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沢鹿の角 落つる
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12月に入って、雪が降らないだけで季節はしっかり冬だ。
俺が普段通学に使ってる自転車はスピードが出る分、普通に歩くより寒いので防寒も厳重になる。
おかげですっかり、コートにマフラー手袋の防寒3点セットが必須になった。
最近着ている黒のチェスターコートは軽くてあったかい質のいいもので、毎日着るにはなんだか勿体ないけど、羽織るとコレをくれた時のセンセの笑顔がふわっと浮かぶので、すっかり手放せなくなってしまった。
大事に大事に着たい、俺の宝物だ。
いつもみたいにガッコに着いて、マフラーに鼻を埋めながら教室に入ったら、近頃はずっと早く来てるおさなな共が二人して笑いながらなんか話している。
「よう、おはよ」
声かけながら席にカバンを置いたとたん、満面ニッコニコ笑顔の航太が雑誌をこっちにも見せびらかしてきた。
「おはよ、藤谷! みてみて、俺の写真、送った雑誌に載った!」
「お前、朝からずっとそればっかり言ってんのなー……」
ソノが呆れながらも、なんだか優しい顔で航太を見ている。
そういや、お前らいつのまにかケンカ期間終わってたのな。
ソノもしれっとメシ食うグループに戻ってたし。
……いや、前より更に距離近い気がしなくもないが。
「おー、すげえじゃん。…………あ、これアレか、文化祭の時に展示してたやつかー、へー」
「そう! あの後ダメ元で送ってみたら、一発通過した!」
「マジですげーヤツじゃん」
「そうだろー、いっぱい褒めてくれていいよ!」
ない胸をグインと張ってるが、そのセリフは前の席の幼なじみか、モモにでも言わないと効果ないと思うぞ。
すでにたくさん褒めて褒め疲れたであろうソノが苦笑いしてるのを横目に、俺は俺でいつも通りマイペースにコート類をロッカーに片づけて、教科書類を揃え始めた。
「……あ、そういや、期末の結果、そろそろだよな。…………おう、おはよ」
ルンルンで雑誌を見ている航太に冷や水をぶっかけていたら、他のクラスメイトと一緒にモモとハヤシも登校してきたのが見えて手を上げる。
……なんか、またモモがピリついてる空気だしてるな。
アイツ、普段は笑顔なんだけど、余裕なくなると一気にまわりの空気をひりつかせるので、ソレも構わずずっと一緒にいるハヤシはけっこう凄いやつだと今更ながら思う。
今日もやっぱり声かけた途端、一瞬こっちに向けた視線はピリッとしていたが、本人も自覚しているのか、ため息ついて自分の頬をムニムニ揉んでいる。
「おはよ、藤谷くん。 ……ゴメン、最近ずっと期末の結果が心配で……。なんかけっこうひどい態度してた気がする」
「……まあ、余裕ない時はみんなそうだろ、俺もそういう時は対応雑になるし。……な、ハヤシ」
「うん、そうだな。 俺もそんな気にしてない」
ハヤシが自分の席に着きながらこくりと頷く。
そういえば、最近は授業中にハヤシが棋譜引っ張り出してる姿を見ることはなくなった。
授業中というか、教室にいる間もだ。
「……そういや、お前も最近真面目に授業受けてるよな。 行きたいガッコ、決まったのか」
「ん、まあ一応……」
チラリと一瞬モモに視線向けてから頷くのに、ふうんと視線をモモに流す。
肝心のモモはこちらの視線なんかそれどころじゃない様子で、手元の学校案内らしきなにかを確認している。
「俺はよくわからんけど、大学も結構その先の人生左右するって聞くしさ。……ハヤシはハヤシの事だけ考えてガッコは決めた方がいいと思うけどな。……まあ、進学しない俺がなに言ってもアレだけど」
本人が決めることだから外野がなに言っても響かないかもしれないが、一応言葉は投げておく。
一年にも満たないけど、このグループに混じって生活するうちに、あんまり周りと関わり持たないようにしてる俺でも、ハヤシはモモが好きなんだろうな、と見当がついた。
俺もセンセに片恋してるから、どう見てもあまり脈がないハヤシには何となくの仲間意識がある。
俺ももっと幼い頃は、どうにかセンセの傍に居たくて、医者になって漢方の資格も取ろうかと思ってた時期もあったから。
でも、そんなふうに行き先を決めても、行った先で何もなくて途方に暮れるのも自分だから。
結局は相手がどうだろうと、自分の行きたい道を進むのが一番だと思う。
普段あんまり深い会話をしない俺の突然の言葉に、ハヤシは一瞬戸惑ったように俺の顔を見てから、とりあえず頷いてくれた。
センセの漢方薬局はだいたい通年閑古鳥だが、時たま忙しい日もある。
今日がたまたまソレで、俺が到着した頃には普段見ないレベルの賑わいで混んでいた。
リンさんもセンセも客の相手で手一杯で、俺に構うヒマがないのを入口から見て取って、そろそろと裏口へ向かう。
一応、バイト用として預かってはいた合鍵だが、使うのは今が初めてだ。
静かに鍵を開けて、しんとした家の中に静かに入ると、古い家の匂いと漢方薬の匂いがうっすらとする。
俺は普段から嗅ぎなれてるから全然気にならないけど、普通のヒトはもしかしたら気になるかもしれないな。
掃除道具入れからいつもの掃除セットとエプロン類を身に着けて、今日は家の掃除と夕飯作りをしっかりやることにする。
こういう日は二人とも休憩とか入れる余裕もなくなるので、最後の客が帰った頃にはヘロヘロだ。
それならアッサリして、疲れててもスルッと入る食い物がいいだろうな。
……まあ、センセならどんなに疲れててもしっかりガッツリ食ってくれるっていう謎の自信があるけれども。
一通りの掃除と家事をやり終えた俺は、センセとリンさんから習った基本的な薬膳知識に従って、今日の夕飯の仕込みを始めた。
「ふあー…………まともに働くとこんな疲れるんだ……。店閉めるのこんな遅れると思わなかった……」
「途中でわかってたから、あれだけとっとと切り上げさせろって言ったじゃない。全くもう、話し途中で切るのホントに下手なんだから……」
「そんなこと言ったって、アレを切り上げられるのリンちゃんくらいじゃない?……うわ、キヨくん、ゴメン!ずっと待たしちゃった!」
「分かってたんで、大丈夫ですよ。俺、明日休みですし」
メシも作り終わっていつもの閉店時間をだいぶ回った頃。
店と家を繋ぐ廊下の先から二人分の疲れ切った足音がしたと思ったら、センセとリンさんが予想通りにヘロヘロで戻ってきた。
とりあえず、ちゃぶ台の回りにペタンと腰を下ろす二人には休んでてもらって、メシ運んでこよう。
小さなちゃぶ台だけだと乗り切らないので、センセが端っこに仕舞いこんでる折り畳みの机も臨時で出して、次々とメシを並べる。
土鍋に入ってるのはあっさり卵とネギとショウガの中華がゆで、隣に大皿で出したエビとブロッコリーの塩炒めはたっぷりニンニクも入っている。
あとはこってり系として、センセとリンさんが好きなトンポーローも作っておいた。
俺の味付けだと豚の角煮って言われるけれども。
そして、全員そろって頂きますといった瞬間に、センセとリンさんのバトルが始まった。
「……今日はリンちゃん、角煮持って帰っちゃダメだからね」
「いいわよ、その分食べてくもん。あー、おかゆ嬉しー」
「……おかゆも全部リンちゃんのじゃないからね」
「まあまあ、ハジメさん、ほら、こっちの肉好きでしょ」
「うん……。なんか、こういう辛い日にキヨくんのご飯食べると心にまで沁みる気がする……。こっちのエビ炒めも美味しいね」
……まあ、俺はセンセが避けようとしてるそのブロッコリーも食わせるけどな。
「しかしすごい混んでましたねえ、今日」
俺が粥をすくいながら聞くと、センセが少し渋い顔をする。
「すごい有難いんだけど、うちとしては一日で集中するの困るんだよね……。二人しかいないし、狭いから診察だって一人ずつしか見れないし、薬もオーダーメイドみたいなもんだから時間かかるしさ」
「だから、5年くらい前にちょっと広げたらって聞いたのに」
リンさんがおかゆとエビ炒めを交互に食べながら言う。
「だって普段ほとんど人こないから……。うちの規模だと広げてもただガランとするだけじゃない」
「……センセは、ホントにこの薬局に手を入れるの嫌がりますよね」
家も薬局も、センセの丈に合わせて入り口整えるくらいはやってもいいと思うのに、俺とリンさんが声をかけてもかたくなに替えようとしない。
「だって、俺の代でここは終わるもの。 ……リンちゃん、継ぐ気ないでしょ?」
センセが改めてリンさんに尋ねると、口を肉で一杯にしたままウンウン頷いている。
「ほらね。……それに、ここは俺の思い出もたくさん詰まってるから。みんながそれぞれ違うとこに落ち着いたとしても、変わらないままなら俺も少しは寂しくないし」
そんなことを明るく笑って言うセンセに胸がギュッとなって、思わず箸を下ろした。
「……、俺、ちょっと咲子に電話してきます。今日泊まるんで」
「え、俺は嬉しいけど……キヨくん?」
廊下にスマホを持って早歩きで出ながら、午前中に見たハヤシの件を思い浮かべる。
そうだよな、好きなヒトが困ってれば俺達は手を差し出したくなるし、泣いてれば涙を払うために出来るだけをしてやりたくなる。
たとえ、それが一時しのぎだったり、本人が望んでいないことでも。
妹へのコール音を無意識に数えながら、俺は残り少ない薬局にいられる日数の事を考えていた。
俺が普段通学に使ってる自転車はスピードが出る分、普通に歩くより寒いので防寒も厳重になる。
おかげですっかり、コートにマフラー手袋の防寒3点セットが必須になった。
最近着ている黒のチェスターコートは軽くてあったかい質のいいもので、毎日着るにはなんだか勿体ないけど、羽織るとコレをくれた時のセンセの笑顔がふわっと浮かぶので、すっかり手放せなくなってしまった。
大事に大事に着たい、俺の宝物だ。
いつもみたいにガッコに着いて、マフラーに鼻を埋めながら教室に入ったら、近頃はずっと早く来てるおさなな共が二人して笑いながらなんか話している。
「よう、おはよ」
声かけながら席にカバンを置いたとたん、満面ニッコニコ笑顔の航太が雑誌をこっちにも見せびらかしてきた。
「おはよ、藤谷! みてみて、俺の写真、送った雑誌に載った!」
「お前、朝からずっとそればっかり言ってんのなー……」
ソノが呆れながらも、なんだか優しい顔で航太を見ている。
そういや、お前らいつのまにかケンカ期間終わってたのな。
ソノもしれっとメシ食うグループに戻ってたし。
……いや、前より更に距離近い気がしなくもないが。
「おー、すげえじゃん。…………あ、これアレか、文化祭の時に展示してたやつかー、へー」
「そう! あの後ダメ元で送ってみたら、一発通過した!」
「マジですげーヤツじゃん」
「そうだろー、いっぱい褒めてくれていいよ!」
ない胸をグインと張ってるが、そのセリフは前の席の幼なじみか、モモにでも言わないと効果ないと思うぞ。
すでにたくさん褒めて褒め疲れたであろうソノが苦笑いしてるのを横目に、俺は俺でいつも通りマイペースにコート類をロッカーに片づけて、教科書類を揃え始めた。
「……あ、そういや、期末の結果、そろそろだよな。…………おう、おはよ」
ルンルンで雑誌を見ている航太に冷や水をぶっかけていたら、他のクラスメイトと一緒にモモとハヤシも登校してきたのが見えて手を上げる。
……なんか、またモモがピリついてる空気だしてるな。
アイツ、普段は笑顔なんだけど、余裕なくなると一気にまわりの空気をひりつかせるので、ソレも構わずずっと一緒にいるハヤシはけっこう凄いやつだと今更ながら思う。
今日もやっぱり声かけた途端、一瞬こっちに向けた視線はピリッとしていたが、本人も自覚しているのか、ため息ついて自分の頬をムニムニ揉んでいる。
「おはよ、藤谷くん。 ……ゴメン、最近ずっと期末の結果が心配で……。なんかけっこうひどい態度してた気がする」
「……まあ、余裕ない時はみんなそうだろ、俺もそういう時は対応雑になるし。……な、ハヤシ」
「うん、そうだな。 俺もそんな気にしてない」
ハヤシが自分の席に着きながらこくりと頷く。
そういえば、最近は授業中にハヤシが棋譜引っ張り出してる姿を見ることはなくなった。
授業中というか、教室にいる間もだ。
「……そういや、お前も最近真面目に授業受けてるよな。 行きたいガッコ、決まったのか」
「ん、まあ一応……」
チラリと一瞬モモに視線向けてから頷くのに、ふうんと視線をモモに流す。
肝心のモモはこちらの視線なんかそれどころじゃない様子で、手元の学校案内らしきなにかを確認している。
「俺はよくわからんけど、大学も結構その先の人生左右するって聞くしさ。……ハヤシはハヤシの事だけ考えてガッコは決めた方がいいと思うけどな。……まあ、進学しない俺がなに言ってもアレだけど」
本人が決めることだから外野がなに言っても響かないかもしれないが、一応言葉は投げておく。
一年にも満たないけど、このグループに混じって生活するうちに、あんまり周りと関わり持たないようにしてる俺でも、ハヤシはモモが好きなんだろうな、と見当がついた。
俺もセンセに片恋してるから、どう見てもあまり脈がないハヤシには何となくの仲間意識がある。
俺ももっと幼い頃は、どうにかセンセの傍に居たくて、医者になって漢方の資格も取ろうかと思ってた時期もあったから。
でも、そんなふうに行き先を決めても、行った先で何もなくて途方に暮れるのも自分だから。
結局は相手がどうだろうと、自分の行きたい道を進むのが一番だと思う。
普段あんまり深い会話をしない俺の突然の言葉に、ハヤシは一瞬戸惑ったように俺の顔を見てから、とりあえず頷いてくれた。
センセの漢方薬局はだいたい通年閑古鳥だが、時たま忙しい日もある。
今日がたまたまソレで、俺が到着した頃には普段見ないレベルの賑わいで混んでいた。
リンさんもセンセも客の相手で手一杯で、俺に構うヒマがないのを入口から見て取って、そろそろと裏口へ向かう。
一応、バイト用として預かってはいた合鍵だが、使うのは今が初めてだ。
静かに鍵を開けて、しんとした家の中に静かに入ると、古い家の匂いと漢方薬の匂いがうっすらとする。
俺は普段から嗅ぎなれてるから全然気にならないけど、普通のヒトはもしかしたら気になるかもしれないな。
掃除道具入れからいつもの掃除セットとエプロン類を身に着けて、今日は家の掃除と夕飯作りをしっかりやることにする。
こういう日は二人とも休憩とか入れる余裕もなくなるので、最後の客が帰った頃にはヘロヘロだ。
それならアッサリして、疲れててもスルッと入る食い物がいいだろうな。
……まあ、センセならどんなに疲れててもしっかりガッツリ食ってくれるっていう謎の自信があるけれども。
一通りの掃除と家事をやり終えた俺は、センセとリンさんから習った基本的な薬膳知識に従って、今日の夕飯の仕込みを始めた。
「ふあー…………まともに働くとこんな疲れるんだ……。店閉めるのこんな遅れると思わなかった……」
「途中でわかってたから、あれだけとっとと切り上げさせろって言ったじゃない。全くもう、話し途中で切るのホントに下手なんだから……」
「そんなこと言ったって、アレを切り上げられるのリンちゃんくらいじゃない?……うわ、キヨくん、ゴメン!ずっと待たしちゃった!」
「分かってたんで、大丈夫ですよ。俺、明日休みですし」
メシも作り終わっていつもの閉店時間をだいぶ回った頃。
店と家を繋ぐ廊下の先から二人分の疲れ切った足音がしたと思ったら、センセとリンさんが予想通りにヘロヘロで戻ってきた。
とりあえず、ちゃぶ台の回りにペタンと腰を下ろす二人には休んでてもらって、メシ運んでこよう。
小さなちゃぶ台だけだと乗り切らないので、センセが端っこに仕舞いこんでる折り畳みの机も臨時で出して、次々とメシを並べる。
土鍋に入ってるのはあっさり卵とネギとショウガの中華がゆで、隣に大皿で出したエビとブロッコリーの塩炒めはたっぷりニンニクも入っている。
あとはこってり系として、センセとリンさんが好きなトンポーローも作っておいた。
俺の味付けだと豚の角煮って言われるけれども。
そして、全員そろって頂きますといった瞬間に、センセとリンさんのバトルが始まった。
「……今日はリンちゃん、角煮持って帰っちゃダメだからね」
「いいわよ、その分食べてくもん。あー、おかゆ嬉しー」
「……おかゆも全部リンちゃんのじゃないからね」
「まあまあ、ハジメさん、ほら、こっちの肉好きでしょ」
「うん……。なんか、こういう辛い日にキヨくんのご飯食べると心にまで沁みる気がする……。こっちのエビ炒めも美味しいね」
……まあ、俺はセンセが避けようとしてるそのブロッコリーも食わせるけどな。
「しかしすごい混んでましたねえ、今日」
俺が粥をすくいながら聞くと、センセが少し渋い顔をする。
「すごい有難いんだけど、うちとしては一日で集中するの困るんだよね……。二人しかいないし、狭いから診察だって一人ずつしか見れないし、薬もオーダーメイドみたいなもんだから時間かかるしさ」
「だから、5年くらい前にちょっと広げたらって聞いたのに」
リンさんがおかゆとエビ炒めを交互に食べながら言う。
「だって普段ほとんど人こないから……。うちの規模だと広げてもただガランとするだけじゃない」
「……センセは、ホントにこの薬局に手を入れるの嫌がりますよね」
家も薬局も、センセの丈に合わせて入り口整えるくらいはやってもいいと思うのに、俺とリンさんが声をかけてもかたくなに替えようとしない。
「だって、俺の代でここは終わるもの。 ……リンちゃん、継ぐ気ないでしょ?」
センセが改めてリンさんに尋ねると、口を肉で一杯にしたままウンウン頷いている。
「ほらね。……それに、ここは俺の思い出もたくさん詰まってるから。みんながそれぞれ違うとこに落ち着いたとしても、変わらないままなら俺も少しは寂しくないし」
そんなことを明るく笑って言うセンセに胸がギュッとなって、思わず箸を下ろした。
「……、俺、ちょっと咲子に電話してきます。今日泊まるんで」
「え、俺は嬉しいけど……キヨくん?」
廊下にスマホを持って早歩きで出ながら、午前中に見たハヤシの件を思い浮かべる。
そうだよな、好きなヒトが困ってれば俺達は手を差し出したくなるし、泣いてれば涙を払うために出来るだけをしてやりたくなる。
たとえ、それが一時しのぎだったり、本人が望んでいないことでも。
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