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本編
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思っていた形とは違ったが、なんとか無事に肉類を手にいれた私はうきうきと屋敷に戻り、今から念願の夕飯の時間だ
ベーコン入りのクリームシチューとソーセージ入りのスパニッシュオムレツ、サラダ
私のお皿にはおまけにウインナーをボイルしたものとベーコンを塩コショウでただ焼いただけのものも乗っている
「いただきます!」
手を合わせて元気よく挨拶し、早速ベーコンをフォークで刺して口に運んだ
「…っ~!!」
口にいれた瞬間に感じる芳ばしい香り
歯をたてればカリっとした触感
噛めば噛むほどあふれでる旨味
そして何より、一ヶ月間感じることのなかったジューシー感
これこれ!
これが食べたかったんだよ!
くぅ~っ!
やっぱり肉って…
「っ…!うまっ…!」
本当に美味い
美味すぎる
野菜も嫌いじゃないけど、やっぱり時々は肉類も欲しいよね!
肉の旨味を噛み締めつつにまにまと口許を緩ませているとクロノさんが意外そうにこちらを見ながら口を開いた
「みさとさん、ソーセージやベーコンみたいな食べ物も召し上がるんですね」
「あ、はい
私というより私のいた世界では私たちの人種は大体みんな普通に食べますよ」
「そうなんですか」
「はい、クロノさんはあんまり食べないんですか?」
こんなに美味しいのに何で食べないんだろ?
木の実なら草食動物でも関係ないだろうに
「僕達の国ではそういうものは気候が合わないのか育ちにくいんです
それに、独特の臭みが苦手という方も多くて輸入もあまりしていないので、この国では馴染みがないんですよね」
「あ、そうなんですね
…もしかしてクロノさんも苦手でした…?」
だとしたら申し訳ないことをしてしまった
せっかくの夕飯に苦手なものを混入してしまうとは…
自分の分だけに後入れすればよかった
しょぼんと肩をすくめるとクロノさんがあわてたように首をふる
「あ、いえいえ、僕は大丈夫ですよ」
「本当ですか?」
「はい、本当ですよ」
「そうですか?ならよかったです」
彼の答えを聞いてほっと肩を下ろし、再び皿の上の肉類に意識を戻す
次はソーセージだ
しかし、私の意識はクロノさんの次の発言でまた彼に向かうことになる
「それはそうと…ソーセージの実やベーコンの花がお好きなら、もしかしてチキンやステーキなんかも召し上がるんでしょうか?」
その言葉に私は勢いよく顔をあげた
ベーコン入りのクリームシチューとソーセージ入りのスパニッシュオムレツ、サラダ
私のお皿にはおまけにウインナーをボイルしたものとベーコンを塩コショウでただ焼いただけのものも乗っている
「いただきます!」
手を合わせて元気よく挨拶し、早速ベーコンをフォークで刺して口に運んだ
「…っ~!!」
口にいれた瞬間に感じる芳ばしい香り
歯をたてればカリっとした触感
噛めば噛むほどあふれでる旨味
そして何より、一ヶ月間感じることのなかったジューシー感
これこれ!
これが食べたかったんだよ!
くぅ~っ!
やっぱり肉って…
「っ…!うまっ…!」
本当に美味い
美味すぎる
野菜も嫌いじゃないけど、やっぱり時々は肉類も欲しいよね!
肉の旨味を噛み締めつつにまにまと口許を緩ませているとクロノさんが意外そうにこちらを見ながら口を開いた
「みさとさん、ソーセージやベーコンみたいな食べ物も召し上がるんですね」
「あ、はい
私というより私のいた世界では私たちの人種は大体みんな普通に食べますよ」
「そうなんですか」
「はい、クロノさんはあんまり食べないんですか?」
こんなに美味しいのに何で食べないんだろ?
木の実なら草食動物でも関係ないだろうに
「僕達の国ではそういうものは気候が合わないのか育ちにくいんです
それに、独特の臭みが苦手という方も多くて輸入もあまりしていないので、この国では馴染みがないんですよね」
「あ、そうなんですね
…もしかしてクロノさんも苦手でした…?」
だとしたら申し訳ないことをしてしまった
せっかくの夕飯に苦手なものを混入してしまうとは…
自分の分だけに後入れすればよかった
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「あ、いえいえ、僕は大丈夫ですよ」
「本当ですか?」
「はい、本当ですよ」
「そうですか?ならよかったです」
彼の答えを聞いてほっと肩を下ろし、再び皿の上の肉類に意識を戻す
次はソーセージだ
しかし、私の意識はクロノさんの次の発言でまた彼に向かうことになる
「それはそうと…ソーセージの実やベーコンの花がお好きなら、もしかしてチキンやステーキなんかも召し上がるんでしょうか?」
その言葉に私は勢いよく顔をあげた
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