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2章 村での生活
58話 製薬を、錬金術のみで?
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ぱっと見で分かるくらい苦しそうだし、あまり余計なことは考えないでおこう。
「これとこれをすりつぶして……あとはこの果実の汁を入れれば、飲みやすい低級の魔力回復薬になる……あとは、頼んだよ……!」
お婆さんは素材を作業台に出してそこまで言うと、地面に座り込んでしまった。
「ちょっ!? しっかりして下さい!」
「お兄さん! おばあさんはわたしが見てるから、おくすりをおねがい!」
「分かった!」
《リョウさん、急いだ方が良さそうですし錬金術のみで作りましょう!》
「ブレン? どう言うこと?」
《前回は実験も兼ねて調合に錬金術を併用して使いましたが、今回は刻んだりする手間を省きたいので魔力を用いる錬金術のみでやってみて下さい!》
「……まだよく分からないが、やるだけやってみよう。サポートは頼む……!」
《承りました!》
「……まるで誰かと会話してるかのように独り言を言ってるが……信用したのは早まったかねぇ……?」
「ちがうよ? ブレンちゃんとお話してるんだよ!」
「ブレンちゃん?」
お婆さんが作業台に置いた素材は三種類。
うち二つの植物は精神を安定させる効果の期待できるものだ。
果実は、お婆さんの言うように飲みやすくするための風味付けなのだろう。
これらを調合して出来るものが低級の魔力回復薬──
《ではリョウさん、まずは素材をもっと近付けてその上に両手をかざしてください》
「こうかな……?」
《それで大丈夫です。次に作りたいものをイメージしながら魔力を込めます》
「えっと……作りたいのは魔力回復薬で、色は果汁が入るから若干オレンジ色かな……?」
《名前だけでも大丈夫ではありますが……リョウさんは、以前見たことが?》
「うん。以前のNWOで、何回か使ったこともあるよ。緑色の液体だよね?」
《そうです! 見た目のイメージも出来るなら成功率は上がりますから、今はありがたいですね!》
おお! それは良かった!
《では、魔力を込めて作成してみて下さい》
「魔力を込めて──……ん?」
ブレンに言われた通りに実行しようとすると、視界に何かが──
魔力回復薬を作成しますか?
現在選択している素材から、二個の低品質な魔力回復薬が作成出来ます。
消費するMPは十です
【はい】 【いいえ】
(調合とは大分違うんだな……うまく行きますように……)
一度深呼吸して成功することを願いつつ、【はい】を選択しようとすると──
視界に浮かんでいた文字をタップする間もなく文字は消えてしまい、手のひらから熱が抜けていく感覚がした。
その直後、素材は光の粒子となって消えた。
「これとこれをすりつぶして……あとはこの果実の汁を入れれば、飲みやすい低級の魔力回復薬になる……あとは、頼んだよ……!」
お婆さんは素材を作業台に出してそこまで言うと、地面に座り込んでしまった。
「ちょっ!? しっかりして下さい!」
「お兄さん! おばあさんはわたしが見てるから、おくすりをおねがい!」
「分かった!」
《リョウさん、急いだ方が良さそうですし錬金術のみで作りましょう!》
「ブレン? どう言うこと?」
《前回は実験も兼ねて調合に錬金術を併用して使いましたが、今回は刻んだりする手間を省きたいので魔力を用いる錬金術のみでやってみて下さい!》
「……まだよく分からないが、やるだけやってみよう。サポートは頼む……!」
《承りました!》
「……まるで誰かと会話してるかのように独り言を言ってるが……信用したのは早まったかねぇ……?」
「ちがうよ? ブレンちゃんとお話してるんだよ!」
「ブレンちゃん?」
お婆さんが作業台に置いた素材は三種類。
うち二つの植物は精神を安定させる効果の期待できるものだ。
果実は、お婆さんの言うように飲みやすくするための風味付けなのだろう。
これらを調合して出来るものが低級の魔力回復薬──
《ではリョウさん、まずは素材をもっと近付けてその上に両手をかざしてください》
「こうかな……?」
《それで大丈夫です。次に作りたいものをイメージしながら魔力を込めます》
「えっと……作りたいのは魔力回復薬で、色は果汁が入るから若干オレンジ色かな……?」
《名前だけでも大丈夫ではありますが……リョウさんは、以前見たことが?》
「うん。以前のNWOで、何回か使ったこともあるよ。緑色の液体だよね?」
《そうです! 見た目のイメージも出来るなら成功率は上がりますから、今はありがたいですね!》
おお! それは良かった!
《では、魔力を込めて作成してみて下さい》
「魔力を込めて──……ん?」
ブレンに言われた通りに実行しようとすると、視界に何かが──
魔力回復薬を作成しますか?
現在選択している素材から、二個の低品質な魔力回復薬が作成出来ます。
消費するMPは十です
【はい】 【いいえ】
(調合とは大分違うんだな……うまく行きますように……)
一度深呼吸して成功することを願いつつ、【はい】を選択しようとすると──
視界に浮かんでいた文字をタップする間もなく文字は消えてしまい、手のひらから熱が抜けていく感覚がした。
その直後、素材は光の粒子となって消えた。
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