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手探り
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「シアは、その…ゲームの内容は詳しく知らないのかい?」
「ごめんなさい…あまり覚えていないの…多分、まだそんなにやり込んでなかったんじゃないかな…」
「そっか…」
「あ! でも、他のゲームや小説を参考にして、定番のイベントなら…」
「それでいいよ、教えて」
私はお兄様達に思い付くだけの基本イベントを挙げ連ねた。
「そうねぇ……『所持品や教材の紛失、破損』『生まれや育ちへの誹謗、中傷』『足を引っ掛けて転ばす』『噴水へ突き飛ばす』『空き教室へ閉じ込める』『階段から突き落とす』『破落戸に襲わせる』なんかが定番ね」
僅かな沈黙の後、お父様が呟いた。
「………それを、貴族令嬢がやるのか…?」
うん。 その気持ちは解る…
身分制度を知らない、現代っ子向けの分かり易いイジメだものね…
「と言うか、私がヒロインにそういった事をやっちゃう?」
すると、ゲイルが私の額をツンっと押す。
「お前じゃなくて、ゲームの中のフェリシアが、だろ?」
「そうだよ…シアがそんな事する訳無いよ。 そもそも、する必要も無いんだから」
「うん…」
「話を戻すぞ」とゲイルが言って、王子達の事を話し始めた。
「さっきも言ったが、王子達へ流し込む魔力はティーカップ1杯分だ。それ以上になると違和感で気付かれる」
「ゲイル君の見立てでは、どの位の期間が必要かな?」
「魔力が馴染むまでに時間が掛かるから、1日置きにやるとして…3ヶ月だな」
「その間に、魅了を重ね掛けされたらどうする?」
「そうだな…分かり易く言うと、普通の魔力が水なら聖なる銀の魔力は油だ」
「私の魔力が魅了を弾くって事?」
「お前……今のはあくまで例えだからな? 単なる俺のイメージだぞ?」
「わ、わかってるわよ…!?」
そんな、阿保の子を見る様な顔しないで?
お父様もお兄様も、微笑まし気な顔をしないっ!
「とにかく、恐らくだが銀の魔力は魅了の影響を受けないと考えて、改竄された記憶を本来の状態に戻す…魅了が解けるかは未知数だがな…」
「記憶が戻れば、殿下達も攻撃的では無くなるだろうしな…」
「アルフォードと僕には、いつ?」
「ジルベール達は今日だ。あいつは後で俺が学園まで迎えに行って来る」
わぁ…何気に隣国の第2王子と会うのは初めてだわね…
魅了は解けているらしいし、お兄様と親しい人なら心配無い…かな?
「ごめんなさい…あまり覚えていないの…多分、まだそんなにやり込んでなかったんじゃないかな…」
「そっか…」
「あ! でも、他のゲームや小説を参考にして、定番のイベントなら…」
「それでいいよ、教えて」
私はお兄様達に思い付くだけの基本イベントを挙げ連ねた。
「そうねぇ……『所持品や教材の紛失、破損』『生まれや育ちへの誹謗、中傷』『足を引っ掛けて転ばす』『噴水へ突き飛ばす』『空き教室へ閉じ込める』『階段から突き落とす』『破落戸に襲わせる』なんかが定番ね」
僅かな沈黙の後、お父様が呟いた。
「………それを、貴族令嬢がやるのか…?」
うん。 その気持ちは解る…
身分制度を知らない、現代っ子向けの分かり易いイジメだものね…
「と言うか、私がヒロインにそういった事をやっちゃう?」
すると、ゲイルが私の額をツンっと押す。
「お前じゃなくて、ゲームの中のフェリシアが、だろ?」
「そうだよ…シアがそんな事する訳無いよ。 そもそも、する必要も無いんだから」
「うん…」
「話を戻すぞ」とゲイルが言って、王子達の事を話し始めた。
「さっきも言ったが、王子達へ流し込む魔力はティーカップ1杯分だ。それ以上になると違和感で気付かれる」
「ゲイル君の見立てでは、どの位の期間が必要かな?」
「魔力が馴染むまでに時間が掛かるから、1日置きにやるとして…3ヶ月だな」
「その間に、魅了を重ね掛けされたらどうする?」
「そうだな…分かり易く言うと、普通の魔力が水なら聖なる銀の魔力は油だ」
「私の魔力が魅了を弾くって事?」
「お前……今のはあくまで例えだからな? 単なる俺のイメージだぞ?」
「わ、わかってるわよ…!?」
そんな、阿保の子を見る様な顔しないで?
お父様もお兄様も、微笑まし気な顔をしないっ!
「とにかく、恐らくだが銀の魔力は魅了の影響を受けないと考えて、改竄された記憶を本来の状態に戻す…魅了が解けるかは未知数だがな…」
「記憶が戻れば、殿下達も攻撃的では無くなるだろうしな…」
「アルフォードと僕には、いつ?」
「ジルベール達は今日だ。あいつは後で俺が学園まで迎えに行って来る」
わぁ…何気に隣国の第2王子と会うのは初めてだわね…
魅了は解けているらしいし、お兄様と親しい人なら心配無い…かな?
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記憶改竄、認識改変、守る手段が限定的で実質防御不可能、「魅了」というより「傀儡」といった方がよいほどの極悪性能ですね。糸を無理矢理繋げて、無理矢理動かして壊して、本当にただの人形にしちゃうみたいな
心を操るキューピッドですら好意と嫌悪は別の矢を使うのに
被害者たちが悲しいことにならないことを祈ってます
これで王子たちが非難されるのは「突然やって来た濁流をただの人間の体ひとつで止められなかったのは情けない」と言われてるみたいであんまりにも可哀想です
私の勝手なモヤモヤが募って感想を送っていたことに、わざわざご丁寧な返事をありがとうございます。
これまでに様々な作品を読んできましたが、感想を投稿しようとは思わなかった(思っても投稿しなかった)のに我慢できないくらいこの作品には引き込まれているみたいで、とうとう感想投稿してしまったのですが、私の理解不足とかで失礼なこととかはなかったでしょうか?あったのなら申し訳ありませんでした。
完結まで楽しみに応援していますので、くれぐれもお体には気をつけてくださいね。
初の感想投稿を頂いたという事ですね! ありがとうございます(o^-^o)
失礼などとんでもないです。
引き込まれていると言って頂いてとても嬉しいです。
これからも宜しくお願いします。(*- -)(*_ _)ペコリ
退会済ユーザのコメントです
読んで貰えて嬉しいです♪
王子達の恋心は薄れてはいなかったと思いますが、それだけこの世界の魅了魔法は厄介だと言う事ですね。
フェリシア的に、王子との結婚は嫌だったんですけど、最終的に決定事項で決まってしまったので契約という手段になった訳ですね。
断罪が魅了によるものなのか洗脳なのか、それとも嫌われていたのか理由は定かではなかったけど、それが未来で必ず起こるという前提で交わした契約なので、フェリシアには全く結婚するという意思は無かったと思いますね。
更新が亀さんですが、これからも宜しくお願いします(*^ワ^*)