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第一部
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しおりを挟む2日後の夜。
「姫様。国王陛下よりお手紙が届きました。」
「受け取りましょう」
広い城といえど用があるなら直接呼び出して言えば良いものを、なんて思いながら
少し厚みのある手紙を開封する前に、
他人に知られる可能性は少しでも減らすべきかとメイド達を部屋から出した。
「えーと、なになに…
明日の朝に出立のパレードをする。
寝不足で目が腫れた無様な姿を晒されると王家の恥となるため
朝まで快眠できて体調を整える秘薬を渡しておく。
必ず飲んで朝を迎えるように。
…って。
コレの事?」
封筒に同封されていたのは、私の小指の爪ほども無い小さな丸薬だった。
せめて何かに包んで入れて欲しかった…と思いながら
飲まないと後が面倒だろうなと思い
入浴を済ませ後は就寝のみとなっていたので
メイドを呼び、水を貰って丸薬を飲んだ。
しばらくすると、頭がぼんやりとしてきて
あぁ、眠るのか…と思った所で意識が途絶えた。
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