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恋愛編

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「レオナルド様…」
「やぁ、セシリア嬢」

にこにこといつのもの笑みで近寄ってきたレオナルド様
予想外の登場にしばしぽかんとその姿を見つめた後、はっと我に返って慌てて足に力をいれる

「あぁ、そのままでいいよ」

立ち上がろうとした私を制した彼は、自分も私の隣の芝生の上にストンと腰をおろした

「散歩してたらセシリア嬢が見えたんだ
座り込んでたから体調でも悪いのかと思って近づいてきたんだけど…ため息ついてたからつい声かけちゃった」
「左様でしたか…
お見苦しいところをお見せしてしまい申し訳ありません・・・」

小さくなって謝罪する私に、レオナルド様が全然いいんだけどねと笑った

「それより…疲れてるよね?
最近少し様子もおかしいし、何かあったの?」

心配そうに問いかけられ、苦笑を返す

「そう見えてしまっていましたか?特に何もないのです
ご心配をおかけしてしまい申し訳ございません・・・」

ぺこりと頭を下げれば、レオナルド様はちらりとこちらを見て、確かにねと呟いた

「普段はいつもと変わらないよね
様子がおかしくなるのはあいつがいる時だけ」

その言葉にピクリと肩が跳ねる
私の反応を見て、彼はニッと口元を歪めた

「アルベルトと何かあった?」

・・・ばれてるわ…
そんなにわかりやすく態度に出てたかしら…

「まぁ、何をおっしゃるかと思えば…
特に何もございませんよ?」

無駄だとわかりつつも、にこりと笑って白を切ってみると、彼からもにこりと笑顔が返ってくる

「そう?それならいいんだけどね
最近アルベルトが声をかけるとそそくさと立ち去るように見えたから、二人の間で何かあったのかと思って」
「・・・そう見えておりましたか?」
「うん、アルベルトもセシリア嬢に避けられてるみたいだって言ってたよ」
「まぁ…殿下まで・・・」

レオナルド様だけならまだしも
殿下にまで気づかれてたのね・・・
それなら落ち着くのを待つのではなくて早々に解決しなければいけないわね

私は眉間に皺をよせ、ふーっと息を吐き出した

「・・・少し、相談に乗って頂けますか?」

少しためらいつつもそういうと、レオナルド様はきれいに微笑んでもちろんと頷いた
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