いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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30:愛しい人※

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甘い。
口移しに飴を寄こされ、体が熱くなるのを感じた。
鏡とか、銀とか、金とか。
聞きたいことは次々に出てくるが、それよりも、だ。

もったいないので飴をかみ砕くことはしないのだが、
そんなことも言ってられない。
彼女の口内を有無を言わさすむさぼった。
もともと甘く感じた彼女の唾液が飴の甘さと混じる。彼女のものだけでいい。
自分の唾液で薄まるように激しく舌を絡ました。

んっはぁぁ

甘い声。身にまとってるものを何もかも脱ぎ捨て、彼女に覆いかぶさる。
大きめのシャツを上にたくし上げ、胸元に吸い付いた。
やわらかい、吸い付く肌に花を咲かす。

あっ

彼女の下着をずりおろし、
そのままへそを舐め、横にも赤い花を散らす。あの時のように1つではなく、たくさん。
彼女が体を起こし、自らシャツを脱ぎ捨てた。
「もっと、キスして」

キス?口づけか?
首に腕を回し、口づけをねだる。

「これ、きすが好きなのか?」
うん、もっと、と声なくささやく。

好きならもっとしないとな。
胸をもみ、やわらかさを堪能し、先をはじく。
そのたびに塞いだ喉からくぐもった声で啼く。

首を抱き寄せ耳にも舌を這わす。
同じ石鹸の香りなのに、どこか甘さを感じる。
胸先から腰、尻と撫で上げ、彼女の中に触れる。
ああ、音を立てるほどに濡れている。

あっん

目を見開き見つめる黒い瞳。
求めるまなざしを向ける。
目じりに唇を落とし、指を中で押し入れ、動かしながら
首筋、乳首、へそと舐め上げていく。
両足を開き、その間に体を置いた。
彼女は上半身を起こしたが、もう一度口づけをし後ろに押し倒し
指先に絡んだ蜜を直接吸い上げた。

あっあっん

私の髪をつかみ、甘い声を上げる。
あふれる蜜。オイルではない、私を誘う蜜。
できるだけなかに舌先をいれ、そのまま上の突起まで一気に舐め上げ
それに吸い付く。指先は蜜をかき出すように動かした。

んぁぁぁあ、あ、あ、あ

体を起こし彼女の唇に軽くふれ、

「いれるよ?」
微笑みながらうなずく。

今までになく立ち上がった自身を彼女にあてがい一気に押し入れた。

うぁん、うっ

空をさまよう手をつかみ打ち付ける。
甘く紡ぐ声とおなじリズムで締め付ける。ああ、彼女と2人で生きてる。
体を倒し、また、耳の中を舐り、首筋を吸い。乳首を捻りつける。
一段と高い声と、締め付けがきつくなる。

「好きか?」
両の乳首をひねりながら、浅くついていく。
首を左右にふる。

「ん?いやか?どうしてほしい?」

「もっと、もっと、奥っ」
「奥?これは?」

赤く花の咲いた乳房を柔らかくもむ

「もっと、ぎゅうって痛くして・・・」

「奥で痛くだな?いいよ、愛しい人」

体を起こし上げ、私の上に抱きかかえ下から突き上げる。

「ほら?どう?いって?」
「あ、あ、気持ちい・・・・奥・・」
「ん?奥だけ?痛いのは?どう?いって?」
「痛いの・・いい・・・あ、あ、あ・・キスもして!!」

きすをむさぼり、乳房を力をいれ揉みあげ、のけ反り声をあげれば、
目の前に来た乳首には吸い付き噛みついた。

「あ、あ、あ、だめ、もう、、、あああ」

彼女が果てそうなのか、
入り口付近が自身のを吸い込むように締め付ける。。
そのまま、後ろに倒し、打ち付け果てた。

っん

抜く時にもかわいい声を出す。

そのまま抱き寄せ口づけを送る。

今、聞かなければ。

「名前を教えて?愛しい人」


目を瞑り肩で息をしていた彼女がこちらを見つめた。
「名前、は、ダメ。」
「なぜだ?」
体を起こし彼女の肩をつかんだ。
「うん、とね、ごめん、息が上がってる。そこにあるコップに水頂戴。冷たいのでおいしいの。」
横を見ると風呂場にあるような凹んだところにコップと丸めた石がきれいな器に入れてあった。
一番小さな石を取りコップに入れ、
『冷たく、おいしい水を愛しい人に』
石は消え水になる。
手を伸ばして、ありがとう、と、コップを受け取ろうとしたが、それをせず、私が口に含み
口移しで飲ました。どうだ?

うまそうに飲み込み、私の口内を一周舐め上げ、にこりと笑い
「もっと」といった。
ちくしょう!
少し多めに口を含め、再び口づけすると半分は飲んだのか、もう半分をこちらに戻し
彼女の甘い唾液入りをこちらも飲むはめになった。
ちくしょう!!

「ふー、名前ね。うん、言霊の話をしたでしょ?
そういうの好きだから結構調べたことあるのよ。雑学好きでさ。
で、そこから脱線して呪とかね。んで、名前ってさ、一番身近で強力な言霊なのよ。
そう、認識してしまってるからね。だから、それを教えちゃうと、なんかまずいような気がするの。
マティスがどうのじゃなくて、マティス以外に知られるのがね。
どこから漏れるからわからんからね。情報管理はたいせつだよ?」
「・・・真名持ちなのか?」
「あ、真名って概念あるのね。真実の名前ね
それを使ったらそのものをすべてを縛り付けるみたいな?」
「縛り付けるではなく、真名の名のもとに宣言したことは絶対だ
 だから、今の国王は真名持ちで、だれもが知っているが、誰も口にしないし、誰も知らない。
 でも、真名の名において宣言されたことは、
 そうとわかるし、絶対だ。」
「んーこれまたちょっとちがうな。そっちのは石の力がらみの昔からの誓約って感じがするけど・・」
「!!」
「ほら、気づかないことがちょっと不思議なのよ。それがわたしと話をするだけで、
 どんどんはがれていく。なんでだろう?
 わたしが要因ではないとおもうんだけど?いままでと何が違う?
 殺されかけたこと?そんな奴はきっと、ごろごろいるよね?
 トイレ?お風呂?ちがうな。この土中生活?あっ!!」

勢いよく起き上がり、また握った手と手のひらを合わせて言う。

「よーっし、わかった!!月の光!!これを浴びないことはまずないでしょ?」

なんだ?その恰好は?

「家にずっとこもる研究者もいるぞ。」
「あ、違うか、ん??暦は?暦の光!!」
「ここにも暦の光は有る。」
「でもあれ、黄色い石使ったでしょ?普通の砂漠石の光。
砂漠石を暦に使って光らせた光と月の光はおんなじとか?どう?」
「わからない。たしかに今まで疑問に思わなかったことが疑問に思えてきてるが、
力の事を知ったからかもしれないしな。そもそも石の力の事を知ったのはあんたが原因だ。」
「あ、わたしが原因ってのは避けたいな。」
「で、名前は教えてもらえないと?」
「あ、元に戻るのね。うーん、うん。今はね。
 2人しかいないんだもの、おい、でも、お前でもあんたでも、わたしのことってわかるから。
好きに呼んでいいよ。あ、愛しい人は却下で。
「・・・わかった。愛しい人。いつか教えてくれ。
「だからそれはきゃっか・・・」

再び抱きしめた。2回目だ。



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