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終話:結婚式をして、それから

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 ラクシュ様は、その後…何故かお風呂へと移動して、そこでされたわよ…そろそろ時間なので、とか言いながらなんでするのよ。ぐったりしてしまったわたくしを、ラクシュ様が全て綺麗にして、服すらも着せられたわよ。パーティー用とは言えないけれど、ワンピースよりはしっかりした物を。
 髪すらもラクシュ様が綺麗に結い上げるのは、ちょっと納得いかないのだけれど。だって、男性の王族をお世話するなら必要ないのでは。

「結い上げる技術は余り必要ではございませんが…中には髪を伸ばす方もいらっしゃいますし」

 と、ケロリとした顔で言いますが…貴方が今結っている髪型、パーティーでも通用するわよ。頭頂部から編み込みをしていたのは分かるけれど…仕上がって鏡で見せられたのは、編み込みが右耳の辺りから髪の襟足を通って、反対側の耳で纏められて、あの琥珀の髪飾りで止められていたわ。
 手、込みすぎでは…と、茫然としたわよ。

 そうして、それらが終わったころ、ノックがされて。

「当主」

 現れたのは、ラクシュ様の傍付で。

「分かっていますよ。まったく…私はもっとネルアといちゃいちゃしていたいというのに」
「貴方は良いとしても、ネルア様のお身体が持たないと判断されていましたよ。問題ないとお伝えはしたのですが」

 お手伝いします。と言って、その人は、衣装室へと入っていく。

「ネルア、少しここで待っていてください。レイが来ますので」
「それは構いませんけれど、あの…どこかお出掛けでもしますの?」

 そう、パーティー程ではないけれど、正装に近い恰好だもの。だからそう聞けば、そうではないと言われる。

「部屋に籠って、もう一日経ってますので…ルーヴェリア様に食事を摂れと引っ張り出されるだけです」
「一日?」
「ええ。ネルアは…ちょいちょい気を飛ばしてましたから」

 え?そ、そんなに時間が経っていたの?この寝室、しっかりカーテンを引いてしまえば日が入らないから分からなかったわ。まだ…夜だと思っていたのに。
 レイがすぐにお茶を持って入って来たけれど…時間に関して聞けば。

「そうですね。丸一日経っています。よく抱きつぶされなかったなと」

 どうぞ。とお茶を出されるけれど、黙ってそのお茶を口にする事しかできない。抱きつぶされ…は、しなかったけれど、強制的に起こされたりはしたわよ。
 そこは、ラクシュ様に文句を言いたいわね。

◆◇◆ラクシュ視点◆◇◆

「で、多少は満足できましたか」

 着替える為に衣装室へと入れば、そいつに聞かれますが…

「出来る訳がないでしょう。まずいですね、こんなにハマるとは思わなかったんですが…少々、警備に関して変更した方がよさそうです」
「人形にたっぷり働いてもらえばいいのでは」
「息子もまあそこそこ使えるようになったみたいではありますが…それでも交代要員は必要でしょう。幸い、我が君が我が邸宅へと住んでくださいますので…察知系と足止め要因を増やせばいいでしょう。私が出ます」

 こう、ネルアを抱いていても、我慢が効くと思っていたんですが…まったく我慢が効きませんでしたからね。一応、水分やちょっとした菓子を口にさせましたが、それだけでは我が君には不足だと思われた様です。
 セックス中に、天井裏から我が君の言葉を伝えられるとは思いませんでしたよ。

「当主が出る、とおっしゃられましても…離れられるので?」
「流石に、侵入者が来ている状態で、止められないなんてことはないですよ。今もこうして、ちゃんとしているでしょう」

 そう、我が君の命は、絶対なので。
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