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「あなたがナンシーと浮気していることは知っています。なので、あなたとの婚約は破棄します」
伯爵令嬢である私、マリア・マクベインは、婚約者である伯爵令息のスティーヴ・バークに婚約破棄を言い渡した。
彼が、彼の幼馴染みである伯爵令嬢のナンシー・クリングと浮気している姿を、私はこの目ではっきりと確認している。
当然、彼はこの婚約破棄を受け入れると思っていたのだけれど……。
「婚約破棄だと!? ふざけるな! 俺が浮気していた証拠でもあるのか!?」
額に血管が浮かんだ状態で、スティーヴは私に怒鳴り散らしてきた。
「いえ、証拠はありませんけれど……、裏路地であなたがナンシーとキスしていたところを、はっきりとみたのです」
「そ、そんなものは証拠になんてならない! いい加減なことを言うな!」
スティーヴは顔を赤くしながら、私に詰め寄ってきた。
確かに証拠はないけれど、私が浮気現場を目撃したことを知って、彼は明らかに動揺している。
「どうして婚約破棄を受け入れないのですか? あなたは堂々とナンシーと一緒にいられるし、私はあなたと別れられるので、お互いにメリットしかないと思うのですけれど……」
私の言葉は、途中で遮られた。
私の口に、彼の拳が飛んできたからだ。
あまりにも突然のことだったので、私は避けることができなかった。
キスで遮られるよりはマシだとはいえ、私へのダメージはかなりのものだった。
私は勢いよく床に倒れ、あまりの痛みに涙が流れていた。
歯は折れていないようだけれど、出血している。
「な、何をするのですか……。気に入らないことがあると暴力を振るうのは、相変わらずのようですね……」
私はなんとか立ち上がりながら、彼に言った。
「黙れ! とにかく、婚約破棄なんて俺は認めない! それに、俺にたてついたことも、許さないぞ! 絶対に後悔させてやる!」
彼はそう言いながら、去っていった。
どうして、彼は婚約破棄を受け入れなかったのか。
その事が不思議だったけれど、それは、翌日判明することになるのだった……。
「彼に殴られたところが腫れなかったのは、不幸中の幸いね……」
昨日スティーヴに殴られたところを押さえながら、私は通学路を歩いていた。
私とスティーヴ、それに彼の浮気相手のナンシーは、同じ学園に通っている。
そのバーンズ学園は少し特殊で、平民と貴族の生徒がいる。
数年前に創設されたバーンズ学園は、貴族と平民の関係を深めるという狙いがあった。
しかし、その試みはほとんど失敗に終わったといえる。
それは、スティーヴのせいである。
というのも、バーンズ学園は卒業生や貴族の出資によって運営されている。
そして、半分近くの額を出資しているのが、スティーヴの家であるバーク家だ。
そのせいで、学園にいる生徒も先生も、誰もスティーヴには逆らえない。
学園にいるのはスティーヴ派の者と、眉をひそめながらも彼に逆らえない者しかいないのである。
そんな環境が出来上がってしまったバーンズ学園に到着した私は、予期せぬトラブルに巻き込まれた。
教室に向かっていた私に後ろから声をかけてきた人物がいた。
「マリア、あなたに少し話があるの。着いてきて」
私にそう言ってきたのは、スティーヴの浮気相手であるナンシーだった。
断ることもできたけれど、逃げるみたいで嫌だったので、私は彼女について行った。
そして、空き教室に入ると、私は彼女と向き合った。
「いったい、話というのは何でしょうか?」
私は彼女に尋ねた。
「あなたが、昨日スティーヴに婚約破棄を言い渡したことについてよ。彼は今まで見たことのないほど怒っているわ。彼は、大勢の生徒の前であなたを断罪するつもりよ。婚約破棄を言い渡し、あなたの罪を告発するの。そして、大義名分を得た彼は、あなたに罰を与える」
ナンシーは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。
「私の罪っていったい何のことですか? 心当たりがないのですけれど……」
「そんなものは、ないわ。でも、作り話をすれば生徒は信じる。いえ、疑問を持っても、信じざるを得ない。誰も、スティーヴには逆らえないのだから」
「そんな! そんなの、あんまりです……」
すぐそこまで迫ってきている理不尽な断罪に、私は恐怖を感じた。
「いいわね、その顔……。あなたのそういう顔が見たかったの」
ナンシーは歪んだ笑みを浮かべている。
まさか、こんなことになるなんて思ってもみなかった。
そして、彼女の話を聞いて一つの疑問が浮かんだ。
「婚約破棄するつもりだったのなら、どうしてスティーヴは、昨日婚約破棄を受け入れなかったのですか?」
私はナンシーに尋ねた。
「あなたは彼のことを、何もわかっていないのね。そんなの、あなたに婚約破棄されたという噂が流れるのが我慢ならないからに決まっているでしょう? 彼の方から婚約破棄を言い渡すのはいいけど、婚約破棄を言い渡される側になるなんて、彼のプライドが許すはずがないわ」
ナンシーは、当たり前だというようにそう言った。
なんなの、そのつまらない理由は……。
そんなことで、私は理不尽に断罪されようとしているの?
「さて、それでは断罪する準備を始めましょうか……」
そう言いながら、ナンシーは不適な笑みを浮かべて私に近づいてくる。
断罪の準備?
いったい、何をするつもりなの?
私は教室の中を見回した。
そこにあったのは、口を塞ぐのにちょうど良さそうな布、顔を隠すのにちょうど良さそうな麻袋、手足を縛るのにちょうど良さそうな紐と椅子……。
えっと……、つまり、これは……。
大勢の生徒の前で、私が無実を訴えるのを防ぐためのものね。
スティーヴには誰も逆らえないけれど、ありもしない罪を私に被せる以上、彼も一応、万が一のことを考えているということかしら。
状況を理解した私は、近づいてくるナンシーに対して構えた。
「何よ……。生意気にも抵抗する気? あなたが護身術を多少心得ていることは知っているけど、これでも抵抗するつもり?」
ナンシーはそう言うと、懐からナイフを取り出した。
それを見て、私は恐怖で体が震えていた。
「さあ、おとなしく拘束されなさい」
ナンシーが目の前まで迫ってきた。
それでも私は構えを崩さなかった。
「少し、痛め付ける必要があるみたいね!」
ナンシーはそう言って、ナイフを振り下ろした。
私は床を転がり、なんとか避けたけれど、袖に切れ目が入っていた。
冷や汗が流れる。
体の震えは止まらない。
間一髪だった。
体に届かなかったからよかったものの、もし当たっていたら……。
彼女は、痛め付けるなんて言ったけれど、それどころで済むはずがない。
命を失う可能性だって、充分にある。
後先考えないナンシーの無謀な行動には、恐怖しか感じなかった。
「や、やめてください! どうして、こんな酷いことをするのですか!?」
床に倒れた私は、再び近づいてくるナンシーに、震える声で尋ねた。
「どうして? そんなの、楽しいからに決まっているでしょう。あなたが恐怖で震える様は見ていて楽しいし、これから断罪されるのだと思うと、ワクワクするわ」
ナンシーは歯を剥き出しにして笑いながら、私に近づいてくる。
恐怖で体は震えるし、呼吸は整わないどころか、荒くなる一方だ。
「さあ、おとなしく拘束されるしかないと、理解できたでしょう? スティーヴと大勢の生徒が講堂で待ってるわ。これから、最高の舞台の幕開けよ」
ナンシーがナイフを持っている以上、近接戦で勝ち目なんてないことは、充分に理解できた。
私は、構えていた腕を下ろした。
*
(※スティーヴ視点)
「マリアが到着したし、これで準備が整ったな……」
おれは、屈強な男子生徒が運んできたものを見ながらそう呟いた。
彼が運んできたのは、椅子に手足を縛られた女生徒だった。
その顔は麻袋で覆われて見えないが、口はしっかりと布で塞いでいるはずだ。
彼女の服の袖が切れているが、おそらく抵抗した際にナンシーに切られたのだろう。
やはり予想した通り、マリアは抵抗したか。
念のためにナンシーにナイフを持たせておいてよかった。
俺の派閥の屈強な男にマリアの拘束を頼んでもよかったのだが、それだとさすがに彼女も警戒して、逃げていただろう。
そこでナンシーに頼んだのだが、やはり正解だった。
俺の浮気相手ということで対抗意識もあるだろうから、空き教室におとなしくついてくるという俺の予想は当たったというわけだ。
すべて順調に進んでいる。
先程から体を揺すり、言葉にならない何事かを叫ぼうとしている彼女の様子からして、口を塞ぎ損ねたという心配もないはずだ。
俺に逆らう者がいないとはいえ、マリアにはありもしない罪を着せるので、彼女の口が開かれるという展開は避けなければならない。
大勢の生徒の前で彼女に論破されるなんて、万が一にもあってはならないことだ。
そんなの、俺のプライドが許さない。
さて、いよいよ、最高の舞台の幕開けだ。
「これより、マリア・マクベインの断罪を始める!」
俺は集まった大勢の生徒や教師に向かって叫んだ。
これから、最悪の展開が待っているとも知らずに……。
伯爵令嬢である私、マリア・マクベインは、婚約者である伯爵令息のスティーヴ・バークに婚約破棄を言い渡した。
彼が、彼の幼馴染みである伯爵令嬢のナンシー・クリングと浮気している姿を、私はこの目ではっきりと確認している。
当然、彼はこの婚約破棄を受け入れると思っていたのだけれど……。
「婚約破棄だと!? ふざけるな! 俺が浮気していた証拠でもあるのか!?」
額に血管が浮かんだ状態で、スティーヴは私に怒鳴り散らしてきた。
「いえ、証拠はありませんけれど……、裏路地であなたがナンシーとキスしていたところを、はっきりとみたのです」
「そ、そんなものは証拠になんてならない! いい加減なことを言うな!」
スティーヴは顔を赤くしながら、私に詰め寄ってきた。
確かに証拠はないけれど、私が浮気現場を目撃したことを知って、彼は明らかに動揺している。
「どうして婚約破棄を受け入れないのですか? あなたは堂々とナンシーと一緒にいられるし、私はあなたと別れられるので、お互いにメリットしかないと思うのですけれど……」
私の言葉は、途中で遮られた。
私の口に、彼の拳が飛んできたからだ。
あまりにも突然のことだったので、私は避けることができなかった。
キスで遮られるよりはマシだとはいえ、私へのダメージはかなりのものだった。
私は勢いよく床に倒れ、あまりの痛みに涙が流れていた。
歯は折れていないようだけれど、出血している。
「な、何をするのですか……。気に入らないことがあると暴力を振るうのは、相変わらずのようですね……」
私はなんとか立ち上がりながら、彼に言った。
「黙れ! とにかく、婚約破棄なんて俺は認めない! それに、俺にたてついたことも、許さないぞ! 絶対に後悔させてやる!」
彼はそう言いながら、去っていった。
どうして、彼は婚約破棄を受け入れなかったのか。
その事が不思議だったけれど、それは、翌日判明することになるのだった……。
「彼に殴られたところが腫れなかったのは、不幸中の幸いね……」
昨日スティーヴに殴られたところを押さえながら、私は通学路を歩いていた。
私とスティーヴ、それに彼の浮気相手のナンシーは、同じ学園に通っている。
そのバーンズ学園は少し特殊で、平民と貴族の生徒がいる。
数年前に創設されたバーンズ学園は、貴族と平民の関係を深めるという狙いがあった。
しかし、その試みはほとんど失敗に終わったといえる。
それは、スティーヴのせいである。
というのも、バーンズ学園は卒業生や貴族の出資によって運営されている。
そして、半分近くの額を出資しているのが、スティーヴの家であるバーク家だ。
そのせいで、学園にいる生徒も先生も、誰もスティーヴには逆らえない。
学園にいるのはスティーヴ派の者と、眉をひそめながらも彼に逆らえない者しかいないのである。
そんな環境が出来上がってしまったバーンズ学園に到着した私は、予期せぬトラブルに巻き込まれた。
教室に向かっていた私に後ろから声をかけてきた人物がいた。
「マリア、あなたに少し話があるの。着いてきて」
私にそう言ってきたのは、スティーヴの浮気相手であるナンシーだった。
断ることもできたけれど、逃げるみたいで嫌だったので、私は彼女について行った。
そして、空き教室に入ると、私は彼女と向き合った。
「いったい、話というのは何でしょうか?」
私は彼女に尋ねた。
「あなたが、昨日スティーヴに婚約破棄を言い渡したことについてよ。彼は今まで見たことのないほど怒っているわ。彼は、大勢の生徒の前であなたを断罪するつもりよ。婚約破棄を言い渡し、あなたの罪を告発するの。そして、大義名分を得た彼は、あなたに罰を与える」
ナンシーは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。
「私の罪っていったい何のことですか? 心当たりがないのですけれど……」
「そんなものは、ないわ。でも、作り話をすれば生徒は信じる。いえ、疑問を持っても、信じざるを得ない。誰も、スティーヴには逆らえないのだから」
「そんな! そんなの、あんまりです……」
すぐそこまで迫ってきている理不尽な断罪に、私は恐怖を感じた。
「いいわね、その顔……。あなたのそういう顔が見たかったの」
ナンシーは歪んだ笑みを浮かべている。
まさか、こんなことになるなんて思ってもみなかった。
そして、彼女の話を聞いて一つの疑問が浮かんだ。
「婚約破棄するつもりだったのなら、どうしてスティーヴは、昨日婚約破棄を受け入れなかったのですか?」
私はナンシーに尋ねた。
「あなたは彼のことを、何もわかっていないのね。そんなの、あなたに婚約破棄されたという噂が流れるのが我慢ならないからに決まっているでしょう? 彼の方から婚約破棄を言い渡すのはいいけど、婚約破棄を言い渡される側になるなんて、彼のプライドが許すはずがないわ」
ナンシーは、当たり前だというようにそう言った。
なんなの、そのつまらない理由は……。
そんなことで、私は理不尽に断罪されようとしているの?
「さて、それでは断罪する準備を始めましょうか……」
そう言いながら、ナンシーは不適な笑みを浮かべて私に近づいてくる。
断罪の準備?
いったい、何をするつもりなの?
私は教室の中を見回した。
そこにあったのは、口を塞ぐのにちょうど良さそうな布、顔を隠すのにちょうど良さそうな麻袋、手足を縛るのにちょうど良さそうな紐と椅子……。
えっと……、つまり、これは……。
大勢の生徒の前で、私が無実を訴えるのを防ぐためのものね。
スティーヴには誰も逆らえないけれど、ありもしない罪を私に被せる以上、彼も一応、万が一のことを考えているということかしら。
状況を理解した私は、近づいてくるナンシーに対して構えた。
「何よ……。生意気にも抵抗する気? あなたが護身術を多少心得ていることは知っているけど、これでも抵抗するつもり?」
ナンシーはそう言うと、懐からナイフを取り出した。
それを見て、私は恐怖で体が震えていた。
「さあ、おとなしく拘束されなさい」
ナンシーが目の前まで迫ってきた。
それでも私は構えを崩さなかった。
「少し、痛め付ける必要があるみたいね!」
ナンシーはそう言って、ナイフを振り下ろした。
私は床を転がり、なんとか避けたけれど、袖に切れ目が入っていた。
冷や汗が流れる。
体の震えは止まらない。
間一髪だった。
体に届かなかったからよかったものの、もし当たっていたら……。
彼女は、痛め付けるなんて言ったけれど、それどころで済むはずがない。
命を失う可能性だって、充分にある。
後先考えないナンシーの無謀な行動には、恐怖しか感じなかった。
「や、やめてください! どうして、こんな酷いことをするのですか!?」
床に倒れた私は、再び近づいてくるナンシーに、震える声で尋ねた。
「どうして? そんなの、楽しいからに決まっているでしょう。あなたが恐怖で震える様は見ていて楽しいし、これから断罪されるのだと思うと、ワクワクするわ」
ナンシーは歯を剥き出しにして笑いながら、私に近づいてくる。
恐怖で体は震えるし、呼吸は整わないどころか、荒くなる一方だ。
「さあ、おとなしく拘束されるしかないと、理解できたでしょう? スティーヴと大勢の生徒が講堂で待ってるわ。これから、最高の舞台の幕開けよ」
ナンシーがナイフを持っている以上、近接戦で勝ち目なんてないことは、充分に理解できた。
私は、構えていた腕を下ろした。
*
(※スティーヴ視点)
「マリアが到着したし、これで準備が整ったな……」
おれは、屈強な男子生徒が運んできたものを見ながらそう呟いた。
彼が運んできたのは、椅子に手足を縛られた女生徒だった。
その顔は麻袋で覆われて見えないが、口はしっかりと布で塞いでいるはずだ。
彼女の服の袖が切れているが、おそらく抵抗した際にナンシーに切られたのだろう。
やはり予想した通り、マリアは抵抗したか。
念のためにナンシーにナイフを持たせておいてよかった。
俺の派閥の屈強な男にマリアの拘束を頼んでもよかったのだが、それだとさすがに彼女も警戒して、逃げていただろう。
そこでナンシーに頼んだのだが、やはり正解だった。
俺の浮気相手ということで対抗意識もあるだろうから、空き教室におとなしくついてくるという俺の予想は当たったというわけだ。
すべて順調に進んでいる。
先程から体を揺すり、言葉にならない何事かを叫ぼうとしている彼女の様子からして、口を塞ぎ損ねたという心配もないはずだ。
俺に逆らう者がいないとはいえ、マリアにはありもしない罪を着せるので、彼女の口が開かれるという展開は避けなければならない。
大勢の生徒の前で彼女に論破されるなんて、万が一にもあってはならないことだ。
そんなの、俺のプライドが許さない。
さて、いよいよ、最高の舞台の幕開けだ。
「これより、マリア・マクベインの断罪を始める!」
俺は集まった大勢の生徒や教師に向かって叫んだ。
これから、最悪の展開が待っているとも知らずに……。
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