いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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315:大人のお菓子

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「愛しい人は母君と仲がいいと思っていた。」
「ん?いいよ。でも、親ってさ、子供を頼るでしょ?
何気ない言葉が子供を縛るんだよ。
それに気付いたらどうしようもなかった。2人が別々に生活できるほど
わたしの稼ぎもいいことなかったしね。
それに、家事全般は母さんがしてくれたんだ。
いわば母さんと夫婦だったんだよ。
それを捨てるほどに魅力的な人との出会いはなかったから。」
「あの2人は?」
「あの2人はお互いの境遇を理解しあってるんだろう?
だからますます、親が疎ましいんだ。いまさら親の態度が変わるわけじゃない。
でも、切り捨てることはできないんだよ。
逃げれるんなら逃げればいい。」
「それを理解した姉さんの近くにいたいと?」
「ああ、それだけじゃないんだろうけどね。
誰でも、自分の考えを肯定してくれたら
安心できるだろ?子供はそれが親なんだよ。
なのに親は自分を否定するとわかってるから、
それでいいといったわたしを信用というか信じてしまたんだろうな。
宗教の勧誘でよくある手だ。
ああ、あの2人のことは理解しているよ、それは本当だ。」
「?」
「あははは!わからなくていいよ。
あ、勝手に3日後っていったけど、セサミンの予定は大丈夫?」
「もちろん。」
「そう、よかった。かっこよく湿地から登場しようね。
あのぐちゅぐちゅの湿地は鉄の船が浮くのかな?」
「鉄は水には浮きますが、湿地、あの泥には沈みます。」
「じゃ、木だね。」
「木は沈みますよ?」
「うふふふ。そうなの?ああ、明後日、砂漠に行こう。報告2だよ。
魚の実験もしないとね。」
「愛しい人?では、明日は?」
「湿地で実験。」
「姉さん、楽しそうですね。」
「楽しいよ?あ!5000リング。わたし出すからね!」
「いえ、結構です。樹石で薪の代わりができるなら、
5000リングの価値以上です。
砂漠の森が無くなりましたからね、育つまでの間だけでも
樹石を使うことが出来るでしょう。」
「そうか、今年の分はいいけど、来年の分が確保できないのか。」
「ええ、サボテンの森にまで行かなくても、
薪を主に取っていた森もなくなりましたから。」
「そうか。コットワッツ以外の国はどうしてるんだろうね。」
「ニバーセルであの砂漠の恩恵を受けていたのは我が領国だけですが、
他の国でも多少なり弊害は出ていると思います。ドルナガは特に。」
「ああ、仲が悪いんだっけ?」
「そうですね。いいとはいえません。」
「そこも800年周期は知っていたのかな?」
「わかりません。そういう情報交換はないといっていい。」
「18か国ってそういうのは共有しないんだね。
機密扱いか。そもそもコットワッツ領主と王都以外はしらないものね。
そんなことが各領国にいろいろあるんだ。」
「そうでしょうね。」
「ふふふ。面白いね。」



その日はそのまま領主館で過ごし、
ルグとドーガーとの手合わせもすることになった。


「あれ?2本槍ではしないの?」
「あれはとっておきなのです。」
「違いますよ、モウ殿。まだ物になっていないんですよ。」
「ルグさんは黙っててください!」

まずはドーガーと。


ドーガーの槍は長い。
わたしの槍は砂漠石で変形してもらっているから、棒と同じだ。


槍での手合わせは槍先にはカバーを付ける。
それでも当たれば切れる。

カカカカカ

速い。

遠くから槍が無数に伸びてくるようだ。
しかし、長い分、引きに間が生じる。
その隙に懐に潜り込めば、速さのあるわたしに分がある。

「せいっ!」
「参った!」



ルグは重い。一振り一振りが沈みこむように重いのだ。
それでいて速さもある。
が、フェイントに弱い。
上に飛ぶと見せかけて、左下から突き上げる。

「参った!」



ギリギリですよ。


「見事!愛しい人!
しかし、ルグとドーガーに同じ手は2度使えんぞ?」
「はい、マティス師匠!速さと重さ、物にしてみせます。」
「ドーガー!戻りが遅いんだ!そこを突かれれば今回と同じことが起きる。
ルグ!惑わされるな!お前の思った通りに相手は動かない!3手先を読め!」
「「はい!」」

月が昇れば皆と食事をと勧められたが、
そうすると奥方たちと会うことになるので遠慮した。
そこまで避けることはないんだけど、女という生き物は怖い。
自分が女だからなおさらだ。


「いいのか?」
「ん?食事?いいよ。」
「だったら、セサミナたちとだけで食べるか?」
「それも違うような気がするよ?マティスと2人で食べたいだけだしね。」
「そうか!では、なにを作ろうか?」
「おこたで鍋!」
「いいな!」

寄せ鍋。
なんでもはいってる。
海鮮も豚も鳥も。野菜が少ないがそこはサボテンだ。
〆はおうどん。うまうまだ。


あとは2人でまったりといかずに、パスタとラーメン、麺を作ることにした。
パスタは大丈夫だ。卵、黄身と少しの油と塩を入れればいいはず。
問題はラーメン。かん水、アルカリ性が強い水?
塩を多めでいいかな?

「おうどんとは違うのだな?」
「麺類っていうくくりだと一緒だけどね。
パスタは洋風、おうどんは和風、ラーメンは、うーん難しいけど中華?いや、日本食?」
「難しいな。」
「いやいや、おいしければなんだっていいのよ。」



パスタはボロネーゼ。大蒜もメイガの赤粉も入れるよ。
ラーメンは醤油ラーメン、豚の煮込みを薄く切って。

これは頑張ってつくった、わたしが。すごい!

「どう?」
「うまいな!」
「えへへへへ。よかった。でも、マティス先生の方で改良してね?」
「ああ、わかった。ああ、しかし、このらーめんはうまいな。」
「このスープはね、骨とか野菜とかで旨味をだすの。
これは簡単にメイガの粉と昆布だしを使ったけどね。ああ、魚の出汁もいいかもね。」
「なるほどな、研究してみよう。」
「うん!楽しみだね。」

麺類三昧だった。もう、おなか一杯。



遅めの起床です。さすがにおなかはまだいっぱい。
コーヒーと軽くクッキーをつまむだけで、鍛錬。

地上の鍛錬、空中の鍛錬、それぞれが地上空中の鍛錬。

「髪伸びたよね。」
「そうだな。」
「マティスはどうしてたの?散髪?」
「髪?切るということか?自分でだ。もう少し伸びればナイフで切れる。」
「おお!なるほど。それ一般的?」
「そうだな、男はそうだろう。女はどうなんだろうな?しらん。
セサミナはさすがに専属がいる。」
「あ!ザバスさんとこに行こうか?髪用の鋏を買いに行こう!
わたしが切ってあげる!」
「いいな!」
「母さんの襟足も切ってたからうまいよ?たぶん。」
「・・・たぶんなのか?」
「だって、わたしはうまくいったと思うし、母さんもほめるからね。
他人様がみてもあからさまにけなしはしないでしょ?」
「あなたが切ってくれるのならなんでもいいか。行こう。」


タロスさんの家の跡地にも家を建てておき、
そこから、街に向かう。

「そういえばさ、ここから街に入るのは初めてだね。」
「そうだな。守衛がいるが、いつものやり取りはないな。」
「それは、マティスだからじゃないの?」
「ああ、そうか。では妻を伴っているので今回はあるかもしれんな。」
「うふふふ。ちょっと照れるね。ティスで?マティスで?」
「砂漠に戻った砂漠の民だ。ティスでいいだろう。」
「はーい。」


砂漠と街の間にある林を抜けて、
木の柵で囲った門が見えてくる。
砂漠側からの出入りはないのだろう、こちらを向いてる守衛はいない。
門を叩くと、いままで寝てましたといった男が一人でてきた。

「なんだ?お前か?戻ったのか?というか、やっぱり生きてたんだな?」
「ああ、戻ってきたんだ。砂漠の民のティスとモウだ。
また砂漠の端に落ち着こうと思う。
街には食料を仕入れに来た。商売はしない。」
「そうか。変動以降ここを通る人間はいなくなったと思たんだがな。
もう少し行くと綿畑があるから、そっちの門は開いてるがな、
ここは普段は閉じている。出入りがあるなら呼んでくれ。
誰もいなければ、綿畑の方に回ってくれるか?」
「ああ、わかった。」
「しかし、砂漠にはもうなにもないだろう?生活はできるのか?
砂漠の民でも水も食うものもいる。
砂漠石が出ないのは知っているな?
なにか仕事を探すなら、領主館に行けばいい。
いまはいろいろと仕事ができている。
いいときに戻ってきたな。」
「そうか、一度訪ねてみよう。ありがとう。」



問答もなく、あっけなく通れた。
「結構甘いね。わたしたちが極悪非道の盗賊だったら
どうするんだろう?」
「あははは。あの男も嘘は見抜ける。名を名乗ったのは初めてだがな。」
「へー。不便じゃないの?」
「ゼムと同じだ。砂漠の端に住んでる外れトカゲで通じるからな。」
「おお!あったね、それ。ちょっとかっこいいと思ったんだ。」
「そうか?あなたがそういうと途端にかっこよく思うな。」
「あははは!マティスは単純すぎる!」





「ザバス!いるか?」

ちょうど客が途切れたとき2人で店に入っていく。
すごい!金物屋さんだ!いや、雑貨屋?
小さなホームセンターといった感じだ。

「おお!マティスか!久しぶりだ!
あの果物の奴はうまかったぞ?で?とうとう嫁に逃げられたか?」
「どうしてそれが前提なんだ?」
「ご無沙汰しております、ザバス様。」
「お!やっと来たか!奥さんよ!口元は外してるんだな?」
「ええ、やっとです。口布は主人の許可がでましたので。
それにしても、素晴らしい品ぞろえですね。
ひとつひとつ見ていっては月が替わりそうです。」
「あははは!そうだろうな!」
「最近入ったおすすめのものありますか?
それと髪を切る鋏をください。」
「おすすめね。ああ、爪切りヤスリ付きが入ったぜ?」
「おお!なにか、そういうのお店にはいった正面に置くと宣伝になりますよ?
今月のザバスおすすめ商品とか、文字も書いてね。絵でもいいですよ。」
「なるほど!いいなそれ!」
「あとは季節のものとか?んー、これはちょっともう売れないなー
場所取るだけかなーっていののは、ちょっとお安くして
大特価!とかでうるとか?」
「はは!さすがだな!」
「えへへへへ。あ!ザバス様!わたしも飴を作ってみたんです!
一度食べてみて下さい!」
「ほう!この俺に飴を寄こすとはな!マティス!
あんたの嫁さんは怖いもの知らずだな!」
「そうだな、だが、うまい飴だぞ?」

一つ出してザバスさんの手の乗せた。

「ふん、歪だな。俺の飴はまんまるだろ?
どれ?・・・・。飴?」
「飴とは言わないかな?リンゴってあるでしょ?あれの皮を
きれいにとって、煮て、またその周りに砂糖を掛けたんですよ。」
「リンゴか!中の甘煮は結構砂糖を使った?」
「いえ、熟しているので、リンゴ酒で煮てるだけです。
お酒なので大人のお菓子ですね。」
「酒、大人ね。ふーん。」
「?」
「まあまあってところだな。次に来るときは、その大人向けの菓子が
その正面に並んでるだろうよ。」
「うわ!楽しみです!!」
「この鋏と爪切りと、新作の飴、ガム、をくれ。
におい消しのガムはどうなった?」
「その一番端のだ。茶の香りがして、臭いも消える。
一番の売れ筋だ。」
「さすがザバス様ですね!」
「おおよ!」

あとは小さな器をたくさん買った。
なにかのお裾分け用だ。あとはお客様用のマグカップも買っておく。
即席麺はこれで食べてもいいな。
あとは少し大きめな樽。たくさんほしかったが、収納するわけにもいかず、
1つだけ。

「また来るよ。」
「大人のお菓子楽しみにしています!」

店をでて、荷物を抱えたまま、
一応門を出る。
会釈だけで済んだ。

そのまま荷物も収納して、湿地まで移動。
やはり何もない。
ここから一番近い街も歩くのなら1時間ほどかかるようだ。

「実験といったな?なにをするんだ?」
「船を作ろうかなと。船まで行かないな、筏?」
「イカダ?しらないな。」
「そうか、船は鉄だものね。こう、丸太を組んだ物かな?」


樽を出して、それを見本に同じ樽を合計8個作る。
これを土台に、木材を打ち付けていく。
側面は泥をかき分けれるようにもする。

マティスはその間、デッキを広げておこたつに入り、
わたしの作業を見ている。絵の練習をしているようだ。
わかっている作業を2人でするのはいいが、
どうする、こうする?と考えながらの作業は1人の方がいい。
しかもだ、

「ん」

と、マティスのほうを向くと、口の中に
お菓子を移動させてくれる。
もう一度、

「んん」

とすれば、飲み頃のコーヒーだ。
作業性は3倍だろう。
まさに働き方改革!


「できたー!!で、ちょっと休憩!!」
「ここにおいで?」
「はーい。」

ここというのはマティスのまたぐらだ。

「あったかいねー。マティスは寒くなかった?
あ!これわたし?わたしこんなん?」

ものすごく美化されてますがな。

「まだまだだ。あなたの美しさの1割も描けていない。」
「そうなの?なるほど。うん、頑張って?」

それしか言えない。

「それで、あれは浮くのか?木は沈むといっただろう?
言霊で浮かすのか?」
「いや、純粋な水、海水とかね、そういうのはダメだけど、
この泥水では鉄は沈むんでしょ?たぶん、不純物の割合だと思うんだけどね。
鉄が沈むのなら、木は浮くよ、たぶん。」
「先に試せばよかったな。」
「あ!そうだね。でも、大丈夫よ。問題はどうやって動かすかだよ。」

やっぱり櫂でこぐしかないかな?
ん?この場合は櫓?
頼れるのは体力ですね。

リンゴチップと紅茶でおやつタイムを終えていざ、進水式。
6畳ほどの筏。

「名前はなにしようか?」
「これのか?」
「うん。」
「イカダというのだろう?」
「ああ、それが名前になるか。」
「違うのか?」
「こう、木で組んだ浮くものを筏っていうのよ。
でも、筏は筏だね。よし!筏号!出発だ!」

押すわけにもいかないので、浮かして、湿地にそーっとおいてみる。

「浮いてるよね?乗ってみよう!」
「待て!私が先に乗る。」
「沈まないってば!」
「念のためだ。」
「そう?じゃ、お願いします。」

トンと跳躍して筏の真上に浮く。
そっと、上に降り立つが、大丈夫だって!

「どう?」
「浮いているな。」
「でしょ?」

わたしもマティスの横に移動する。

「うん、結構頑丈にできたね。これをね、この櫂で、
あ、重いけど、おお!動いた!あ、これ、両方から漕がないと廻る!
マティスは向こうで!」
「わかった!」

ちょっと体力使いまくりなので、改良して櫓にしました。

「すごいな!」
「そうであろう?で、ここの真ん中の板は取れるの。
ここからちょっと水を撒いてみよう。普通に井戸の水ね。
それ!」

皮袋にいれた井戸水をどぼどぼ撒いてみる。

ポコリ、ポコリと浮かんでくる。
これが樹石だ。
しばらく眺めているとまた沈んでいく。
水を撒くとまた浮いてくる。

「面白いね。浮力の関係かな?これなら、楽に取れるね。
この筏も改良していけばいいしね。」
「あの2人の為か?どうして?」
「2人の為っていうより、樹石の為だけどね。
けど、ま、わたしは愛し合う2人の味方にはなりたいと思うよ。」
「愛し合う?誰が?」
「あの2人が。」
「!」
「この世界ってどうなの?男同士って?」
「好む好まないではなく?男が娼婦に通い詰めるような?」
「んー、そこはまた違うような?あの2人は、お互いがいればいいのよ。
わたしたちより、もうちょっと軽い感じ?いや、わかんないけど。」
「・・・・。」
「ただ単に、親の束縛から離れたいだけで、
離れられたら、かわいいお嫁さんをもらうかもしれないけどね。
男同士の友情というものは得てして恋愛感情より濃厚だから。」
「わからんな。」
「わからなくてもいいとおもうよ。理解することもない。
嫌悪してもいいと思うよ。でも否定してはダメなんだ。
こっちは樹石が取れればいいんだから。」
「そ、そうか。」
「そうそう。じゃ、これ湿地の真ん中に置いておこう。
重石のせて、3日後まで浮いていれば問題ないでしょう。
しかし、雨の日はぽこぽこ取り放題なのかな?
そうか、イリアスは雪だからわからないんだ。」
「雨の日に外に出るものはいないしな。」
「そうなんだね。じゃ、雨の日はもちろん、ずっと一緒だけど、
外にも探検に行こう。飛んで回ればあっという間だもの。」
「ずっと私の腕の中にいるのならいいぞ?」
「うん。ずっとね。」




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