いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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797:言い訳

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次はガイライとニックだ。

(ニック?)
(お?モウちゃんはどうだ?)
(寝てる。ガイライは?)
(なぜかお前に対して怒ってるな?なにした?)
(ははははは!愛しい人の言うとおりだな、ガイライ?)
(マティス!手合わせだ!!)
(え?なんで?)
(愛しい人が起きればな)
(だからなんで?)
(あれだろ?血のりのことを知らなかったからだろ?)
(・・・・・)
(違うのか?)
(モウが緑目なんて知らなかったぞ!)
(ああ!ワイプと手合わせした後だな、私が知ったのは)
(・・・セサミナ殿は?)
(その後だ)
(公表したんだな?なぜ?)
(リーズナ先生が話したほうがいいというし、
セサミナも間抜けな父親2人についた従者にも言ったしな。
ワイプは私から言った。まだ見てない。
ガイライとニックにも言うべきだったな)
(・・・・)
(血のりのことも話せなくて悪かったと伝言だ。
なんせ、眠くて頭が回らなかったと。
この言い回しはよくわからんがな。
セサミナと同じだな。
セサミナも同じよう感じたようだ、臣としてのつながりが無くなると)
(・・・・)
(何も変わらない。それは、直接愛しい人に話してもらえ)
(そうしよう)
(ニックは?ニックは愛しい人が緑目でも変わらずだな?)
(ん?んー、そりゃ、臣じゃないしな。うん)
(嘘だな?)
(え?あー、うん。・・・・先に聞いてた)
((いつ!))
(え?ほら、ムムロズんとこで。雨の日に教えてマティスを喜ばすから
内緒だって)
(あの時か!・・・あの時どうして愛しい人は照れていた?)
(モウちゃんに聞けばいいだろ?ほら、静かにしないと起きるだろ?)
(・・・そうだな。
銃を使った奴が残したものをワイプに渡した。
そっちから聞いてくれ。忙しくて手は出ないようだが)
(資産院は関係ないだろ?)
(まわりまわって調べるように言われたらしいぞ?)
(ああ!わかった。聞いてくるわ)


─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘



「先に言うぞ?モウちゃんがマティスには言うなと。
びっくりさせるんだって。
リーズナには言った。念押しの口止めもしたから!
お前に言わなかったのは、臣だからだ!
モウちゃんから聞いたほうがいいと思ったからだ!!」
「・・・そうだな。
不安になるな。セサミナ殿もか?
臣の腕というのはこれほど不安定なのか?」
「モウちゃんだからだろ?俺はそういうのはなかった。
緑目になったのもあるとおもうけど?
何も変わらないよ?緑目をみたっていつものモウちゃんだった。」
「そうなんだろうな。
で?なんで、照れたんだ?」
「え?お前も聞くの?
俺が照れるんだけど?」
「いいから!ムムロズとの話は聞いたが、それと関係ないよな?」
「モウちゃんにムムロズに移動のことを教えたらできるのかと聞いたんだよ。
そしたら、自分のことを受け入れても、ダメだろうって。
なんでか?ムムロズはマティスには必要ないからだ。

マティスがマティスであるためには、セサミナがいる、ワイプがいる。
セサミナの為にはルグとドーガーがいる。
ワイプの為にはツイミ兄弟がいる。
マティスにとっているかいらないかだ。
マティスの成長にはガイライと俺がいる。

そういわれたよ。その時緑目を見せてもらった。
モウちゃんの対象はマティスとマティスがマティスである世界なんだと。」
「それはわかるな。それで?」
「え?まだ聞くの?」
「それで?」
「・・・・。聞いたんだよ。
モウちゃんには俺が必要かって。」
「!」
「そしたらよ、真っ赤になってさ、
俺はものすごく好みだから、
いるっていったらマティスに殺されるんだけどってさ!」
「マティスに殺されろ!!!!」
「あはははははは!ひでぇな!
しかし、マティスもなにか手がかりがあるならこっちに渡せばいいのにな。
常にワイプ優先だ。」
「どうして資産院に調べるようにと?」
「暗部絡みだろ?そうなるとかなり古い人間が動いてるんだな。
あの軍隊長の傍にいた従者、知ってる?」
「スダウト家のエマリアとタレンテ家のフェクトだろ?
当主の傍付きだ。スダウト家の実質当主はマルアルだ。
タレンテ家当主ブラートが表に出なくなったのと同時に、
マルアルは息子に譲ったんだよ。
それがなくなって、エボルタ、クラビット。
その次がアリン。どれもダメだったようだがな。」
「アリンの父親は生きてるよな?」
「生きているはずだ。が、見たことはない。」
「ガイライでも?」
「興味がなかったと言えばそうなるんだが、
この20年、かなりさぼっていたようだ。」
「まー、耳があれだったからな。」
「言い訳だな。」
「ははは!自分で言うのならそうなんだろ。で?」
「マルアルの息子で生きているのは、アリンの父親だけのはずだ。」
「マルアルとブラートって仲が悪かったよな?」
「そうなんだが、
マティスとワイプみたいな感じじゃないのか?」
「ああ!ちょっと探りをいれないとな。」
「それはルカリだ。ルカリの配下に頼もう。」
「なんだそれ?そう言えばルカリは今なにしてんの?」
「配下と運動?」
「運動ってあれ?配下って生徒のこと?」
「そうだ。また人数が増えて20人ほどらしい。」
「おお!見に行こう!」
「ワイプに話を聞いてからだな。なにか頼むのなら手土産もいる。」
「土産?酒?」
「いや、高くない、ちょっとしたもの?」
「シナイ?」
「それは、どうだろか?甘味はあるが毎回持っていくのも、
それが当然となるからよくないと言われているしな。」
「ちょっとしたものだろ?
すぐ用意できるのって、後は籠か炭?消臭があるっていう?」
「そっちの方がいいか?行商の品だが。」
「商売もしようぜ!」
「そうだな!良し行こう!」






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