乙女ゲー?違います!~勘違い勇者の珍道中~

新条 カイ

文字の大きさ
上 下
11 / 11
結婚後のその後に

鬼畜…ヤンデレ…闇…かもしれない眼鏡バージョン

しおりを挟む
◆◇◆注意書き◆◇◆

 こちらは鬼畜…いや、ヤンデレ…闇、かも?な、眼鏡バージョンのその後の生活を書いたものです。ぬるめのダークな日常をお楽しみください。

◆◇◆◇◆◇勇者視点◇◆◇◆◇◆

 結婚式が済んで、そのまま部屋へと連れていかれて、初夜、を迎えた。恥ずかしいし、嫌だと思ったけど、イケメンだし、地位もあって安心していい暮らしができるとも言ってたし、いいかなと考えてた。
 さんざん優しくされて愛されて、気を失ってしまったけど…目を開けたら、世界が一変していた。
「…?」
 最初は、夜だから暗いのかなと思ったんだけど、天井が…というか、部屋の壁紙が、黒い。ベッドも、家具も…全体的に黒いから、暗いと思った訳だ。
 でも、気を失ってる間に運ばれたのかなと身体を起こして…ちゃり、という鎖の音に気が付いた。
「え!?首輪?鎖?なんで…」
「それはもちろんあなたを逃がさないためですよ」
「え…」
 黒い服を着て、黒い椅子に座っていたローランドさんに声を掛けられてびっくりした。色に同化してたよ、この人…
 というか、逃がさないって何よ!
「逃げないわよ。こんな、首輪なんて、ペット扱いは嫌!」
「…どうでしょうね、さんざん結婚式までの間に逃げようとしてましたよね」
「!」
「私が気が付いていないとでも思ってましたか?大丈夫ですよ。怒って等いませんから…その鎖、長さも十分ありますからね。日常生活には支障ありません」
「でも、こんなの、人権侵害よ!」
「人権、ふむ…それは、あなたの世界での事ですよね?この世界では、そういったモノはありませんし…双方同意の上なら構わないのですよ…」
「なっ…同意なんて、」
「しましたよ。私に飼われてもいいかという問いに、先ほど」
 そんなの記憶にない!だから無効だと言えば、しょうがないですね。なんて言って…ローランドさんはポケットから小さな石を取り出すと、小さく歌う。
 すると…信じられない事に、言ってた。初夜の最中に…というか、なんていうものをのこしてるのよ!

「だから、ね…ここでずっと、かごのなかの鳥でいなさい。大丈夫…ちゃあんと幸せにしてさしあげますよ…」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ローランド視点◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 聖女を、地下深くにある私の研究施設の一つへと縛り付けた。そこは、窓はもちろん…出入口さえない場所だ。そこに入るには私の魔法陣を使って入らなければならず、その魔法陣も認証コードがある為に、私しかつかえないもの。
 だから、本当なら首輪も鎖もいらないモノ。
 けれど、その事実を聖女が知ってしてしまったら、その心がどうなるかわからない。だから、わざわざ内装をいじってドアがあるようにもした。鎖があるから、あとちょっとで届くという距離に。まあ、たとえ手が届いたとして…開いたとして、鎖があるのだから逃げられませんけど。

「だから、ね…ここでずっと、かごのなかの鳥でいなさい。大丈夫…ちゃあんと幸せにしてさしあげますよ…」

 そう、その心が壊れないでいられるのならば、ずっと、ね。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生魔王と召喚勇者そんな二人は…?

新条 カイ
恋愛
召喚されて、魔王を倒してくれと頼まれた。なんで俺が、と思わなくもない。でも、この世界の人間では、聖剣を誰一人として抜くことは出来ないし、魔王を倒すための魔法的要素を持ちえないのだと、頼むと、王様や、召喚の間に集まった人達に土下座までされては断れなかった。 150年周期で起きる事だからと、魔王を倒した後の事も色々選択肢も用意されていたし、仲間も装備も全て整われていた。それに…守るための力を世界が違えど揮えるならばと魔王城へと向かえば、そこには…? 何番煎じなお話しかと思いますが、なんか思いついたので。ばかっぽい話なので、ぬるーくゆるーくお楽しみください

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

神様に嫌われた神官でしたが、高位神に愛されました

土広真丘
ファンタジー
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。 神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。 追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。 居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。 小説家になろうでも公開しています。 2025年1月18日、内容を一部修正しました。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた 当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました

鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。 素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。 とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。 「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

処理中です...