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本編
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キッチンを覗き込んでクロノさんの姿を探す
あれ、いない…?
キョロキョロと見回すと食材がたくさん入ったガラスケース…おそらく冷蔵庫なのだろう
それの前にしゃがみこんでいる彼をみつけた
どうやら今から使う食材を下の棚から取り出していたようだ
あの中、食材いっぱい入ってる…
もしかしなくても、今が絶好のチャンスじゃない?
あの中にはいつも食べている卵も入っているはずだ
卵はなんの卵なのか聞いて、そこから家畜の存在があるのか探ればいい
うん、これなら自然
この感じでいけば直接過ぎる言い回しさえ使わなきゃ怖がられることもないはず!
よしっ、と自分に気合いをいれ、キッチンの壁を軽くノックしてからまだうずくまって何かを探している彼に声をかけた
「クロノさん」
「?はい、どうしました?」
立ち上がって振り返った彼に近寄り、伺うように口を開く
「もしお邪魔じゃなければご飯作るの、私もお手伝いしていいですか?」
問いかけるとクロノさんはきょとんとした表情をうかべた
「みさとさんはゆっくりしていただいていて構いませんよ?
出来たらお呼びしますので」
いつものセリフを返されるが、ここで諦めてはせっかく考えた作戦がパァになってしまう
私は彼に気づかれないよう、ぐっとこぶしを握り食い下がった
「いえいえ、ここに来てもうだいぶたちますし、いつまでも甘えてばかりは居られませんから!
邪魔じゃなければ御手伝いさせてください
私こう見えて実はお料理得意なんですよ」
ずいっと進み出て熱弁するとクロノさんが少しのけぞる
「そ、そうですか・・・?
では、お願いします」
よっしゃ!
私の勢いに若干引きながらも了承の返事をしてくれた彼に満面の笑顔を向けた
「ありがとうございます!」
「!い、いえ…こちら、こそ・・・」
おどおどと目をそらす彼に、ちょっと強引すぎたかと反省しながらも、私は目的のために彼の反応をスル―した
あれ、いない…?
キョロキョロと見回すと食材がたくさん入ったガラスケース…おそらく冷蔵庫なのだろう
それの前にしゃがみこんでいる彼をみつけた
どうやら今から使う食材を下の棚から取り出していたようだ
あの中、食材いっぱい入ってる…
もしかしなくても、今が絶好のチャンスじゃない?
あの中にはいつも食べている卵も入っているはずだ
卵はなんの卵なのか聞いて、そこから家畜の存在があるのか探ればいい
うん、これなら自然
この感じでいけば直接過ぎる言い回しさえ使わなきゃ怖がられることもないはず!
よしっ、と自分に気合いをいれ、キッチンの壁を軽くノックしてからまだうずくまって何かを探している彼に声をかけた
「クロノさん」
「?はい、どうしました?」
立ち上がって振り返った彼に近寄り、伺うように口を開く
「もしお邪魔じゃなければご飯作るの、私もお手伝いしていいですか?」
問いかけるとクロノさんはきょとんとした表情をうかべた
「みさとさんはゆっくりしていただいていて構いませんよ?
出来たらお呼びしますので」
いつものセリフを返されるが、ここで諦めてはせっかく考えた作戦がパァになってしまう
私は彼に気づかれないよう、ぐっとこぶしを握り食い下がった
「いえいえ、ここに来てもうだいぶたちますし、いつまでも甘えてばかりは居られませんから!
邪魔じゃなければ御手伝いさせてください
私こう見えて実はお料理得意なんですよ」
ずいっと進み出て熱弁するとクロノさんが少しのけぞる
「そ、そうですか・・・?
では、お願いします」
よっしゃ!
私の勢いに若干引きながらも了承の返事をしてくれた彼に満面の笑顔を向けた
「ありがとうございます!」
「!い、いえ…こちら、こそ・・・」
おどおどと目をそらす彼に、ちょっと強引すぎたかと反省しながらも、私は目的のために彼の反応をスル―した
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