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第二章:迷う心とタバコ味の……
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「はーい! 上がりー!」
「うっしゃー、アタシも上がりー」
姉ちゃんに続いて、テルさんも上がりを告げる。
「うええ! やばいっ俺!」
隣の啓太を見ると、余裕の顔……。
も……もしかして……その手の中にあるカード、一気に出したりしないよな?
ハァハァ……心なしか呼吸が乱れてるぜ、俺。
「悪いな、これで私も上がりだ」
テルさんが出したキングの2枚に、啓太も俺もパス。そして、親父がエースを2枚出して上がった。
「啓太、何のカード持ってんの?」
「ふっふっふっ……教えなーい」
啓太の手の中のカードは3枚で、俺は2枚。
でも、俺の持ってる2枚は、はっきり言って……溜息しか出ないやつ。
そして親父が上がって、順番は啓太から……。
「あ、先に言っておくけど、罰ゲームは女装だからね」
と、突然テルさんの口から、信じられない言葉が……。
「「え?!」」
俺と啓太は、ハモるように驚きの声をあげる。
「じょ……女装って何?」
「やだ、そのままの意味だけど? ちゃんと用意してあるから心配しなくていいわよ」
いや、そんな心配なんかしてないから! そう言う意味じゃなくて……。
「すっごく可愛いゴスロリ服。直くんでも啓太くんでも、どちらが着ても似合うと思うよ」
テルさんは嬉しそうにそう言うんだけど……それって……。
「あのぅ……、それって最初から、俺か啓太が負けるものと予想していたって事?」
「そうだけど?」
確かにそうだけど……今まで姉ちゃんやテルさんが負ける事なんて無かったもんね。うん。
それにしても……。
「ね、ねえ? もしかして姉ちゃんやテルさんが負ける事もあったかもしれないじゃん? その場合はどうする気だったの? 罰ゲーム」
「そんな事になるわけないと思ってたけど……」
うっ……その自信は、いったい何処から……。そりゃ、今まで負け知らずな二人だけどさ……。
「ま、その場合は、直達が何か考えてくれたら、私達も言う事聞くよ」
と、これまた自信たっぷりに言う姉ちゃん……。
「ま、とりあえず後は、直と啓太の勝負だしね。はい、頑張って!」
これは絶対負けるわけにいかない……。いかないけど、分かってるけど。
俺の手の中にある2枚のカードは、4と6。 どうすんだよ、これ……。
そして親父が上がったから、次はど貧民位置の啓太の番。
――最悪過ぎる。
啓太の顔を見ると、もう既に勝ち誇った顔。
「次は俺からだな。ふっふっふ、残念だったね。直くん」
言いながら、啓太が3枚のトランプを一気に出した。
――クイーン3枚。
「あーーーーーーーーーっ!!!」
俺の人生が幕を下ろすのを、感じた瞬間だった。
「うっしゃー、アタシも上がりー」
姉ちゃんに続いて、テルさんも上がりを告げる。
「うええ! やばいっ俺!」
隣の啓太を見ると、余裕の顔……。
も……もしかして……その手の中にあるカード、一気に出したりしないよな?
ハァハァ……心なしか呼吸が乱れてるぜ、俺。
「悪いな、これで私も上がりだ」
テルさんが出したキングの2枚に、啓太も俺もパス。そして、親父がエースを2枚出して上がった。
「啓太、何のカード持ってんの?」
「ふっふっふっ……教えなーい」
啓太の手の中のカードは3枚で、俺は2枚。
でも、俺の持ってる2枚は、はっきり言って……溜息しか出ないやつ。
そして親父が上がって、順番は啓太から……。
「あ、先に言っておくけど、罰ゲームは女装だからね」
と、突然テルさんの口から、信じられない言葉が……。
「「え?!」」
俺と啓太は、ハモるように驚きの声をあげる。
「じょ……女装って何?」
「やだ、そのままの意味だけど? ちゃんと用意してあるから心配しなくていいわよ」
いや、そんな心配なんかしてないから! そう言う意味じゃなくて……。
「すっごく可愛いゴスロリ服。直くんでも啓太くんでも、どちらが着ても似合うと思うよ」
テルさんは嬉しそうにそう言うんだけど……それって……。
「あのぅ……、それって最初から、俺か啓太が負けるものと予想していたって事?」
「そうだけど?」
確かにそうだけど……今まで姉ちゃんやテルさんが負ける事なんて無かったもんね。うん。
それにしても……。
「ね、ねえ? もしかして姉ちゃんやテルさんが負ける事もあったかもしれないじゃん? その場合はどうする気だったの? 罰ゲーム」
「そんな事になるわけないと思ってたけど……」
うっ……その自信は、いったい何処から……。そりゃ、今まで負け知らずな二人だけどさ……。
「ま、その場合は、直達が何か考えてくれたら、私達も言う事聞くよ」
と、これまた自信たっぷりに言う姉ちゃん……。
「ま、とりあえず後は、直と啓太の勝負だしね。はい、頑張って!」
これは絶対負けるわけにいかない……。いかないけど、分かってるけど。
俺の手の中にある2枚のカードは、4と6。 どうすんだよ、これ……。
そして親父が上がったから、次はど貧民位置の啓太の番。
――最悪過ぎる。
啓太の顔を見ると、もう既に勝ち誇った顔。
「次は俺からだな。ふっふっふ、残念だったね。直くん」
言いながら、啓太が3枚のトランプを一気に出した。
――クイーン3枚。
「あーーーーーーーーーっ!!!」
俺の人生が幕を下ろすのを、感じた瞬間だった。
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