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結婚式準備
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ラクシュ様が戻って来たけれど、あの子は特にどこか痛めている様子はないしとほっとした。そして、思いのほか時間が経っていたのでお開きとなったけれど、時間が時間だしという事で、わたくしは宮殿のお部屋へと行く。もうお昼過ぎていたのよ。流石にお菓子を食べていたから、お茶兼昼食のような感じよね…ルーヴェリア様とラクシュ様は、軽く食べるらしい。流石に男性だとあのお菓子位ではお腹いっぱいにはならないのかしら。
…ラクシュ様は食べていらっしゃらなかったから、分かるけれど。
宮殿の入り口までは、ジョセフィーヌ様達と一緒に戻って、別れて部屋に入るとほっと溜息をついてしまった。
「お疲れですか?」
「そう、ね。ちょっと色々と気疲れしてしまったみたい」
初対面のスタンフォード様に、その筆頭。しかもラクシュ様が教育と言って連れ出してしまうし。はらはらしたというか、どきどきしたというか。考えすぎて疲れてしまったのかもしれない。
「リラックスできる香でも焚きましょう」
「そう、ね。お願いするわ」
いい香りのするお茶も好きだけれど、散々飲んできたものね。そうやって、いたれりつくせりのこの状況は…幸せすぎるわね。
夕食は、みんなで揃って食べたわよ。お昼を辞退して夜も、だなんて、ラクシュ様が心配してしまうだろうし。そうして、邸宅に戻ってゆっくりしていると、背後から声を掛けられて驚く、という日常を繰り返す。
「所で、ネルア。あの石の装飾なんですが、ご希望、ございます?肌身離さずつけていただきたいので、そこら辺も考慮した方が良いかと思いまして」
と、そう言われて考える。けれど…
「あの、魔石、という物は、どなたが見ても、どれ位の…女神級、とおっしゃっていましたが、そういう事がわかるものですの?」
「どなたでも、というと少々違いますね。魔力持ちである程度…勉強、といいますか、感知能力があれば、魔力を包括していると分かるでしょうが…流石に量までは分からないのではないですかね。分かっても多い、少ない、位でしょう。私はそれを見たことももっといえば触れたこともありますので、分かったというだけです」
ふ、触れた?え、国宝では?と、混乱すると、ラクシュ様はくすくすと笑う。
「私の教師は王太子様ですのでね。王も口は出してきましたが…なんといいますか、私共一族がそれらを奪う事はないですし、勉強の一環だと、様々な物を見せていただいています」
そうやって、切磋琢磨して今があると笑う。ルーヴェリア様もだけれど、その信頼感は羨ましいと思う。
「で、どうします?」
「魔石だと、見て分かる物なのでしたら、服に隠れるようにしたいのですが」
「長さに関してはチェーンなどで調整すればいいので。ただ、見て分かったとしても、冒険者や貴族なんかでも持つ場合もございますし、そこは気になさらなくても良いかと。ネルアがどうしたいか、だけですね」
魔力の量は様々だけど、結構一般的、らしい。それを聞いて、少し安心したわ。それなら…こう、鳥かご、じゃないけれど、こう、石を囲む様なデザインがいいわ。透明だから、目立たないかしら。
ある意味目立たない方がいいわね。ちょっと寂しいけれど。
「では、いくつか図案を考えさせましょう。できれば結婚式までには間に合わせたいので、今から行ってきます」
「今ですの?流石にこの時間では…」
「問題ありませんよ。それに、今すぐ、図案を描けという訳ではございませんし」
すぐ戻ります。と言って、キスされたわよ。離れがたいとか言いつつも、すぐにいなくなったのだけれど。
…ラクシュ様は食べていらっしゃらなかったから、分かるけれど。
宮殿の入り口までは、ジョセフィーヌ様達と一緒に戻って、別れて部屋に入るとほっと溜息をついてしまった。
「お疲れですか?」
「そう、ね。ちょっと色々と気疲れしてしまったみたい」
初対面のスタンフォード様に、その筆頭。しかもラクシュ様が教育と言って連れ出してしまうし。はらはらしたというか、どきどきしたというか。考えすぎて疲れてしまったのかもしれない。
「リラックスできる香でも焚きましょう」
「そう、ね。お願いするわ」
いい香りのするお茶も好きだけれど、散々飲んできたものね。そうやって、いたれりつくせりのこの状況は…幸せすぎるわね。
夕食は、みんなで揃って食べたわよ。お昼を辞退して夜も、だなんて、ラクシュ様が心配してしまうだろうし。そうして、邸宅に戻ってゆっくりしていると、背後から声を掛けられて驚く、という日常を繰り返す。
「所で、ネルア。あの石の装飾なんですが、ご希望、ございます?肌身離さずつけていただきたいので、そこら辺も考慮した方が良いかと思いまして」
と、そう言われて考える。けれど…
「あの、魔石、という物は、どなたが見ても、どれ位の…女神級、とおっしゃっていましたが、そういう事がわかるものですの?」
「どなたでも、というと少々違いますね。魔力持ちである程度…勉強、といいますか、感知能力があれば、魔力を包括していると分かるでしょうが…流石に量までは分からないのではないですかね。分かっても多い、少ない、位でしょう。私はそれを見たことももっといえば触れたこともありますので、分かったというだけです」
ふ、触れた?え、国宝では?と、混乱すると、ラクシュ様はくすくすと笑う。
「私の教師は王太子様ですのでね。王も口は出してきましたが…なんといいますか、私共一族がそれらを奪う事はないですし、勉強の一環だと、様々な物を見せていただいています」
そうやって、切磋琢磨して今があると笑う。ルーヴェリア様もだけれど、その信頼感は羨ましいと思う。
「で、どうします?」
「魔石だと、見て分かる物なのでしたら、服に隠れるようにしたいのですが」
「長さに関してはチェーンなどで調整すればいいので。ただ、見て分かったとしても、冒険者や貴族なんかでも持つ場合もございますし、そこは気になさらなくても良いかと。ネルアがどうしたいか、だけですね」
魔力の量は様々だけど、結構一般的、らしい。それを聞いて、少し安心したわ。それなら…こう、鳥かご、じゃないけれど、こう、石を囲む様なデザインがいいわ。透明だから、目立たないかしら。
ある意味目立たない方がいいわね。ちょっと寂しいけれど。
「では、いくつか図案を考えさせましょう。できれば結婚式までには間に合わせたいので、今から行ってきます」
「今ですの?流石にこの時間では…」
「問題ありませんよ。それに、今すぐ、図案を描けという訳ではございませんし」
すぐ戻ります。と言って、キスされたわよ。離れがたいとか言いつつも、すぐにいなくなったのだけれど。
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