55 / 143
2章 村での生活
10話 とある冒険者達の遭遇 ①
しおりを挟む
リョウがカイエンナッツの根本で目を覚ます少し前、青い髪のプレイヤーが森に入り込んでいた。
このプレイヤーは、以前森の入り口付近を探索していて、森から飛び出してきた猪に追いかけ回されたことがあった。
戦うのが面倒で逃げてばかりいたので、未だに基礎レベルは二。
チュートリアルが終わった時のままだった。
戦いを嫌がる一方で、拾い物や採取をするのは非常に楽しみにしていた。
なので、いいものが拾えそうな森まで、懲りることなく再びやってきた。
しかし、逃げ隠れに徹しているだけではろくに素材も手に入らない。
そこで思い付いたのが、傭兵を雇うことだった。
たまたま森の入り口付近をうろついていた時、フードを被ったプレイヤーが、樹の上から弓でモンスターを狙撃している姿を見かけて、ピンと来たらしい。
そうか! 戦うのが面倒なら、依頼して代わりに戦ってもらえばいいんだ!
……などと言う独自の解釈で。
見かけたプレイヤーの戦闘が終わると、早速声をかけた。
「おーい、今暇?」
「……そりゃ、戦闘終わったから手は空いてるけど……あんた誰……?」
「謎の冒険者だ!」
樹の上にいたプレイヤーは思った。
これは、関わると面倒そうだな……と。
「そうですか。じゃ、俺はこれで──」
「まあまあ! ボクはジアス! 謎の冒険者だ!」
樹の上から降りたプレイヤーはその場を離れようとしたが、名乗られてしまったので逃げ損なってしまう。
「はぁ……俺はフロンド。で? 謎の冒険者さんは、なんのご用で?」
「ちょっとボクに雇われてみない?」
「お断りします。それじゃ」
食い気味に断ると、フロンドは森の奥に行こうとしたが、そこにジアスが回り込んだ。
「勿論ただでなんて言わないぞ! 報酬として、この中から好きなものを進呈しよう! ジャジャーン!!」
そう言って、ジアスが自分で発した効果音と共に取り出したのは、拾い物のアイテム達。
町で拾ったものから、森の入り口付近で拾ったものまで多種多様……と言うほどのことはなく、五種類だったが。
「おおっ……って、その辺に落ちてるもんばっかりじゃん…………んっ!? こ、これは!?」
「お目が高いね! これはついさっき土の中から発見した素材さ!」
「土の中……? えっと、詳細を見てもいい?」
「いいとも!」
フロンドは土の中と聞いて微妙な顔をしたが、念のために許可をとってからタップして説明文を表示してみた。
『フォレストスパイダーの毒袋
フォレストスパイダーの毒を溜め込んでいる器官。
牙に含まれている毒は、毒腺を経由して毒袋から送り込まれている』
間違いない。弓を強化するのに必要なレア素材だ。だが……
(森蜘蛛自体全然見付からなかったから、素材は欲しい……でも、この人なんかヤバそうなんだよな……)
フロンドは基本的にソロプレイヤー。
コミュ障だからと言うのもあるが、揉め事に巻き込まれるのが嫌だったからこそのソロプレイ。
このジアスと言うプレイヤーは、なんとなく厄介事を運んできそうな気がする……
うん、素材は惜しいが断わろ──
「そうそう、倒したモンスターの素材は全部そちらに譲るよ! それに、今OKしてくれるならなんと! これもつけちゃうぞ!」
そう言ってジアスが取り出したのは、見た目的に中級のポーションだ。
手持ちのポーションを使い果たしていたフロンドには、非常に魅力的な提案だった。
「……雇用期間はどれくらいで?」
やっといい返事がもらえそうなので、ジアスはニヤリと笑って答えた。
「この森に入って一時間くらい採取して、それから町に戻るまで! ……でどうかな?」
「それくらいならいいか……分かった。引き受けるよ」
「わーい、やったー!」
子供っぽく喜ぶジアスを見て、そこはかとなく不安になるフロンド。
(見た目は中年? くらいの人なのにこの子供っぽい態度……これは、早まったかな……)
「では、すぐ出発しよう! 時間が勿体ないし!」
「……了解」
ジアスは大喜びで、フロンドは一抹の不安を抱えながら森に踏み込むのだった。
森に入ったジアス達は、フロンドが索敵→安全ならジアスが採取で、敵がいればフロンドが討伐→進む方向をジアスが伝える。
この繰り返しで、どんどん森の奥へ進んでいた。
フロンドは索敵と戦闘スキルが上がり、モンスターのドロップ品が手に入る。
ジアスは、土に埋まりかけた物や茂みに隠れた物などをめざとく見つけては採取。
お互いにとってかなり有益な探索となっていた。
だが、全くデメリットが無いわけではなかった。
ジアスが進みたい方向に、モンスターが複数いることもあり、基本的に単体の敵ばかりと戦ってきたフロンドには荷が重いこともあった。
フロンドとしては避けて通りたかったのだが、そちらにいいものがありそうだからとジアスが譲らなかったのだ……
流石に森狼の群れを一人では厳しかったので、ジアスにフォローをお願いしたが……
当たりもしない投げナイフを、「とりゃー」とか「おりゃー」などと気合いの抜ける声で投げるという支援に、返って神経をすり減らす羽目になってしまった。
(どこ投げてんだ……って、危なっ! 当たるかと思ったぞ……余計なことを頼まなきゃよかった……)
しかし、フロンドが気付いていなかっただけで、ジアスは投げナイフを罠として使って、モンスターの足止めに成功していた。
(ふむ……やはり目の前にいきなり物が飛んでくると怯むな。ナイフでも木の実でも木の枝でも同じ反応と言うことは、脅威度で回避してるんじゃなくて条件反射か)
ジアスは戦闘は好きではない。だが、検証することは好きなため、冷静に森狼の挙動を調べていた。
以前猪に追われていた時は余裕がなかったために逃げ回るしかなかったが、今はヘイトをフロンドが稼いでくれる。
なので、安心して検証することができた。
(正面から飛んでくるものは余裕をもって避けるか。視界の外からいきなり近くに物が来る時のみ、怯む……か。体は毛があるから、軽い衝撃だと反応は無し……)
その後もジアスは検証を続け、調査が一段落したため、苦戦しているフロンドのフォローに入ることにした。
このプレイヤーは、以前森の入り口付近を探索していて、森から飛び出してきた猪に追いかけ回されたことがあった。
戦うのが面倒で逃げてばかりいたので、未だに基礎レベルは二。
チュートリアルが終わった時のままだった。
戦いを嫌がる一方で、拾い物や採取をするのは非常に楽しみにしていた。
なので、いいものが拾えそうな森まで、懲りることなく再びやってきた。
しかし、逃げ隠れに徹しているだけではろくに素材も手に入らない。
そこで思い付いたのが、傭兵を雇うことだった。
たまたま森の入り口付近をうろついていた時、フードを被ったプレイヤーが、樹の上から弓でモンスターを狙撃している姿を見かけて、ピンと来たらしい。
そうか! 戦うのが面倒なら、依頼して代わりに戦ってもらえばいいんだ!
……などと言う独自の解釈で。
見かけたプレイヤーの戦闘が終わると、早速声をかけた。
「おーい、今暇?」
「……そりゃ、戦闘終わったから手は空いてるけど……あんた誰……?」
「謎の冒険者だ!」
樹の上にいたプレイヤーは思った。
これは、関わると面倒そうだな……と。
「そうですか。じゃ、俺はこれで──」
「まあまあ! ボクはジアス! 謎の冒険者だ!」
樹の上から降りたプレイヤーはその場を離れようとしたが、名乗られてしまったので逃げ損なってしまう。
「はぁ……俺はフロンド。で? 謎の冒険者さんは、なんのご用で?」
「ちょっとボクに雇われてみない?」
「お断りします。それじゃ」
食い気味に断ると、フロンドは森の奥に行こうとしたが、そこにジアスが回り込んだ。
「勿論ただでなんて言わないぞ! 報酬として、この中から好きなものを進呈しよう! ジャジャーン!!」
そう言って、ジアスが自分で発した効果音と共に取り出したのは、拾い物のアイテム達。
町で拾ったものから、森の入り口付近で拾ったものまで多種多様……と言うほどのことはなく、五種類だったが。
「おおっ……って、その辺に落ちてるもんばっかりじゃん…………んっ!? こ、これは!?」
「お目が高いね! これはついさっき土の中から発見した素材さ!」
「土の中……? えっと、詳細を見てもいい?」
「いいとも!」
フロンドは土の中と聞いて微妙な顔をしたが、念のために許可をとってからタップして説明文を表示してみた。
『フォレストスパイダーの毒袋
フォレストスパイダーの毒を溜め込んでいる器官。
牙に含まれている毒は、毒腺を経由して毒袋から送り込まれている』
間違いない。弓を強化するのに必要なレア素材だ。だが……
(森蜘蛛自体全然見付からなかったから、素材は欲しい……でも、この人なんかヤバそうなんだよな……)
フロンドは基本的にソロプレイヤー。
コミュ障だからと言うのもあるが、揉め事に巻き込まれるのが嫌だったからこそのソロプレイ。
このジアスと言うプレイヤーは、なんとなく厄介事を運んできそうな気がする……
うん、素材は惜しいが断わろ──
「そうそう、倒したモンスターの素材は全部そちらに譲るよ! それに、今OKしてくれるならなんと! これもつけちゃうぞ!」
そう言ってジアスが取り出したのは、見た目的に中級のポーションだ。
手持ちのポーションを使い果たしていたフロンドには、非常に魅力的な提案だった。
「……雇用期間はどれくらいで?」
やっといい返事がもらえそうなので、ジアスはニヤリと笑って答えた。
「この森に入って一時間くらい採取して、それから町に戻るまで! ……でどうかな?」
「それくらいならいいか……分かった。引き受けるよ」
「わーい、やったー!」
子供っぽく喜ぶジアスを見て、そこはかとなく不安になるフロンド。
(見た目は中年? くらいの人なのにこの子供っぽい態度……これは、早まったかな……)
「では、すぐ出発しよう! 時間が勿体ないし!」
「……了解」
ジアスは大喜びで、フロンドは一抹の不安を抱えながら森に踏み込むのだった。
森に入ったジアス達は、フロンドが索敵→安全ならジアスが採取で、敵がいればフロンドが討伐→進む方向をジアスが伝える。
この繰り返しで、どんどん森の奥へ進んでいた。
フロンドは索敵と戦闘スキルが上がり、モンスターのドロップ品が手に入る。
ジアスは、土に埋まりかけた物や茂みに隠れた物などをめざとく見つけては採取。
お互いにとってかなり有益な探索となっていた。
だが、全くデメリットが無いわけではなかった。
ジアスが進みたい方向に、モンスターが複数いることもあり、基本的に単体の敵ばかりと戦ってきたフロンドには荷が重いこともあった。
フロンドとしては避けて通りたかったのだが、そちらにいいものがありそうだからとジアスが譲らなかったのだ……
流石に森狼の群れを一人では厳しかったので、ジアスにフォローをお願いしたが……
当たりもしない投げナイフを、「とりゃー」とか「おりゃー」などと気合いの抜ける声で投げるという支援に、返って神経をすり減らす羽目になってしまった。
(どこ投げてんだ……って、危なっ! 当たるかと思ったぞ……余計なことを頼まなきゃよかった……)
しかし、フロンドが気付いていなかっただけで、ジアスは投げナイフを罠として使って、モンスターの足止めに成功していた。
(ふむ……やはり目の前にいきなり物が飛んでくると怯むな。ナイフでも木の実でも木の枝でも同じ反応と言うことは、脅威度で回避してるんじゃなくて条件反射か)
ジアスは戦闘は好きではない。だが、検証することは好きなため、冷静に森狼の挙動を調べていた。
以前猪に追われていた時は余裕がなかったために逃げ回るしかなかったが、今はヘイトをフロンドが稼いでくれる。
なので、安心して検証することができた。
(正面から飛んでくるものは余裕をもって避けるか。視界の外からいきなり近くに物が来る時のみ、怯む……か。体は毛があるから、軽い衝撃だと反応は無し……)
その後もジアスは検証を続け、調査が一段落したため、苦戦しているフロンドのフォローに入ることにした。
0
お気に入りに追加
273
あなたにおすすめの小説
【完結】8私だけ本当の家族じゃないと、妹の身代わりで、辺境伯に嫁ぐことになった
華蓮
恋愛
次期辺境伯は、妹アリーサに求婚した。
でも、アリーサは、辺境伯に嫁ぎたいと父に頼み込んで、代わりに姉サマリーを、嫁がせた。
辺境伯に行くと、、、、、
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
ほんわりゲームしてます Ⅱ
仲村 嘉高
ファンタジー
※本作は、長編の為に分割された続編側になります。(許可済)
1話から読みたい方は、アプリなら作者名から登録作品へ、Webの場合は画面下へスクロールするとある……はず?
───────────────
友人達に誘われて最先端のVRMMOの世界へ!
「好きな事して良いよ」
友人からの説明はそれだけ。
じゃあ、お言葉に甘えて好きな事して過ごしますか!
そんなお話。
倒さなきゃいけない魔王もいないし、勿論デスゲームでもない。
恋愛シミュレーションでもないからフラグも立たない。
のんびりまったりと、ゲームしているだけのお話です。
R15は保険です。
下ネタがたまに入ります。
BLではありません。
※作者が「こんなのやりたいな〜」位の軽い気持ちで書いてます。
着地点(最終回)とか、全然決めてません。
☆応援・評価、ありがとうございます!
◎週1回更新出来たら良いなぁという、緩さです。
虐げられた落ちこぼれ令嬢は、若き天才王子様に溺愛される~才能ある姉と比べられ無能扱いされていた私ですが、前世の記憶を思い出して覚醒しました~
日之影ソラ
恋愛
異能の強さで人間としての価値が決まる世界。国内でも有数の貴族に生まれた双子は、姉は才能あふれる天才で、妹は無能力者の役立たずだった。幼いころから比べられ、虐げられてきた妹リアリスは、いつしか何にも期待しないようになった。
十五歳の誕生日に突然強大な力に目覚めたリアリスだったが、前世の記憶とこれまでの経験を経て、力を隠して平穏に生きることにする。
さらに時がたち、十七歳になったリアリスは、変わらず両親や姉からは罵倒され惨めな扱いを受けていた。それでも平穏に暮らせるならと、気にしないでいた彼女だったが、とあるパーティーで運命の出会いを果たす。
異能の大天才、第六王子に力がばれてしまったリアリス。彼女の人生はどうなってしまうのか。
最強転生悪役令嬢は人生を謳歌したい!~今更SSクラスに戻れと言われても『もう遅い!』Cクラスで最強を目指します!~【改稿版】
てんてんどんどん
ファンタジー
ベビーベッドの上からこんにちは。
私はセレスティア・ラル・シャンデール(0歳)。聖王国のお姫様。
私はなぜかRPGの裏ボス令嬢に転生したようです。
何故それを思い出したかというと、ごくごくとミルクを飲んでいるときに、兄(4歳)のアレスが、「僕も飲みたいー!」と哺乳瓶を取り上げてしまい、「何してくれるんじゃワレ!??」と怒った途端――私は闇の女神の力が覚醒しました。
闇の女神の力も、転生した記憶も。
本来なら、愛する家族が目の前で魔族に惨殺され、愛した国民たちが目の前で魔族に食われていく様に泣き崩れ見ながら、魔王に復讐を誓ったその途端目覚める力を、私はミルクを取られた途端に目覚めさせてしまったのです。
とりあえず、0歳は何も出来なくて暇なのでちょっと魔王を倒して来ようと思います。デコピンで。
--これは最強裏ボスに転生した脳筋主人公が最弱クラスで最強を目指す勘違いTueee物語--
※最強裏ボス転生令嬢は友情を謳歌したい!の改稿版です(5万文字から10万文字にふえています)
※27話あたりからが新規です
※作中で主人公最強、たぶん神様も敵わない(でも陰キャ)
※超ご都合主義。深く考えたらきっと負け
※主人公はそこまで考えてないのに周囲が勝手に深読みして有能に祀り上げられる勘違いもの。
※副題が完結した時点で物語は終了します。俺たちの戦いはこれからだ!
※他Webサイトにも投稿しております。
婚約破棄された公爵令嬢は、真実の愛を証明したい
香月文香
恋愛
「リリィ、僕は真実の愛を見つけたんだ!」
王太子エリックの婚約者であるリリアーナ・ミュラーは、舞踏会で婚約破棄される。エリックは男爵令嬢を愛してしまい、彼女以外考えられないというのだ。
リリアーナの脳裏をよぎったのは、十年前、借金のかたに商人に嫁いだ姉の言葉。
『リリィ、私は真実の愛を見つけたわ。どんなことがあったって大丈夫よ』
そう笑って消えた姉は、五年前、首なし死体となって娼館で見つかった。
真実の愛に浮かれる王太子と男爵令嬢を前に、リリアーナは決意する。
——私はこの二人を利用する。
ありとあらゆる苦難を与え、そして、二人が愛によって結ばれるハッピーエンドを見届けてやる。
——それこそが真実の愛の証明になるから。
これは、婚約破棄された公爵令嬢が真実の愛を見つけるお話。
※6/15 20:37に一部改稿しました。
物語のようにはいかない
わらびもち
恋愛
転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。
そう、言われる方ではなく『言う』方。
しかも言ってしまってから一年は経過している。
そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。
え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?
いや、そもそも修復可能なの?
発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?
せめて失言『前』に転生していればよかったのに!
自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。
夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。
魔力ゼロの出来損ない貴族、四大精霊王に溺愛される
日之影ソラ
ファンタジー
魔法使いの名門マスタローグ家の次男として生をうけたアスク。兄のように優れた才能を期待されたアスクには何もなかった。魔法使いとしての才能はおろか、誰もが持って生まれる魔力すらない。加えて感情も欠落していた彼は、両親から拒絶され別宅で一人暮らす。
そんなある日、アスクは一冊の不思議な本を見つけた。本に誘われた世界で四大精霊王と邂逅し、自らの才能と可能性を知る。そして精霊王の契約者となったアスクは感情も取り戻し、これまで自分を馬鹿にしてきた周囲を見返していく。
HOTランキング&ファンタジーランキング1位達成!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる