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 第83話:授業

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「攻撃魔法を使える者は魔物討伐時に魔法を使う。その時に大事なのは魔力の大きさだ。魔法を使い続ければ魔力が減り魔力切れを起こす。そうすればその魔法使いは戦うことが出来なくなる」
 コクコクと頷きながら、愛那は授業を受ける気持ちでライツの話を聞いている。
「魔力が小さければ討伐出来る数は少なく、大きければたくさんの魔物を討伐することが出来る。魔物が大量発生している今、マナの魔力が大きな戦力となるだろうことは間違いない」
(ということは、魔力が大きい私は救世主として合格ってことよね)
 少しホッとする愛那。
「じゃあ、一匹でも多く倒すために、私が限界まで魔力を使って魔物を討伐し続ければいいんですね!」
「いや。魔物討伐時に限界まで魔力を使うことは危険すぎる。魔力切れを起こすと、体調が悪くなり、立っているのも辛いといった状態になる。魔力量を増やす方法として、それを行う場合もあるが、それは安全な場所だからこそ出来ることだ。魔力切れを起こして魔物の餌食になるケースも少なくない。本当に危険だから絶対に気をつけて」
 想像して青ざめた愛那がコクコクと頷く。
「攻撃魔法を教えるのはルザハーツ領の俺の屋敷に戻ってからにしよう。あっちにはそれなりの設備が揃ってるから」
「設備って、冒険者ギルドにあった魔法を吸収する石みたいなものですか?」
「ああ、あれもある。屋敷から近い場所にうちの騎士団の魔法使い達が使っている施設もある。あそこなら広い場所で思い切り攻撃魔法を試すことも出来るから、そこを使うのもいいかもしれないな」


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