヤが身体を引きつらせる。
ちょっと待ってくれ。僕死ぬのか? そんな事知らなかったぞ!
習った覚えもない! くそったれ! どうしてこんな命に関わる大事な事を学校は教えないんだ! もし僕が自家発電を良しとしない人種だったら今頃死んでいたんだぞ!?
そうか! そうだったのか! 今判明した! 合点がいった!
都市伝説として良く聞く『テクノブレイク』は、発電のしすぎで死んだんじゃない!
自家発電を嫌悪し、己の矜持を貫き通そうとした無垢で純粋な少年が、いよいよ生命の危機迫る瞬間にパンツを下ろしたがいいが、それまで頑なに拒否し続けた行為ゆえ、上手く発電できず、間に合わず死んでしまったんだ!
くそっ! 何て事だ!
それは快感のためじゃなく、身体の為だからと知っていたら、少年はテクノブレイクする事などなかったのに!
一体どれだけの少年が犠牲になっているんだろう。僕達は、その犠牲の上に生きている事を知らなかった!
この怒りは、どこにぶつければいいんだ!
「ほら見てください。ケンセイさんの苦しそうな表情! うっすら涙も浮かんでいます! そして、あのはちきれそうな股間を!」
「た、確かに苦しそうだけど……」
ん? 二人が何を言ってるのかよく聞いてなかった。
まぁいい。僕はテクノブレイクの真実を知ってしまったのだから。
「ね、ねぇ。アンタそれ……苦しいの……?」
直視しないように意識する。ニーヤの態度でソレがどれなのかは分かった。
「苦しいといえば苦しいけど……どちらかと言えば、痛い――かな」
痛い。そりゃあ痛い。これだけサキュバスのフェロモンを吸い込んだ僕のセクシーソードは、もうバッキバキに荒ぶっている。
静まる気配は未だ見えず。
「痛い!? そ、そんなになるまで方っておくなんて馬鹿じゃないの!? あ、アタシはてっきりモミとそういう事してるのかな……とか……」
「ニーヤさん。ケンセイさんは多分、貴女方と出会ってから一度も出していません。ニーヤさんはどれくらいトイレを我慢できますか? 考えれてみれば、異常だと思いませんか?」
ナギさんの言葉に、ニーヤがハッとした表情を浮かべる。
「あ、アンタ……それじゃあもう三ヶ月も……」
まるで信じられないと言った様子のニーヤ。
そんなニーヤに、ナギさんはさらに続ける。
「普通は言えないですよ。ニーヤさんは男性にお通じが来てない事を言えますか? ケンセイさんだってそうです。女性の中に男性が一人。ケンセイさんは苦労したでしょう」
「そ、そうだったんだ……。何か……アタシ……ゴメン。そんなの全然知らなくて……」
いつになく愁傷な様子で、ニーヤが僕に謝っている。
待てよ。僕は何で謝られているんだ?
段々と事態が僕の理解を超えてきたぞ。
「大丈夫ですよニーヤさん。無知は罪と言いますが、私達は全知全能の神ではありません。これから頑張っていけばいいんです」
落ち込むニーヤを慰めるように、ナギさんが優しく肩を抱く。
その光景は別に変じゃない。おかしくはない。むしろ微笑ましい光景だ。
でも、なんだろうこの違和感。
ファミレスでたまたま耳にした、ネズミ講の勧誘を聞いてるような……。
「でも、アタシどうしたら……」
「大丈夫です。私がちゃんと教えますから――」
そう言って、ニーヤの右手に自分の手を添えるナギさん。
優しく誘導する先は、僕の制御不能《こわ》れた棒《レバー》だ。
「えっ!? ちょっと待って! どうしてアタシが!?」
「だって、これからもケンセイさんと旅を続けるのはニーヤさんですよ。しっかりやり方を覚えないと。さぁ、今までの無知で情けない自分とはさよならしましょう」
「え、あ、そ、そうなの……かな……?」
「そうです。簡単ですよ棒《目標》を掌《センター》に入れて上下運動《スイッチ》。それでケンセイさんも楽になります」
ニーヤの息を飲む音が聞こえた。
その目はやはり一点を見つめ、その口は呪文のように繰り返す。
「モクヒョウヲセンターニイレテスイッチモクヒョウヲセンターニイレテスイッチ――」
「大丈夫。出た『セーメ』は私が処理しますから――」
何が起きてるのか分からない。どうしてこうなったのかは分からない。
分かるのは僕の童貞譚はまだまだ続きそうだって事と、セカンドバージンならぬセカンドインパクトはニーヤの手によって起こされるという事。
ニーヤの手が伸びる。
それはまるで、天から現る神器のように――。
「ママ~」
突然背後から聞こえた純粋無垢の天使の声に、僕を外界から遮断する壁のごとく、目の前の二人が動いた。
「ど、どうしたのルエラ!?」
「う~ん……おしっこ……」
「あ、おしっこ!? うん、いこっ。トイレいこっ」
壁が一枚消えた。
ニーヤの手を言葉巧みに誘導していた悪魔が天使に連れられていく。
そしていつの間にか、僕の股間も天使から身を隠すように、その身体を縮ませていた。
必死に存在感を消そうとするソレと自分の手を見て、ニーヤが呟く。
「……寝るわ」
「僕も……寝るよ……」
その夜は、普段よりずっと寝つきが悪かった。
「!?」
突然聞こえた切れ味するどいナイフのような声。
目を開けると、そこにはニーヤが居た。
僕のセクシーソードを握るナギさんの首元に、短剣を押し当てたニーヤが。
「ちょっとは見直したんだけど、やっぱり魔族よね」
その目は怒っているようで、哀れむようにも見える。
何を言おう。どんなアクションを取ろう。
真夜中にテーブルの上で股間をご開帳している僕が言える言葉は何だろう。
普通こういう時は危機に直面した時は小さくなるんじゃないのか?
動物は身体を丸めるし、亀だって甲羅に潜る。
それが生存本能ってやつだろう?
だけどなぁ、セクシーソード。どうしてお前はそう元気なんだ!?
これじゃあ何を言ったって説得力ないよ!
そんな中、空気を読まない性剣《こかん》を置き去りに、事態は悪化していく。
「ニーヤさん。貴女がどれくらい強いか知らないけど、昼間のワタシと一緒にしちゃダメよ?」
首元に短剣をつきつけられながらも、ナギさんが邪悪な笑みを浮かべる。
魔族としての、好戦的な挑発。それにニーヤの眉がピクリと動く。
「違うんだ! これは僕が頼んだんだよ!」
未だ制御装置《ネジ》のぶっとんだ股間《ブツ》を携えながら、慌てて口を開く。
このままだと、最悪な状況になるのは目に見えていたから。
「は? アンタほんっと最低ね。魔族でもなんでもいいわけ?」
軽蔑というより侮蔑。拒絶すら浮かべるその冷たい瞳がたまらなく苦しかった。
今この時、ニーヤが僕に寄せていた僅かな信頼さえも失ったのだ。
前にも、こんな事があった。
彼女にこんな瞳を向けられた事が。
――パチン! と乾いた音が鳴り響く。
軽蔑のあまり殴られたかと思えば痛みは無い。
殴られたのは――ニーヤだった。
「取り消して――」
ニーヤの胸倉を掴み、ナギさんが言った。
「ワタシは最低で、卑俗で、淫売な魔族かもしれない。ワタシが蔑まれるのは気にしない。でも――ケンセイさんを最低呼ばわりするのは許さない! 例え仲間でも、いえ、仲間だからこそ、貴女達には言って欲しくない! ワタシからしたら、貴女達のほうがよっぽど最低よ!」
二階に聞こえないように、声を押し殺しながらもまくし立てるその迫力は、あのニーヤさえも怯ませる。
「な、何でアタシ達が最低なのよ!」
「だってそうでしょう? 貴女達はケンセイさんと一緒にいて、セクシーソードの力を溜めているけど、それだけでしょう? ケンセイさんは一度も精を出してないんですよ? 生殺し。それがどれだけ辛い事か、貴女方には分かりませんよね? このままじゃ、ケンセイさんは死んでしまうんですよ――」
え?
何か、おかしいワードが聞こえた気がした。主に、僕の命に関わる系の。
ニーヤも「え?」って顔で僕を見た。
でも、なんて返していいのかわからない。
僕が聞きたい。知りたい。
「ど、どういう事よ?」
「単純な事です。ニーヤさんも聞いた事ありませんか? トイレを我慢しちゃダメだって言われませんでしたか?」
「そりゃあ……あるわよ。でも、ソレとコレは関係ないでしょ!」
「いいえ、関係あるんです。ソレもコレも同じなんです。精を糧とする私達サキュバスは、精を吸い取って相手を殺す事も出来ます。無くなって死ぬのなら、その逆もあるんですよ。溜めすぎた精気は――」
真剣な顔で、口に出すのも恐ろしいとばかりに言葉を止める。
……続きが気になる。
「た、溜めすぎたらどうなるって言うのよ……」
ニーヤの質問に、ナギさんは真顔で言った。
「爆発して死にます」
!?
「ひっ!?」
想像したのか、ニーヤが身体を引きつらせる。
ちょっと待ってくれ。僕死ぬのか? そんな事知らなかったぞ!
習った覚えもない! くそったれ! どうしてこんな命に関わる大事な事を学校は教えないんだ! もし僕が自家発電を良しとしない人種だったら今頃死んでいたんだぞ!?
そうか! そうだったのか! 今判明した! 合点がいった!
都市伝説として良く聞く『テクノブレイク』は、発電のしすぎで死んだんじゃない!
自家発電を嫌悪し、己の矜持を貫き通そうとした無垢で純粋な少年が、いよいよ生命の危機迫る瞬間にパンツを下ろしたがいいが、それまで頑なに拒否し続けた行為ゆえ、上手く発電できず、間に合わず死んでしまったんだ!
くそっ! 何て事だ!
それは快感のためじゃなく、身体の為だからと知っていたら、少年はテクノブレイクする事などなかったのに!
一体どれだけの少年が犠牲になっているんだろう。僕達は、その犠牲の上に生きている事を知らなかった!
この怒りは、どこにぶつければいいんだ!
「ほら見てください。ケンセイさんの苦しそうな表情! うっすら涙も浮かんでいます! そして、あのはちきれそうな股間を!」
「た、確かに苦しそうだけど……」
ん? 二人が何を言ってるのかよく聞いてなかった。
まぁいい。僕はテクノブレイクの真実を知ってしまったのだから。
「ね、ねぇ。アンタそれ……苦しいの……?」
直視しないように意識する。ニーヤの態度でソレがどれなのかは分かった。
「苦しいといえば苦しいけど……どちらかと言えば、痛い――かな」
痛い。そりゃあ痛い。これだけサキュバスのフェロモンを吸い込んだ僕のセクシーソードは、もうバッキバキに荒ぶっている。
静まる気配は未だ見えず。
「痛い!? そ、そんなになるまで方っておくなんて馬鹿じゃないの!? あ、アタシはてっきりモミとそういう事してるのかな……とか……」
「ニーヤさん。ケンセイさんは多分、貴女方と出会ってから一度も出していません。ニーヤさんはどれくらいトイレを我慢できますか? 考えれてみれば、異常だと思いませんか?」
ナギさんの言葉に、ニーヤがハッとした表情を浮かべる。
「あ、アンタ……それじゃあもう三ヶ月も……」
まるで信じられないと言った様子のニーヤ。
そんなニーヤに、ナギさんはさらに続ける。
「普通は言えないですよ。ニーヤさんは男性にお通じが来てない事を言えますか? ケンセイさんだってそうです。女性の中に男性が一人。ケンセイさんは苦労したでしょう」
「そ、そうだったんだ……。何か……アタシ……ゴメン。そんなの全然知らなくて……」
いつになく愁傷な様子で、ニーヤが僕に謝っている。
待てよ。僕は何で謝られているんだ?
段々と事態が僕の理解を超えてきたぞ。
「大丈夫ですよニーヤさん。無知は罪と言いますが、私達は全知全能の神ではありません。これから頑張っていけばいいんです」
落ち込むニーヤを慰めるように、ナギさんが優しく肩を抱く。
その光景は別に変じゃない。おかしくはない。むしろ微笑ましい光景だ。
でも、なんだろうこの違和感。
ファミレスでたまたま耳にした、ネズミ講の勧誘を聞いてるような……。
「でも、アタシどうしたら……」
「大丈夫です。私がちゃんと教えますから――」
そう言って、ニーヤの右手に自分の手を添えるナギさん。
優しく誘導する先は、僕の制御不能《こわ》れた棒《レバー》だ。
「えっ!? ちょっと待って! どうしてアタシが!?」
「だって、これからもケンセイさんと旅を続けるのはニーヤさんですよ。しっかりやり方を覚えないと。さぁ、今までの無知で情けない自分とはさよならしましょう」
「え、あ、そ、そうなの……かな……?」
「そうです。簡単ですよ棒《目標》を掌《センター》に入れて上下運動《スイッチ》。それでケンセイさんも楽になります」
ニーヤの息を飲む音が聞こえた。
その目はやはり一点を見つめ、その口は呪文のように繰り返す。
「モクヒョウヲセンターニイレテスイッチモクヒョウヲセンターニイレテスイッチ――」
「大丈夫。出た『セーメ』は私が処理しますから――」
何が起きてるのか分からない。どうしてこうなったのかは分からない。
分かるのは僕の童貞譚はまだまだ続きそうだって事と、セカンドバージンならぬセカンドインパクトはニーヤの手によって起こされるという事。
ニーヤの手が伸びる。
それはまるで、天から現る神器のように――。
「ママ~」
突然背後から聞こえた純粋無垢の天使の声に、僕を外界から遮断する壁のごとく、目の前の二人が動いた。
「ど、どうしたのルエラ!?」
「う~ん……おしっこ……」
「あ、おしっこ!? うん、いこっ。トイレいこっ」
壁が一枚消えた。
ニーヤの手を言葉巧みに誘導していた悪魔が天使に連れられていく。
そしていつの間にか、僕の股間も天使から身を隠すように、その身体を縮ませていた。
必死に存在感を消そうとするソレと自分の手を見て、ニーヤが呟く。
「……寝るわ」
「僕も……寝るよ……」
その夜は、普段よりずっと寝つきが悪かった。
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