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かいほうの章
第五十八話:帰還と王子と問題解決
しおりを挟む聖都軍がやって来るまでの間、呼葉達聖女部隊は、主に街の治安を維持する事に努めた。
呼葉の祝福で手っ取り早く『荒事に強い手練れの警備兵』が作れるので、街の住人を使えば人手に困る事は無かった。
困った事と言えば、大量の捕虜を抱えた事で、食糧その他の備蓄品が足りなくなったくらいだが、これについては周囲の森での狩りや収穫で凌ぐ事が出来た。
聖女の祝福を受けた狩人は、熟練者なら達人クラスに。技術が未熟な見習いでも力技で獲物を仕留められるので何とかなった。
飢えない環境は人々の心に余裕をもたらす。殺伐としていた暴徒予備軍も連日の収穫祭ばりな宴にすっかり大人しくなり、聖都軍を迎える頃には、街は魔族軍に占拠される以前より豊かになっていた。
「帰ったらクレアデス解放軍と合流だね。ロイエン君の扱いはどうしようか?」
「彼の御仁は、今はアルスバルト王子の庇護下にありますからね」
元々は、クレアデスの軍閥貴族達が傀儡に担ごうとした王族の血を引く庶子という立場だったが、アルスバルト王子から正式に王族として迎えられ、今は王の側近となるべく教育を受けている。
軍閥貴族達が手を退いた事で、ある意味平穏な環境を得られたロイエン。
今後、クレアデスの国王に戴冠する予定のアルスバルト王子を支える役割を担うであろう彼は、名誉ある将来が約束された立場にあった。
「解放軍に同行する際は向こうに指揮権があるので、ロイエン様についてはまたその時に考えればよろしいかと」
出発前に色々調整する会議がある筈なので、その席で決めれば良いというアレクトール達の言に、呼葉も納得して頷いた。
そうして数日間をこの辺境の街で過ごした呼葉達は、やって来た聖都軍に引き継ぎを済ませると、後を任せて聖都サイエスガウルに帰還した。
まだまだ調整途中の聖女部隊だが、遠征訓練でいきなりの大戦果を上げての聖都凱旋。
出発する時はたまたまそれを見掛けた住人達によるささやかな激励で送り出されたが、またしても勝利を上げて帰還した聖女コノハに、聖都はお祭り騒ぎの盛り上がりを見せていた。
「聖女様ーー!」
「コノハ様万歳! オーヴィス万歳!」
聖都の人々からそんな声援を受けながら、聖女部隊の馬車隊の列は中央通りを進んで行く。やがて下街を抜け、宮殿が立ち並ぶ離宮群の区画に入ると、呼葉達もようやく一息付けた。
「やっぱり深夜に帰って来るべきだったね。毎回これじゃ疲れるわ」
「これも必要な事ですよ、コノハ殿」
パルマムを奪還して戻った時も今回のように盛大に迎えられたが、ベセスホードから戻った時は静かだった事を挙げる呼葉に、アレクトールは『人々に祝われる事』も聖女に必要な役割だと説く。
兎にも角にも、遠征訓練から無事に帰還した呼葉達聖女部隊は、クレアデス解放軍が編成されるまでの間、しばしの休暇に入るのだった。
呼葉達が休暇に入って二日目、『縁合』経由でベセスホードのサラ達から近況の報せが届いた。不正を働いていた神官長達が居なくなり、街に聖都からの支援金が行き届くようになったお陰で、以前より随分と暮らしやすくなっているそうだ。
「ふーむ、孤児達の事も考えると向こうはそのままにしといた方がいいかな」
孤児院の環境も良くなったそうなので、彼女達を聖都に呼び寄せる必要は無くなった。魔族が持つ種族特性『睡魔の刻』で動かせないサラの娘、テューマの事もある。
サラ親子の事は先日、遠征訓練の成果を報告しに国王に謁見した際、説明しておいた。聖女の名において保護も求めたので、ベセスホードには護衛の兵士が派遣されている。
「安全が確保されているなら、現状維持が妥当かと」
「だよね」
呼葉の呟きに答えたアレクトールの言に、呼葉も頷く。聖都の不穏分子を一掃した影響も、良い形で出ているようだ。ひとまずこれで、ベセスホードの案件は全て解決したと言えた。
「さて、じゃあこっちの問題を片付けましょうかね」
「フォヴィス様の人選ですか……」
遠征訓練からの帰還後、聖女部隊から外れる事になった指揮官候補が、軒並みフォヴィス王子の私兵団に入っているという情報が上がって来た。
フォヴィス王子が紹介してくれた人材に戦力外通知を出したのは呼葉だが、初めから育成させる目的で送り込んで来た可能性を疑っていた事もあり、これはハッキリさせておくべきと考えた。
「しかしコノハ殿、王子に貸しを作れたという点では、そう悪くないのでは?」
「多分それも込みで計画されてるっぽいのが気にくわないのよ」
確かに、フォヴィス王子は悪い人ではないのだろうとは思うが、策略染みた事を仕掛けられるのは嫌いなのだと呼葉は説く。
「それに、暗黙の了解に頼り過ぎると、どこで拗れるか分からないからね」
聖女部隊に所属して遠征訓練にも参加したという肩書は大きい。そういう影響力を持つ人材が、今後も味方として善良な陣営に居続けるとは限らない。
きちんと互いの意図と行動を把握しておかなければ、組織内という身内に暗躍する者が現れた場合の対処が甘くなる。
互いに『暗黙の了解』で相手の意図を良い方に推察して、内部の反意や裏切りを見落とすような落とし穴になり兼ねないのだ。
「それは……確かに」
呼葉の主張に、アレクトールはあり得る話だと納得する。怪しい動きをする人物が居たとして、それを目撃した人が『王子陣営の人物だから』とか『聖女部隊の関係者だから』という理由で、『きっと組織の仕事で内密に動いているのだろう』と善解釈して見逃してしまう場面を想像できる。
「という訳でフォヴィス様のところに行くわよ」
「今からですか?」
「善は急げってね。相手に対策する間を与えないようにしなきゃ」
「そんな、戦いに行く訳ではないのですから……」
いつものフル装備姿で、ふんすと王宮に足を向ける呼葉に、アレクトールは溜め息を吐きつつ御供に付いた。僅かな気配のゆらぎで、シドが隠密状態にて先行している事が分かる。
聖都内に蔓延る魔族派を暴いた褒賞として、王族に何時でも面会を申し込める権利を貰っていたので、面会許可は直ぐに下りた。
「やあやあ、聖女ちゃんから会いに来てくれるとは嬉しいなぁ」
「フォヴィス様、お聞きしたい事がございます」
王子の煙に巻く軽薄スタイルに乗らず、ぴしゃりと問い質しに入る。
「今回の聖女部隊の指揮役に紹介頂いた人達ですが、フォヴィス様の私兵団入りは以前から決まってた事ですか?」
挨拶からの探り合いや牽制といった駆け引きを全てぶん投げた呼葉のドストレートな訊ね方に、アレクトールは思わず目を覆って天を仰いだ。フォヴィス王子の背後に立つ特徴の無い側近も、目を丸くしている。
当のフォヴィス王子は、ソファに背を預けながら足を組み替えると、面白そうな様子で答えた。
「明確に決まっていた訳じゃないけど、聖女部隊の選考から漏れた時は拾ってあげるとは伝えておいたかな」
「では、もし次に誰かを紹介頂ける際は、そういった裏取引も明らかにしておいて下さいね」
「ええー、取り引きって言えるほどしっかり約束してた訳じゃないんだけどなぁー」
「フォヴィス様、一時とは言え私の部隊に所属して行動を共にしたなら、聖女部隊の機密を知る事になります。私が公開していない聖女の秘密を探る為に、自分の息の掛かった人材を送り込んで来たと疑惑を向けられるリスクはお考えですか?」
真剣な態度を崩さずそう問う呼葉に、フォヴィス王子は「ふむ」と姿勢を正すと、下顎に手をやりながら考える素振りを見せる。
「仮にそうだとして、オーヴィスの王子である僕に知られて困る事ではないのでは?」
「フォヴィス様が魔族派では無いとは言い切れませんので」
魔族側に聖女の攻略法を流出させる危険性は、極力排除したいとする呼葉。
呼葉のこの言葉には、流石にアレクトールと王子の側近も慌てたように何か言い掛けたが、王子はスッと手を翳して沈黙させると、困ったような笑みを浮かべて反論する。
「それは君の祝福で証明済みじゃないか。疑惑は初めて会った日に解消した筈だよ、お互いに」
呼葉が初めてフォヴィス王子と顔を合わせた際、王子の提案で自身と側近や同行していた神官ネスを含めて、聖女の祝福で味方であると証明した時の事を挙げる。
それに対する呼葉の答えは「現魔王を頂く魔族派とは限らない」だった。別の魔族派ではないという証明はされていない。
「魔王ヴァイルガリンに限定してましたものね」
「……なるほど、確かに」
指摘されて初めて、あの時示した『魔王ヴァイルガリンの人類侵攻に抗う者』の条件が、完全な身の潔白を示すキーワードにはならない事に思い至った王子は、笑みを消して姿勢を正す。
「そういう事があるので、不要な隠し事は無しでお願いしますね」
「分かった。気を付けよう」
軽薄スタイルを引っ込めたフォヴィス王子は、真面目モードのまま訊ねる。
「聖女殿は、魔族派の燻り出しに、あの条件では不備があると知った上で使っていたのかい?」
「気付いたのは最近です」
呼葉自身が目標として思い描く戦争の終わらせ方は、当代の魔王ヴァイルガリンに代わる人類と共存可能な魔王を立てて、平穏な時代を迎えるという戦略に基づいている。
現時点で呼葉に推しの魔王候補などは居ないが、そもそも魔族側の情報が足りていない。魔王の座を巡る戦いが、今この時にも魔族国内で起きている可能性も、なくはない。
魔王ヴァイルガリンが、魔族国ヒルキエラを完全に掌握出来ているとは限らないのだ。
「今は『縁合』がヒルキエラの内情を調べてますが、やっぱり中枢を探るのは難しいみたいで」
「魔族の構成員を使った『包括諜報網』か……欲しいな」
フォヴィス王子は、呼葉が『縁合』という穏健派魔族組織を使って構築した、情報集積諜報網の概要を把握しており、その有用性にも気付いている。
「フォヴィス様になら、彼等の利用許可を出してもいいですよ?」
「対価は?」
「オーヴィスの王子である、フォヴィス様の名において保護を」
「ふむ……なるほど」
現在『縁合』は呼葉と個人的に協力体制を結ぶという形で、聖女の名において保護されている。これにフォヴィス王子の名も正式に加える事で、オーヴィス国内における『縁合』の立場を盤石にし、安定させる。
オーヴィスでの立場が確かなものになれば、魔族の支配から解放されつつある隣国クレアデスでも動き易くなる筈だ。
元々『縁合』は、魔族側の反ヴァイルガリン組織の中でも、穏健派として非暴力主義が過ぎる為か、あまり良い扱いはされていなかったが、後ろ盾が大きくなれば他の組織の協力も得易くなる。
「いいね。明日にも正式に書類を作ろう。関係各所に通達を出すとして、声明はどうしようか?」
「一応、諜報活動やってるので、目立たせない方向で」
これで、当初『縁合』が呼葉に接触して来た時に彼等が期待していた、大国オーヴィスを後ろ盾に持つ事が出来た。
王宮からの帰り道、アレクトールは呼葉が『縁合』に王子の後ろ盾まで与えた事について訊ねる。
「これは、以前から狙っていたのですか?」
「ううん、最近の情勢を見て流れで決めた感じかな」
呼葉は、別段計算高い策略家という訳でも無い。割と行き当たりばったりな部分もある一般人の聖女である。大まかな方針はあれど、細かく計画を立てて動けるほど政に詳しくはないのだ。
それでも大体上手く回るのは、呼葉が救世主としてこの世界に顕現した聖女である由縁か。
「フォヴィス様の後ろ盾を得た事で、『縁合』が王家寄りになるような事は……」
「それは大丈夫だと思う」
後ろ盾の大きさとしては、救世が終わるまでは絶大な聖女と、その後も国が存続する限り恩恵を受けられる王家とでは、少々性格が違って来る。
将来性を鑑みて、聖女よりもフォヴィス王子達を優先するようになりはしないかと危惧するアレクトールに、呼葉は自分が居る限りは問題無いと断言した。
「『縁合』の活動にも祝福使ってるからね。聖女の役割が終わるまでは、私に付く事になると思う」
呼葉が元の世界に帰ってからは、神殿のお抱えになるか、王家の御用達になるかは彼等次第だ。それに今は、魔王ヴァイルガリンを何とかしたいという共通目的がある。
「どっち寄りになっても味方であるなら問題無いでしょ」
聖女として派閥争いを演じる気も無い故に、『縁合』が何処に所属しようと拘らない。今この世界に居る自分の目的を果たす為に働いてくれれば良いというのが、呼葉の考えであった。
「私の目的は、現魔王に滅ぼされ掛けてる人類を救って元の世界に帰る事。その後の事は考えてないよ」
「そう、でしたね」
人類が窮地を脱して、聖女の加護が無くともやって行けるようになれば、呼葉は元居た世界へ帰ってしまう。
その事を改めて突き付けられた思いのアレクトールは、いずれ別れる事を前提に信頼関係を築かなければならない己が立場に、少し寂しい気持ちを覚えたのだった。
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