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第三章:身体と愛と涙味の……
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「これで、勇樹のやつも、直にもう変な事しないだろ」
「え?」
――桜川先輩がもう俺に絡んで来なくなるように、あんな事言ったのか……。だよな、俺に本気とか、ないよな?
「さて、腹も膨れたし勇樹も帰ったし、ちょっと眠ろうか」
少し休んだ方がいいから。と、話しながら、みっきーは俺の手を引いて歩き出す。
確かに寝不足で疲れもピークになっていて、俺は素直にみっきーの言葉に甘えることにした。
螺旋階段を下りて、一番奥の部屋が寝室だった。
「デカっ」
部屋に入ると、すぐに目につくのが、中央にデンっと置いてあるキングサイズのベッド。
そんな大きなベッドが置かれているのに、圧迫感なんて感じない広い部屋には、ベッドの他にヨーロピアンなナイトテーブルやソファーが置かれていた。
肌触りの良いシーツを掌で撫でて、ベッドに上がって、心地よいスプリングに身を委ねると、何とも言えない安心感を感じる。
「すげえ、このベッド気持ちいい……」
もう、眠る気満々の俺は、うっとりと瞼を閉じかけていたんだけど……。
近くで衣擦れの音がして、細く目を開けると、みっきーが部屋着を脱いでいる姿が目に入った。
「ちょっ、何全部脱いでるのっ?」
俺は、慌てて起き上がってデカいベッドの端の方に飛び退いた――殆んど反射的な行動だったと思う……。
「え? 俺もちょっと眠りたいから」
そう言いながら、残り一枚のボクサーパンツまで脱ぎ捨てるみっきー。
「え、ちょっ、だからって、なんでパンツまで脱いでるんだよ」
「ん? いつも寝る時は、何も着ないんだけど……?」
真っ裸のみっきーがベッドに上がると、微かにマットレスが揺れて、伝わる振動に思わず怯える俺。
「やだなぁ、何を期待してるのかな、直は」
何もしないからと、抱き寄せられて、そのまま抱き合う形で横になったんだけど……。
みっきーの体にぴったりくっついているから、鼻先を裸のみっきーの胸に埋めた状態で、目の前に広がるみっきーの厚い胸板に、顔が熱くなってしまう。
「い、いつも、何も着ないで寝るの?」
「そうだよ、なんか締め付けられてる気がして嫌なんだ。 特に下着がね……」
「デカいもんね……、みっきーの」
俺がそう言うと、みっきーが、わざと腰を密着させてくるから、みっきーのデカいアレが俺の股間に密着して……、って……!
「ちょ……っ何硬くしてるんだよっ」
「ごめんねぇ、暴れん坊だから、俺の」
言いながら、クスクス楽しそうに俺の頭の上で笑ってる。
「大丈夫だよ、何もしないって言ってるだろう? 直はゆっくり休んだ方がいいし、俺もさすがに疲れてるからさ。暴れん坊も眠ったら鎮まるから、気にしない気にしない」
宥めるように、俺の髪を撫でてくれる手が気持ち良くて、強張っていた身体も力が抜けていく。
「直……」
「んーー?」
「さっき勇樹に言った事、本気だから」
「…… ん…… ?」
「え?」
――桜川先輩がもう俺に絡んで来なくなるように、あんな事言ったのか……。だよな、俺に本気とか、ないよな?
「さて、腹も膨れたし勇樹も帰ったし、ちょっと眠ろうか」
少し休んだ方がいいから。と、話しながら、みっきーは俺の手を引いて歩き出す。
確かに寝不足で疲れもピークになっていて、俺は素直にみっきーの言葉に甘えることにした。
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「デカっ」
部屋に入ると、すぐに目につくのが、中央にデンっと置いてあるキングサイズのベッド。
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肌触りの良いシーツを掌で撫でて、ベッドに上がって、心地よいスプリングに身を委ねると、何とも言えない安心感を感じる。
「すげえ、このベッド気持ちいい……」
もう、眠る気満々の俺は、うっとりと瞼を閉じかけていたんだけど……。
近くで衣擦れの音がして、細く目を開けると、みっきーが部屋着を脱いでいる姿が目に入った。
「ちょっ、何全部脱いでるのっ?」
俺は、慌てて起き上がってデカいベッドの端の方に飛び退いた――殆んど反射的な行動だったと思う……。
「え? 俺もちょっと眠りたいから」
そう言いながら、残り一枚のボクサーパンツまで脱ぎ捨てるみっきー。
「え、ちょっ、だからって、なんでパンツまで脱いでるんだよ」
「ん? いつも寝る時は、何も着ないんだけど……?」
真っ裸のみっきーがベッドに上がると、微かにマットレスが揺れて、伝わる振動に思わず怯える俺。
「やだなぁ、何を期待してるのかな、直は」
何もしないからと、抱き寄せられて、そのまま抱き合う形で横になったんだけど……。
みっきーの体にぴったりくっついているから、鼻先を裸のみっきーの胸に埋めた状態で、目の前に広がるみっきーの厚い胸板に、顔が熱くなってしまう。
「い、いつも、何も着ないで寝るの?」
「そうだよ、なんか締め付けられてる気がして嫌なんだ。 特に下着がね……」
「デカいもんね……、みっきーの」
俺がそう言うと、みっきーが、わざと腰を密着させてくるから、みっきーのデカいアレが俺の股間に密着して……、って……!
「ちょ……っ何硬くしてるんだよっ」
「ごめんねぇ、暴れん坊だから、俺の」
言いながら、クスクス楽しそうに俺の頭の上で笑ってる。
「大丈夫だよ、何もしないって言ってるだろう? 直はゆっくり休んだ方がいいし、俺もさすがに疲れてるからさ。暴れん坊も眠ったら鎮まるから、気にしない気にしない」
宥めるように、俺の髪を撫でてくれる手が気持ち良くて、強張っていた身体も力が抜けていく。
「直……」
「んーー?」
「さっき勇樹に言った事、本気だから」
「…… ん…… ?」
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