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「ソフィア、悪いがお前との婚約は破棄させてもらう」
子爵令嬢である私、ソフィア・ベルモントは、婚約者である子爵令息のジェイソン・フロストに婚約破棄を言い渡された。
彼の隣には、私の妹であるシルビアがいる。
彼女はジェイソンの腕に体を寄せ、勝ち誇った表情で私の方を見ていた。
「僕はシルビアのことを愛しているんだ。そんな彼女といつまでも愛人関係を続けるわけにはいかない。だからソフィア、お前とは別れて、僕はシルビアと婚約する」
「えっと……」
突然のことで、私の頭はパニックになっていた。
いきなり婚約破棄と言われましても……。
それに、なんかさらっと言ったので聞き流しそうになったけれど、愛人関係を続けるわけにはいかない?
あなたたち、愛人関係だったの?
それってつまり……。
「ジェイソン、シルビア……、あなたたち、浮気していたのね?」
私は、彼らを睨みつけながら言った。
「浮気? お姉さま、何を言っているの? 私は本気よ。政略結婚のために婚約したお姉さまとは違って、私はジェイソンのことを、心から愛しているの。お姉さまに非難される覚えはないわ」
……いや、あると思うけれど。
シルビア、あなた、何を言っているの?
もうこの際、浮気でも本気でも、どちらでもいいけれど、婚約者がいる相手と関係を持つことは、許されることではない。
確かに私たちは政略結婚のために婚約したけれど、それが浮気をしていい理由になんてならない。
私は婚約した当初、ジェイソンといい関係を築こうとした。
しかし彼は、私のことなんて眼中にないみたいだった。
どうして彼がそんな態度をとっていたのか、ようやくわかった。
彼は婚約者である私よりも、シルビアとの関係に夢中だったからだ。
しかし、私たちの婚約は、政略結婚のためのものだ。
勝手に私たちだけで、婚約破棄なんて決められるはずがない。
そう思っていたけれど……。
「ソフィア、そういうわけだから、あなたたちの婚約は破棄されたわ。あなたははっきり言って、用済みなのよ」
お母様が、蔑むような視線を私に向けながら言った。
「そんな……。お母様、こんな理不尽な婚約破棄を、認められるのですか!?」
私は、お母様に食い下がった。
「シルビアがそれを望んでいるのだから、べつに問題なんて何もないわ」
お母様は、当たり前のように答えた。
どうして……、こんなことが許されるのよ。
お母様もお父様も、シルビアのことを溺愛している。
二人とも、完全に彼女の味方だ。
まるで、私だけが間違っているかのような雰囲気が、この部屋には流れていた。
「ソフィア、お前はもう用済みなんだ」
お父様が、私に近づいてきた。
「政略結婚のための道具として利用価値があると思っていたが、シルビアと彼が結ばれるなら、我がベルモント家は安泰だ。そろそろ邪魔者のお前には、この屋敷から出て行ってもらおう」
「……え?」
突然のお父様の言葉に、私は驚いていた。
この屋敷から、私を追い出す?
どうして、そんな理不尽なことを……。
「そんなの、あんまりです! どうか、考え直してください! こんなこと、許されることではありません!」
私はお父様に訴えた。
しかし……。
「やかましい! いったい、誰に向かって口を聞いているんだ!」
お父様から、強烈なビンタをお見舞いされた。
いきなりのことだったので、避けることもできず、まともに食らった私は床に倒れた。
「お姉さま、なんて無様なの……」
シルビアが、私の方を見ながら笑みを浮かべている。
頬からは、涙が出るほどの痛みを感じていた。
私は悔しさと痛みに耐えるように、こぶしを握り締めた。
「これを見ろ。お前はもう、我がベルモント家の者ではなくなった」
お父様がそう言いながら私に見せたのは、一枚の書類だった。
「そ、そんな……」
そこには確かに、私がベルモント家から除籍されることを、認めるということが書かれていた。
そんな書類、普通は簡単には許可されない。
しかし、お父様のことだ……。
きっと、お金や権力をちらつかせて、認めさせたのだろう。
「いつまでそうやって床に這いつくばっているの! 見苦しいわ!」
お母様が、私の方を見ながら言った。
その目は、明らかに娘を見るような目ではなかった。
「情けないわね、お姉さま。婚約破棄された上に、屋敷からも追放なんて、可哀そう。まあ、私はこれからジェイソンと幸せに暮らすから、お姉さまのことなんて、どうでもいいけれどね」
シルビアが歪んだ笑みを浮かべながら、私の方を見ていた。
その顔を見て、私の中の感情が爆発した。
「シルビア! あなたがジェイソンと関係を持ったのは、許されない行為よ! この国では、犯罪なの!」
私は、彼女に詰め寄った。
「シルビアが怖がっているだろう!」
また、お父様のビンタが直撃した。
私は再び、床に倒れた。
「シルビアは何も悪くない。浮気だって、証拠はないんだ。お前がいくら言いふらそうとも、誰も聞く耳を持たない。むしろ、そんなことをしたら、名誉棄損で訴えてやる!」
もう、ダメだ……。
この屋敷に、私の味方なんて誰もいない。
それに、確かに二人が浮気をしていたという証拠はない。
私はこの理不尽を、受け入れるしかなかった。
「うわぁ、お姉さま、この歳にもなって泣くなんて、なんて情けないの。こんな人がお姉さまだなんて、恥ずかしいわ。あ、これからはもう、お姉さまじゃないのか……」
シルビアは完全に、この状況を楽しんでいる。
いろいろな感情が私の中で渦巻いていたけれど、それを爆発させたところで、また私が理不尽な目に遭うだけだ。
私は自分の部屋に戻った。
そして、荷物をまとめ始めた。
これから、私はどうすればいいの?
行く当てなんてない。
でも、ここにいることはもうできない。
私は、荷物を詰め込んだバッグを背負って、部屋から出た。
「さようなら……」
私は、屋敷を出た。
誰も、見送りになんて来なかった。
ただ、リビングでみんな楽しそうに話していて、私を見ると、あざ笑うだけだった。
「あぁ……、これから、どうしよう……」
私は行く当てもなく、町を歩いていた。
いきなり屋敷を追い出されたので、途方に暮れていた。
しかし、ある意味では、あの屋敷から出られたのはラッキーだともいえる。
あの屋敷には、私の居場所なんてなかった。
あの屋敷はシルビアを中心に回っていて、私は完全に部外者だった。
両親がシルビアをあそこまで溺愛しているのは、彼女がたった一人の娘だからだ。
お父様とお母様の間には、長い間子供ができなかった。
そこで、幼い私が養子として、二人に引き取られた。
どうやらわけありだったようで、私を引き取ることで、両親には利益があったらしい。
そうしてベルモント家にやってきたのだけれど、両親は私を決して甘やかさなかった。
二人は家庭教師を雇い、私に厳しい教育をした。
いずれは、ベルモント家の当主を継ぐためにだ。
しかし、数年後に、ある出来事が起きた。
お母様が、子供を授かったのだ。
そして生まれたのがシルビアで、二人は彼女を溺愛した。
甘やかし放題なので、見事にわがままな性格に育った。
屋敷では誰もが味方なので、彼女は何でも許された。
そのせいで婚約者を奪うような、倫理観のない、わがままな妹が誕生したのである。
「それにしても、いいのかしら……」
今更彼らの心配をする義理なんてないけれど、私には気がかりなことがあった。
シルビアはいずれ、子爵夫人になるだろう。
それなら当然、ジェイソンと一緒に、夫人同伴のパーティに出席することもある。
厳しい教育を受けてきた私と違って、あのわがままなシルビアが、社交界できちんと振る舞えるとは思えない。
今更教育し直したところで、既に長年染みついているものがある。
そう簡単には変わらないだろう。
まあ、そもそも、シルビアに甘いあの両親が、彼女に厳しい教育を受けさせるとは思えないけれど……。
「まあ、恥をかくようなことになっても、私には関係ないけれどね……」
もう私には関係のないことだ。
彼らの心配よりも、今の私は自分の心配をしなければならない。
家を追い出されたのだ。
これからは、一人で生きていかなければならない。
「はあ……、これから、うまくやっていけるかしら……」
正直言って、不安だらけだった。
でも、なんとかして、生活していかなければならない。
でないと、どこかで野垂れ死んでしまう。
夕暮れ時だからもう少しで真っ暗になってしまうし、とりあえず、まずは泊まるところを見つけないといけないわね。
私は当てもなく歩いていると、一人の人物が、前から近づいてきているのに気が付いた。
その顔を見て、私は驚いた。
艶のある黒い髪、長いまつげと美しい瞳……。
「やあ、久しぶりだね。こんなところで、何をしているんだい?」
笑顔で私に話しかけてきたのは、伯爵令息であるエルウッド・バウデン様だった。
*
(※シルビア視点)
「ジェイソン、今までのようにコソコソ会う必要もなくなったから、これからは堂々と会えるわね」
ああ……、やっと、邪魔者のお姉さまがいなくなってくれた。
これで、家族全員で仲良く暮らすことができるわ。
愛するジェイソンと婚約することもできたし、これから私の人生は、もっと幸せで楽しいものになる。
そんな予感がしていた。
しかし、それは間違いだったと、後に知ることになるのだった……。
子爵令嬢である私、ソフィア・ベルモントは、婚約者である子爵令息のジェイソン・フロストに婚約破棄を言い渡された。
彼の隣には、私の妹であるシルビアがいる。
彼女はジェイソンの腕に体を寄せ、勝ち誇った表情で私の方を見ていた。
「僕はシルビアのことを愛しているんだ。そんな彼女といつまでも愛人関係を続けるわけにはいかない。だからソフィア、お前とは別れて、僕はシルビアと婚約する」
「えっと……」
突然のことで、私の頭はパニックになっていた。
いきなり婚約破棄と言われましても……。
それに、なんかさらっと言ったので聞き流しそうになったけれど、愛人関係を続けるわけにはいかない?
あなたたち、愛人関係だったの?
それってつまり……。
「ジェイソン、シルビア……、あなたたち、浮気していたのね?」
私は、彼らを睨みつけながら言った。
「浮気? お姉さま、何を言っているの? 私は本気よ。政略結婚のために婚約したお姉さまとは違って、私はジェイソンのことを、心から愛しているの。お姉さまに非難される覚えはないわ」
……いや、あると思うけれど。
シルビア、あなた、何を言っているの?
もうこの際、浮気でも本気でも、どちらでもいいけれど、婚約者がいる相手と関係を持つことは、許されることではない。
確かに私たちは政略結婚のために婚約したけれど、それが浮気をしていい理由になんてならない。
私は婚約した当初、ジェイソンといい関係を築こうとした。
しかし彼は、私のことなんて眼中にないみたいだった。
どうして彼がそんな態度をとっていたのか、ようやくわかった。
彼は婚約者である私よりも、シルビアとの関係に夢中だったからだ。
しかし、私たちの婚約は、政略結婚のためのものだ。
勝手に私たちだけで、婚約破棄なんて決められるはずがない。
そう思っていたけれど……。
「ソフィア、そういうわけだから、あなたたちの婚約は破棄されたわ。あなたははっきり言って、用済みなのよ」
お母様が、蔑むような視線を私に向けながら言った。
「そんな……。お母様、こんな理不尽な婚約破棄を、認められるのですか!?」
私は、お母様に食い下がった。
「シルビアがそれを望んでいるのだから、べつに問題なんて何もないわ」
お母様は、当たり前のように答えた。
どうして……、こんなことが許されるのよ。
お母様もお父様も、シルビアのことを溺愛している。
二人とも、完全に彼女の味方だ。
まるで、私だけが間違っているかのような雰囲気が、この部屋には流れていた。
「ソフィア、お前はもう用済みなんだ」
お父様が、私に近づいてきた。
「政略結婚のための道具として利用価値があると思っていたが、シルビアと彼が結ばれるなら、我がベルモント家は安泰だ。そろそろ邪魔者のお前には、この屋敷から出て行ってもらおう」
「……え?」
突然のお父様の言葉に、私は驚いていた。
この屋敷から、私を追い出す?
どうして、そんな理不尽なことを……。
「そんなの、あんまりです! どうか、考え直してください! こんなこと、許されることではありません!」
私はお父様に訴えた。
しかし……。
「やかましい! いったい、誰に向かって口を聞いているんだ!」
お父様から、強烈なビンタをお見舞いされた。
いきなりのことだったので、避けることもできず、まともに食らった私は床に倒れた。
「お姉さま、なんて無様なの……」
シルビアが、私の方を見ながら笑みを浮かべている。
頬からは、涙が出るほどの痛みを感じていた。
私は悔しさと痛みに耐えるように、こぶしを握り締めた。
「これを見ろ。お前はもう、我がベルモント家の者ではなくなった」
お父様がそう言いながら私に見せたのは、一枚の書類だった。
「そ、そんな……」
そこには確かに、私がベルモント家から除籍されることを、認めるということが書かれていた。
そんな書類、普通は簡単には許可されない。
しかし、お父様のことだ……。
きっと、お金や権力をちらつかせて、認めさせたのだろう。
「いつまでそうやって床に這いつくばっているの! 見苦しいわ!」
お母様が、私の方を見ながら言った。
その目は、明らかに娘を見るような目ではなかった。
「情けないわね、お姉さま。婚約破棄された上に、屋敷からも追放なんて、可哀そう。まあ、私はこれからジェイソンと幸せに暮らすから、お姉さまのことなんて、どうでもいいけれどね」
シルビアが歪んだ笑みを浮かべながら、私の方を見ていた。
その顔を見て、私の中の感情が爆発した。
「シルビア! あなたがジェイソンと関係を持ったのは、許されない行為よ! この国では、犯罪なの!」
私は、彼女に詰め寄った。
「シルビアが怖がっているだろう!」
また、お父様のビンタが直撃した。
私は再び、床に倒れた。
「シルビアは何も悪くない。浮気だって、証拠はないんだ。お前がいくら言いふらそうとも、誰も聞く耳を持たない。むしろ、そんなことをしたら、名誉棄損で訴えてやる!」
もう、ダメだ……。
この屋敷に、私の味方なんて誰もいない。
それに、確かに二人が浮気をしていたという証拠はない。
私はこの理不尽を、受け入れるしかなかった。
「うわぁ、お姉さま、この歳にもなって泣くなんて、なんて情けないの。こんな人がお姉さまだなんて、恥ずかしいわ。あ、これからはもう、お姉さまじゃないのか……」
シルビアは完全に、この状況を楽しんでいる。
いろいろな感情が私の中で渦巻いていたけれど、それを爆発させたところで、また私が理不尽な目に遭うだけだ。
私は自分の部屋に戻った。
そして、荷物をまとめ始めた。
これから、私はどうすればいいの?
行く当てなんてない。
でも、ここにいることはもうできない。
私は、荷物を詰め込んだバッグを背負って、部屋から出た。
「さようなら……」
私は、屋敷を出た。
誰も、見送りになんて来なかった。
ただ、リビングでみんな楽しそうに話していて、私を見ると、あざ笑うだけだった。
「あぁ……、これから、どうしよう……」
私は行く当てもなく、町を歩いていた。
いきなり屋敷を追い出されたので、途方に暮れていた。
しかし、ある意味では、あの屋敷から出られたのはラッキーだともいえる。
あの屋敷には、私の居場所なんてなかった。
あの屋敷はシルビアを中心に回っていて、私は完全に部外者だった。
両親がシルビアをあそこまで溺愛しているのは、彼女がたった一人の娘だからだ。
お父様とお母様の間には、長い間子供ができなかった。
そこで、幼い私が養子として、二人に引き取られた。
どうやらわけありだったようで、私を引き取ることで、両親には利益があったらしい。
そうしてベルモント家にやってきたのだけれど、両親は私を決して甘やかさなかった。
二人は家庭教師を雇い、私に厳しい教育をした。
いずれは、ベルモント家の当主を継ぐためにだ。
しかし、数年後に、ある出来事が起きた。
お母様が、子供を授かったのだ。
そして生まれたのがシルビアで、二人は彼女を溺愛した。
甘やかし放題なので、見事にわがままな性格に育った。
屋敷では誰もが味方なので、彼女は何でも許された。
そのせいで婚約者を奪うような、倫理観のない、わがままな妹が誕生したのである。
「それにしても、いいのかしら……」
今更彼らの心配をする義理なんてないけれど、私には気がかりなことがあった。
シルビアはいずれ、子爵夫人になるだろう。
それなら当然、ジェイソンと一緒に、夫人同伴のパーティに出席することもある。
厳しい教育を受けてきた私と違って、あのわがままなシルビアが、社交界できちんと振る舞えるとは思えない。
今更教育し直したところで、既に長年染みついているものがある。
そう簡単には変わらないだろう。
まあ、そもそも、シルビアに甘いあの両親が、彼女に厳しい教育を受けさせるとは思えないけれど……。
「まあ、恥をかくようなことになっても、私には関係ないけれどね……」
もう私には関係のないことだ。
彼らの心配よりも、今の私は自分の心配をしなければならない。
家を追い出されたのだ。
これからは、一人で生きていかなければならない。
「はあ……、これから、うまくやっていけるかしら……」
正直言って、不安だらけだった。
でも、なんとかして、生活していかなければならない。
でないと、どこかで野垂れ死んでしまう。
夕暮れ時だからもう少しで真っ暗になってしまうし、とりあえず、まずは泊まるところを見つけないといけないわね。
私は当てもなく歩いていると、一人の人物が、前から近づいてきているのに気が付いた。
その顔を見て、私は驚いた。
艶のある黒い髪、長いまつげと美しい瞳……。
「やあ、久しぶりだね。こんなところで、何をしているんだい?」
笑顔で私に話しかけてきたのは、伯爵令息であるエルウッド・バウデン様だった。
*
(※シルビア視点)
「ジェイソン、今までのようにコソコソ会う必要もなくなったから、これからは堂々と会えるわね」
ああ……、やっと、邪魔者のお姉さまがいなくなってくれた。
これで、家族全員で仲良く暮らすことができるわ。
愛するジェイソンと婚約することもできたし、これから私の人生は、もっと幸せで楽しいものになる。
そんな予感がしていた。
しかし、それは間違いだったと、後に知ることになるのだった……。
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