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山茶花 始めて開く
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センセが引っ張り出してきた古い石油ストーブの上で、ヤカンがヒュンヒュン沸いている。
年季が入っているせいか、この薬局はちょっとだけ立て付けが悪くて、風が強い日なんかは扉やドアの隙間からビュッと冷たい空気が入って来て寒い。
夏頃につけたせっかくのエアコンは、リンさんがいないこんな日は大体、お役御免だ。
あっちの方がお手軽に温かくなるのに、と思ってセンセに聞いたら、エアコンの暖房は空気がパリパリに乾く感じが苦手なようだった。
あとは石油ストーブだと網を乗っけて色々焼いたりもできるから、冬は出来るだけこっちが使いたいらしい。
……なんとなく後者の理由が本命な気がするが、そのセンセのこだわりのせいで部屋が温まるまでは普通に肌寒い。
俺がいつもの店内の清掃を終えてカウンターで参考書を広げ始めても、センセは来た時と変わらずゴリゴリと、漢方の素材らしい骨だかツノだかよくわからないものをすり潰している。
ふんわり漂うカツオの出汁みたいな臭いは多分ソレだ。
……あの調子じゃ、まだ相当時間かかるんだろうな。
チラリとセンセに向けていた意識を、また手元の参考書へと戻す。
強歩大会が終わって数日、もう来週、再来週には期末テストが始まる。
俺の場合、期末だけじゃなく、その後に受ける予定の英語の資格試験や、公務員試験の勉強もあるので、やることは数多い。
参考書をめくる音、古い時計がゆっくりと振り子を振る音、センセがゴリゴリ調薬する音、ヤカンのシュンシュン沸騰する音。
それくらいしか音のない静かな時間を、センセの出来たー!という声が打ち破った。
ついでに俺の集中も途切れて、思わず参考書からセンセへと視線を投げる。
「……お疲れ様です、そこのミニキッチンの戸棚に、リンさんが置いてってくれたどこかのクッキー入ってますよ」
「え、ホント? ……あ、でも、リンちゃんのじゃない?食べても怒らないかな……」
「一応、俺には食べていいよって言ってましたし、リンさんの場合、自分で食べたいのに関しては持って帰りますから」
「そうだね、それなら大丈夫そうかな……。 キヨくんもちょっと休憩しない?コーヒーでよければ淹れてあげるからさ」
「あ、じゃあ、出来たら声かけてください。あと少しで終わるんで、もうちょっとやってます」
「わかったー」
解きかけの問題にまた視線を戻すと、センセの履いてるパタパタしたスリッパの音がして、そのうちふんわり珈琲のいい香りがする。
センセは昔から手動のコーヒーミルを愛用していて、シャリシャリと豆を挽く音が延々響く。
俺がやると途中で引っかかって止まったりするけど、センセの場合は力があるから止まることはない。
……うん、集中できてないな、俺。
ふうとため息ついて参考書を閉じると、カウンター用のスツールから降りて、ミニキッチンに小皿とマグ二つと、リンさんのクッキーの袋を取りに行く。
センセは少し端の欠けたコーヒードリッパーに挽いた粉を入れて、ゆっくりゆっくり細くお湯を注いでいるところだ。
邪魔をしないように、その隣にマグカップ二つを置いて、小皿にザラザラとクッキーを出した。
「ありがと、キヨくん。 ああ、これリンちゃんがよく食べてるクッキーだ。ジャムのってるヤツ」
「なんていうんでしたっけ、こういうクッキー。……昔、よく冬になるとセンセが俺と咲子に焼き直して出してくれましたよね」
「うん、よく食べたねえ。焼き直すと、クッキーサクサクになって美味しいしね。 後でちょっとやってみようか」
「そうですね」
……センセが食べた後に残ってたら、だが。
真ん中に緑のキウイジャムがのったクッキーを端っこからかじりながら、少し懐かしくなった。
小さい頃は、このジャムのとこのねちっとした食感も、思ったより酸っぱいジャムの味も楽しくて、センセに度々ねだったものだ。
今度咲子に買ってってやると喜ぶかもしれない。
ちびちび齧る俺の横でコーヒーを蒸らしながら、センセが一口でクッキーを食べている。
俺が一枚食べ終わった頃合いで、出来上がった珈琲をマグに注いで渡してくれた。
キッチンからカウンターに戻ってスツールに座り直した俺を見て、センセもマグを片手にカウンターに寄りかかる。
「そういえば、この前英語教えてほしいって言ってなかったっけ、キヨくん」
「……あ、はい。文法系と聞くのは出来てると思うんですけど、話すのが苦手で」
「んー、リスニングは出来てるんだね。そうか……ちょっと待ってて」
「……はい」
マグをカウンタ端に置くと、センセが家の方に戻っていった。
一瞬キョトンと背を見送って、もう一口熱いコーヒーを飲んでから、パラリと参考書を開く。
よく出るフレーズを確認していたら、センセが一冊、本を抱えて戻ってきた。
そのまま手渡されてパラパラと開く。
「あー、ペーパーバックの洋書ってやつですか。……なんで美女と野獣なんです?」
「いざとなったらストーリーの答え合わせ簡単でしょ。薄いし」
……いや、俺が聞いてるのは、センセが何でこの本をわざわざ買ったかなんだが。
「じゃあ、コレ読んで感想を口頭で聞かせてね。英語で」
「……いきなり難易度高くないです?」
「ううん、話すの苦手っていうなら、まず声に出さないとね。別に単語の羅列でもいいよ」
「……センセ、思ったよりスパルタ式だったんですね……」
基本、自力で勉強していて、センセに頼ったことなかったから気づかなかった……。
パラパラめくると、けっこう挿絵なんかも入っていて、どちらかというと絵本に近い。
内容的にはディズニー版の美女と野獣なんだろうな。俺がそれしか知らないってのはあるけど。
ひととおりその場で流し読んだ後、視線を上げるとセンセが一つ頷いた。
「話せるようにっていうなら、読んでその感想をパッと口に出せるくらい慣れないといけないから。……もしやりづらいなら、インタビュー形式にする?」
キラッとメガネの奥の目を輝かせたセンセがニッコリ笑う。
思わず頷くと、優しく笑ってゆっくりめのクイーンズイングリッシュってやつで話してくれた。
学校で習う教科書英語に近いので、俺からしても聞き取りやすい。
「If you were to compare Beauty and the Beast, which one do you feel more empathetic towards?(美女と野獣を比べたら、どちらのほうに感情移入できる?)」
「…………the Beast.」
「Why do you think so?(どうして?)」
「…………、I sympathized with the part of him where stepped aside if it would make the her happy.(相手が幸せになるなら身を引こうと思う所に共感したから) ……センセ、これ題材にするの止めましょ、キツイです」
勝手にどんどん顔が赤くなるのが自分でわかる。
だいたい、なんで好きなヒト相手に恋愛系の童話の感想答えないといけないんだ。
思わず俯いて黙り込んでいたせいで、ハッと気づいた時には遅かった。
「……っ、キヨくん、ホントにいい子に育ったねえ……!」
「……センセ、腕広げてジリジリ迫ってくるの止め……っ」
案の定、涙目になったセンセの胸に押しつぶされて、ムギュッとなる。
スツールに座ったままだったから、椅子ごと抱き締められて逃げられなかった。
ふわんと柔らかい胸の感触にあったかいセンセの体温、背に回るシッカリした手の重み。
どこか甘いようなセンセの匂いがコーヒーの香りに混じってして、心臓がホントにヤバい。
ようやく腕から解放された瞬間、とりあえず俺はスツールを蹴ってセンセから距離を取った。
「……センセ、いい加減ハグは挨拶のハグくらいにしてください。その両腕全力抱擁系ハグはダメです」
「えー……、これ、普段は家族かキヨくんにしかやらないのに」
「その並びだと俺限定になるんですけど……とにかく、俺相手だって少しは遠慮してください。……ほら、センセ、返事」
「……、わかりました」
渋々頷くセンセに理不尽な怒りがわく。
大体、なんで俺ばかりこんなドキドキしなくちゃいけないんだ。
のほほんと笑うセンセの顔にちょっとイラッとした俺は、勢いのままカウンタに近づいて、無造作にのっているセンセの左手を両手で持ち上げると、その手の甲にそっと触れるだけの口づけを乗せて……パッと家の方へと逃げだした。
……自分でもなにがなんだかわからない。
センセは俺の事なんて何とも思っていないのだから、こんなことをしても何の意味もないけど。
意味不明な俺の行動に、少しくらい困惑してくれたらいいと思う。
年季が入っているせいか、この薬局はちょっとだけ立て付けが悪くて、風が強い日なんかは扉やドアの隙間からビュッと冷たい空気が入って来て寒い。
夏頃につけたせっかくのエアコンは、リンさんがいないこんな日は大体、お役御免だ。
あっちの方がお手軽に温かくなるのに、と思ってセンセに聞いたら、エアコンの暖房は空気がパリパリに乾く感じが苦手なようだった。
あとは石油ストーブだと網を乗っけて色々焼いたりもできるから、冬は出来るだけこっちが使いたいらしい。
……なんとなく後者の理由が本命な気がするが、そのセンセのこだわりのせいで部屋が温まるまでは普通に肌寒い。
俺がいつもの店内の清掃を終えてカウンターで参考書を広げ始めても、センセは来た時と変わらずゴリゴリと、漢方の素材らしい骨だかツノだかよくわからないものをすり潰している。
ふんわり漂うカツオの出汁みたいな臭いは多分ソレだ。
……あの調子じゃ、まだ相当時間かかるんだろうな。
チラリとセンセに向けていた意識を、また手元の参考書へと戻す。
強歩大会が終わって数日、もう来週、再来週には期末テストが始まる。
俺の場合、期末だけじゃなく、その後に受ける予定の英語の資格試験や、公務員試験の勉強もあるので、やることは数多い。
参考書をめくる音、古い時計がゆっくりと振り子を振る音、センセがゴリゴリ調薬する音、ヤカンのシュンシュン沸騰する音。
それくらいしか音のない静かな時間を、センセの出来たー!という声が打ち破った。
ついでに俺の集中も途切れて、思わず参考書からセンセへと視線を投げる。
「……お疲れ様です、そこのミニキッチンの戸棚に、リンさんが置いてってくれたどこかのクッキー入ってますよ」
「え、ホント? ……あ、でも、リンちゃんのじゃない?食べても怒らないかな……」
「一応、俺には食べていいよって言ってましたし、リンさんの場合、自分で食べたいのに関しては持って帰りますから」
「そうだね、それなら大丈夫そうかな……。 キヨくんもちょっと休憩しない?コーヒーでよければ淹れてあげるからさ」
「あ、じゃあ、出来たら声かけてください。あと少しで終わるんで、もうちょっとやってます」
「わかったー」
解きかけの問題にまた視線を戻すと、センセの履いてるパタパタしたスリッパの音がして、そのうちふんわり珈琲のいい香りがする。
センセは昔から手動のコーヒーミルを愛用していて、シャリシャリと豆を挽く音が延々響く。
俺がやると途中で引っかかって止まったりするけど、センセの場合は力があるから止まることはない。
……うん、集中できてないな、俺。
ふうとため息ついて参考書を閉じると、カウンター用のスツールから降りて、ミニキッチンに小皿とマグ二つと、リンさんのクッキーの袋を取りに行く。
センセは少し端の欠けたコーヒードリッパーに挽いた粉を入れて、ゆっくりゆっくり細くお湯を注いでいるところだ。
邪魔をしないように、その隣にマグカップ二つを置いて、小皿にザラザラとクッキーを出した。
「ありがと、キヨくん。 ああ、これリンちゃんがよく食べてるクッキーだ。ジャムのってるヤツ」
「なんていうんでしたっけ、こういうクッキー。……昔、よく冬になるとセンセが俺と咲子に焼き直して出してくれましたよね」
「うん、よく食べたねえ。焼き直すと、クッキーサクサクになって美味しいしね。 後でちょっとやってみようか」
「そうですね」
……センセが食べた後に残ってたら、だが。
真ん中に緑のキウイジャムがのったクッキーを端っこからかじりながら、少し懐かしくなった。
小さい頃は、このジャムのとこのねちっとした食感も、思ったより酸っぱいジャムの味も楽しくて、センセに度々ねだったものだ。
今度咲子に買ってってやると喜ぶかもしれない。
ちびちび齧る俺の横でコーヒーを蒸らしながら、センセが一口でクッキーを食べている。
俺が一枚食べ終わった頃合いで、出来上がった珈琲をマグに注いで渡してくれた。
キッチンからカウンターに戻ってスツールに座り直した俺を見て、センセもマグを片手にカウンターに寄りかかる。
「そういえば、この前英語教えてほしいって言ってなかったっけ、キヨくん」
「……あ、はい。文法系と聞くのは出来てると思うんですけど、話すのが苦手で」
「んー、リスニングは出来てるんだね。そうか……ちょっと待ってて」
「……はい」
マグをカウンタ端に置くと、センセが家の方に戻っていった。
一瞬キョトンと背を見送って、もう一口熱いコーヒーを飲んでから、パラリと参考書を開く。
よく出るフレーズを確認していたら、センセが一冊、本を抱えて戻ってきた。
そのまま手渡されてパラパラと開く。
「あー、ペーパーバックの洋書ってやつですか。……なんで美女と野獣なんです?」
「いざとなったらストーリーの答え合わせ簡単でしょ。薄いし」
……いや、俺が聞いてるのは、センセが何でこの本をわざわざ買ったかなんだが。
「じゃあ、コレ読んで感想を口頭で聞かせてね。英語で」
「……いきなり難易度高くないです?」
「ううん、話すの苦手っていうなら、まず声に出さないとね。別に単語の羅列でもいいよ」
「……センセ、思ったよりスパルタ式だったんですね……」
基本、自力で勉強していて、センセに頼ったことなかったから気づかなかった……。
パラパラめくると、けっこう挿絵なんかも入っていて、どちらかというと絵本に近い。
内容的にはディズニー版の美女と野獣なんだろうな。俺がそれしか知らないってのはあるけど。
ひととおりその場で流し読んだ後、視線を上げるとセンセが一つ頷いた。
「話せるようにっていうなら、読んでその感想をパッと口に出せるくらい慣れないといけないから。……もしやりづらいなら、インタビュー形式にする?」
キラッとメガネの奥の目を輝かせたセンセがニッコリ笑う。
思わず頷くと、優しく笑ってゆっくりめのクイーンズイングリッシュってやつで話してくれた。
学校で習う教科書英語に近いので、俺からしても聞き取りやすい。
「If you were to compare Beauty and the Beast, which one do you feel more empathetic towards?(美女と野獣を比べたら、どちらのほうに感情移入できる?)」
「…………the Beast.」
「Why do you think so?(どうして?)」
「…………、I sympathized with the part of him where stepped aside if it would make the her happy.(相手が幸せになるなら身を引こうと思う所に共感したから) ……センセ、これ題材にするの止めましょ、キツイです」
勝手にどんどん顔が赤くなるのが自分でわかる。
だいたい、なんで好きなヒト相手に恋愛系の童話の感想答えないといけないんだ。
思わず俯いて黙り込んでいたせいで、ハッと気づいた時には遅かった。
「……っ、キヨくん、ホントにいい子に育ったねえ……!」
「……センセ、腕広げてジリジリ迫ってくるの止め……っ」
案の定、涙目になったセンセの胸に押しつぶされて、ムギュッとなる。
スツールに座ったままだったから、椅子ごと抱き締められて逃げられなかった。
ふわんと柔らかい胸の感触にあったかいセンセの体温、背に回るシッカリした手の重み。
どこか甘いようなセンセの匂いがコーヒーの香りに混じってして、心臓がホントにヤバい。
ようやく腕から解放された瞬間、とりあえず俺はスツールを蹴ってセンセから距離を取った。
「……センセ、いい加減ハグは挨拶のハグくらいにしてください。その両腕全力抱擁系ハグはダメです」
「えー……、これ、普段は家族かキヨくんにしかやらないのに」
「その並びだと俺限定になるんですけど……とにかく、俺相手だって少しは遠慮してください。……ほら、センセ、返事」
「……、わかりました」
渋々頷くセンセに理不尽な怒りがわく。
大体、なんで俺ばかりこんなドキドキしなくちゃいけないんだ。
のほほんと笑うセンセの顔にちょっとイラッとした俺は、勢いのままカウンタに近づいて、無造作にのっているセンセの左手を両手で持ち上げると、その手の甲にそっと触れるだけの口づけを乗せて……パッと家の方へと逃げだした。
……自分でもなにがなんだかわからない。
センセは俺の事なんて何とも思っていないのだから、こんなことをしても何の意味もないけど。
意味不明な俺の行動に、少しくらい困惑してくれたらいいと思う。
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