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第2章 魔導使い襲来。
第52話 いざ『地獄』へ。
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「忍、何処まで歩くんだよ?」
闇の中を数時間掛けて歩き、目的地に辿り着けのが怪しく思ったのか疑った様子で尋ねた。
すると忍は立ち止まり、黙り込みながら修二に振り向いて…
「…すまん迷った。」
忍らしからぬとんでも発言に、鼻水を垂らし、あんぐりと口が大きく開き、何も言えず、唖然とするしかなかった修二。
「ふざけんな! 何食わぬ顔で迷子宣言してんじゃねぇよ! 『覇気使い最強』が迷子ってどういう事だ! あぁ!」
こんな状況をツッコム為、忍に指を差し怒った様子で指摘した。
「仕方ねぇだろ、この五年で地形が変わってるのか目的地にワープ出来てねぇんだよ。」
忍は何時も『闇の覇気』でワープする際、頭の中にあるイメージと記憶頼りに瞬間移動をしていた。が、五年間不在だったので『地獄』の入口付近が変わってる事もあり、忍は難色を示していた。
「じゃあどうすんだよ? まさか闇から抜け出して探すのか?」
「それは止めておいた方が良い。かなり面倒な上、また色々と許可を取らないといけなくなるから…これで探す。」
忍が仕方なくポケットから取り出したのは、何の変哲もない鉄で出来たダウンジングロッドだった。
「……。」
忍がボケでやっているのか修二は頬を引き吊らせ、どうリアクションするべきか困惑していた。
「大丈夫だ。これで八割は迷子せずに辿り着いた事がある。」
忍は心配するなと得意気な表情を浮かべて、修二にサムズアップしていた。
「その失敗の二割は?」
何処から来る自信を疑う修二はデメリットについて尋ねてみた。
「女性が入ってる露天風呂か南極と北極の極端な所にワープする。」
「前者だったら先ず俺達、犯罪者になるぞ。後者は何とか出来てもよ…っていうか覗いたのか?」
「…さあ、探すぞ。」
忍は修二の問いには適当にはぐらかし、ダウンジングロッドで『地獄』探しを再開した。
すると早速、ダウンジングロッドは何もない所へ反応を示していた。
「ここだ。」
忍は闇に穴を開け、外の風景を写しだした。二人は穴をマジマジと覗き込んだ。
「…これが…そうなのか?」
「あぁ。なんで『ダークネスホール』が反応しなかった理由も分かった。この五年間、誰も近付かず管理もしてなかったからか。」
二人が目撃したのはパルテノン神殿を模倣した建造物があり、柱の所々に亀裂が入っており、五本は完全に折れている物もあった。
二人は『ダークネスホール』から抜け出し、マジマジと神殿を見ていた。
「…地震とかあったのか?」
修二は神殿の惨状が気になり、忍に自然の力でなったのかと尋ねた。
「…多分な。」
修二の問いに忍は何となく返答していた。が、地面を近くで見て、軽く触り、難しい表情を浮かべていた。
(微かだが『魔力』を感じる。鬼塚本部長の話だとアイツと最後に会ったのは半年前だったな。半年も経って消えてないのは有り得ないからな…半年間、何度も出入りしている証拠だな。)
あまり『魔力』関係の探索は得意では無い忍だった。が、例の人物は半年間、何度も『地獄』に出入りしている事を考察し、強く警戒していた。
「アレが扉か?」
一足先に修二が神殿の奥まで向かい、禍々しく、怒り狂った、悪魔の顔が彫刻された扉の前に立っていた。
「あぁ、悪趣味だが『地獄』の入口だ。」
忍は修二の背後へ近づき、悪趣味な扉に対して悪態をついていた。
「…ここから三ヶ月は引き返せないぞ? もし死んでも責任は取らんーーー思い過ごした事はないか?」
「死ぬ前提で話すなよ。けどよ死ぬ気なんて更々ねぇぜ。絶対に『地獄』から戻ってくる覚悟だ。」
修二は忍の失礼な一言にも動じず、サングラスを外し、胸ポケットへ仕舞い、『地獄』から生還すると宣言した。
「そうか…じゃあ開けるぞ。」
修二の返答を聞いた忍は無表情で『ダークネスホール』に右手を突っ込み、二つの刀を取り出した。そして炎龍を修二へ投げ渡し、氷龍を鞘から刀を抜き構えていた。
投げ渡された炎龍を右片手で上手くキャッチし、忍と同じように鞘から刀を抜きマジマジと見ていた。
氷龍は刀身が氷の様に霜が掛かり、以下にも触れば凍りそうな幻想的な刀だった。
炎龍は刀身が炎の様に朱が掛かり、以下にも近づくだけで身を焦がしそうな危険な刀だった。
「気をつけろよ、切れ味も威力も凄まじい物だ。軽く一振りするだけで山の一つや二つは消し飛ばすぞ。」
忍は修二へ炎龍の扱いに注意しろと警告していた。
「げっ! マジかよ!」
そんな警告を聞いた修二はドン引きな表情を浮かべて細心の注意深く扱う。
「…良し、あの丸い溝があるだろ? そこに同時に刀を刺し、『地獄門』を開ける……いいか? 中に入って悲鳴や嘆きを聞いても助けようとするな。奴等にとって次に転生する為の修行場だ。今まで積もりに積もった罪を消すためだ。」
「宗教的な考えだよな。」
「信じなくてもいい。俺達は実際に見た者だからな、あくまでそう言ってるだけだと思ってくれ。それじゃあ行くぞ。」
忍は右端へ寄り、修二は左端へ寄った。
二人は刀を突く構えを取り、勢いよく溝へと突き刺した。すると『地獄門』は一人でに地鳴りを響かせ大きく開いた。
開いた先には奥まで暗い空間が続き、辺りが見えなかった。
「ここが『地獄』なのか?」
想像していたのと違っていた為、忍に本当にここなのかと尋ねた。
「まあな、魔界の王ですら行きたがらない場所だ。その理由は悪鬼共が魔王並に強い、少しでも油断をすれば弄ばれ命を落とす…気をつけろよ。」
一足先に忍が進み、それに続いて修二は息を飲み込み『地獄』へと向かって行った。二人が入ると扉は自動的に閉まった。
二人は静寂で暗い闇を長く歩き続けていた。
(…なんだか息苦しい、この先を進むだけで体が少しずつ消えそうな感覚だ。本当に生きているのかも怪しくなってくる。)
忍が使う『闇の覇気』とは違い、『地獄の闇』が重苦しい空気、寒い風なのに何故か止まらない冷や汗、心の奥から震えている恐怖が修二を支配していた。
それは隣で歩いている忍も同じだった。表情は平然としているが、かなりの神経を磨り減らし目的地まで頑張って歩いていた。
(久し振りに来て平気だと思っていたが、意識が遠くなりそうだ。品川修二も限界が近そうだ…。)
忍は早く辿り着けという願うばかりで修二の心配をしていた。だが、突然と闇ですら払う大きい地震が起き、二人は立ち止まった。
「こ、この力は!」
修二は今まで感じた事のない、絶大な力に驚愕していた。
(な、なんだこれは! 今、下の奥から『魔力』を感じたぞ! 『地獄』の更に下は『無間地獄』だ。一体誰が…アイツか!)
忍には『魔力』の出所が判明していた。それの正体を知っており、ここまで強くなっていたとはつゆ知らずの状態だった。
「…少し本気を出してしまった。すまないな修行の邪魔をして。」
嘆き、悲しみ、苦しむ魂に謝罪し、『無間地獄』へ自由に歩き回る。『魔導使い』と同じく黒い革のコートを羽織った男がいた。
「…神崎忍と初めて出会う力だ。不思議だな、普段なら邪悪しか感じないのに…。」
彼はクスっと微笑み、右掌から刀身が真っ黒な刀を召喚し、背後から奇襲しようとした悪鬼を容赦なく斬った。
悪鬼は痛みで悶絶しながら燃え上がり塵へと姿を消した。
すると何処からか次々と殺気立った悪鬼達が男の前に現れた。
「…お前等が罪を消す者なら俺の罪をーーー消してくれ。」
彼は罪を背負い、それを償おうと『無間地獄』へ堕ち、許されるまで囚われる哀れな悪魔だった。
闇の中を数時間掛けて歩き、目的地に辿り着けのが怪しく思ったのか疑った様子で尋ねた。
すると忍は立ち止まり、黙り込みながら修二に振り向いて…
「…すまん迷った。」
忍らしからぬとんでも発言に、鼻水を垂らし、あんぐりと口が大きく開き、何も言えず、唖然とするしかなかった修二。
「ふざけんな! 何食わぬ顔で迷子宣言してんじゃねぇよ! 『覇気使い最強』が迷子ってどういう事だ! あぁ!」
こんな状況をツッコム為、忍に指を差し怒った様子で指摘した。
「仕方ねぇだろ、この五年で地形が変わってるのか目的地にワープ出来てねぇんだよ。」
忍は何時も『闇の覇気』でワープする際、頭の中にあるイメージと記憶頼りに瞬間移動をしていた。が、五年間不在だったので『地獄』の入口付近が変わってる事もあり、忍は難色を示していた。
「じゃあどうすんだよ? まさか闇から抜け出して探すのか?」
「それは止めておいた方が良い。かなり面倒な上、また色々と許可を取らないといけなくなるから…これで探す。」
忍が仕方なくポケットから取り出したのは、何の変哲もない鉄で出来たダウンジングロッドだった。
「……。」
忍がボケでやっているのか修二は頬を引き吊らせ、どうリアクションするべきか困惑していた。
「大丈夫だ。これで八割は迷子せずに辿り着いた事がある。」
忍は心配するなと得意気な表情を浮かべて、修二にサムズアップしていた。
「その失敗の二割は?」
何処から来る自信を疑う修二はデメリットについて尋ねてみた。
「女性が入ってる露天風呂か南極と北極の極端な所にワープする。」
「前者だったら先ず俺達、犯罪者になるぞ。後者は何とか出来てもよ…っていうか覗いたのか?」
「…さあ、探すぞ。」
忍は修二の問いには適当にはぐらかし、ダウンジングロッドで『地獄』探しを再開した。
すると早速、ダウンジングロッドは何もない所へ反応を示していた。
「ここだ。」
忍は闇に穴を開け、外の風景を写しだした。二人は穴をマジマジと覗き込んだ。
「…これが…そうなのか?」
「あぁ。なんで『ダークネスホール』が反応しなかった理由も分かった。この五年間、誰も近付かず管理もしてなかったからか。」
二人が目撃したのはパルテノン神殿を模倣した建造物があり、柱の所々に亀裂が入っており、五本は完全に折れている物もあった。
二人は『ダークネスホール』から抜け出し、マジマジと神殿を見ていた。
「…地震とかあったのか?」
修二は神殿の惨状が気になり、忍に自然の力でなったのかと尋ねた。
「…多分な。」
修二の問いに忍は何となく返答していた。が、地面を近くで見て、軽く触り、難しい表情を浮かべていた。
(微かだが『魔力』を感じる。鬼塚本部長の話だとアイツと最後に会ったのは半年前だったな。半年も経って消えてないのは有り得ないからな…半年間、何度も出入りしている証拠だな。)
あまり『魔力』関係の探索は得意では無い忍だった。が、例の人物は半年間、何度も『地獄』に出入りしている事を考察し、強く警戒していた。
「アレが扉か?」
一足先に修二が神殿の奥まで向かい、禍々しく、怒り狂った、悪魔の顔が彫刻された扉の前に立っていた。
「あぁ、悪趣味だが『地獄』の入口だ。」
忍は修二の背後へ近づき、悪趣味な扉に対して悪態をついていた。
「…ここから三ヶ月は引き返せないぞ? もし死んでも責任は取らんーーー思い過ごした事はないか?」
「死ぬ前提で話すなよ。けどよ死ぬ気なんて更々ねぇぜ。絶対に『地獄』から戻ってくる覚悟だ。」
修二は忍の失礼な一言にも動じず、サングラスを外し、胸ポケットへ仕舞い、『地獄』から生還すると宣言した。
「そうか…じゃあ開けるぞ。」
修二の返答を聞いた忍は無表情で『ダークネスホール』に右手を突っ込み、二つの刀を取り出した。そして炎龍を修二へ投げ渡し、氷龍を鞘から刀を抜き構えていた。
投げ渡された炎龍を右片手で上手くキャッチし、忍と同じように鞘から刀を抜きマジマジと見ていた。
氷龍は刀身が氷の様に霜が掛かり、以下にも触れば凍りそうな幻想的な刀だった。
炎龍は刀身が炎の様に朱が掛かり、以下にも近づくだけで身を焦がしそうな危険な刀だった。
「気をつけろよ、切れ味も威力も凄まじい物だ。軽く一振りするだけで山の一つや二つは消し飛ばすぞ。」
忍は修二へ炎龍の扱いに注意しろと警告していた。
「げっ! マジかよ!」
そんな警告を聞いた修二はドン引きな表情を浮かべて細心の注意深く扱う。
「…良し、あの丸い溝があるだろ? そこに同時に刀を刺し、『地獄門』を開ける……いいか? 中に入って悲鳴や嘆きを聞いても助けようとするな。奴等にとって次に転生する為の修行場だ。今まで積もりに積もった罪を消すためだ。」
「宗教的な考えだよな。」
「信じなくてもいい。俺達は実際に見た者だからな、あくまでそう言ってるだけだと思ってくれ。それじゃあ行くぞ。」
忍は右端へ寄り、修二は左端へ寄った。
二人は刀を突く構えを取り、勢いよく溝へと突き刺した。すると『地獄門』は一人でに地鳴りを響かせ大きく開いた。
開いた先には奥まで暗い空間が続き、辺りが見えなかった。
「ここが『地獄』なのか?」
想像していたのと違っていた為、忍に本当にここなのかと尋ねた。
「まあな、魔界の王ですら行きたがらない場所だ。その理由は悪鬼共が魔王並に強い、少しでも油断をすれば弄ばれ命を落とす…気をつけろよ。」
一足先に忍が進み、それに続いて修二は息を飲み込み『地獄』へと向かって行った。二人が入ると扉は自動的に閉まった。
二人は静寂で暗い闇を長く歩き続けていた。
(…なんだか息苦しい、この先を進むだけで体が少しずつ消えそうな感覚だ。本当に生きているのかも怪しくなってくる。)
忍が使う『闇の覇気』とは違い、『地獄の闇』が重苦しい空気、寒い風なのに何故か止まらない冷や汗、心の奥から震えている恐怖が修二を支配していた。
それは隣で歩いている忍も同じだった。表情は平然としているが、かなりの神経を磨り減らし目的地まで頑張って歩いていた。
(久し振りに来て平気だと思っていたが、意識が遠くなりそうだ。品川修二も限界が近そうだ…。)
忍は早く辿り着けという願うばかりで修二の心配をしていた。だが、突然と闇ですら払う大きい地震が起き、二人は立ち止まった。
「こ、この力は!」
修二は今まで感じた事のない、絶大な力に驚愕していた。
(な、なんだこれは! 今、下の奥から『魔力』を感じたぞ! 『地獄』の更に下は『無間地獄』だ。一体誰が…アイツか!)
忍には『魔力』の出所が判明していた。それの正体を知っており、ここまで強くなっていたとはつゆ知らずの状態だった。
「…少し本気を出してしまった。すまないな修行の邪魔をして。」
嘆き、悲しみ、苦しむ魂に謝罪し、『無間地獄』へ自由に歩き回る。『魔導使い』と同じく黒い革のコートを羽織った男がいた。
「…神崎忍と初めて出会う力だ。不思議だな、普段なら邪悪しか感じないのに…。」
彼はクスっと微笑み、右掌から刀身が真っ黒な刀を召喚し、背後から奇襲しようとした悪鬼を容赦なく斬った。
悪鬼は痛みで悶絶しながら燃え上がり塵へと姿を消した。
すると何処からか次々と殺気立った悪鬼達が男の前に現れた。
「…お前等が罪を消す者なら俺の罪をーーー消してくれ。」
彼は罪を背負い、それを償おうと『無間地獄』へ堕ち、許されるまで囚われる哀れな悪魔だった。
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