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終話:結婚式をして、それから

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 くたくたになった身体を、ラクシュ様の手でエステフルコースされて、お茶を飲む頃には体力がそこそこ回復するって、どうなっているのかしらね…ラクシュ様の手がすごいのか、わたくしが…慣れてしまったのか。うーん、それはなんだか嫌だわ。

「少しくらい遅くなっても構いませんから、眠っていいですよ」
「…いつも通りがいいですわ」

 そうかもしれないけれど、はずかしいからそうお願いすれば、わかりました。と言っていただけたので、目を閉じる。今はもううっすらと明るくなってるけれど、3時間位は休めるかしら。


 起こされたのはいつもの時間よりは少しだけ遅かったけれど、それでもすっきりとした目覚めで。準備は…レイもしてくれたけれど、ラクシュ様も手を出して来たわね。ラクシュ様の準備?そんなもの、わたくしが起きた時点でしっかり終わってましたよ…

「ネルアの髪は柔らかくて、手触りいいですねえ…ルーヴェリア様の髪は短いですし硬いので、面白みもなにもなくて」

 面白みって何かしらね…頭頂部、側面で2つと分けて、それぞれ編み込みにすると、その3つをまとめてお団子にして後頭部へとまとめられたわね。しかもあっという間に。手慣れすぎてませんか…

「ルーヴェリア様の警護している時に、暇だったので自分の髪で色々試してました」

 そう言えば、昔は長かったらしいわね。

「ルーヴェリア様に髪を伸ばしていただきましょうか」

 それはどうかと思うのだけれど。それに、あの体型で長髪は…意外と似合いそうなのは、金髪マジックかしら。

「いっそ当主が髪を伸ばせば良いのでは」
「嫌ですよ、意外と邪魔なので」

 …それは、ルーヴェリア様もそう思うのではなくて?





 少し遅めの朝食を取って、今日は街に出る。式には来てくれたけれど、それでも来られなかった人もいるし、それに…馴染んだ屋台の味とか、お土産も買いたいし。
 ラクシュ様を連れて屋台に行くとは思いもしなかったけれど…意外と王都の屋台があるエリアでも馴染んでいるから大丈夫かしら。

「塩の他にもタレがあるんですか。へえ、こっちは?ああ、クリームソースですか。では全部一つずつで」

 串焼きの屋台で、ナチュラルに溶け込んで注文するラクシュ様…

「こっちは苺で…こっちはバナナ。で、こっちはミックスと。それでは苺とバナナ一つずつで」

 …クレープ、じゃないけど、似たような物の屋台でも、女性に交じってフツーに注文しているし。

「はいネルア、どちらからにします?半分こしましょう」
「…苺で」
「はい、こちらが苺ですね。どうぞ」

 そんなこんなで…いろんな屋台を食べ歩きましたよ。二人、というか3人?いえ、実際にはもっといるかもしれないけれど…いろんな物をちょっとずつ食べられるから、行きたい所は制覇できてうれしいけれど。

「…王都でも思いましたが、こういう所、慣れてらっしゃるのね」
「ネルアもでしょう?我が君が我が君なので」

 安全の面で、という話は以前聞いたけれど、確かにルーヴェリア様もふつーに買い食いしますものね…王族って。と思ってしまってもおかしくないと思うわ。
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