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 今日はとんでもない1日だったわ。第二王子様…ルーヴェリア様と呼ぶ様に言われたし、お昼ももっと言えば夕食もご一緒したわよ。ラクシュ様も一緒だったけど、これが普通なのだと言って。

「レイ…食事は一緒でないとダメかしら…」
「駄目でしょうね。明日はドレスが来ますからそれを理由にこちらへご用意も出来ますが…慣れてください」

 そんなこと言われても!

「ですが実際会ってみてどうでしたか?ルーヴェリア様は」
「どう、と言われても…」

 確かによく笑うし、威圧感がある様な話し方ではないし…ラクシュ様が言っていた様に、気のいい人かな。でも、やっぱりこう、王族という先入観というか。

「そんなに威圧感ないと思いますが。ついでにいいますと、騎士などには嘘を教えられたりして結構遊ばれてますよ」
「え…いいのですか?」
「なので、筆頭が良く怒って修正してます」

 ああ…だからあのやり取りなのね。と、納得してしまった。王族といっても人なのだから、そういうものかしら。



 翌日。朝食は辞退させてもらった。昨夜のうちに、ドレスの試着するには食事量が多いからという事と、時間が取れなさそうだからとレイに言伝を頼んでおいた。
 必ず来いと言われている訳ではないし、多分、礼を失する事はないはず…レイからは構わないという返事を貰ったという事だしね。
 なので、朝は軽くサンドイッチにしてもらった。こってり甘いミルクティーが意外と合って驚いたわ。

「ネルア様、こちらです。いかがでしょうか」

 そう言って、以前採寸に来た3人はドレスが掛かったそれを見せてくれる。そのドレスは、黄色というよりオレンジに近い色合いで、生地はベルベットのようなしっかりしたものだから落ち着いた印象がする。別で首にリボンがあるけれど、その色が青で…琥珀が付いている。この青って、第二王子様の色よね…いいのこれ…

「あの、素敵なドレスですね。ありがとうございます」
「気に入っていただけたのなら幸いです。ただ、デザインはラクシュ=ノア=ディベル様によるものですので」

 確かに、ドレスを作るといったのはラクシュ様だし…

「そうですね。後でお礼を言いますわ。ただ…この、色は…使っていい、ものなのでしょうか」
「その点はご心配なさらなくていいですよ。ルーヴェリア様の筆頭の婚約者ですので」
「え…?」
「筆頭がそりゃもう大切にしている主の色を、恋人に纏わせる位…愛されている、という事です」

 ラクシュ様の愛の表現方法が、かなり特殊な気がしてきたわ。第二王子様主体というか、経由…いえ、違うわね。基準?うーん、それとも違う気がするけれど…こう、ちょいちょい第二王子様が出て来るのよね。
 第二王子様と比べられている訳ではなさそうだけど…いえ、比べられていたらそれはそれでソッチの危険性が出て来るから困るのだけれど。
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