私を抱いて…離さないで

真田晃

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第一章 初恋の人

3. *

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ズッ……

カリ部分まで入って、一旦止まる。
張り詰めたそれが存在する、圧迫感。

ズズッ………

メリメリと恥肉を押し広げ、強い圧迫感とそれなりの痛さが同時に襲った。

「……」

処女喪失って、どんな気分なんだろう。そう、想像した事は何度かあった。
好きな人とするセックスは、初めてでも感じるのだろうか。AVみたいに、あんな喘ぎ声が実際に出るのだろうか。
初めては痛いというけど、ちゃんと感じてイッたりするんだろうか……
そんな想像ばかりが膨らんでいたけど、──実際は、そうでもない。
痛さも想像してたよりは軽いし、特に感じたりもしない。

男の下生えが、恥骨に当たる。
根元まで全て入って直ぐ、男が震えるような吐息を漏らす。

………はぁー……、ぅう……

湿り気を帯びた肌を密着させ、私を抱き締める。

「……こんな若い子の、しかも処女を味わえるなんて……
こんな最高な事はないよ……」

感極まったのか。男の身体が震え、膣内にあるモノがビクビクッと脈打つ。
私が処女である事に、嘘偽りは無いけれど……こんなに痛がったりしなかったら、逆に疑われたりしないだろうか。
少し位は、演技した方がいいのだろうか。

「……」

それにしても……処女ってだけで、どうして価値が釣り上がるんだろう。この人は『処女なら、五万出すよ』と言ってきた。
処女膜、なんて聞くけれど──挿入しただけで、処女かどうか解るんだろうか。それとも、解る位処女を金で買いまくっているのだろうか。


「──……はぁぁー、ごめん……動いたら、出てしまいそうだ……」

……そんなに、気持ちいいの?
正直、解らない。
男はみんな、そういうもの?
物質的な快楽が得られれば、相手が誰だろうと、達して吐き出しさえすれば、それで満足なの……?

──ああ、なんか、気持ち悪い。
早く、終わらないかな。

止まってないで、早く動いて達してよ。



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