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結婚のイヤリングに、既婚者であるという意味合いよりも重要な意味合いがあるとは、まさか思わないわよと呆然としていると、ラクシュ様が困った様に笑いながら、すみませんと謝る。
「詳しい事は後ほどきちんとお話します」
「今でもいいだろ。書類出来上がって来るまで暇だし。あとお茶」
「はいはい。かしこまりました」
…未だにこの二人の対応が不安で仕方ないのだけれど。
ラクシュ様がまた独り言の様にお茶の用意を言えば、あの執事の人がカートで軽食…パーティー会場に出しているものらしいけれど、それも持ってきてくれた。ラクシュ様が入れてくれたお茶で一息つくと話し始める。
「そうですね。今話してもいいんですが…その前に、今後の事を話さねばならないのでは」
「今後、ですか?」
「ええ。まず…」
そう言ってラクシュ様が話た内容は、といえば。
まず、王太子様が書類を作ってきたらサインを貰う為に、わたくしの両親へ結婚の挨拶とサインを貰ってから、ラクシュ様のお父様へサインを頂く、という。確かにそうよね。というか…いまだにラクシュ様のご両親へ顔見せすらしていないのだけれど。
それを言えば、問題ないのだと笑う。
「こいつの両親も、ある意味こいつの手下だしなぁ。親としての心配とかはあるだろうが、基本的に言いなりだろ?」
「確かにそうですね。なので、気にしなくて構いませんよ」
「いえ、そういう訳には…」
この考え方にはちょっとまだ慣れないわ。それに、ラクシュ様はそうしても問題ないだろうけれど…ぽっと出の…ただ、ラクシュ様と結婚するだけの娘がそんな、ねぇ…挨拶は、大事だと思うし。それを伝えれば、サインを貰う時に挨拶すればいいという事になって、ほっとした。
「あ。どうせだからついでに、結婚締結をこの場で知らせればいいんじゃないの?」
「それもいいんですが…そもそもこのパーティーはうちのスウェンとネルア嬢の妹であるケニア嬢との結婚を祝うパーティーですよ。ただでさえあんたの色を出してるというのに」
「別にお前の結婚パーティーは別でやらせるし、結婚の報告もだが…名を呼ぶ許可、というか指揮権の話、するなら丁度いいし?」
「…言われてみればそうですね。ですが、パーティーをまた別でやらせる、とは…」
「お前の結婚パーティーを流れで済ますなんて、嫌だぞ?」
「ネルア嬢が嫌がるならまだしも、なんであんたが嫌がるんですか」
うん、本当にね。でも、結婚パーティーかぁ…
「ネルア嬢は、結婚式とパーティーどうしたいですか?」
「い、一応、夢みたいなものはあります」
「では、後程それもゆっくりお伺いします。ちゃんと叶えてさしあげますので、遠慮なく言ってくださいね」
叶えてもらえる…?本当に?真っ白なウエディングドレスを着てもいいのかしら。教会で…誓ってもいいのかしら。この世界での教会の結婚式と言っても、神父様に、誓いますか?と言われる訳ではない。どちらかというと、こちらから結婚します、と報告するというか。ただ、その家によるけれど…女性が家に入るのであれば、旦那の家に入りますとか、一緒にがんばりますとか、そういう事を言う。もし婿養子…ならば、男性がそれを誓うといったものになる。だから少し日本とは違うのだけれど…流石に変更は、出来ないわよね…
「詳しい事は後ほどきちんとお話します」
「今でもいいだろ。書類出来上がって来るまで暇だし。あとお茶」
「はいはい。かしこまりました」
…未だにこの二人の対応が不安で仕方ないのだけれど。
ラクシュ様がまた独り言の様にお茶の用意を言えば、あの執事の人がカートで軽食…パーティー会場に出しているものらしいけれど、それも持ってきてくれた。ラクシュ様が入れてくれたお茶で一息つくと話し始める。
「そうですね。今話してもいいんですが…その前に、今後の事を話さねばならないのでは」
「今後、ですか?」
「ええ。まず…」
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それを言えば、問題ないのだと笑う。
「こいつの両親も、ある意味こいつの手下だしなぁ。親としての心配とかはあるだろうが、基本的に言いなりだろ?」
「確かにそうですね。なので、気にしなくて構いませんよ」
「いえ、そういう訳には…」
この考え方にはちょっとまだ慣れないわ。それに、ラクシュ様はそうしても問題ないだろうけれど…ぽっと出の…ただ、ラクシュ様と結婚するだけの娘がそんな、ねぇ…挨拶は、大事だと思うし。それを伝えれば、サインを貰う時に挨拶すればいいという事になって、ほっとした。
「あ。どうせだからついでに、結婚締結をこの場で知らせればいいんじゃないの?」
「それもいいんですが…そもそもこのパーティーはうちのスウェンとネルア嬢の妹であるケニア嬢との結婚を祝うパーティーですよ。ただでさえあんたの色を出してるというのに」
「別にお前の結婚パーティーは別でやらせるし、結婚の報告もだが…名を呼ぶ許可、というか指揮権の話、するなら丁度いいし?」
「…言われてみればそうですね。ですが、パーティーをまた別でやらせる、とは…」
「お前の結婚パーティーを流れで済ますなんて、嫌だぞ?」
「ネルア嬢が嫌がるならまだしも、なんであんたが嫌がるんですか」
うん、本当にね。でも、結婚パーティーかぁ…
「ネルア嬢は、結婚式とパーティーどうしたいですか?」
「い、一応、夢みたいなものはあります」
「では、後程それもゆっくりお伺いします。ちゃんと叶えてさしあげますので、遠慮なく言ってくださいね」
叶えてもらえる…?本当に?真っ白なウエディングドレスを着てもいいのかしら。教会で…誓ってもいいのかしら。この世界での教会の結婚式と言っても、神父様に、誓いますか?と言われる訳ではない。どちらかというと、こちらから結婚します、と報告するというか。ただ、その家によるけれど…女性が家に入るのであれば、旦那の家に入りますとか、一緒にがんばりますとか、そういう事を言う。もし婿養子…ならば、男性がそれを誓うといったものになる。だから少し日本とは違うのだけれど…流石に変更は、出来ないわよね…
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