信念の弁証法

3.結末

4-2

老いたローカヤタのデヴは、瞑想の世界で幻覚とも似た夢を見ていた。かつての師であるローカヤタの高僧であるダーラと再び対話している夢だった。

ダーラの姿は現実のものではなく、彼の内なる世界の産物であることをデヴ自身も理解していた。しかし、それでもなお彼はその夢を楽しみ幻影との会話を続けていました。

夢の中では、ダーラが彼に語りかけます。

「デヴ、これはあなたの深い瞑想の力が生み出した妄想であり、現実ではありません。あなたの若い頃、バラモンとして鍛えた強力な瞑想が、あなたの想像力を過剰に刺激しているのです。だからこそ、幻覚が見えるのですよ」


「そうかもしれませんが、それでも私はこの夢の世界が気に入っています。ダーラ、ローカヤタが幽霊になるなんて、なんだか面白いですね」

二人は笑い合いながら、夢の中で新たな議論に興じた。

デヴは夢の中でダーラへの尊敬と感謝を伝え、ダーラは彼を励まし、新しい洞察を授けた。

「デヴ、あなたの想像力と瞑想の力は素晴らしいものです。ローカヤタでは経験したことから妄想や想像が生まれるとしています」

デヴは夢の中で満ち足りた気持ちで微笑みます。

「ダーラ、ありがとう。実は妄想も妄想とわかっていれば捨てた物じゃないと最近思うのですよ。沢山妄想するから、現実を確かめることができるのです」


ダーラはにこやかに頷いた。