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しおりを挟む「……恭平……」
瑠風の上から退いた後、気まずさから襟足をガシガシと掻く。
布擦れの音と共に、背後から感じる視線。
転がった写真立てを拾い上げれば、弱々しい瑠風の声が聞こえた。
「……軽蔑、した……よね」
「……」
中学校の制服を着た瑠風と、ビジュアル系バンドやホストクラブにいそうな、綺麗な顔立ちをしたスーツ姿の男性。
自撮りだろう。親密な関係なのだと解る程二人は密着し、今まで見た事もないような笑顔の瑠風がそこにいた。
「そうだよ。僕………男性が好きなの」
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