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2人が用意してくれたお茶を飲んでいると、レイが来て、お昼の時間だという。意外と時間たっていたのね。
昼食が終わると、ある程度分別が終わり、後は私がどうするかを聞きたいという事で、レッド、ブルーも一緒に衣裳室へと行く。そこには、小さな頃に着ていた…母が用意してくれたドレスや、ワンピース、帽子などがあって、懐かしく思う。綺麗にして保管していたはずだけれど、経年劣化でシミが出てしまっている物もある。
「流石にこうなっては捨てるしかないわね」
「このままですとそうですね。ですが、一度縫いを解いて、綺麗に洗えば問題ないかと」
「え…戻りますの?」
「恐らくは。ですが…サイズはどうにも出来ませんので、何か他の物に仕立て直すか、布を足すか…デボラ、どうです?」
「デザインとして取り入れれば何とか。それか、同じ染料で他の布と一緒に染める、というのも一つの手ですね」
様々な案を出されて、捨てなくていいのかとほっとした。母との思い出の品だもの。
「何か思い入れのあるお品なんですか?」
普通は、着れなくなった服は捨ててしまう物なのに。と言われて、亡くなった母との思い出の品なのだと言うと、レイはそれなら。と…
「ビスクドールの服にしてしまえばいいのでは」
「ビスクドール、ですか」
「ええ。こうしてしまっておくより、着せ替え人形の服にしてしまったほうが、飾れますし、目にすることも出来ますので。この服と同じ位の大きさのドールもございますよ」
そう言われて、そんなに大きい物まであるとは思わなかったわ。日本でよくある…プラスチック素材とでもいうのかしら。ああいう物と違って、こちらでは焼き物だったり、後は魔術で作ったりするから…重たいのよ。魔術で作ったものは軽い物もあるようだけれど…扱いが難しいような気がして、今まで手にしたことがなかったのよ。
実際、そういうものは貴族が購入しているし、綺麗に飾られているのが普通みたい。でも、確かに母の思い出の品を、人形に着せて見られるのはいいかもしれないけれど。
「飾っておけるのはいいですわね。ただあまり大きいと、着せ替えるのも一苦労になりそうですし、そこまで大きなものでなくても構いませんわ」
「………問題、ないのではないでしょうか。後程、王都に行った際に、職人に問い合わせます」
その時に、サイズも相談すればいいという事になったので、それらの服も、一緒に王都へ持って行く事に。一応、ディベル侯爵家から、明日位には第一便が来るそうなので、母との思い出の服は、元々のデザインを描き起こして、洗濯するようにしておくと言う。
それから、話し相手にと言っていた、魔術のエキスパートな人もその便で来るのだとか。
「…明日、来るのですか?」
「来ます。ですが、お話相手になるかどうか」
ラクシュ様からは、お話相手に、ということだったのだけれど?と、聞けば、何やら困った様子を見せる。
「魔術のエキスパートと言えば聞こえはいいんですが…単なる魔術馬鹿でございます」
「はい?」
「魔術学校でも臨時の教員をしておりましたので、魔術に関してのみ、話せるでしょう」
教員…と、いう事は、教える先生をしていたという事よね。魔力がなくても知識はあっていい、と、ラクシュ様はおっしゃっていたけれど…そんな方をお話相手って、もったいなくないのかしら。
昼食が終わると、ある程度分別が終わり、後は私がどうするかを聞きたいという事で、レッド、ブルーも一緒に衣裳室へと行く。そこには、小さな頃に着ていた…母が用意してくれたドレスや、ワンピース、帽子などがあって、懐かしく思う。綺麗にして保管していたはずだけれど、経年劣化でシミが出てしまっている物もある。
「流石にこうなっては捨てるしかないわね」
「このままですとそうですね。ですが、一度縫いを解いて、綺麗に洗えば問題ないかと」
「え…戻りますの?」
「恐らくは。ですが…サイズはどうにも出来ませんので、何か他の物に仕立て直すか、布を足すか…デボラ、どうです?」
「デザインとして取り入れれば何とか。それか、同じ染料で他の布と一緒に染める、というのも一つの手ですね」
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普通は、着れなくなった服は捨ててしまう物なのに。と言われて、亡くなった母との思い出の品なのだと言うと、レイはそれなら。と…
「ビスクドールの服にしてしまえばいいのでは」
「ビスクドール、ですか」
「ええ。こうしてしまっておくより、着せ替え人形の服にしてしまったほうが、飾れますし、目にすることも出来ますので。この服と同じ位の大きさのドールもございますよ」
そう言われて、そんなに大きい物まであるとは思わなかったわ。日本でよくある…プラスチック素材とでもいうのかしら。ああいう物と違って、こちらでは焼き物だったり、後は魔術で作ったりするから…重たいのよ。魔術で作ったものは軽い物もあるようだけれど…扱いが難しいような気がして、今まで手にしたことがなかったのよ。
実際、そういうものは貴族が購入しているし、綺麗に飾られているのが普通みたい。でも、確かに母の思い出の品を、人形に着せて見られるのはいいかもしれないけれど。
「飾っておけるのはいいですわね。ただあまり大きいと、着せ替えるのも一苦労になりそうですし、そこまで大きなものでなくても構いませんわ」
「………問題、ないのではないでしょうか。後程、王都に行った際に、職人に問い合わせます」
その時に、サイズも相談すればいいという事になったので、それらの服も、一緒に王都へ持って行く事に。一応、ディベル侯爵家から、明日位には第一便が来るそうなので、母との思い出の服は、元々のデザインを描き起こして、洗濯するようにしておくと言う。
それから、話し相手にと言っていた、魔術のエキスパートな人もその便で来るのだとか。
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「魔術のエキスパートと言えば聞こえはいいんですが…単なる魔術馬鹿でございます」
「はい?」
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教員…と、いう事は、教える先生をしていたという事よね。魔力がなくても知識はあっていい、と、ラクシュ様はおっしゃっていたけれど…そんな方をお話相手って、もったいなくないのかしら。
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