38 / 150
宮殿での生活
38
しおりを挟む
なんだか、ラクシュ様とのエッチも見られているのかもと思うと、すごく恥ずかしいし、ちょっとどころじゃなく嫌なのだけれど。と、気分が沈んだ所で、あの執事がお茶を変えましょうと言って、カップを一度下げて替えられたわ。
「二番目のお茶はケフランでございます」
その茶葉の名前に、え!?と、顔を上げてしまった。執事がにこりと笑う。
「ネルアの、というと語弊がありますが…グランシュネル公爵領で取れる、ネルアおすすめのお茶、ですよね」
「え、ええ。ですが…」
お茶と言っても、ハーブに近い物だ。製造方法も紅茶と違って蒸したりせずに、ただ干しただけ。そんな物を、王族の口に入れていいのかと困っていると、ルーヴェリア様がさっさと口にしている!?
「どうです?」
「ん。甘く感じるが、これ香りか?花みたいだな」
「花は使ってませんが、葉にも香り成分が含まれているのでしょうね。成分や効能は今調べさせています」
成分や効能?まさか薬効があったりするのかしら。特にそういったものを感じたことはないのだけれど。
「優しい味わいだね。寝る前に飲んでも良さそう」
「そうですね。ただ、味とは別で覚醒作用がある場合もございますので、ナイトティーに出来るかどうかは結果次第になりますが…出来ればこのお茶を本格的に栽培してもよろしいですか?」
王様に優しい味わいだといって貰えるなんて、と感動していると、ラクシュ様が本格的に栽培したいと言い出して、驚いてしまう。だって、このお茶…私が、観賞用のその花を見て、香りを嗅いで、ハーブに出来るのではと思った事が発端なのだ。
庭園の管理人に少し刈り取ってもらって試したら、意外と美味しくて。だから、観賞用の花だけれど、増えすぎた物を刈って捨てるだけのそれをお茶にするといいと提案しただけのものだから。
「本格的にという事は…管轄地を増やしたいという事かな」
「管理が難しい物ではなさそうなので管轄地で新たに栽培してもいいのですが、遠くもないですし、グランシュネル公爵領でそのまま栽培量を増やして頂いて、物流に乗せようかと」
「そこは公爵とも話をしなさい。それで、公爵も同意するのであれば、申請しなさい。すぐ許可するように伝えておくから」
簡単に話が進んでいくけれど…いいのかしらと不安になってしまうわ。
「二番目のお茶はケフランでございます」
その茶葉の名前に、え!?と、顔を上げてしまった。執事がにこりと笑う。
「ネルアの、というと語弊がありますが…グランシュネル公爵領で取れる、ネルアおすすめのお茶、ですよね」
「え、ええ。ですが…」
お茶と言っても、ハーブに近い物だ。製造方法も紅茶と違って蒸したりせずに、ただ干しただけ。そんな物を、王族の口に入れていいのかと困っていると、ルーヴェリア様がさっさと口にしている!?
「どうです?」
「ん。甘く感じるが、これ香りか?花みたいだな」
「花は使ってませんが、葉にも香り成分が含まれているのでしょうね。成分や効能は今調べさせています」
成分や効能?まさか薬効があったりするのかしら。特にそういったものを感じたことはないのだけれど。
「優しい味わいだね。寝る前に飲んでも良さそう」
「そうですね。ただ、味とは別で覚醒作用がある場合もございますので、ナイトティーに出来るかどうかは結果次第になりますが…出来ればこのお茶を本格的に栽培してもよろしいですか?」
王様に優しい味わいだといって貰えるなんて、と感動していると、ラクシュ様が本格的に栽培したいと言い出して、驚いてしまう。だって、このお茶…私が、観賞用のその花を見て、香りを嗅いで、ハーブに出来るのではと思った事が発端なのだ。
庭園の管理人に少し刈り取ってもらって試したら、意外と美味しくて。だから、観賞用の花だけれど、増えすぎた物を刈って捨てるだけのそれをお茶にするといいと提案しただけのものだから。
「本格的にという事は…管轄地を増やしたいという事かな」
「管理が難しい物ではなさそうなので管轄地で新たに栽培してもいいのですが、遠くもないですし、グランシュネル公爵領でそのまま栽培量を増やして頂いて、物流に乗せようかと」
「そこは公爵とも話をしなさい。それで、公爵も同意するのであれば、申請しなさい。すぐ許可するように伝えておくから」
簡単に話が進んでいくけれど…いいのかしらと不安になってしまうわ。
10
お気に入りに追加
285
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる