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第2章 魔導使い襲来。
第36話 新生、金髪とボウズのチーム。
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清潔感が漂い、四つの机がある事務所で、上下が純白な背広を着て、青いネクタイを身につけた輝。と黒い背広に赤いネクタイを身につけた坊主の南雲が黙々と椅子に座り書類整理をしていた。
「輝さん、この後どうします?」
南雲は書類を見ながら輝に予定を聞いた。
「取り敢えず、品川が来たら休憩しよう。」
輝も書類に目を通しながら南雲の問いに返答していた。
「分かりました。後でコーヒー三つ用意しておきます。」
「僕はブラック、南雲くんはどうする?」
「俺は砂糖とミルクが入ったヤツで、あのクソリーゼントは…」
「おはようございます!」
南雲が言いかけたが、遅刻してきた原因の修二が元気よくドアを開け挨拶し入社したのだ。
「テメェ、今、輝さんと話してる最中だっただろうが!? それに来るのが遅いんだよクソリーゼント!」
「あぁ!? テメェのタイミングが悪いから、そうなってんだろうが! あんま、ふざけた事を抜かしてると五年前みたいに頭突きするぞ! キモロンゲ!」
お互いは昔の髪型で罵り喧嘩し、額をぶつけ、鬼の様な形相で睨み合っていた。
そんな馬鹿の二人を無視して、輝は静かに立ち上がり、一人で給湯室に向かい、蛇口を捻り、ポットに水を入れ、電源を着け、お湯を沸かしていた。
「…五年前から変わらないね、あの二人は。」
そんな二人を見て、輝は冷蔵庫に凭れ、懐かしみと呆れが混じりの微笑みを浮かべていた。
「表出やがれ! このクソリーゼント!」
「おう! 秒殺してやるよ!」
いきり立っている二人は互いに胸ぐらを掴み、仕事を放り出して事務所の前で喧嘩しようとした。
だが、そんな時にドアが開いた。それは髪が栗色、サイドテールの髪型、ビジネススーツを着て、顔立ちは色気より可愛さが目立つ女性は鳩が豆鉄砲を喰らったような呆然とした表情で神崎法律事務所に入室した。
「え…えっと…ここは神崎法律事務所ですよね?」
「はい! あってます!」
二人は胸ぐらを掴んだまま、入室者を見ずに睨み合って答えた。
「あれ? 君が今日から来る新人さん?」
給湯室からひょっこりと顔を出し、入室者を確認する輝。
「は、はい! ここは…本当に神崎法律事務所ですか?」
「そうだよ。ようこそ神崎法律事務所へ。」
「いらっしゃいませ!」
まだ睨み合いながら客に対応する失礼な馬鹿二人だった。
女性は顔が引きつり苦笑いを浮かべていた。
暫くすると二人の喧嘩は収まり、新人の自己紹介をする為、修二と南雲は自分の席に座る。
「えっとね…今日から神崎法律事務所で事務員をしてもらいます。」
輝は目立つよう前に立ち、咳払いをして紹介をする。
「能登《のと》小春《こはる》です。まだ不慣れな所をお見せしますが、よろしくお願いいたします!」
小春は元気よくハキハキとチンピラ二人に自己紹介をした。
修二と南雲は協調するように興味深く聞いていた。
「えっと、趣味は映画鑑賞です。」
第一印象が薄かったのか小春は更に自己紹介を続ける。
「いいね、どんな映画が好きなの?」
「れ、恋愛系とかですね。」
輝が質問を続け、小春は照れながらも答える。
「君たちは質問とかない?」
「特になし。」
二人は質問する事がなくなったのか、打ち切る事にした。
「それじゃあ、仕事を説明しよう。君の役割はお茶出しとデータ入力ぐらいだよ。あそこの隅っこにある電話だけは取っては駄目だよ?」
輝は小春に仕事内容と注意事項だけを教えた。小春には窓際に寄せられている電話が気になっていたが、輝には触るなと言われているので気にするのを止めた。
「なあ?」
「なんだ?」
「歓迎会、何処でする?」
修二はパソコンを操作しながら、新人の歓迎会を南雲に相談していた。
「…神崎屋敷で良くない?」
南雲は簡単に答える。が、修二は近づき手で口元を覆い隠し、コソコソ話をする。
「え~悪いよ。確かに柏木さんの手料理は美味いし、経費はかからねぇけどよ…ケチだと思われたくねぇよな?」
「まあ、確かに分かる。一般の企業だと居酒屋かレストランかが相場が決まってるよな。俺たちみたいな特殊な人間が高級な屋敷で豪華な食事で歓迎会してもらったってなったら異常と思われるよな。海道の外を詳しくねぇから分かんねぇや。」
「そうなんだよな。居酒屋にするかレストランにするか…いつも通り神崎屋敷で済ませるかだな。」
「いっそのこと歓迎会はしないってのは?」
「それだと印象悪くねぇか? 歓迎してないと思われるぜ。」
「そんな君たちに仕事だよ。訴訟問題を担当してもらおうかな?」
コソコソ話をしていた二人の間に輝がファイルを持って差し出していた。
修二は受け取り、南雲と一緒にファイルの内容を見る。
「…工場の運営禁止まで頑張ってね。」
「ブラック企業の町工場か…まあ小さい所から潰していかないと社会は回らないですからね。おい、行くぞ。」
修二は机に置いてあったビジネスバッグを取り、勢いよく事務所から飛び出した。
「おい、待てよ!」
南雲もビジネスバッグを肩に掛け、修二を追い掛けるように事務所を飛び出した。
「…さてと彼等が帰って来たら教えてあげないとねーーー品川の『覇気』が復活する時を。」
輝は自分の机にあった『太陽の覇気』に関する資料を見ながら怪しく微笑んでいた。
「五年も待たせたね。」
「輝さん、この後どうします?」
南雲は書類を見ながら輝に予定を聞いた。
「取り敢えず、品川が来たら休憩しよう。」
輝も書類に目を通しながら南雲の問いに返答していた。
「分かりました。後でコーヒー三つ用意しておきます。」
「僕はブラック、南雲くんはどうする?」
「俺は砂糖とミルクが入ったヤツで、あのクソリーゼントは…」
「おはようございます!」
南雲が言いかけたが、遅刻してきた原因の修二が元気よくドアを開け挨拶し入社したのだ。
「テメェ、今、輝さんと話してる最中だっただろうが!? それに来るのが遅いんだよクソリーゼント!」
「あぁ!? テメェのタイミングが悪いから、そうなってんだろうが! あんま、ふざけた事を抜かしてると五年前みたいに頭突きするぞ! キモロンゲ!」
お互いは昔の髪型で罵り喧嘩し、額をぶつけ、鬼の様な形相で睨み合っていた。
そんな馬鹿の二人を無視して、輝は静かに立ち上がり、一人で給湯室に向かい、蛇口を捻り、ポットに水を入れ、電源を着け、お湯を沸かしていた。
「…五年前から変わらないね、あの二人は。」
そんな二人を見て、輝は冷蔵庫に凭れ、懐かしみと呆れが混じりの微笑みを浮かべていた。
「表出やがれ! このクソリーゼント!」
「おう! 秒殺してやるよ!」
いきり立っている二人は互いに胸ぐらを掴み、仕事を放り出して事務所の前で喧嘩しようとした。
だが、そんな時にドアが開いた。それは髪が栗色、サイドテールの髪型、ビジネススーツを着て、顔立ちは色気より可愛さが目立つ女性は鳩が豆鉄砲を喰らったような呆然とした表情で神崎法律事務所に入室した。
「え…えっと…ここは神崎法律事務所ですよね?」
「はい! あってます!」
二人は胸ぐらを掴んだまま、入室者を見ずに睨み合って答えた。
「あれ? 君が今日から来る新人さん?」
給湯室からひょっこりと顔を出し、入室者を確認する輝。
「は、はい! ここは…本当に神崎法律事務所ですか?」
「そうだよ。ようこそ神崎法律事務所へ。」
「いらっしゃいませ!」
まだ睨み合いながら客に対応する失礼な馬鹿二人だった。
女性は顔が引きつり苦笑いを浮かべていた。
暫くすると二人の喧嘩は収まり、新人の自己紹介をする為、修二と南雲は自分の席に座る。
「えっとね…今日から神崎法律事務所で事務員をしてもらいます。」
輝は目立つよう前に立ち、咳払いをして紹介をする。
「能登《のと》小春《こはる》です。まだ不慣れな所をお見せしますが、よろしくお願いいたします!」
小春は元気よくハキハキとチンピラ二人に自己紹介をした。
修二と南雲は協調するように興味深く聞いていた。
「えっと、趣味は映画鑑賞です。」
第一印象が薄かったのか小春は更に自己紹介を続ける。
「いいね、どんな映画が好きなの?」
「れ、恋愛系とかですね。」
輝が質問を続け、小春は照れながらも答える。
「君たちは質問とかない?」
「特になし。」
二人は質問する事がなくなったのか、打ち切る事にした。
「それじゃあ、仕事を説明しよう。君の役割はお茶出しとデータ入力ぐらいだよ。あそこの隅っこにある電話だけは取っては駄目だよ?」
輝は小春に仕事内容と注意事項だけを教えた。小春には窓際に寄せられている電話が気になっていたが、輝には触るなと言われているので気にするのを止めた。
「なあ?」
「なんだ?」
「歓迎会、何処でする?」
修二はパソコンを操作しながら、新人の歓迎会を南雲に相談していた。
「…神崎屋敷で良くない?」
南雲は簡単に答える。が、修二は近づき手で口元を覆い隠し、コソコソ話をする。
「え~悪いよ。確かに柏木さんの手料理は美味いし、経費はかからねぇけどよ…ケチだと思われたくねぇよな?」
「まあ、確かに分かる。一般の企業だと居酒屋かレストランかが相場が決まってるよな。俺たちみたいな特殊な人間が高級な屋敷で豪華な食事で歓迎会してもらったってなったら異常と思われるよな。海道の外を詳しくねぇから分かんねぇや。」
「そうなんだよな。居酒屋にするかレストランにするか…いつも通り神崎屋敷で済ませるかだな。」
「いっそのこと歓迎会はしないってのは?」
「それだと印象悪くねぇか? 歓迎してないと思われるぜ。」
「そんな君たちに仕事だよ。訴訟問題を担当してもらおうかな?」
コソコソ話をしていた二人の間に輝がファイルを持って差し出していた。
修二は受け取り、南雲と一緒にファイルの内容を見る。
「…工場の運営禁止まで頑張ってね。」
「ブラック企業の町工場か…まあ小さい所から潰していかないと社会は回らないですからね。おい、行くぞ。」
修二は机に置いてあったビジネスバッグを取り、勢いよく事務所から飛び出した。
「おい、待てよ!」
南雲もビジネスバッグを肩に掛け、修二を追い掛けるように事務所を飛び出した。
「…さてと彼等が帰って来たら教えてあげないとねーーー品川の『覇気』が復活する時を。」
輝は自分の机にあった『太陽の覇気』に関する資料を見ながら怪しく微笑んでいた。
「五年も待たせたね。」
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