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2章 村での生活

62話 やはり念話は……

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 って、いかんいかん。

 つい装備の考察してしまっていたな。


「森の民シリーズの装備品は俺が以前考えたオリジナルのアイテムで、森に住む人々が身に着けるのを想定して作ったものなんだ」

《そうなんですね……って、それはおかしいですよ。リョウさんの考案したアイテムが、魔物からのドロップ品になるはずは……》

「それは俺にも分からないよ。同名の全然違うアイテムかも知れないし」


 まあすごく珍しい名前というわけでもないしな


「ちなみに一応武器防具の全般を作っていたけど、まともに売れていたのは防具だけだったな」


 とは言え、よく売れていたというほどではないけど……


《そうなんですか?》

「うん。この世界の装備には耐久値があるから、修理できない人はいくつか装備を持ってないといけないだろ?」

《ええ。そうなりますね》

「だから防御力は低いけど耐久値の高い『森の民の衣』と、防御力は高めだけど耐久値はそこそこの『森の民の闘衣』のニ種類を主に販売していたんだ」


 懐かしいなぁ……


《そのお話だと、武器がなぜ売れないのか分からないのですが……防具と同じようにすれば武器も売れそうですが……?》

「この世界では、武器のスキルを使うときにはそのスキルに適合した形じゃないと発動しないだろ?」

《ええ》

「以前はストレージが小さかったし、そんなに沢山のアイテムを持ち歩けなかったからね。そこまで沢山の武器を用意できなかったんだ」

《つまりストレージの問題で、種類を用意することができなかったのですね》

「その通りだよ」


 自分が使う武器種は販売分も用意してあったけど、売れたものより自分で使った物の方が多かったな。


 ……と、いかんな……つい思い出に浸りかけてた。


「話が少し逸れちゃったけど、森で得た素材をメインにして作っていたのが俺の森の民シリーズの装備品なんだ」

《疑問は増えてしまいましたが、どういう意図で作った装備かは理解しました》

「あー、うん。確かに疑問は増えちゃったね……まあ、まだ一つしか見てないからまた今度ドロップで出るようなことがあれば、運営に問い合わせしてみようかな?」

《それがいいかも知れませんね》



「……また二人だけでおはなししてる……」

「しかもまた念話に声で答えてるようだねぇ……」

「《……あ》」


 お婆さんとタンジーのやり取りが聞こえたので、思わずブレンと顔を見合わせてしまった。                 
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