4 / 69
蕾
1
しおりを挟む
お兄様の寝所までやって来たのはいいが、お兄様はまだお休みだとお兄様付きの女房達に言われてしまった
起こすかと聞いてくる彼女らに自分でやると伝え、そっと声をかけながらそっと室内を覗きこんだ
「おにいさま…?まだお休みですか?」
其処に居たのは…
「「……」」
眠るおにいさまと妙に綺麗な顔をした、おにいさまと同じくらいの年頃の男の人だった
目を見開いた男の人と目を合わせたまましばし固まる
まぁ、綺麗な人
……って、そんな場合じゃない!
だめじゃん!!
おにいさま以外の方に顔みせちゃっ!
っていうかこれってどんな状況!?
え、何!?禁断の世界!?薔薇!?バラが咲き乱れるの!?
マジで!?!?
混乱し、訳がわからなくなった私はとりあえず無言のままくるりと踵を返し、走り出す
しかし、それよりも早く手をつかまれ逃亡は阻まれた
「きゃっ…!?」
走り出そうと勢いを付けていた私は踏みとどまれずに床に向かって倒れていく
うわ!顔面から!?
「っ!……………?」
ぎゅっと目をつぶり体を固くするが思っていた衝撃は来なかった
かわりに体を包むのは華やかな香
そっと目を開けてみると先程の男の人
どうやら支えてくれたらしい
「あ…え、っと……」
逃げ出そうとした手前、なんと言っていいかわからずに口ごもると彼のほうから声がかけられた
「お怪我はありませんか?」
「あ、…は、はい…助けていただいて、ありがとう、ございます…」
戸惑いながらも一応伝えると美しい微笑が返ってくる
「いえ、無事でよかった」
う、わぁ…
ホントに綺麗な方…
見惚れていると、微笑みはそのままに彼はまた口を開く
「“おにいさま”と言うのは源氏の君の事ですか?
彼ならまだお休みのようですよ
よろしければお目覚めになるまで私とお話して待っていませんか?」
「え、あ、…はい」
美しい笑顔で拒否は許さないとばかりに言われ、私は頷くしかなかった
起こすかと聞いてくる彼女らに自分でやると伝え、そっと声をかけながらそっと室内を覗きこんだ
「おにいさま…?まだお休みですか?」
其処に居たのは…
「「……」」
眠るおにいさまと妙に綺麗な顔をした、おにいさまと同じくらいの年頃の男の人だった
目を見開いた男の人と目を合わせたまましばし固まる
まぁ、綺麗な人
……って、そんな場合じゃない!
だめじゃん!!
おにいさま以外の方に顔みせちゃっ!
っていうかこれってどんな状況!?
え、何!?禁断の世界!?薔薇!?バラが咲き乱れるの!?
マジで!?!?
混乱し、訳がわからなくなった私はとりあえず無言のままくるりと踵を返し、走り出す
しかし、それよりも早く手をつかまれ逃亡は阻まれた
「きゃっ…!?」
走り出そうと勢いを付けていた私は踏みとどまれずに床に向かって倒れていく
うわ!顔面から!?
「っ!……………?」
ぎゅっと目をつぶり体を固くするが思っていた衝撃は来なかった
かわりに体を包むのは華やかな香
そっと目を開けてみると先程の男の人
どうやら支えてくれたらしい
「あ…え、っと……」
逃げ出そうとした手前、なんと言っていいかわからずに口ごもると彼のほうから声がかけられた
「お怪我はありませんか?」
「あ、…は、はい…助けていただいて、ありがとう、ございます…」
戸惑いながらも一応伝えると美しい微笑が返ってくる
「いえ、無事でよかった」
う、わぁ…
ホントに綺麗な方…
見惚れていると、微笑みはそのままに彼はまた口を開く
「“おにいさま”と言うのは源氏の君の事ですか?
彼ならまだお休みのようですよ
よろしければお目覚めになるまで私とお話して待っていませんか?」
「え、あ、…はい」
美しい笑顔で拒否は許さないとばかりに言われ、私は頷くしかなかった
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
JC💋フェラ
山葵あいす
恋愛
森野 稚菜(もりの わかな)は、中学2年生になる14歳の女の子だ。家では姉夫婦が一緒に暮らしており、稚菜に甘い義兄の真雄(まさお)は、いつも彼女におねだりされるままお小遣いを渡していたのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる