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黄金色の朝焼けのその向こうに
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「ガスタルデッロが……『野風』を手に入れてしまったって事?」
「おそらくはな」
驚愕に目を見開いて質問するアンセさんにドラーガさんは眉間に皺をよせながら答える。
ガスタルデッロの目的は、野風を手に入れて、そしてそれを利用して確か……「アカシックレコード」にアクセスすることだと天文館で言っていた。
この世界の全ての過去の記憶と感情が記録されているというアカシックレコード。それを手に入れて奴は何をするつもりなのか。そこのところまではデュラエスでさえも分からないと言っていた。
「じゃあ、目的は分からないけど、ガスタルデッロを探してそれを阻止しないと。アカシックレコードを手に入れたらまずいことになるって、ドラーガさんも言っていましたよね」
私がそう尋ねるがドラーガさんは難しい顔をして遠くを眺めるばかり。アンセさんが独り言のように呟く。
「でも、この広い町のどこにいるのか……」
ドラーガさんはそれに言葉少なに答えた。
「戦闘音のするところだ……」
戦闘音? でも、この町にいる人たちはみんな「野風」の魔力によって戦う力を失っているのでは?
「アルグスだ」
アルグスさん? でもアルグスさんも野風の影響を受けてるのは同じなのでは?
「たとえそれでも、あいつなら戦うはずだ。呪いにも本能にも逆らって、見も知らぬ他人のために戦える。あいつはそういう奴だ」
その時、クオスさんが遠くに視線をやって呟いた。
「笛の音……」
ドラーガさんの言葉の後、再びあの笛の音が聞こえたのだ。
私達は急いで再び耳を塞ぐ。戦いは終わったはず。一体何が起こっているのか。ガスタルデッロの目的は何なのか。
――――――――――――――――
「ふむ……」
ガスタルデッロは笛の唄口から口を放して少し考え、そして再び笛を吹いた。
その場にいる者達はみな、恐怖心を感じながらも、同時にその音に耳を傾けないわけにはいかなかった。
この笛の音は危険だ。
それが分かっていても、聴かずにはいられない。それほどに美しい音色だったのだ。危ないと分かっていても、体がその音を心地よいと思ってしまう。まるで悪魔に魅入られたようにその音に酔いしれる。
そんな中、ただ一人。
アルグスだけが鋼の精神を発揮して両手で耳を塞いだ。
― 心地よさに流されてはいけない。
― たった一人でも、戦わなくてはいけない。
― 僕は「勇者」なのだから。
「大した精神力だな、アルグスよ」
ガスタルデッロはニヤリと笑って唄口から唇を離す。
「しかし、どうやらこの次元ではないようだ」
イリスウーフもぐったりと脱力したままであるが、ただ一人、ガスタルデッロだけはこの笛の音が平気なようである。
それもそのはず。
この中で、ただ一人、ガスタルデッロだけが「死人」なのだ。
竜の魔石に封じられた記憶により、誰の物とも分からない体を操り、人間のまねごとをしている死体に過ぎないのだ。
「イリスウーフ」
ガスタルデッロは野風の笛を彼女に渡す。
「吹け。どうやらお前が吹いた時だけ違うようだ。これもワイウードの呪いなのか……」
この男の指示になど従ってはいけない。それは分かるのだが、生命力と共にほとんどの思考力も失ってしまっているイリスウーフは笛の唄口に唇を重ねる。
「やめろ……イリスウーフ」
アルグスの悲痛な頼みも彼女には届かない。
イリスウーフが笛を吹き始めると、ガスタルデッロは剣のこじり(鞘の先端)で地面に何かを描き始める。まず大きく円を描き、そしてその円に頂点を内接する正三角形を二つ。六芒星である。そしてぶつぶつと呟きながらさらに文字を書き込み始める。
「オンットクオリ、イクシナイネンベラールケッリ
イルマイネンラッカウス、イクシナイネンラッカウス
ティエドンエトシンタ、カシカデッサ」
外周に接する六つの三角の中に言葉を書き込み、ガスタルデッロは最後に中央に十字を切った。
「イリッタァ」
東から昇る朝日に辺りは随分と明るくなってきていたが、しかしその光の中でも異様な明るさを持って魔法陣が光りだした。エメラルドの様な緑色の不気味な光。同時にガスタルデッロのうなじも同様に光りだした。竜の魔石が共鳴しているのだ。
「くっ……」
苦しそうな表情でガスタルデッロはうなじを押さえる。
「繋がったぞ……七つの鍵が新しい世界への扉を開くのだ」
「させ……るか」
その時、魔法陣を中心に、ガスタルデッロとアルグスが緑色の光に包まれ、そして消えた。その場にはイリスウーフだけが残され、そして力を使い果たしたのか、彼女はその場に倒れ込んだ。
「なにが……起きたんだ」
一瞬めまいがしたかと思った次の瞬間にはこれまでいたカルゴシアの町とは全く別の場所にいた。アルグスは、重苦しく、だるさの残る体に鞭打って何とか立ち上がる。
辺りを見回してみれば石畳の床が広がっている。だがカルゴシアの町の石畳ではない。全く見たことのない場所だ。二十メートル四方くらいの広い部屋。どうやら迷宮に迷い込んでしまったようだ。
その異様な体験に、段々と思考がクリアになっていく。
やはり根っからの冒険者なのだ。危機に陥れば陥るほどに野風の呪いを受けて本来の力の奪われていた体に活力が戻っていくのが感じられた。
冒険者にとっての最大の危機、それはもちろん、強敵に相対した時でもなければ罠にはまった時でもない。自分の置かれている状況が把握できない時である。
「ガスタルデッロはどこに消えた……?」
不必要な情報を捨てて、自分の最大の目的だけを中心に据える。町から急に移動したことも、周りにいた人間やイリスウーフが消えたことももちろん異常な事なのではあるが、しかし今現在最も欲しい情報は何かただならぬ企みを抱えていたガスタルデッロの所在である。
ついさきほどまでどん底を指し示していた脳内の状態が即座にドーパミンとアドレナリンで満たされる。
「魔法陣か?」
足元の先、ほんの5メートルほど先に魔法陣がある。円と六芒星で構成されてはいるが、しかし先ほどのガスタルデッロが描いていたものとは違う。
『サモンダークネス』
どこからか声が聞こえたかと思うと濃紺の霧が魔法陣から吹き出し、そしてその中から巨大な生物の影が現れた。
青白い爬虫類の様な固い皮膚にらんらんと輝く両目。牙と角が邪悪な悪の使いであることを想起させ、尻からはワニの様な尾が生えていてその身の丈は八尺を超える。
「グレーターデーモンか」
その大悪魔が二体、何もない空間から突如として現れたのだ。
「おそらくはな」
驚愕に目を見開いて質問するアンセさんにドラーガさんは眉間に皺をよせながら答える。
ガスタルデッロの目的は、野風を手に入れて、そしてそれを利用して確か……「アカシックレコード」にアクセスすることだと天文館で言っていた。
この世界の全ての過去の記憶と感情が記録されているというアカシックレコード。それを手に入れて奴は何をするつもりなのか。そこのところまではデュラエスでさえも分からないと言っていた。
「じゃあ、目的は分からないけど、ガスタルデッロを探してそれを阻止しないと。アカシックレコードを手に入れたらまずいことになるって、ドラーガさんも言っていましたよね」
私がそう尋ねるがドラーガさんは難しい顔をして遠くを眺めるばかり。アンセさんが独り言のように呟く。
「でも、この広い町のどこにいるのか……」
ドラーガさんはそれに言葉少なに答えた。
「戦闘音のするところだ……」
戦闘音? でも、この町にいる人たちはみんな「野風」の魔力によって戦う力を失っているのでは?
「アルグスだ」
アルグスさん? でもアルグスさんも野風の影響を受けてるのは同じなのでは?
「たとえそれでも、あいつなら戦うはずだ。呪いにも本能にも逆らって、見も知らぬ他人のために戦える。あいつはそういう奴だ」
その時、クオスさんが遠くに視線をやって呟いた。
「笛の音……」
ドラーガさんの言葉の後、再びあの笛の音が聞こえたのだ。
私達は急いで再び耳を塞ぐ。戦いは終わったはず。一体何が起こっているのか。ガスタルデッロの目的は何なのか。
――――――――――――――――
「ふむ……」
ガスタルデッロは笛の唄口から口を放して少し考え、そして再び笛を吹いた。
その場にいる者達はみな、恐怖心を感じながらも、同時にその音に耳を傾けないわけにはいかなかった。
この笛の音は危険だ。
それが分かっていても、聴かずにはいられない。それほどに美しい音色だったのだ。危ないと分かっていても、体がその音を心地よいと思ってしまう。まるで悪魔に魅入られたようにその音に酔いしれる。
そんな中、ただ一人。
アルグスだけが鋼の精神を発揮して両手で耳を塞いだ。
― 心地よさに流されてはいけない。
― たった一人でも、戦わなくてはいけない。
― 僕は「勇者」なのだから。
「大した精神力だな、アルグスよ」
ガスタルデッロはニヤリと笑って唄口から唇を離す。
「しかし、どうやらこの次元ではないようだ」
イリスウーフもぐったりと脱力したままであるが、ただ一人、ガスタルデッロだけはこの笛の音が平気なようである。
それもそのはず。
この中で、ただ一人、ガスタルデッロだけが「死人」なのだ。
竜の魔石に封じられた記憶により、誰の物とも分からない体を操り、人間のまねごとをしている死体に過ぎないのだ。
「イリスウーフ」
ガスタルデッロは野風の笛を彼女に渡す。
「吹け。どうやらお前が吹いた時だけ違うようだ。これもワイウードの呪いなのか……」
この男の指示になど従ってはいけない。それは分かるのだが、生命力と共にほとんどの思考力も失ってしまっているイリスウーフは笛の唄口に唇を重ねる。
「やめろ……イリスウーフ」
アルグスの悲痛な頼みも彼女には届かない。
イリスウーフが笛を吹き始めると、ガスタルデッロは剣のこじり(鞘の先端)で地面に何かを描き始める。まず大きく円を描き、そしてその円に頂点を内接する正三角形を二つ。六芒星である。そしてぶつぶつと呟きながらさらに文字を書き込み始める。
「オンットクオリ、イクシナイネンベラールケッリ
イルマイネンラッカウス、イクシナイネンラッカウス
ティエドンエトシンタ、カシカデッサ」
外周に接する六つの三角の中に言葉を書き込み、ガスタルデッロは最後に中央に十字を切った。
「イリッタァ」
東から昇る朝日に辺りは随分と明るくなってきていたが、しかしその光の中でも異様な明るさを持って魔法陣が光りだした。エメラルドの様な緑色の不気味な光。同時にガスタルデッロのうなじも同様に光りだした。竜の魔石が共鳴しているのだ。
「くっ……」
苦しそうな表情でガスタルデッロはうなじを押さえる。
「繋がったぞ……七つの鍵が新しい世界への扉を開くのだ」
「させ……るか」
その時、魔法陣を中心に、ガスタルデッロとアルグスが緑色の光に包まれ、そして消えた。その場にはイリスウーフだけが残され、そして力を使い果たしたのか、彼女はその場に倒れ込んだ。
「なにが……起きたんだ」
一瞬めまいがしたかと思った次の瞬間にはこれまでいたカルゴシアの町とは全く別の場所にいた。アルグスは、重苦しく、だるさの残る体に鞭打って何とか立ち上がる。
辺りを見回してみれば石畳の床が広がっている。だがカルゴシアの町の石畳ではない。全く見たことのない場所だ。二十メートル四方くらいの広い部屋。どうやら迷宮に迷い込んでしまったようだ。
その異様な体験に、段々と思考がクリアになっていく。
やはり根っからの冒険者なのだ。危機に陥れば陥るほどに野風の呪いを受けて本来の力の奪われていた体に活力が戻っていくのが感じられた。
冒険者にとっての最大の危機、それはもちろん、強敵に相対した時でもなければ罠にはまった時でもない。自分の置かれている状況が把握できない時である。
「ガスタルデッロはどこに消えた……?」
不必要な情報を捨てて、自分の最大の目的だけを中心に据える。町から急に移動したことも、周りにいた人間やイリスウーフが消えたことももちろん異常な事なのではあるが、しかし今現在最も欲しい情報は何かただならぬ企みを抱えていたガスタルデッロの所在である。
ついさきほどまでどん底を指し示していた脳内の状態が即座にドーパミンとアドレナリンで満たされる。
「魔法陣か?」
足元の先、ほんの5メートルほど先に魔法陣がある。円と六芒星で構成されてはいるが、しかし先ほどのガスタルデッロが描いていたものとは違う。
『サモンダークネス』
どこからか声が聞こえたかと思うと濃紺の霧が魔法陣から吹き出し、そしてその中から巨大な生物の影が現れた。
青白い爬虫類の様な固い皮膚にらんらんと輝く両目。牙と角が邪悪な悪の使いであることを想起させ、尻からはワニの様な尾が生えていてその身の丈は八尺を超える。
「グレーターデーモンか」
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