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第1章
93話 戦闘断続中
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93話
上空の魔法陣は急速に大きくなっている。
マリウスも今のところ気づいてる感じではない。
しかし、仲間の体力が心配だ。マリウスが作り出した巨大な悪魔のようなものは暴れ回っている。あの巨体で暴れ回っているのだからひとたまりもない。
「大丈夫かタリア?」
「はい、と答えたいですがかなり厳しいです」
「おい!鏡、後どのくらいなんだ?」
「まだ、半分もいってない」
「マジかよ」
巨大な悪魔の相手はアルベイト、戸村さん以外の全員で相手をしている。かなり苦戦しているようだ。
悪魔の強さはマリウスとほぼ同等の強さだ。攻撃が当たってもすぐに回復してしまうためこちらの体力だけが削られていく。
「内田!五十嵐!我とマリウスの相手を少し変わってくれ」
アルベイトがマリウスの隙をついて内田達の元までやってきた。
「しかし、こちら側の悪魔が...」
「大丈夫なの、テス君が出たがっているから少しの間だけなら戦えるなの」
「私も沙知さんのおかげでまだ戦えます」
「...分かりました。俺と五十嵐はマリウスの相手をします」
「頼むぞ」
アルベイトはそう言うとどこかへ消えていった。
ナノはテス君を出すがテス君の体力もまだ回復しきれていない。
内田と五十嵐がこの巨大な悪魔の相手から抜けたのは相当な痛手だった。防御役の五十嵐が抜けたことによって攻撃がさらに増した。
「皆さん!上です!」
ナーラが懸命に次の攻撃を察知して対処しているが時間の問題だ。
マリウスの方もアルベイトがいなくなったことで攻撃の激しさが増した。攻撃はろくに出来ず逃げに徹していた。
俺の魔法陣もまだまだだ。マリウスにこの魔法陣の存在が気づかれていないだけ奇跡に近い。
「あーあ、アルベイトがいないと君達はその程度かい?」
マリウスは余裕の表情だ。
「あっちのみんなも余裕そうだからもう殺してあげるね」
マリウスが言うみんなとはあの巨大な悪魔のことだろう。あんな姿になってもみんなと呼べるのか。
マリウスは上空に手を掲げ再度無数の剣を降り注がせた。
「くそ、まじかよ」
内田は死を覚悟したその時、
無数の剣は全て消えた。
「平気か内田よ」
内田の前にはアルベイトがいた。
「アルベイト様、もう大丈夫なんですか?」
「少しと言ったであろう」
「どこへ行ってたのですか?いや、それより俺は向こうの悪魔の方へ戻ります。早く戻らないと」
「心配するな内田。そのために我がいなくなったのだ」
内田は巨大な悪魔の方へ目をやった。
「鏡さん、すみませんもう持ちそうにありません」
「テス君も本当にこれで戦えないなの」
「一夜くん、まずいよ」
一刻も早く魔法陣を出して逃げたいところだがここまできてこの魔法を中断させたくない。
「くそ、また振り出しに戻るのか」
その時、俺の肩に手を置かれた。
「待たせたな鏡」
振り返って見ると
榊、葛西、田口を先頭にしてクラスメイト達がいた。
「お前たち」
「話は他のクラスメイトから聞いた。力を貸すぜ鏡」
アルベイトはこの一瞬でバラバラに送ったクラスメイトと王国にいた榊達を連れてきてくれたのだ。
続く
上空の魔法陣は急速に大きくなっている。
マリウスも今のところ気づいてる感じではない。
しかし、仲間の体力が心配だ。マリウスが作り出した巨大な悪魔のようなものは暴れ回っている。あの巨体で暴れ回っているのだからひとたまりもない。
「大丈夫かタリア?」
「はい、と答えたいですがかなり厳しいです」
「おい!鏡、後どのくらいなんだ?」
「まだ、半分もいってない」
「マジかよ」
巨大な悪魔の相手はアルベイト、戸村さん以外の全員で相手をしている。かなり苦戦しているようだ。
悪魔の強さはマリウスとほぼ同等の強さだ。攻撃が当たってもすぐに回復してしまうためこちらの体力だけが削られていく。
「内田!五十嵐!我とマリウスの相手を少し変わってくれ」
アルベイトがマリウスの隙をついて内田達の元までやってきた。
「しかし、こちら側の悪魔が...」
「大丈夫なの、テス君が出たがっているから少しの間だけなら戦えるなの」
「私も沙知さんのおかげでまだ戦えます」
「...分かりました。俺と五十嵐はマリウスの相手をします」
「頼むぞ」
アルベイトはそう言うとどこかへ消えていった。
ナノはテス君を出すがテス君の体力もまだ回復しきれていない。
内田と五十嵐がこの巨大な悪魔の相手から抜けたのは相当な痛手だった。防御役の五十嵐が抜けたことによって攻撃がさらに増した。
「皆さん!上です!」
ナーラが懸命に次の攻撃を察知して対処しているが時間の問題だ。
マリウスの方もアルベイトがいなくなったことで攻撃の激しさが増した。攻撃はろくに出来ず逃げに徹していた。
俺の魔法陣もまだまだだ。マリウスにこの魔法陣の存在が気づかれていないだけ奇跡に近い。
「あーあ、アルベイトがいないと君達はその程度かい?」
マリウスは余裕の表情だ。
「あっちのみんなも余裕そうだからもう殺してあげるね」
マリウスが言うみんなとはあの巨大な悪魔のことだろう。あんな姿になってもみんなと呼べるのか。
マリウスは上空に手を掲げ再度無数の剣を降り注がせた。
「くそ、まじかよ」
内田は死を覚悟したその時、
無数の剣は全て消えた。
「平気か内田よ」
内田の前にはアルベイトがいた。
「アルベイト様、もう大丈夫なんですか?」
「少しと言ったであろう」
「どこへ行ってたのですか?いや、それより俺は向こうの悪魔の方へ戻ります。早く戻らないと」
「心配するな内田。そのために我がいなくなったのだ」
内田は巨大な悪魔の方へ目をやった。
「鏡さん、すみませんもう持ちそうにありません」
「テス君も本当にこれで戦えないなの」
「一夜くん、まずいよ」
一刻も早く魔法陣を出して逃げたいところだがここまできてこの魔法を中断させたくない。
「くそ、また振り出しに戻るのか」
その時、俺の肩に手を置かれた。
「待たせたな鏡」
振り返って見ると
榊、葛西、田口を先頭にしてクラスメイト達がいた。
「お前たち」
「話は他のクラスメイトから聞いた。力を貸すぜ鏡」
アルベイトはこの一瞬でバラバラに送ったクラスメイトと王国にいた榊達を連れてきてくれたのだ。
続く
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