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92. 裏切り者とか真意とか
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「なんですって!? そんなこと聞いてないわよ、ジーノ!」
あたしより先に声を上げたのはサンドラだった。慧介さんにしがみついたまま、きっと下からにらみつける。
「レオがこんなこと企んでるって分かってたなら、どうして私に言わないの!」
「君に言っても無駄だったからだ、サンドラ」
慧介さんは柔らかく首を振った。
「今、日本に来ているロッソファミリーの構成員は全員レオの息がかかってる。君の味方はこの船にはいない」
サンドラは眉をひそめた。
「何言ってるの? そんなはずないでしょ。何を根拠に言ってるか知らないけど……」
「だって、僕もレオの協力者の一人だからね」
「……えっ?」
サンドラはぽかんとして慧介さんを見た。
その顔に見る見るうちに驚愕が広がっていく。
「船に乗ってすぐにレオから勧誘されたんだよ。『サンドラをうまくたらしこんで油断させろ。うまくいけばお前が今度こそ、今後一切ファミリーと関わらなくて済むようにしてやる』ってね」
慧介さんは肩をすくめた。
「僕は即答で頷いた」
「う、頷いたの!?」
「そりゃ頷くさ、銃を突きつけられてたからね。断ってたら僕の胸か額に風穴があいてたと思うよ」
「……そんな」
サンドラがくらっとよろめいた。顔色は真っ青だ。
無理もない、好きで好きで日本にまで追いかけてきた相手が自分を殺そうとしている奴の味方だったんだから。
「ちょっと、大丈夫?」
あたしはサンドラを支えて、慧介さんをギッと睨んだ。
「てことは、慧介さんはあたし達の敵だってこと!? だからこんな風に自由にウロウロしてたんだっ、機関室に捕まってるって聞いたのに! 酷い――」
「待った待った! 違うよ、僕はレオの話に乗ったふりをしただけだって。本気なわけないじゃないか」
慧介さんは慌てて手を振った。
「仲間のふりをしてたら、サンドラを助ける隙があるかもしれないと思ったんだよ。スパイみたいなもんさ」
「本当ですか?」
「僕がホントにレオの仲間だったらわざわざこんなところでコソコソぶっちゃけ話なんかしてないで、さっさと人を呼んでるよ。だろ?」
慧介さんがぱちりとウインクしてみせる。
「まあ、確かに……」
「嘘よ」
あたしが頷きかけた時、サンドラがぼそりと呟いた。きっと顔を上げて、ビックリした顔の慧介さんを睨みつける。
「そんなこと言って、レオが来るまでの時間稼ぎしてるだけでしょ!? 私さえいなくなれば元の生活に戻れるものね!」
「サンドラ、落ち着いて」
「さんざん私に振り回されてうんざりしてるんでしょう! 私をレオに引き渡して、あなたは船を降りて、それで全部忘れるつもりなんだわ!」
「違うよ、そんなこと思ってない」
「だってあなたは何も言わずにいなくなったじゃない!!」
サンドラは子供みたいに足を踏み鳴らした。
「明日はお絵描きで遊ぼうねって言ってたでしょ!! 夏になったら海へ連れて行ってくれるって約束していたわ!! 大きくなったら私をお嫁さんにしてくれるって言ったのに、それなのにあなたは私との約束を全部破ってある日突然いなくなったのよ、この裏切り者!!」
慧介さんはぽかんとしてサンドラを見つめた。
「……サンドラ? 大丈夫?」
モデルみたいに綺麗な顔がパッと赤く染まって、緑の瞳がうるうるとしてきた。
泣き出す寸前で慧介さんが手を伸ばし、素早くサンドラを引き寄せる。
「離してよっ……」
「どうしたんだ、いったい。何を泣いてるの」
「何でって……、だって、あなたが……」
サンドラは弱々しくもがいたけど、結局慧介さんの胸に顔をうずめて泣き出した。
「私のこと、迷惑だったくせに。せっかくの平和な生活をぶち壊したんだから、怒ってるんでしょ。だから、レオの誘いに乗ったんだ」
「乗ってないってば。まあ……迷惑じゃないと言ったらウソになるけど」
わっ、とサンドラの声が大きくなる。慧介さんは苦笑して、ぽんぽんとあやすようにその背を叩いた。
「でも、君に会えて嬉しかったのは事実だ。見違えるくらい綺麗になってたからね、驚いたよ。まあ……ワガママぶりにも磨きがかかってたけど、それも楽しかった」
慧介さんの手が赤い髪を優しく撫でる。サンドラの泣き声が止んだ。
「昔も今も、君は僕の大事なお姫様だ。信じてくれ、サンドラ」
そういった慧介さんの瞳が少し悲しげな色をしていて、あたしはどきりとした。
前に言っていた、『一番欲しいものが手に入ることの方が珍しいんだ』っていうのは、もしかしてサンドラのことなんだろうか。
「……それに、レオの言葉を丸のみして喜ぶほど僕もおめでたくはないんでね。どうせ、最後に『死ねば今後ファミリーと関わることはないだろう? 約束を守ってやるよ』でズドン、ってパターンだよ」
慧介さんの胸に顔をうずめたまま、サンドラが小さく笑った。
「……そうね。レオならそうすると思うわ」
「だろ。まあ、親愛なる兄上殿は僕のことをボンクラ以下のネズミだと思ってるからね。心からほっとした顔で喜んでみせたら、すぐに言いなりの奴隷認定してくれたよ」
そこまで言うと、慧介さんは眉をしかめて頭をかいた。
「とはいえ、僕はただの研修医だ。ファミリーにいたころだって裏の仕事とは関わらなかったし、いざレオが行動を起こした時にどうやってサンドラを助けたらいいのか悩んでいたところに、朱虎君のご登場だ」
朱虎の名前に、あたしの背筋が思わず伸びた。慧介さんはそんなあたしをちらっと見て、一度言葉を切って息を吐いた。
「……最初はね。君に頼ろうと思ってたんだよ、志麻ちゃん」
「えっ……あ、あたしですか?」
「君というか、雲竜組にね。で、その話を朱虎君に持ちかけたら断られたんだ」
――今までの恩もあるからお嬢はきっとあんたを助けようとする。そうなるとオヤジまで出張ってきます。最悪、雲竜組とロッソファミリーの揉め事にまで発展する可能性がある。
「雲竜組としては絶対に受けるわけにはいかない。だから朱虎君は、自分が引き受ける、と言ったんだ」
「自分が……」
「そうだ。朱虎君がボディガードとして船に残って、ことが起こったら対処する。それでけじめとして欲しい、と頭を下げられたよ」
ああ、とあたしは思った。
だから朱虎はあんな風に雲竜組を抜けたんだ。
あえておじいちゃんが一番怒るような方法で縁を切って、マフィアと何かあったとしても『あんな奴はウチと何の関係もない』と組のみんなに思ってもらうために。
「……何それ」
「ごめん。志麻ちゃんにだけはちゃんと説明したほうが良いって言ったんだけど、絶対に話さないでくれって言われて……」
「どこですか」
あたしは慧介さんの言葉を遮って詰め寄った。
「朱虎はどこにいるの!?」
「あっ、えっと、機関室だよ。一緒に捕まったんだけど、隙を見て朱虎君が僕を逃がしてくれて」
慧介さんがしゃべっている途中であたしは踵を返した。
「分かった、ありがと。慧介さんはサンドラを連れて今のうちに逃げて。もうすぐこの船、沈んじゃうらしいから」
「沈むって……ちょっと、志麻ちゃん!」
「あたし、朱虎のところへ行く」
そうだ。
どうしても行かないと。体中が火の玉みたいに燃えてる。
「一発は朱虎をぶん殴らないと、気が済まない!」
あたしより先に声を上げたのはサンドラだった。慧介さんにしがみついたまま、きっと下からにらみつける。
「レオがこんなこと企んでるって分かってたなら、どうして私に言わないの!」
「君に言っても無駄だったからだ、サンドラ」
慧介さんは柔らかく首を振った。
「今、日本に来ているロッソファミリーの構成員は全員レオの息がかかってる。君の味方はこの船にはいない」
サンドラは眉をひそめた。
「何言ってるの? そんなはずないでしょ。何を根拠に言ってるか知らないけど……」
「だって、僕もレオの協力者の一人だからね」
「……えっ?」
サンドラはぽかんとして慧介さんを見た。
その顔に見る見るうちに驚愕が広がっていく。
「船に乗ってすぐにレオから勧誘されたんだよ。『サンドラをうまくたらしこんで油断させろ。うまくいけばお前が今度こそ、今後一切ファミリーと関わらなくて済むようにしてやる』ってね」
慧介さんは肩をすくめた。
「僕は即答で頷いた」
「う、頷いたの!?」
「そりゃ頷くさ、銃を突きつけられてたからね。断ってたら僕の胸か額に風穴があいてたと思うよ」
「……そんな」
サンドラがくらっとよろめいた。顔色は真っ青だ。
無理もない、好きで好きで日本にまで追いかけてきた相手が自分を殺そうとしている奴の味方だったんだから。
「ちょっと、大丈夫?」
あたしはサンドラを支えて、慧介さんをギッと睨んだ。
「てことは、慧介さんはあたし達の敵だってこと!? だからこんな風に自由にウロウロしてたんだっ、機関室に捕まってるって聞いたのに! 酷い――」
「待った待った! 違うよ、僕はレオの話に乗ったふりをしただけだって。本気なわけないじゃないか」
慧介さんは慌てて手を振った。
「仲間のふりをしてたら、サンドラを助ける隙があるかもしれないと思ったんだよ。スパイみたいなもんさ」
「本当ですか?」
「僕がホントにレオの仲間だったらわざわざこんなところでコソコソぶっちゃけ話なんかしてないで、さっさと人を呼んでるよ。だろ?」
慧介さんがぱちりとウインクしてみせる。
「まあ、確かに……」
「嘘よ」
あたしが頷きかけた時、サンドラがぼそりと呟いた。きっと顔を上げて、ビックリした顔の慧介さんを睨みつける。
「そんなこと言って、レオが来るまでの時間稼ぎしてるだけでしょ!? 私さえいなくなれば元の生活に戻れるものね!」
「サンドラ、落ち着いて」
「さんざん私に振り回されてうんざりしてるんでしょう! 私をレオに引き渡して、あなたは船を降りて、それで全部忘れるつもりなんだわ!」
「違うよ、そんなこと思ってない」
「だってあなたは何も言わずにいなくなったじゃない!!」
サンドラは子供みたいに足を踏み鳴らした。
「明日はお絵描きで遊ぼうねって言ってたでしょ!! 夏になったら海へ連れて行ってくれるって約束していたわ!! 大きくなったら私をお嫁さんにしてくれるって言ったのに、それなのにあなたは私との約束を全部破ってある日突然いなくなったのよ、この裏切り者!!」
慧介さんはぽかんとしてサンドラを見つめた。
「……サンドラ? 大丈夫?」
モデルみたいに綺麗な顔がパッと赤く染まって、緑の瞳がうるうるとしてきた。
泣き出す寸前で慧介さんが手を伸ばし、素早くサンドラを引き寄せる。
「離してよっ……」
「どうしたんだ、いったい。何を泣いてるの」
「何でって……、だって、あなたが……」
サンドラは弱々しくもがいたけど、結局慧介さんの胸に顔をうずめて泣き出した。
「私のこと、迷惑だったくせに。せっかくの平和な生活をぶち壊したんだから、怒ってるんでしょ。だから、レオの誘いに乗ったんだ」
「乗ってないってば。まあ……迷惑じゃないと言ったらウソになるけど」
わっ、とサンドラの声が大きくなる。慧介さんは苦笑して、ぽんぽんとあやすようにその背を叩いた。
「でも、君に会えて嬉しかったのは事実だ。見違えるくらい綺麗になってたからね、驚いたよ。まあ……ワガママぶりにも磨きがかかってたけど、それも楽しかった」
慧介さんの手が赤い髪を優しく撫でる。サンドラの泣き声が止んだ。
「昔も今も、君は僕の大事なお姫様だ。信じてくれ、サンドラ」
そういった慧介さんの瞳が少し悲しげな色をしていて、あたしはどきりとした。
前に言っていた、『一番欲しいものが手に入ることの方が珍しいんだ』っていうのは、もしかしてサンドラのことなんだろうか。
「……それに、レオの言葉を丸のみして喜ぶほど僕もおめでたくはないんでね。どうせ、最後に『死ねば今後ファミリーと関わることはないだろう? 約束を守ってやるよ』でズドン、ってパターンだよ」
慧介さんの胸に顔をうずめたまま、サンドラが小さく笑った。
「……そうね。レオならそうすると思うわ」
「だろ。まあ、親愛なる兄上殿は僕のことをボンクラ以下のネズミだと思ってるからね。心からほっとした顔で喜んでみせたら、すぐに言いなりの奴隷認定してくれたよ」
そこまで言うと、慧介さんは眉をしかめて頭をかいた。
「とはいえ、僕はただの研修医だ。ファミリーにいたころだって裏の仕事とは関わらなかったし、いざレオが行動を起こした時にどうやってサンドラを助けたらいいのか悩んでいたところに、朱虎君のご登場だ」
朱虎の名前に、あたしの背筋が思わず伸びた。慧介さんはそんなあたしをちらっと見て、一度言葉を切って息を吐いた。
「……最初はね。君に頼ろうと思ってたんだよ、志麻ちゃん」
「えっ……あ、あたしですか?」
「君というか、雲竜組にね。で、その話を朱虎君に持ちかけたら断られたんだ」
――今までの恩もあるからお嬢はきっとあんたを助けようとする。そうなるとオヤジまで出張ってきます。最悪、雲竜組とロッソファミリーの揉め事にまで発展する可能性がある。
「雲竜組としては絶対に受けるわけにはいかない。だから朱虎君は、自分が引き受ける、と言ったんだ」
「自分が……」
「そうだ。朱虎君がボディガードとして船に残って、ことが起こったら対処する。それでけじめとして欲しい、と頭を下げられたよ」
ああ、とあたしは思った。
だから朱虎はあんな風に雲竜組を抜けたんだ。
あえておじいちゃんが一番怒るような方法で縁を切って、マフィアと何かあったとしても『あんな奴はウチと何の関係もない』と組のみんなに思ってもらうために。
「……何それ」
「ごめん。志麻ちゃんにだけはちゃんと説明したほうが良いって言ったんだけど、絶対に話さないでくれって言われて……」
「どこですか」
あたしは慧介さんの言葉を遮って詰め寄った。
「朱虎はどこにいるの!?」
「あっ、えっと、機関室だよ。一緒に捕まったんだけど、隙を見て朱虎君が僕を逃がしてくれて」
慧介さんがしゃべっている途中であたしは踵を返した。
「分かった、ありがと。慧介さんはサンドラを連れて今のうちに逃げて。もうすぐこの船、沈んじゃうらしいから」
「沈むって……ちょっと、志麻ちゃん!」
「あたし、朱虎のところへ行く」
そうだ。
どうしても行かないと。体中が火の玉みたいに燃えてる。
「一発は朱虎をぶん殴らないと、気が済まない!」
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