ゲーム・オブ・ライフ

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第2ステージ

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ただの真っ黒なゲームソフト。



少女はこれで人生を変えられると言っていた…




本当にそんなことが可能なのか?
いや、僕には希望がないのだ…これにすがる気はないのだが…

まぁ、試してみる価値はあるだろう…

それにゲームは好きだし…




ガチャッ
いきなり僕の部屋の扉が開いた。


「おい。」


ノックぐらいしろよな…

「これ、母さんに頼まれた。買ってこい」

バタンと扉を閉める弟。
チッ…
買いに行くわけないだろクソが
僕の弟は、僕とは違い頭が良く容量もいい。
そのため、両親は弟を可愛がり甘やかす。
僕には食事すら作らないくせに…

まぁ…どうでもいいか…そんなこと。

僕は、少しイラつきながら
ゲーム機にカセットをはめ込む。
これで…いいのか?

電源を入れるが画面は真っ黒。


どのボタンを押してもなにも起きない。

 
すると、いきなり画面が明るくなる。
ジジジ…






【ゲーム・オブ・ライフ】





「ゲーム・オブ・ライフ…?」

人生ゲームってことか?
ピコーンとゲーム・オブ・ライフの文字とともに
アバター?のような女の子が出てきた。

【こんにちは。私はメイリン。】

メイリンはどこかあの少女に似ていた。

【あなたのプロフィールを入力してね】

なんか…思ってたより普通だな…
もっと殺伐としたものをイメージしてたのに。
名前、生年月日を入力しおえる。

【おめでとう!これから君の人生は君の思いどおりになるよ!

そして、ゲーム・オブ・ライフを始める前に注意事項があるよ】


にこにことしていたメイリンの目が狐のように細められる。



【ゲーム・オブ・ライフの注意事項を読みますか?】


チッ…
こういう長ったらしい注意事項だの利用規約だの読むの嫌いなんだよなぁ…
まぁ、とばしてもいいか。どうせ

ゲームだし。

【本当に読みませんか?】


メイリンの顔が笑っていないことに僕はあまり気にとめなかった。

「しつこいなぁ…」

そして、僕はイライラしながらスキップボタンを押したのだった。







【じゃあ、ゲームを始めるよ!君の楽しい人生の始まりだね!】


メイリンはにこにこと笑い、消えていった。
画面は、ロード画面へと切り替わる。

ジジジ…

【やぁ!】

ロードが終わりメイリンが飛び出してくる。

【さっそく1月2日をプレイしてみようね】

1月2日?確か…今日は1月1日だ。
つまり明日をプレイするということか?
画面の端にメイリンが移る。

「え…これは…」

僕の部屋だ。テレビの前に僕がいる。
そういうことか…
このゲームで明日の僕の人生をプレイするのか。
よく出来てるなぁ…


本当にそんなことが可能なのかなんてどうでもいい。


楽しそうだ…

【さぁ、十字キーで君を自由に動かしてみよう。】

僕は言われたとおりに十字キーで僕を動かす。
Bボタンではジャンプもダッシュもできる。
普通のゲームとなんら変わりのない操作だ。
部屋を出ると、なにかが聞こえた。

【母さん。今日のテストは良く出来そうだよ。】

弟の声だ。
ここまで…出来てるのか…
リビングへと入ると弟、母さん、父さんが食事をとっていた。

【あら、そうなの。あなたなら心配はしていないわよ】

楽しそうだ。3人で楽しそうに笑っている。
無性にイラついた。

これはゲームだというのに…

「ん?」

リビングの奥でなにかが光っていた。
Aボタンで確認すると…

【やったね!包丁を手に入れたよ!】

メイリンが愉快にそう言う。
包丁…

「へぇ…」

僕はそれを装備すると弟に向けて攻撃した。


叫び声をあげ、弟は真っ赤になって死んだ。

「なにこれw  死んだwww うけるwww」

へー、殺戮ゲームにもなるってことか。
ってことは…これが明日本当になるってことか?

僕は明日…弟を殺す…ということか…

って、そんな訳あるかよwたかがゲームだろ…



ピコン…

【さぁ、次のステップね。
これはまだゲームの序盤だよ。
本当のゲーム・オブ・ライフはこれからさ。】

画面がまた暗くなりメイリンが現れる。

【セーブする?】


Aボタンを押した。






【さぁ、ゲーム・オブ・ライフを始めよう】










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