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結婚式準備

111:パーティーリーダー視点2

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 騎士から言われた場所へと向かうが、…その空間のなんとも気の抜けた情景に、突っ込みを入れたい。いや、だって、のんきにお茶してるんだぞ!?確かに貴族の娘…あー第二王子様と、その筆頭の妻たちだとしても、怖がったりするものじゃないのか!?

「…攻撃…に……と言ったらいいのかしら。急に魔物の動きや向きが変わるのよ。まるでルーヴェリア様の攻撃先に向くみたいに」

 近づけば、その妻たちの会話が聞こえる。攻撃先に向く、というのはどういう事なのか。それを考える時間もなく、目の前にメイドが来た為に声を掛ける。

「失礼。こちらに行くようにと言われて来たんだが」
「ギルドの方ですね。ルーヴェリア様の騎士がこちらまで討伐した魔物を持って来ますので、それを運んでいただけますか」

 魔物を狩っている場所からは離れているから、大変ではないのか?通常俺たちも、荷物持ちは多少離れさせるが…流石にこれは離れすぎているし、そうすると運搬の為に時間を取られて効率が悪いのだ。

「もう少し先の方が良さそうだが?」
「いえ、こちらで構いません。これ以上近寄ると、命の保証は致しかねます」

 命の保証と言っても…

「あれくらいの魔物なら討伐しているから問題、」
「いいえ。あの魔物をぶちのめしている筆頭が」

 …こっちに来た騎士でさえあの力量なのに、それをまとめる筆頭、というか…氷獄とあの土魔術を発動させたやつが…俺たちを狩るとでも?

「そんな事をしたら、そちらもただでは済まないのでは」
「ルーヴェリア様より、勘違いでなければよい、というお言葉をいただいておりますので」

 おい、第二王子様よ…いくら何でも、人の命軽すぎじゃねーか。

 一先ず、何かやらかしてこっちに被害が発生するより、大人しくしておく方がよさそうだという考えに至り、メイドに示された場所へと荷馬車を移動して、運び込まれる魔物や素材を街へと輸送する。ただ、量が多すぎる為、荷馬車の量を増やした。守る必要なさそうだしな。Aランクをこんな使い方する羽目になるとは思わなかったが。
 ただ、そうは言っても俺と、あと二人のSSランクは残している。何かあった時に対処できる様にな。

 だが…昼にするのだと言って、第二王子様やその筆頭が戻ってきたが…その場所の雰囲気だけ見ると、遠くで魔物の大群が押し寄せてきているという状況を忘れてしまいそうになる。
 だって、弁当広げて、あーんとかしてるんだぞ!?アホじゃないのか!?何その緩い空気!?

「な、なあ、リーダー」
「何も言うな。頼むから」
「う、うん…」

 言いたい事は分かる。俺も出来る事なら全力で突っ込みを入れたい。だが、王族である第二王子様にそんな事をいえるはずもないんだから仕方ないだろう!?
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