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2章 村での生活
44話 サラさんのお店が再開?
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ブレンと目を合わせていた訳でもないのに、なぜ毎回察知できるんだろう……
っと、とりあえず返事をしなくては!
「あ……うん。食べ過ぎの事が気になってさ」
「どう? 大丈夫そう?」
「うん。ブレンは食べた物を魔力に変えられるみたいで、いくら食べても大丈夫みたいだよ?」
「えー! すごいねブレンちゃん!!」
「なんて羨ましい……!」
タンジーはブレンが大丈夫だと聞いてホッとしたようだな。
と言うより、純粋に尊敬するような眼差しでブレンを見上げてるな。
サラさんは……いや、考えるのは止めよう。
そういえば、店や庭の手入れを始めたということは、店を再開する目処が立ったのかな?
「そうだサラさん、お店はもう再開できそうなんですか?」
「そうですね……種はリョウさんが用意してくれてますし、近い内には……といった感じではあります」
ふむ……と言うことは俺の受けてる依頼以外にも、まだ不確定要素があるってことかな?
「残りの種は近日中にドリアドネさんに貰いに行きますが、他にお手伝いできることはありますか?」
「とてもありがたいのですが、もう依頼できそうなほど貯えが……」
「いえ! 同じ植物を扱う仕事をしてる者として、お手伝いをしたいだけですからお礼は不要ですよ!」
「ですが…………いえ、それでしたらもう少し頼ってしまってもいいですか……?」
「勿論いいですよ!」
やはり人にただで頼み事をするのは申し訳なさそうだけど……
食べさせていかなければならない子供達がいるからこそ、ここは頼ってほしい所だな。
それに! 一人の園芸家としては、荒れた庭の手入れとか是非お手伝いしたいところ!
「では、リョウさんには料理をお願いしたいです!」
「はい! お任せ下さ…………え? 料理、ですか?」
《リョウさん! 口が開きっぱなしですよ!》
(え……いや、でも……え? 何故に料理?)
想像と違って、拍子抜けと言うか意外すぎたと言うか……
「あの……無理にと言うわけでは……」
《ちょっとリョウさん! サラさんが自己嫌悪してしまってますよ!》
「いだだだっ!? ……はっ!?」
ブレンにつつかれて、ようやく我に返った……
手伝いを申し入れておいて、俺は何をやってるんだ……?
「ごめんなさい! 余りに意外だったので、呆けてしまったようです……」
「そ、そうなんですか……?」
いかんいかん! 俺は手伝いをしたいのであって、庭いじりをしたがってる場合ではない!!
「その……正直なところ土いじりとかが好きなもので、ついそちらの事が頭に浮かんでしまっていて……不快な対応してしまって、すみませんでした!」
俺は最敬礼の角度で、サラさんに思いっきり頭を下げた。
本当に、申し訳ない……!!
っと、とりあえず返事をしなくては!
「あ……うん。食べ過ぎの事が気になってさ」
「どう? 大丈夫そう?」
「うん。ブレンは食べた物を魔力に変えられるみたいで、いくら食べても大丈夫みたいだよ?」
「えー! すごいねブレンちゃん!!」
「なんて羨ましい……!」
タンジーはブレンが大丈夫だと聞いてホッとしたようだな。
と言うより、純粋に尊敬するような眼差しでブレンを見上げてるな。
サラさんは……いや、考えるのは止めよう。
そういえば、店や庭の手入れを始めたということは、店を再開する目処が立ったのかな?
「そうだサラさん、お店はもう再開できそうなんですか?」
「そうですね……種はリョウさんが用意してくれてますし、近い内には……といった感じではあります」
ふむ……と言うことは俺の受けてる依頼以外にも、まだ不確定要素があるってことかな?
「残りの種は近日中にドリアドネさんに貰いに行きますが、他にお手伝いできることはありますか?」
「とてもありがたいのですが、もう依頼できそうなほど貯えが……」
「いえ! 同じ植物を扱う仕事をしてる者として、お手伝いをしたいだけですからお礼は不要ですよ!」
「ですが…………いえ、それでしたらもう少し頼ってしまってもいいですか……?」
「勿論いいですよ!」
やはり人にただで頼み事をするのは申し訳なさそうだけど……
食べさせていかなければならない子供達がいるからこそ、ここは頼ってほしい所だな。
それに! 一人の園芸家としては、荒れた庭の手入れとか是非お手伝いしたいところ!
「では、リョウさんには料理をお願いしたいです!」
「はい! お任せ下さ…………え? 料理、ですか?」
《リョウさん! 口が開きっぱなしですよ!》
(え……いや、でも……え? 何故に料理?)
想像と違って、拍子抜けと言うか意外すぎたと言うか……
「あの……無理にと言うわけでは……」
《ちょっとリョウさん! サラさんが自己嫌悪してしまってますよ!》
「いだだだっ!? ……はっ!?」
ブレンにつつかれて、ようやく我に返った……
手伝いを申し入れておいて、俺は何をやってるんだ……?
「ごめんなさい! 余りに意外だったので、呆けてしまったようです……」
「そ、そうなんですか……?」
いかんいかん! 俺は手伝いをしたいのであって、庭いじりをしたがってる場合ではない!!
「その……正直なところ土いじりとかが好きなもので、ついそちらの事が頭に浮かんでしまっていて……不快な対応してしまって、すみませんでした!」
俺は最敬礼の角度で、サラさんに思いっきり頭を下げた。
本当に、申し訳ない……!!
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