いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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107:くつくつ

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「すまない、待たせたな・・・。」
「姉さん、お待たせしました・・・。」


彼女は、白い大きな板の前に、白い上着と、
ごーぐるの縁だけのようなものを顔にかけていた。
足元は太ももが半分だけ隠れるようなもので、
その下の足は黒い長い靴下を履いているようだ。
靴は踵の上がった変わった形だ。
黒い透けるものを履いているとはいえ、脚が丸見えだ。
なんとも奇妙な風体なのだが、なんともそそられる。

襲ってもいいのか?
いや、まて、セサミナがいる。
「遅い!いつまで待たせるのだ!」

「姉さん?その恰好は?」
「ん?女教授の恰好。なんでも、形から入る主義なのです。さ、無駄口はこれで終わりです。
さっさと座る!!」

彼女の前に長いテーブルと、椅子が2つ。
そこにそれぞれが座る。

「その恰好をしないといけないのか?」
「黙れ。誰がしゃべっていいといった?発言は手を挙げて許可してからだ。」
「・・・」
「返事!」
「イエス!マム!」
「違う!今回は はい、先生 だ!」
「・・・はい、先生。」

「うむ、よろしい。」
「姉さん!先生になってくれるんですね!!」
「発言は手をあげてから!セサミナ君?」
「はい!先生!先生は先生になってくれるのですか?」

セサミナが順応している。
「違います。今回だけです。さ、サクサク行きますよ。
わたしがこちらに来てから製作、正確には作ってもらった商品で、
石の力を使わずに努力で商品かできるのではないかと思われるものです。

ゴム
鉛筆
消しゴム
タオル

ほかになにかありましたか?セサミナ君?」

白い板に文字をかき出していく。

「?先生!読めません!!」
「え?そうか。」

『文字を理解して』

「これでどう?」
「はー、すごいです。姉さん。読めます。」
「ん、で、ほかには?」
「はい、歯ブラシ、とすりっぱ。これは再現できそうです。」
「えらい!よく気付きました。歯ブラシの柄は砂漠石ですが、木でも代用できます。
普通にブラシの小さい版です。既存の技術が役立つでしょう。
口に入れるものなので、衛生面と安全性を高めて。
キャッチコピーがものを言います。
あなた方2人も口の中がすっきりしたでしょ?
それをアピールするのです。ま、これは、すぐには根付きませんね。
習慣でもないし便利でもない。
でも、歯に食べかすがついてたらがっかりでしょ?
”美しい人は歯も美しい”この路線で。
スリッパも、やわらかい布で作ればいいのです。
これは楽なので売れると思います。寒い時期は保温効果もあります。
年配の方に喜ばれるかもしれません。
そのときは滑って転倒しないように裏に滑り止めのゴムを使うのがいいかもしれません。
ほかには?マティス君?」
「え?ほか?・・・鏡?」
「そうです。ガラス、鏡はすでに有りますね?裏に銀を薄く塗ればいいのです。
最初は難しいかもしれませんが、そこは砂漠石大先生にうまく調整してもらうのです。」
「なるほど。」
「いいですか?工業国スパイルはおそらく石のない状態で、
800年かけて今の技術を手に入れています。
が、我々は砂漠石があるのです。
そして商品化したい、商品そのものがあります。
うまく利用すればいいのです。
卑怯?手抜き?こまけーことはいいんだよ!
この精神で行きましょう!いいですね?」
「はい、先生!素晴らしいです。」
「しかしなにも知らないままでは、
わたしの空気銃足貫通事件のようなお粗末なことが起きます。
ゴムを例にどうやって作ったか再現していきましょう。」

「兄さん?貫通事件って」
「さっきみただろ?あの銃を自分の足に貫通させたんだ」
「え?それで大丈夫だったんですか?」
「まぁ、だいじょうぶ」

「そこ!私語はやめなさい!」
「「はい、先生」」


ゴムの樹液を机に出し、枸櫞の輪切りにして汁を絞り混ぜはじめた。
「ね、固まったでしょ?これが生ゴム。でも弾力性はない。
そこで、ゴムにお願いしました。弾力性を持たせてと。
で、これ。ゴムね。何と混ざったの?って聞くと、硫黄だと。」
「せ、先生!それは先生だからできるのでは?」
「そうです。先生は融合と分離ができます。」
「我々はできません。やはりだめなのか・・・」
「NON!違います。ここで我らが砂漠石大先生の出番です。
この大きな箱は砂漠石でできています。ここに、生ゴムと硫黄を
入れます。ここで、呪文です。
”兄貴!頼んます!!ゴムになってくだせぇ”
はい、できました。」
「え?なにその呪文?え?」
「あ、それはその時の気分で。お願いすればいいのです。
ほれ、やってみ?」
セサミナの前に砂漠石の箱と、白い樹液、枸櫞、硫黄石が並べられた。

樹液に枸櫞の汁をまぜると塊になる。
その塊と、硫黄を箱に入れる。

「お願いします。ゴムになってください。」
「えー、それは10点だな、わたし的には。」
「え?できてないですか?」
「いや、できてると思うよ?見てみ?」
「あ、まとまってる。あ、伸びる。すごい。」
「お前、遊んでるだろ?」
「えーそんなことないよ?楽しませようとはしてるけど。
ね?できたでしょ?これでね、箱を大きくするなりして最初は作ってね、
それで、同時進行で石を使わない方法も考えるの。
たぶん、かなりの温度で熱しながら硫黄を混ぜていくんだと思うんだけど
そこらへんはわからないの。研究して。
それで、そのゴムを箱にいれて、また呪文。
”兄貴!そいつはダメだ!離れて下せぇ!!”で、分離。」
「すごいです。融合と分離、これができるとは。
はい、大丈夫です。結果と材料が分かっていれば作れます。」
「でもさ、王都のソース、あれも結果と材料わかってたんでしょ?なんでできなかったの?」
「ああ、それこそが石の力です。隠匿がかかってたんですよ。それを姉さんは作り方を知っていたから
石の隠匿の影響を受けなかったんです。スパイルの工業製品はほとんどがこれを掛けています。」
「おお!なるほどね。だから誰も再現できなかったんだね。どんだけレべルの低い料理技術だとおもったよ。
んーじゃ、アイスクリームとプリンも隠匿掛ければ
誰も再現できないの?」
「そうなりますね。王都のソースをこの箱にいれて、分離を掛ければ、
材料はわかっているので分離できますが、融合は無理ですね。
先に掛けた石の力のほうが有利です。
でも、その2つは掛けません。2つが広がれば、乳が売れる。
乳の販売方法が確立していれば、乳を売る方が儲かります。冷蔵庫も売れるでしょう。
あの金山の話です。」
「お、なるほど、さすがセサミナ君、えらいです。
プリンはねー、いろいろあるのよ。中にコーヒー入れたりね、トロトロのとかね。
これは皆でアレンジしてもらったほうがいいよ。でも根本は乳と卵。
これね。あ、樹脂蜜!これ大事!
あの香りがいいのね。これを押さえるのも忘れずに。」
「好きだな、樹脂蜜。」
「うん、買っていこうね。」
「ああ、乳と卵、と樹脂蜜だ。」
「あー。また脱線する。と、戻すとね、んんっ。
セサミナ君?」
「はい、先生!」
「食品関連はそれでよいでしょう。ただのレシピです。食品関連で隠匿はよろしくないので、
 公表すればよろしい。ゴムと鏡もいいですね?色ガラスも、色付きガラスを差し上げます。
ガラス工房かどこかと研究してください。
あとは、鉛筆、消しゴム。これもいいね?
タオルは、サンプルを渡します。あの肌触りのいい布を作っているところだと再現できます。
・・・うん、大体が砂漠先生おまかせで大丈夫かな?」
「はい、一番の商品は砂漠石のこのような使い方です。
冷蔵庫も、冷凍庫も、保温庫も、温度を維持できるということを隠匿すれば、
姉さんが言うようにいろいろな形のものが売り出されるでしょう。
しかし、大本になるのはコットワッツ製の温度調整板です。」
「いい考えです!さすが!
あとねー、思いつくのはブランド化かな?タオルとかね、
徹底的に品質管理をするの。で、その基準に合ったものだけに
マークを入れたりね、ブランド、銘柄ね、それを入れるの。
どこそこのタオルはさすがやわらかいとかね。そんな感じ。
セサミン印のフワモコタオルとか、そんな名前にするの。」
「その名前を別として、素晴らしい考え方です。」

セサミナはメモを取りまくっている。
いままでの内容を確認していき、書き足しもしている。

「セサミナ君?なにか質問は?」
「はい、このゴムというのは画期的なのですが、硫黄、枸櫞はわかります。
このゴムの樹液、ゴムの木というのは?」
「あ!そうか!サボテンの森にいっぱいあったけど、今なくなってる。」
「ど、どんな植物か特徴はわかりますか?」
「え?特徴?なんかこー、つるんとして・・」
「現物を見せたほうが早いぞ?」
「あ、マティス君!えらい。ほめてあげよう。」

胸を押し付け髪をわしゃわしゃしてもらった。
なんて素敵な先生だ。

「ん、ん、兄さん?姉さん?」
「あ、ごめん。現物ね。うん。え?ここで?」
「ここで、しなくていい、あとで見せればいい。」
「あ、そうか。あとで案内します。ほかに?」
「?この綿は高原から?」
「ううん、サボテンの森にあったよ。綿は砂漠でも育つよ。塩害にも強いって聞くし。」
「そうなのですね。だったら、砂漠で綿畑を作ることもできる。」
「水を探せるんならいいんじゃないの?あ、種はあるよ?いる?」
「はい!ぜひ。」
「もっていって育てようと思ったけど、ここで、作ってくれるならそれに越したことはないからね。
んじゃ、それもあとで。あとは?」
「・・・石は、砂漠石の蓄えは20年分あります。それを10年分これらの開発に使ったとしても
5年で物にできる算段はあります。のこり10年分とこの商品の売りだし。
石がなくなるころには、工業国と同じ独立も問題ない。
それまでに王都の妨害があったとしても。
ただ、たくわえの石はそれぞれが小さいのです。
その板状の石なぞ見たこともない。
図々しいお願いですが、その融合と分離の箱を譲っていただけないでしょうか?」
「あ、いいよ?ほしいものは持って行って?
そこにある色ガラスと、棚にある鉱物も、金とか銀とかあるよ?」
「金!銀も!あ、銅、鋼も!姉さん、これはどうやって?」
「だから分離だね。砂漠の砂から。この箱でやるのはちょっと無理かな。」
「・・・そうですね。でも、良いのですか?」
「あ、お金頂戴?よく考えるとわたしたち一文無しなんだよね?」
「なに!そんなことはない!多少はある!砂漠石を使っていただけだ!」
「ははは、そうか、そうだね。でも、これから砂漠石を使うのはややこしくなる。そうでしょ?」
「はい、硬貨の流通を進めます。もちろん、お金は用意させてもらいます。」
「うん。ごめんね。弟にたかるとは、マティス、2人でこれから精進しようね?」
「もちろんだ。セサミナ、すまない。兄がこんな状態で」
「な、なにをおっしゃるのです。これだけの英知、お金で払えるものではないのですよ!!」
「「ちがーうう」」
「え?」
「だめだな、セサミナ。ほんとうにダメだ。この場合は、こういうのだ。
”それはいわない約束よ、おとっつあん”だ」
「え?」
「はははははははははは、マティス正解!!あー、笑った、笑った。
あ、小さい石ね。マティス?いいとおもうよ?」
「セサミナ、ここに石が3つあるだろ?
 ・・・・ほら・・・・で、・・・な?」
手のひらで握り一つにし、また、3つの球体し、また1つにした。
「兄さん!!」
「これをセサミナができればいいんだ、やってみろ。」
「そんなことができれば誰も苦労はしない!!」
「んー、そうなるか。でもさ、考えて。
石はさ、一所懸命こちらの要求を答えてくれてるよね?
防音、気配、隠匿ね?形を変えるのもできそうじゃない?
我らが砂漠石先生に不可能はないのよ!」
「そんな、そんな考え方は・・・」
「いいから、やってみろ。」
石を3つ握らす。
セサミナは目をつぶって、握りしめた。
「あ、あ、あ、あ、兄さん!!」
涙を流してしまった。彼女ではなく、私に縋りつく。
「不安だったね、先に教えてあげればよかったね。
5年の算段なんて、わたしでも甘いと思うよ。
ゆっくり開発すればいい。次の800年後までにね。
石があれば皆が飢えることもなく、よりよくできるよ。
問題はこのことがいずれ王都にばれる。おそかれはやかれね。気を付けて。お願いよ?
あ、それとね、石には感謝を。石使いではないの。お願いしてるの。ありがとうって、ね?」
「はい。はい。姉さんも、兄さんも、ありがとうございます。う、う、う。」

「さ、いい加減時間もたったし、休憩しよう。
 あ、日本酒飲まないとね。それで、上に戻って、ゴムの木と綿花を出すよ。」
「上?出す?」
「うん、さ、台所に行こう。あ、タロスさんのテーブルがいいな。
貫通事件のお間抜けはほんとはマティスだったということを教えてやろう。」
「なんだ?それは?あの時は母君の問答までしゃべっていたのはお前だぞ?」
「う、そうだけど、フルチンで走ってきたのはマティスじゃん!!」

タロスのテーブルで、開いた穴をいじりながら酒も進んだ。
トカゲの干し肉、サボテン、いつものあてだが、この酒と合う。
ここの椅子のクッションも気に入ったようだ。
ものすごい食いつきで彼女にねだっていた。
彼女も、また作るからと笑って持って帰るように言っていた。

「このお酒は、なるほど、海鮮にあいそうですね。」
「でしょ?カニって食べる?」
「はい、食べますね。現地でしか食べられませんが。やはり流通が問題です。」
「あー、それこそ、馬車ごと冷蔵庫にすればいいんだよ。冷蔵便ね。凍らせてもいい。」
「!素晴らしい!!」
「いや、そのさ、カニのみそ有るじゃん?それにさ、この日本酒いれて、くつくつ焼くのね?身も入れて?
そのまー、うまいことうまこと。わかる?想像できる?」
「明日にもジットカーフに行こう!!」
「に、兄さんずるい!ああ!わたしもいきたい!」
「だろ?セサミンははやく流通手段を確立するこったね。
 既存の産業と喧嘩しないようにね。最初は関係しているところと協力って形にすればいい。
それで、うまくいけば良し、新しいことを受け入れないのなら別のところを探せばいい。
新しいことをやるときに何が問題かっていうと、既存利権との争いね、うまく持っていったもん勝ちだから。」
「はい。姉さんはなんでも知っているのですね。やはりわたしにとって賢者です。」
「ははは、前の世界はみんなこれぐらいの知識はあるよ。
で、酒飲みながらグダグダ言うんだ。
みんな風呂屋なんだよ?」
「風呂屋?」
「あー、お風呂ね。こう、みんなが入れるように公衆浴場みたいなのがあってね、安いお金で入れるの。
そこがお風呂屋さん。んで、お風呂屋さんにはなにがある?
お湯だろ?
ゆーだけ。
だから言うだけの奴は風呂屋ってはなし。
あー、言葉が違うから伝わらないかな?」
「いや、言いたいことはわかるぞ?」
「公衆浴場というのも素晴らしい!」
「フフ?そう?」
「お前、眠いんじゃないのか?」
「んー、眠い、かな?」
「寝ておけ。セサミナを送って、ゴムの木は渡すから。」
「んー、、、うん。お願い。ねーちゃんは眠いのです。」
「はい、姉さん。まだ、出発というわけではないのでしょう?
今日はもう、お休みください。」
「ん、ん。あ、アイスとプリン。その箱ごとね。試作品の冷蔵庫と冷凍庫。」
「はい、ありがとうございます。」
「それと、作業部屋の素材、好きなだけ・・・」
「いいから寝ろ。」
「んー、ごめんね。またねセサミン。」

ポテポテと部屋に向かっていくが、よほど眠いのだろう。
あのまま寝てしまうに違いない。良し!

「兄さん?ものすごく悪い顔してますが?いえ、考えていることはわかりますよ。」
「そうだろ?さ、荷物を積めよう。」

作業部屋に戻り、背負子に詰めるだけ詰める。
綿花の種と海峡石も紫のものを2つ渡した。バッカスの石仕様だ。

やはりセサミナもここの小さいほうの便所が落ち着くと言っていた。
くっしょんをのせ、服を着替える。もちろん”きれいに”している。
着ていた服一式も持って帰るそうだ。すりっぱも。

腰の月無し石が光る。
彼女と半分ずつ持つことにしたのだ。光るだけなので、どちらかがはやく気付くように。
なにかあったか?今はみな、ここにいる。親元か?
違うな。あ、2つだけあの2人に持たせたといったな。
セサミナがらみか?

「セサミナ?戻ろう。上でなにかあったようだ。」
「え?わかるのですか?それに上というのは?」
「ここは館の下だ。」
「下?」
「荷を抱えて目をつぶれ。気配は消せ。行くぞ。」
「はい、兄さん。」


セサミナの執務室の横の部屋に戻ったが、
扉が開いており、数人の怒号が聞こえる。
領主の部屋で?物騒な。




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