うっかり死にたいと呟いたばかりに、異世界で妻として生きるように強制されました

第二章：いろいろな知識を整理しよう

戦闘スキル…

　そしてお次は、とページを進めれば、どうやら知識や能力の事らしい。
　情報をセッティングしてあると言っていたし。と、あの男---スタンフォードの言葉を思い出す。セッティングってなんだよパソコンか！？と思ったけれど…おおむねその通りだった…なんてこったい。
　時々知識が出てくるのは、その能力のせいだったらしい。どうやら、ホムンクルスを製作した後で、脳にすべてのデータをインプットしたようだ。魔術で。便利だな魔術。だから、関連したものに関しては、データが出てくるとそういう事らしい。
　しかもその記憶野を、世界の…記憶の宮殿というか、アカシックレコードというか、なんだかそう言う所へ魔力で接続しているらしく…なんだか…国にとって悪い事している貴族とかもわかってしまう、らしい。
　ちょっと、あんた、私の脳になんという爆弾仕掛けてるわけ！？通常人間の脳では耐えきれないデータ量だけど、ホムンクルスなら大丈夫だからって、ちょっとおかしくない！？妻に何を求めてるわけ！？
　…ホムンクルスの脳だから大丈夫というのは、便利な言葉の魔術のおかげです…遺伝子もそうだけど、肉体とかも魔術で作ったせいで、記憶領域というか、処理能力というか、そういうものが人間よりずばぬけたものになるらしい。
　ねえ、これでも人として見てもらえる訳？ホムンクルスってばれるんじゃないの？と、脳内で呟けば、なぜか大丈夫！というお墨付きがもらえた。どこからというか誰からだ…それに対しての問いには、答えてもらえなかったが。

　さて、気を取り直してと。まあ、そんな便利な能力だけれど、不便な所というか、どうしてもだめな部分があって…なんというか頭でっかちというか。知識はあっても、実績がないというか。身体を動かして何かをするという事には不向きらしい。
　まあ、分かってても身体を動かすのは別ということだろう。自転車に初めて乗ったときみたいに。バランスのとり方とかそういうのは、感覚で覚えるしかないというか。
　一応、そういう身体を動かすタイプのものは、スキルという部類で、スキルオープンというとスキルレベルが見えるようになるらしい。これは他人には見えないようで、安心した。
　ふむふむ、家事スキルや調理スキルはレベル1、と。え、ちょっとまって、なんで剣とか弓とかMAX表示なの！？え、魔法も！？頭でっかちどこいった！？え、まさか戦ったりしてスキル上げたりしてたの！？

　こんなかわいい見た目の子が戦闘ばっちりってありえないんだけど！？