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第1章
55話 策
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55話
マリウスの前に内田と五十嵐が並んでいる。
「内田、気をつけてください。あの悪魔から異様な気配がします」
「あぁ、察知能力がなくても異様なことくらい見れば分かる。五十嵐も慎重に戦えよ」
「俺は慎重とか穏便とかそういう言葉は好きじゃないんだ」
五十嵐はマリウスに一直線で突っ込んでいった。
「あの馬鹿」
続いて内田も五十嵐の後ろにつくようにマリウスとの距離を詰めた。
「攻撃しても跳ね返す君は面倒だから大人しくしててもらうよ」
「くそ、地面に穴が空きやがった」
五十嵐がマリウスの穴に落ちるのと同時に後ろにいた内田が稲妻のような形の武器でマリウスに斬りかかった。
「危ないじゃないか。一瞬ヒヤッとしたよ」
マリウスは腕を刃に変えてそれを防いだ。
「嘘をつくな。俺のスピードに一瞬で反応したんだ俺が仕掛けてくるのが分かってただろう」
内田は一旦後ろにいる鏡の元まで引いた。
「おい鏡、あいつ倒せるか分からないぞ」
「分かってる内田、とりあえず時間を稼いでくれそれまでに打開策を考える」
「あぁ、けど出来るだけ急いでくれここで手の内をあまり見せたくない」
再度、内田はマリウスに仕掛ける。
「はぁはぁ、あのやろ落とし穴なんて使うんじゃねーよ」
内田とマリウスが交戦してるなか穴の中から五十嵐が這い上がってきた。
「おい、鏡状況は?」
「見ての通り押され気味だ」
「くそ、穴の底まで落ちなくてよかったぜあの深さだと戻って来れなくなるとこだった」
「そんなに深いのか?」
「あぁ、クジラくらいなら縦に丸々入るサイズだ」
ナーラとナノは首を傾げた。
「「クジラ?」」
「そうだな、ナーラちゃんとかはわかんねーもんな。まぁ、こっちでいうドラゴンみたいなでかい生物だ」
「あのハイテク世界にそんなに大きな生物がいるのですか」
「会ったら友達になりたいなのー」
戦闘そっちのけで話が盛り上がっていた。
「おい、お前達呑気に話してる場合か内田がこっちを睨みつけるような目で見てきてるぞ」
「ごめんなの、クジラさんに会ったら同じ大きさのテス君が喜ぶと思って....なの」
「今度合わせてやるからそんなに落ち込むなよナノ。テス君だってきっと喜ぶは....ず..................これだ!おい五十嵐もう何個か穴を作ってくれ」
「はぁ!?正気か鏡、穴作っても足場が減るだけだぞ」
「上の足場がな。代わりに穴の下に足場が出来る。今勝つ方法はこれしかない」
続く
マリウスの前に内田と五十嵐が並んでいる。
「内田、気をつけてください。あの悪魔から異様な気配がします」
「あぁ、察知能力がなくても異様なことくらい見れば分かる。五十嵐も慎重に戦えよ」
「俺は慎重とか穏便とかそういう言葉は好きじゃないんだ」
五十嵐はマリウスに一直線で突っ込んでいった。
「あの馬鹿」
続いて内田も五十嵐の後ろにつくようにマリウスとの距離を詰めた。
「攻撃しても跳ね返す君は面倒だから大人しくしててもらうよ」
「くそ、地面に穴が空きやがった」
五十嵐がマリウスの穴に落ちるのと同時に後ろにいた内田が稲妻のような形の武器でマリウスに斬りかかった。
「危ないじゃないか。一瞬ヒヤッとしたよ」
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「嘘をつくな。俺のスピードに一瞬で反応したんだ俺が仕掛けてくるのが分かってただろう」
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「おい鏡、あいつ倒せるか分からないぞ」
「分かってる内田、とりあえず時間を稼いでくれそれまでに打開策を考える」
「あぁ、けど出来るだけ急いでくれここで手の内をあまり見せたくない」
再度、内田はマリウスに仕掛ける。
「はぁはぁ、あのやろ落とし穴なんて使うんじゃねーよ」
内田とマリウスが交戦してるなか穴の中から五十嵐が這い上がってきた。
「おい、鏡状況は?」
「見ての通り押され気味だ」
「くそ、穴の底まで落ちなくてよかったぜあの深さだと戻って来れなくなるとこだった」
「そんなに深いのか?」
「あぁ、クジラくらいなら縦に丸々入るサイズだ」
ナーラとナノは首を傾げた。
「「クジラ?」」
「そうだな、ナーラちゃんとかはわかんねーもんな。まぁ、こっちでいうドラゴンみたいなでかい生物だ」
「あのハイテク世界にそんなに大きな生物がいるのですか」
「会ったら友達になりたいなのー」
戦闘そっちのけで話が盛り上がっていた。
「おい、お前達呑気に話してる場合か内田がこっちを睨みつけるような目で見てきてるぞ」
「ごめんなの、クジラさんに会ったら同じ大きさのテス君が喜ぶと思って....なの」
「今度合わせてやるからそんなに落ち込むなよナノ。テス君だってきっと喜ぶは....ず..................これだ!おい五十嵐もう何個か穴を作ってくれ」
「はぁ!?正気か鏡、穴作っても足場が減るだけだぞ」
「上の足場がな。代わりに穴の下に足場が出来る。今勝つ方法はこれしかない」
続く
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